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操体症例問答no.4 - (2017/01/25 (水) 11:33:36) のソース

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*(1)はじめに
 遊風の操体掲示板にのせてもらった操体症例3つめです。

 これは、『楽しくわかる操体法』(今・丸住著 医道の日本社)
には、載せてもらえませんでした。

 メインに使ったのが、「手かざし」だったせいでしょうね。

 鼻涙管狭窄症は、鼻涙管閉塞症とも言うらしいですね。

*(2)鼻涙管狭窄症
 このあいだ、5人まとめて乳幼児を見る機会がありました。

 その中の一人、2才の女の子が涙鼻管狭窄症でした。

 鼻涙管狭窄症というのは、涙が鼻に抜ける管が詰まって、涙
が溢(あふ)れて、目脂が沢山出て、酷いときには、目脂で目
が開かなくなってしまうものです。

 その子は、何回通しても再度詰まる状態で、「手術した方が
良いかも知れないが、傷が残るので様子を見ましょう」と言わ
れているということでした。

 長男が生まれて10日目位に同じ症状になりました。入院中に
なった片方は病院で通してもらったが、また、病院に連れて行
くのも大変だなと思いました。

 眠っていたので、手で触ったら起きてしまうかなと思いなが
ら、様子を見ようと手を近付けました。すると、目から10cm
程の所に近付いたら、患部の目の周りの瞼(まぶた)が瞬きす
るように動き出しました。目は閉じたままでしたが。

 動き出したのが面白いなと思ったので、手を翳(かざ)した
ままにしておきました。そしたら、しばらくして、目頭からニュ
ルニュルと長さ1cmちょっとの太めの木綿糸状のものが出て
きました。

 上の方は、出たての目脂のような白っぽい黄色で、下の3m
m程が鼻糞のような灰色っぽい色をしていました。

 その日は、それで、涙が溢れ出なくなりました。

 翌日また涙が溢れるということで、同じようにしたら、少し
ニュルニュルと出てきました。

 それ以降、涙鼻管は、狭窄状態には成りませんでした。

 これは、私の体験では、手かざしでも症状が改善した数少な
い例です。しかも、眠っている状態の生後10日目の乳児という
ことで、言葉による暗示などの要素も考えにくいということで
も、貴重な体験でした。

 そのことを思い出しました。また、この頃、soutai虫
さんの耳鳴りにもしたように、患部近くのツボと、経絡的に関
連する指のツボ、その2つに同時に皮膚操体することにハマっ
ていることもありました。

 それで、目にゴミが入ったときに、ゴミを涙鼻管から鼻に流
すときに使う患側の手の拇指の爪の根本と、目頭と鼻の間を使っ
てみました。

 拇指の根本は、拇指と示指で軽く挟むようにしました。起き
ていたので、目の周りは嫌がられないように、手かざしから始
めました。

 しばくしても嫌がる様子がありませんでした。それまでに抱
いて遊びながら、くすぐり操体などをしていたせいかもしれま
せん。

 それで、軽く温度を測るように、目頭に指先を当てました。

 腹の息の入り具合を見ていたら、深くなったので、大丈夫だ
ろうと、子供が飽きた様子を見せるまで、続けました。3分位。

 涙が片方だけ流れ出ていた状態だったのが無くなり、その後、
その場を離れるまで40分以上、他の子を見ながら、時々観察し
ていましたが、涙が溢れてくることは、ありませんでした。

 簡単な方法なので、「これで手術しないで済んだらもうけも
のだと思って、駄目元で、時々やってみたら」と母親には伝え
ました。喜んでくださり、やってみると言っていました。

 今、人を診させてもらうたびに、この患部付近と指の同時皮
膚操体を試してているのですが、わりと反応が良いようです。

 患部の近くは、立姿勢で、横輪切りの背中側とかでも良いよ
うです。咳の時は、肩胛骨の間。腹痛に、反対側の背中とか。

 手の指は、爪の根本の他では、手平に近い方の指関節の手平
側の皺の端が使いやすいようです。近位指関節の手平側横紋の
端。趾(足指)の場合は、足指揉みにも使う足の同じ箇所。

