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今日も日が暮れた。  パッツン - (2009/06/05 (金) 03:10:17) の1つ前との変更点

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606 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/01(月) 23:07:19.42 ID:fw96EZ8fO 「プロローグ」 今日も日が暮れた。 そんなことを思っていた。 校舎に射し込んでいた夕日が体に触れながら校外へ抜けていった。 自分以外誰もいなくなった、まっ白な教室の窓から校庭が見える。 静寂を取り戻したその姿は昼間の顔からはとても想像できないだろう。 道端の光は校庭を淡く照らしているが、無力な光はそれらを不気味に演出するだけでしかなかった。 625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/01(月) 23:56:20.08 ID:fw96EZ8fO スライド式の携帯電話を机に置き、私は窓際の席からそんな場景を見つめていた。 とにかく今は一人になりたかった。 あんなことがあれば誰だってそう思うに違いない。 あれから何週間、・・・いや、何ヶ月経っただろうか。 あの時は一分一秒が何時間にも感じて苦痛以外の何ものでもなかったのに。 時間の経過はこんなにも早いものか。 628 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/06/02(火) 00:07:35.00 ID:90lbjnPPO 私が目をつむっている間も時計の針は進み続ける、それは言うまでもなく世界の常識だ。 けれども、私にとって時間の経過は過去を忘れさせてくれるかけがえのないもの、私が信ずる唯一の絆だ。 時間は私を裏切ることなんてしないだろう。 そう信じたい。信じるしかないんだ。 澪「・・・。」 前触れもなく、頬を大粒の涙が伝った。 635 :パンツ:2009/06/02(火) 00:25:10.52 ID:90lbjnPPO 先程まで白くツヤめいていた肌は赤に染まっている。 涙は静かに流れ続ける。 ブレザーの袖が濡れてヨレてしわくちゃになっているのを見て、涙を拭うのを止めた。 やがて視界がふやけてきて、自分が今どこにいるのかも分からなくなりそうになっていた。 澪「よかった・・。よかった・・・。よかっ・・た。」 澪「・・・・・・。」 ようやく輝きを取り戻した瞳。 その瞳が見つめる先には三人の姿はない。 「本編」へ。 656 :パンツ:2009/06/02(火) 01:08:36.28 ID:90lbjnPPO プロローグの三ヶ月前 律が思い付いた「あるイタズラ」がすべての発端だった。 律「おーい!」 澪「・・・。」 律「おーい!澪ーー!!」 澪「・・・。」 律「澪ーー!!!(MAXデカイ声)」 澪「うわーーー。何だよ!!」 律「澪がボーっとしてるからだろ。考え事かぁ~?」 澪「何だっていいだろ。それより!!」 663 :パンツ:2009/06/02(火) 01:20:40.27 ID:90lbjnPPO 律「ふぅーん。まいっかー。練習するぞ」 澪「う、うん。」 ズンチャズンチャ・・・ 律唯紬「?」 ズンチャズンチャ・・・ 律唯紬「ベース遅れてない?(三人同時に)」 澪「えっ!?」 唯「やっっっぱりそうか。ナンッカおかしいと思ってたんだよねぇー」 796 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 19:55:27.99 ID:90lbjnPPO 澪「だめだってぇ、律ぅ・・。うわっ、あっ、あーーーー」 律「おらおら。澪、なんだかんだ言ってこんなにカタくなってるじゃんかー」 澪「こらっ。またそんなこと言っ・・・、あっら、ら、らめぇーーーー」 律「このご様子だと澪さんは毎日やっておられるのかな?」 澪「や、や、やってる訳ないだろーーー!!!いい加減にしないと・・・」 律「ほれほれー!!!」 澪「う、あ、ら、らめぇーーーーーー」 ガチャ。