「梓「ゆいにゃん」 唯「あずにゃん」 ID:ESiGxtBZ0 その4」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:22:45.37 ID:WLo0G95R0
――。
そして、私は唯先輩を抱く腕の力を緩めて、唇をそっと離した。
梓「……」
唯「……」
僅かな、沈黙。
まずい。
何か言わないと。
……何か。
442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:27:42.40 ID:WLo0G95R0
梓「部屋着のまま、外出しないでください」
唯「え、ええ!? わ、私の純潔を奪っておいて最初に言う台詞がそれなのあずにゃん!?」
一息でまくし立てる唯先輩。
まさにExactly(その通りでございます)
しかしそれでも、
梓「微妙な言い回しですけど、多分純潔までは奪ってません」
私は、どういうわけか異常に冷静だった。
唯「え、えっと……」
梓「前に、言いましたよね。私は唯先輩のことが好きです……、って」
一ヶ月前のことだ。唯先輩の部屋で、私はそう告げていた。
よくよく考えたら、あの時、憂も一緒にいたんだけど。
445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:35:08.35 ID:WLo0G95R0
梓「あの時、唯先輩は『私も好きだよ』って答えてくれました」
いつものほんわかした笑顔で、そう言ってくれた。
梓「勿論わかってます、あの時の『好き』は、こんな意味なんかじゃないって」
唯「……」
梓「だけど、私の『好き』は違うんです」
ずっと苦しかった。
順番は違ってしまったけれど、きっと今しかない。
梓「好きです。愛しています、唯先輩。 私と……、付き合ってください」
449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:43:13.53 ID:WLo0G95R0
……ああ、勢いで言ってしまった。
顔から火が出そうだ。
どうしよう……、受け入れてもらえなかったら、私は……。
目を思いきり瞑って、唯先輩の言葉を待つ。
一秒、二秒、そして十秒があっという間に過ぎて行く。
この時が、永遠のようにも思えてくる。
唯先輩――。
梓「……」
いや、いくらなんでも長すぎるだろ。
ぱちりと、片目を薄く開けてみる。
唯「あ……、愛……、愛……?」
目を点にして、頭から煙を上げながら硬直していた。
梓「ちょ、唯先輩!? しっかりしてください!!」
456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:49:03.87 ID:WLo0G95R0
梓「……」
唯「……」
なんとなく、気まずい。
やっぱり、告白なんてするべきじゃ無かったのかもしれない。
梓「すみません、突然あんなこと……。 迷惑……でしたよね」
唇まで奪っておいて、迷惑で済まされるものか。
なにが百合の神様だ。あんなの、ただの私の妄想じゃないか。
そっと席を立とうとすると、私の腕を唯先輩が掴んだ。
465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:58:25.11 ID:WLo0G95R0
唯「迷惑なんかじゃ、ないよ。 ちょっと、ビックリしただけだから……」
梓「……」
ど、どうしましょうかしら?
何を言ったらいいのか、わからないんですけども。
キスなんかしちゃったもんだから、テンションが上がりきっていたというか、
変な興奮物質分泌されてたせいで、さっきまではなんともなかったのに。
中途半端に時間が経ったら、めちゃめちゃ恥ずかしくなってきた。
唯先輩なんか、もじもじと指を絡ませながらウットリしてるし。
まじでどうしましょうかしらこの状況。
傍目から見ても、かなりおどおどしているだろう私。う~ん、カッコ悪い。
467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:04:36.77 ID:2VCKjWsE0
唯「全然、嫌じゃなかったよ?」
梓「……え?」
唯「あずにゃんにちゅーされた時、全然嫌な気分にならなかった」
唯先輩は、でもまたいきなりするのはやめてね。と、続ける。
私にも心の準備ってものがあるんだから!ぷんすか!と
『ぷんすか!』まで正確に発音した上で釘を刺された。
羞恥心で人が死ねるのなら、私は間違いなく今この場で絶えている。
438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:22:45.37 ID:WLo0G95R0
――。
そして、私は唯先輩を抱く腕の力を緩めて、唇をそっと離した。
梓「……」
唯「……」
僅かな、沈黙。
まずい。
何か言わないと。
……何か。
442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:27:42.40 ID:WLo0G95R0
梓「部屋着のまま、外出しないでください」
唯「え、ええ!? わ、私の純潔を奪っておいて最初に言う台詞がそれなのあずにゃん!?」
一息でまくし立てる唯先輩。
まさにExactly(その通りでございます)
しかしそれでも、
梓「微妙な言い回しですけど、多分純潔までは奪ってません」
私は、どういうわけか異常に冷静だった。
唯「え、えっと……」
梓「前に、言いましたよね。私は唯先輩のことが好きです……、って」
一ヶ月前のことだ。唯先輩の部屋で、私はそう告げていた。
よくよく考えたら、あの時、憂も一緒にいたんだけど。
445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:35:08.35 ID:WLo0G95R0
梓「あの時、唯先輩は『私も好きだよ』って答えてくれました」
いつものほんわかした笑顔で、そう言ってくれた。
