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私の養生観 - (2015/09/25 (金) 12:16:37) の編集履歴(バックアップ)


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人は動物、体は自然、未病と発作

私の養生観


はじめに

 「私の養生観」について説明します。ひっくり返せば「私の疾
病観」になると思いますが。

 基本的には、「人は動物、体は自然」で、「未病と発作」を行
き来している感じがします。

 詳しく言うと、

「体は自然。病気になるのは、風が吹いたり、雷が鳴ったりする
のと同じ自然現象。鍼灸などをした時に起こる自己治癒反応も、
また、自然現象。それぞれに自然法則が有り、それに従う。病を
キッカケに生命力が上がることもあれば、下がることもある」

ということかなと思います。

未病と発作

 養生を考える時に、必要な概念のうち、大きな要素は、未病と
発作かなと思います。

未病:未だ病まざる、つまり、症状は出ていないが歪みはある
   病が静かに潜在し、動いていない状態

発作:症状が出ている状態、病が動いて顕在化している状態

 未病と発作の関係を図の描くと、以下の感じと思います。

 発作を切っ掛けに、未病は重くも軽くもなります。安静や適切
な治療を受ければ、発作の前よりも生命力の高い状態で安定しま
す。無理したり誤治されたりすると、発作の前よりも生命力の低
い状態で安定してしまいます。

 鍼灸操体に限らず東洋医学の養生や治療は、発作を切っ掛けに
発作前よりも生命力の高い状態で安定させることを目指すものだ
と思います。

 言い換えれば「小さな病気は、大きな病気の保険」ということ。
軽いカゼや軽い下痢(腹痛)は、未病を改善するため、体が起こす
小発作といえると思います。そういう小発作を利用して、生命力
を発作以前よりも高めていくのが、東洋医学の養生です。

未病

 未病は、病が動かない時です。体の歪みはあるが、邪毒は沈静
し、病は潜在している状態です。

 5つ位の各段階でバランスしています。「①気持ち悪い→②体
が歪む→③感覚異常→④機能異常→⑤器官破壊」の5つです。

 この未病の状態については、操体の橋本先生の解説が一番分か
りやすかったです。

 橋本先生は、操体は、東洋医学の「体が歪む」前の「気持ち悪
い」という視点を持っているから、「日本医学」とも言っていま
す。術伝が「和方」を掲げているのも似た感覚を持っているから
です。操体だけでなく、江戸時代の鍼灸は、日本独自の要素が沢
山ありますし。

 ただし、逆に言うと、鍼灸操体を始めとする東洋的物療で直ぐ
効果が出るのは、機能性病変までです。器質性病変に効果が無い
わけでは有りませんが、組織が逆変性する必要があるので3ヶ月
単位の時間が必要です。

 ですから、今は、器質性病変、特に急性のものは、現代医学に
任せるのが基本で、救急医療と連携します。

発作

 病が動いている状態です。症状は顕在化し、邪毒も動きます。

 この視点は、吉益東洞、尾台榕堂らの古方派漢方の視点、特に
「上衝」の概念が理解しやすかったです。

 別の視点で言えば、「体が発する警戒警報」とも言えます。操
体の橋本敬三先生は、サイレンに例えて「サイレンに水を掛けて
も、火は消えない」と顕在化した症状のみを治療することの愚か
さを指摘していますね。

 発作も、詳しく言うと5段階位に分かれ、段階的に変化してい
きます。「①内より迎え(未病)→②外より入り(ストレス)→③外
より内へ→④内なる変化→⑤内より外へ」という感じ。この点に
ついては、『万病一風論の提唱』(横田観風著)に詳しいです。

 私が理解できた範囲で説明すると、「先ず未病の状態(内因)
が有り、そこに、ストレスを始めとする外因が入り、外因や、そ
れを切っ掛けにする症状は、だんだん体の内側に入り込み、ある
場所で質的変化を起こす。そして、排出現象で終わる。」という
感じかなと思います。

ストレス

 気持ち悪いことに代表されることですね。

 未病の体の歪んだ状態を内因とし、気持ちの悪いストレスに代
表される外因が加わると、発作を起こして改善するために、ウイ
ルス細菌に代表される邪毒を体に取り入れるという感じかなと思っ
ています。

邪毒

 漢方古法派では、邪気、水毒、瘀血の3つとされますね。それ
ぞれ体内の気血水が流れにくくなり悪化したものとされます。

 現代の視点で見れば、気は、気体(ガス)や電気のように目に見
えないが機能は感じられるものでしょう。水は体液、血は血液で
すね。

 私は、流れなくなった川の部分には、ゴミが溜まりやすく、細
菌なども繁殖しやすいのと同じかなと思いました。邪気は、水毒
や瘀血から発生するとされるのも、腐った水からメタンガスなど
が発生するのと似ているなと思います。

 邪気は、手などにピリピリビリビリした感じを受けることが多
いです。敏感な患者さんは「電気が走っている」とか「小さな稲
妻」とか言う表現をされます。

 水毒は、汗、痰、下痢、鼻水、泪、皮膚炎などの形で、普段か
ら、少しずつ排泄されていることも多いです。

 瘀血の原因としては、女性の生理不順の他、怪我や打撲捻挫、
手術なども結構多いです。

☆:気持ちの良い、イイ感じなこと

 安静や適切な治療などですね。

 これにも数段階の過程を経るように思います。「①少し痛みが
減る→②発作的な自己治癒反応→③フッと脱力する→④気持よく
体が弛む→⑤邪毒が排泄される」という感じ。

 ① 適切なことをことをすると、先ず少し痛みが減ります。

 ② が、しばらくすると、症状などの変化が激しくなります。
深い呼吸が特徴で、痛みは少し増すこともあります。鍼灸操体な
どをしていると、効果が出ているなという実感があります。

 ③ 次に、フッと脱力する感じに変化が消えます。操体で言う、
瞬間脱力の感じに近いかなと思います。

 ④ 気持よく体が弛んで、ダルさが出て、動きたくなく寝てい
たくなります。

 ⑤ しばらくすると、汗、小水、下痢、下血などの排泄現象が
起こります。

おわりに

 ご理解いただけましたか。私は、こんな風に養生と病を観てい
ます。

 症例に上げたような症状で私が診る程度の患者さんは、術伝流
鍼灸の型と操体の応用で、喜んでもらえることが多いです。これ
からは、子宮頸がんワクチンやレーシックの後遺症など、今まで
余り診たことのないものを診させてもらいたいなと思っています。
私の養生観や疾病観が変わるかもしれないので。

 それ以外だと、食養を始めとする普段の生活、軽いカゼや下痢
腹痛などへの対処などを広めていきたいなとも思っています。

 これからも、よろしくおねがいします。


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