部室のドアが開く音。そこには唯と紬がニコニコして立っていた。 唯「オイーーーっす!二人して何してるの?」 紬「楽しそうな声廊下まで聞こえてたの」 797 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 20:02:32.54 ID:90lbjnPPO 律「本当にー!?」 澪「もーーーーー!!律―――!」 律「めんご、めんご!」 ガチャ。再びドアの開く音。そこにはツインテールの子猫ちゃんが立っていた。 梓「先輩たちどうしたんですかー!?廊下までスゴイ声が聞こえてたから、急いで来ちゃいました!」 唯「あずにゃんも!?びっくりしたよね!スゴイ声だったもん!」 紬「全員集合みたいね。ねぇ、何があったの?」 800 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 20:11:28.28 ID:90lbjnPPO 律「いやぁ、澪の腹筋が最近気になっててさー 触らせてもらってたんだよね」 澪「触っていいと言った覚えはないぞ」 律「だって、こんなにスゴイんだぞ。ほれっ」 ワイシャツを無理やりめくりあげる。 澪「うわっ!!!」 立ち尽くす三人の視線は澪のそれに釘づけになった。 六つに割れ堂々とそこに在るそれは間違いなく、目の前で顔を赤らめている澪のものであった。 817 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 21:47:20.73 ID:90lbjnPPO 唯「す、すごいね!澪ちゃんじゃないみたいだよ」 紬「こういう銅像、美術館で見たことあるわ」 梓「せ、せ、せんっぱい・・・(ぽっ)」 澪「・・・見せものじゃなーーーい!!!! 澪はワイシャツをスカートの奥深くにねじ込んだ。 律は息を潜め、その様子をじっと見つめている。 澪「なんだよ、律。」 しばらく、長い無言の間があった。 その間も律はシャツ越しの腹筋を見つめ続けていた。 澪はついにその視線に耐えきれなくなって、「帰ろう」と自分のタイミングで一呼吸入れた。 821 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 21:53:45.10 ID:90lbjnPPO しかし、律もその空気を感じ取ったのか、ほぼ同じタイミングで重い口を開いた。 律「なんかさ。その腹筋見ると、もっと鍛えてやりたくなるよなー。どう思う、唯?ムギ?・・梓?」 唯「うーん。澪ちゃん、せっかくかわいくてスタイルいいのに鍛えちゃうなんてもったいないよ~」 紬「そうね・・。わたしは、そうね・・・。食べ・・・(じゅる)」 梓「・・・・。」 律「梓は?」 梓「・・・・えぇと。わたしはー、ええとうんと・・。」 律「??」 唯「??」 紬「・・・・(じゅるる)」 843 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 22:32:09.83 ID:90lbjnPPO 梓「わたしは・・・、澪センパイにもっと強くなって欲しいぃぃ!!!! 澪「おま・・・」 律唯紬「ぱちぱちぱちぱち・・(拍手)」 梓「え?」 律「よく言ったぞ、梓。その言葉がスイッチとなってトラップ発動!!紬、頼んだぞ」 律がその言葉を放った瞬間、部室にあった机が十字の形に合体変形し、澪の背中に飛びついた。 澪「うわ、な、な、ななんだよこれー!!!は、離して、な、なにこ、れ、い、いや、いやいやい、やだよ」 しかも、その巨大な十字マシーンは澪の手足を手錠の様なもので強制的に固定し、澪の自由をも奪っていた。 紬「この机、実は家の系列のお店で作ったものなの。ふふふ。ちょっと手荒だけど我慢してね。すぐに楽になるからね、澪ちゃん。」 唯「痛くないんだよ~、へへ。よいしょっと」 唯は手慣れた様子で、澪の口に猿ぐつわを付け、更にその上からガムテープを張った。 887 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/02(火) 23:29:17.51 ID:90lbjnPPO 突然目の前で起きた出来事に、梓はただポカンと眺めていることしかできなかった。 