 指の選び方は、患部が横隔膜から上なら手指、下なら足指。

 手指の場合には、患部が前から見やすい部分なら、拇指か示
指。横から見やすい耳とかなら、中指か薬指。後ろから見やす
い部分なら、薬指か小指。それぞれの可能性が高いです。

 涙鼻管狭窄症は、涙鼻管が目頭にあるので、拇指の可能性が
高いというわけです。

 歯は、前歯は拇指、犬歯は示指、奥歯は中指の可能性が高い
です。

 足指の場合には、拇指は、陰経なので、体の内側全体に関係
します。

 経絡には、陰と陽があり、陰は体の中に、陽は体の外側に関
係しています。骨格筋も、体の外側に含まれます。

 体の前側は、2指から3指。横側は、3指から4指。後ろ側
は、4指から5指。それぞれの可能性が高いです。

 ぎっくり腰は、4指の指関節の裏側の皺(横紋)の五指側の
端と、5指の指関節の裏側の皺(横紋)の4指側の端の、その
2か所のどちらかに圧痛の有ることが多いです。

 症状を止めるだけで全身調整にならないという不安があると
きには、使った指を机の角などで反らしながら、立ち姿勢での
重さの操体をすると良いです。

 立ち姿勢で軽く膝を曲げ、目の高さのものに掴まるか、テー
ブルなどに手をついて、中腰になり、足幅は肩幅よりも少し広
目に開いた姿勢になります。

 体重を右足の前・横・後ろ、左足の前・横・後ろに少し移動
して、体が、一番、体重を移したがっている方向に暫く体重を
移したままにしておきます。その姿勢を戻したくなるまで。

 この立ち姿勢での重さの操体をしているときに、手の場合は、
反らして一番ピリピリビリビリしやすい指を選んで、机の角な
どで反らしていることを付け加えると、全身調整と症状別の対
処が一度に可能なように思っています。

 お試しください。

*(3)返信
 この投稿は「実例集」に入れたいのですが。どうでしょうか?

 操法としては、指(手)でやる鍼。という印象を受けました。
鍼灸や経絡の知識の無い専門家以外の人でも家で出来るかな?

*(4)遊風の返信
 ずーっと、三浦先生を見てきて思うのですが、三浦先生が中
指でやっていることと、ほとんど同じように思います。

 鍼の勉強をしていて、経絡というのが実感として分かってき
て、2箇所に同時に皮膚の操体をするとどうなるかなと色々やっ
てみました。この頃、面白くて、試してみているのが、指と頭
頚胴を同時に皮膚操体することです。

 コツは、「体温を測る感じで指を当て、腹と顔を交互に見な
がら、息が深くなるのを待つ」

 ブルさんが操体的触れ方で書いていたように、こちらが何か
するというよりも、患者さんの体の変化を、当てている指で観
察する感じが良いようです。

 赤ちゃんを見て、思わず、触りたくなってしまうような性格
の人なら、直ぐ可能と思います。

*(5)返信
 欲を言えば、遊風さんがどんな気持で手をかざしていたかを
知りたいです。よかったら教えてください。(^^)

*(6)遊風の返信
 自分の子供のときは、新生児を間近に見るのが初めての状態
での10日目位ですから、

「また、病院に連れていくのは可哀想だな、涙鼻管に何かを通
すのは痛そうだな、触って確かめたいけれど、触ったら起きちゃ
うかな、できるだけユックリ近付けてみた方が良いかな」

 そんな感じで、そっと手を近付けていったら、10㎝位に近付
いたところで、目の周りが自動運動し始めたので、

「触ったら起きるといけないので、この距離を保った方が良い
かもしれないな」

 と思いながら続けたらニュルニュルと出てきたという感じで
す。(当時は、まだ息の深さに確信を持っていなかったので)

 今回の女の子の場合には、

「もし、手術になって、傷が残ったら可哀想だな、女の子だし。
自分の子供のこともあるし、ゴミも取れるし、上手く行くとは
思うけれど・・・。だけど、やらせてくれるかな、嫌がられな
いかな。そばで見ているお母さんが、変に思わないかな」

 で、5cm程の所で、いったん指を止めて様子を見ていても、
嫌がる風ではないので、指を目頭と鼻の間に軽く当てました。

 10秒ほどで、息が深くなり始めたので

「これは大丈夫そうだな」

と思いながら続けました。


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