しかし、梓はそんな状況でさえも心の準備ができていたかのようにすぐに落ち着きを取り戻した。 なぜだか分からないが、ゾクゾクするのだ。アツいのだ。アツくなっているのだ。 その光景は初めて見たはずなのに、そんな気がしないのだ。 梓「澪センパイ・・。やっと・・、やっと・・・」 澪「ん んん。だしけてぇ。だれ、か。だ、れかぁ」 必死に声を出そうしたが、二重に塞がれた口から漏れる声など想像するにたやすい。 やがて声を出す元気もなくなり、首の根本からぐったり顔を伏した。 それに相反して大きな十字にはり付けられた体は、腕を広げた不自由な姿を保ったままでいる。 902 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 00:02:39.66 ID:hyFvWfZXO 律「よーし、イ・イ・カ・ン・ジだな。そろそろ始めるかー。・・・梓のためだしな」 そう言って律は、私物のドラムバッグから小道具を取り出し始めた。 ゴソゴソ。ゴソゴソ。ガチャ、ガチャゴトン。 唯「りっちゃんそれ何ぃ?」 律「これか?澪を「強く」するための道具にきまってんだろ!」 唯「へぇー。りっちゃん準備いいねぇー」 紬「素敵ねぇ~」 梓「(ゾクゾク)」 律「痛みに耐えられなきゃ話にならないのー!!強くなるにはね。」 律の熱弁は続く。 919 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 00:30:05.06 ID:hyFvWfZXO 律「まずは無駄をなくさないとな・・。なんだってそうだろ?まずは、そうだなぁ。爪かなぁ?どう思う、みんな?」 唯「澪ちゃんの爪ってさぁー、キレイだよねぇぇぇ。もったいない気がするけど、あずにゃんのためだもんね!」 紬「パクパクパクパク(高速開閉)」 梓「い、い、いいと思います!!澪センパイが強くなるなら!!(ゾクゾク)」 律「決定だな。爪をはがすやつ・・爪をはがすやつっと・・・」 ガチャゴチャガチャゴチャ。 澪「ん、ん ほえあい はひへへ(お願い、助けて)・・」 澪の瞳から一気に涙が零れ落ちた。 その涙をすくい上げよう者など、この部屋には存在しない。 むしろ梓にとってその光景は興奮さえ覚えるものであった。 936 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 01:04:44.52 ID:hyFvWfZXO 梓「あのう・・・」 子猫ちゃんはついにゾクゾクを抑えきれなくなった。 耳をぴくぴくさせ、尻尾をバタつかせている。 律「どうした?梓」 唯「言いなよぉ。あずにゃん。言っちゃえよぉぉー」 梓「は、はい!え、えぇと・・」 紬「頑張って。(じゃないと私も食べ・・)」 梓「爪・・・、わたしにやらせてください!!!」 律「よく言えたね・・・・・・いいよ。ほらっ!」 律は床に並んだ小道具の中からペンチを選び梓にブン投げた。 キャッチした梓はその道具を見つめ、確かめるように何度も握り直した。 梓「こ、これって・・」 律「いいだろ?これで澪の爪を一枚一枚剥がしていくんだ。ほら、やりなよ」 125 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 16:24:32.44 ID:hyFvWfZXO 澪はそれらをただ、ただ、見ていることしかできない。 黒く真っすぐな瞳はこれから起こりうるだろう出来事を想像し、「助けて」と必死に訴えかけているように見えた。 額には汗が浮かび、それはやがて白い肌の上を滑り足元に落ちた。 澪「・・・。」 梓「セン・・パイ・・・・。ス・・ス・・スキ・・・」 何かを言いかけた梓を横目に、律は澪の指を触りながらニヤニヤしている。 律は表情そのままにこう言った。 律「これ、これこれ。この爪からやろうぜー。」 それは、律達から向かって右の手の親指、澪の左手の親指だ。 澪の手首はガッチリ固定されているが、手自体はまだ動かせた。 だから、指を触っている律の手を手先の動きだけで振り払い必死に抵抗した。 131 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 17:07:53.59 ID:hyFvWfZXO 澪「はへへ・・ほへはい・・・(やめて、お願い)」 律「往生際が悪いな、澪は」 紬「そうよねー。(早く食べたい)」 唯「うーん。ねぇ、りっちゃん!その手、動かないようにできないのぉぉ?」 律「おっ、そうだな!そうだ!いいもの持ってきたんだー♪」 そう言うと律は、日曜大工で使うにしては大きすぎる釘と、これまた大きなトンカチを取り出した。 いつしか、部室の床に工具やら何やらが並び、制服の女子高生がそれらを囲む光景に違和感はなくなっていた。 十字に張りつけになっている澪も、自分がその一員になっていることに感づいた。 139 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 17:30:42.61 ID:hyFvWfZXO 澪は自分がこれからどうなってしまうんだろうと思っていた。 でも、絶望するには早すぎる。 そう自分に言い聞かせたが、目の前では律の豊かな発想力が起爆剤となって、どんどん悪い方向へ事が進んでいくのが、ここからだとよく見える。 律の「天にも昇る勢い」とは反比例して、澪は「深く冷たい海の底」へ沈んでいく。 不幸なことに律の勢いは周囲にも影響を及ぼし、そこから派生した者たちも現れだしたのだ。 これを絶望と言わずして、何と言うのか。 澪の気持ちは現在進行形で沈み続ける。 律「梓!!・・・できる?」 梓「はい!ぜひ!やらせてください!!」 梓は自分が何をすればいいのか分かっていた。 十字、釘、トンカチ。 268 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/03(水) 22:58:51.69 ID:hyFvWfZXO それらを使って思うままにやればいいのだ。 梓「澪センパイ・・。いきますよ・・・」 釘を持つ梓の左手は震えながら、澪の手の平に照準を合わせた。 唯「いいよぉぉぉぉ!!あずにゃん!!」 紬「パクパクパクパク・・(高速開閉)」 梓は右手に持つ不気味に黒光りするトンカチを振り上げた。 それを高く、高く、振り上げた。 そして、一気に振り下ろした。 梓「いっけぇーーーーーー!!!!!!」 302 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 00:03:25.17 ID:Ai+v6dZtO 律「ちょーーーーーーっと待ったーーーーーーー!!!!!!!」 でかい声が澪と梓の間を遮った。 一瞬ビクッと梓の体がズレ、振り下ろしたトンカチは動きを止めた。 釘のぎりぎり手前で止まったトンカチ、その風圧は釘の頭をかすめていった。 梓「え??ダメ・・でしたか・・???」 梓は目をきょろきょろさせ、今にも泣き出しそうな顔になっていた。 律「どうせ釘打つんなら、こうしないとつまらないだろ?」 そう言うと律は、唯にあごで指示した。 唯「がってん!!」 307 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 00:11:12.91 ID:Ai+v6dZtO 唯は澪の口のガムテープを勢いよく剥がした。 澪「はぁ、ああああーーーーーーー」 その解放感は痛みとなって澪を襲った。 澪の口の周りはガムテープが張ってあったのと同じ形に赤くなっている。 唯「これも外すね。(澪ちゃんかわいいなぁぁぁぁ)」 猿ぐつわを外すと唾液が糸を引いて、澪の口を周りを更に汚した。 それと同時に溢れんばかりのトロっとした唾液も、唇の横をすり抜け落ちていった。 律「ムギ!大丈夫なんだな?」 紬「パクパクパク・・・、あ!!だ、大丈夫よ!昨日の夜、うちの会社の者が来て部室を完全防音にしていったはずだから」 330 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 00:45:56.88 ID:Ai+v6dZtO 律はその言葉を聞いてホッと肩を撫で下ろした。 律「梓。これで澪の声、ちゃんと聞こえるぞ。よかったな。」 梓「はい!!あ、ありがとうご、ご、ございます!!!」 唯「よかったねぇぇぇ。あずにゃんのためだよぉぉぉ」 紬「よかったわね。わたしも早く食べたいわ」 律「澪の恐怖と痛みで歪んだ顔を見ながら、苦しむ声も聞けるんだ。よかったな梓。それを乗り越えれば澪は真の強さを・・強くなれるさ!」 梓「律センパイってすごいです!!!」 部室には歓喜の声がこだましていた。 335 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 00:56:16.76 ID:Ai+v6dZtO もちろん澪はそんな会話を黙って聞いているわけにはいかなかった。 澪「お前らあああああああああああああああああ」 唯「澪・・ちゃん・・・」 澪「わたしをどうする気だ なんなんだよこれ なんだよこれ はやく助け・・ゴホッゴホッ。たすけて、おねがい おね・・がい」 涙を流す黒髪の美少女。 悲劇のヒロインが流す涙もこの空間では何の効力も発揮しない。 律「早くやれよー。もう、みんな待ちくたびれてるんだしさ!」 梓「は、は、はい!!!よいしょっと」 梓は釘の先端を再び澪の手の平へ向けた。 それは冷たく、澪を狙い定めていた。 354 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 01:32:55.40 ID:Ai+v6dZtO ついに梓は重量感あるトンカチを思いっきり振り上げ、 勢いそのままに振り下ろし釘の頭を叩いた。 それに連動して釘先が勢いよく、澪の白く綺麗な手に食い込んだ。 この世のものとは思えない悲鳴が部室にいるすべての人間の耳を刺し、すべての人間はとっさに耳を塞いだ。 トンカチを振り下ろした勢いよりももっと勢いよく血が飛び出し、 付近に飛び散った血を紬が指ですくって舐めている。 釘と肌の間からは血が滲み出てくる。 どくっどくっ、どくっ。 362 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 01:59:41.62 ID:Ai+v6dZtO 澪「ぎゃあああああああああああああああああ」 紬「ぺろっ」 澪「あああああ いいい、いたい、いたい、いたい、いたい。(ヒック、ヒック)」 苦痛に歪み、泣き叫び、歯を食いしばる顔。 澪「あああ いたいよ、いたい。いたい。ごめんなさい。ごめんな、さい(ヒック、ヒック)」 尋常ではない汗、白いワイシャツは袖の辺りだけが血で染まっている。 紬「すくっ・・ぺろっ。おいしい」 澪の左手の真下にできた血溜まりは、いつしか紬の定位置となっていた。 364 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 02:28:10.10 ID:Ai+v6dZtO 紬は澪の新鮮な血を口に含み、取りつかれたように一点を見つめている。 梓「すごい、声・・。センパイ、センパイ」 律「あ・ず・さーー!!一回だけ叩いても貫通しないって!!」 梓「・・・ですかね?(ドキドキ)」 律「そういうもんだってーー」 そう言われた梓は、一度頭を下げたはずのトンカチをいつでも使えるようにスタンバイさせた。 もう梓には心の準備なんて必要なかった。 梓はがむしゃらに叩いた。 勢いよく叩き続けた。 どんなに鈍い音がしようとも、自分の顔に血が飛び散ろうとも、澪が泣き叫び助けを求めてきても。 梓はひたすら釘を叩き続けた。 369 :パッツン ◆oKtelO5smg :2009/06/04(木) 03:58:07.38 ID:Ai+v6dZtO 叩けば叩くほど、自分の下腹部が熱くなっていくのが分かった。 溢れ出る気持ちを抑えなくていい。 澪「うおおああああああああああああ。ぐうううあああ。いたいっ、いたいっよ(ヒック、ヒック)。いたいの おねがいたすけて、あず、さ(グスン)」 梓「バンッッッ。バンッッッ。バンッッッ。バンッッッ・・・・」 澪「う、うぎゃあああああああ ああああ、いたいよ(ヒック、ヒック)。いたい、もうだめ(ヒック、ヒック)」 梓は熱くなりすぎて、釘が手の平を貫通し十字に辿り着いていたことに気づいていなかった。 釘は本来の役目を十分に果たし、澪の手先の自由を完全に奪っていた。 律「爪、やっちゃいますか?」 ------ このSSは書きかけです

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