梓「勿論わかってます、あの時の『好き』は、こんな意味なんかじゃないって」
唯「……」
梓「だけど、私の『好き』は違うんです」
ずっと苦しかった。
順番は違ってしまったけれど、きっと今しかない。
梓「好きです。愛しています、唯先輩。 私と……、付き合ってください」
449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:43:13.53 ID:WLo0G95R0
……ああ、勢いで言ってしまった。
顔から火が出そうだ。
どうしよう……、受け入れてもらえなかったら、私は……。
目を思いきり瞑って、唯先輩の言葉を待つ。
一秒、二秒、そして十秒があっという間に過ぎて行く。
この時が、永遠のようにも思えてくる。
唯先輩――。
梓「……」
いや、いくらなんでも長すぎるだろ。
ぱちりと、片目を薄く開けてみる。
唯「あ……、愛……、愛……?」
目を点にして、頭から煙を上げながら硬直していた。
梓「ちょ、唯先輩!? しっかりしてください!!」
456 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:49:03.87 ID:WLo0G95R0
梓「……」
唯「……」
なんとなく、気まずい。
やっぱり、告白なんてするべきじゃ無かったのかもしれない。
梓「すみません、突然あんなこと……。 迷惑……でしたよね」
唇まで奪っておいて、迷惑で済まされるものか。
なにが百合の神様だ。あんなの、ただの私の妄想じゃないか。
そっと席を立とうとすると、私の腕を唯先輩が掴んだ。
465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/22(火) 23:58:25.11 ID:WLo0G95R0
唯「迷惑なんかじゃ、ないよ。 ちょっと、ビックリしただけだから……」
梓「……」
ど、どうしましょうかしら?
何を言ったらいいのか、わからないんですけども。
キスなんかしちゃったもんだから、テンションが上がりきっていたというか、
変な興奮物質分泌されてたせいで、さっきまではなんともなかったのに。
中途半端に時間が経ったら、めちゃめちゃ恥ずかしくなってきた。
唯先輩なんか、もじもじと指を絡ませながらウットリしてるし。
まじでどうしましょうかしらこの状況。
傍目から見ても、かなりおどおどしているだろう私。う~ん、カッコ悪い。
467 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:04:36.77 ID:2VCKjWsE0
唯「全然、嫌じゃなかったよ?」
梓「……え?」
唯「あずにゃんにちゅーされた時、全然嫌な気分にならなかった」
唯先輩は、でもまたいきなりするのはやめてね。と、続ける。
私にも心の準備ってものがあるんだから!ぷんすか!と
『ぷんすか!』まで正確に発音した上で釘を刺された。
羞恥心で人が死ねるのなら、私は間違いなく今この場で絶えている。
473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:13:19.55 ID:2VCKjWsE0
唯「私はあずにゃんのこと大好きだし、あずにゃんも私のことを好きでいてくれる――」
照れくさそうに、微笑む唯先輩。
本当にこの人は、私の「好き」の意味をわかってんのかと問い詰めたくなる。
唯「だから、好き同士で付き合うんだったら、別におかしなことじゃないかなって」
けれどその笑顔は、風情ある虫達の大合唱よりも、月無き御空に煌く無数の星々よりも、
ずっと、ずっと――綺麗だったから
480 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:16:23.03 ID:2VCKjWsE0
梓「唯先輩……」
唯「……いいよ、あずにゃん」
え?
何がいいんですか?
フラグ?
いや、ダメですよ唯先輩。 高校生はキスまでです。
第一、野外ですよこれ。
初めてが野外だなんて、どんだけですか。
どんだけですかーー!
と思い切り口にしながら、私は唯先輩の胸に手を伸ばす。
――もうどうにでもなぁれ。
490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:22:29.77 ID:2VCKjWsE0
梓「あぁん……、唯先輩……そこはダメ……。ふ、ふふっ」
あったかくて気持ち良い……。
なんとも言えない微睡から僅かに意識を覚醒させる。
梓「……」
唯「……」
えーと、……あれ?
なにがどうなって、私は公園のベンチに横たわっているんだろう。
それよりも、どうして今日この人はスキニーパンツを穿いていらっしゃるのでしょうか。
ミニスカートとまでは言わないけど、せめてショートパンツにしてくださいよ。
せっかくの膝枕が台無しじゃ――
梓「――膝まくらっ!?」
ガンッ!
唯「おふっ!?」 梓「いだっ!?」
跳ね上がるように起きあがった瞬間、唯先輩の顎に、思いっきり頭をぶつけた。
唯先輩と私は、それぞれ右側と左側に分かれて蹲り、痛みと戦う。
493 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:28:45.97 ID:2VCKjWsE0
痛い。
でも多分、顎の方が痛い。
まさか、舌とか噛んでませんよね?
唯「い、痛い゛よ、あずにゃん……」
梓「す、すびばぜん……」
まじでゴメンナサイ。
だけど、今ので完全に覚醒しました。
唯「びっくりしたよー、急に頭から煙だして倒れちゃうんだもん」
499 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:33:36.77 ID:2VCKjWsE0
梓「ええと……もしかして、これ夢オチってやつですかね」
私が唯先輩にき、キスしていて、それでそのまま告白しちゃって……。
その後……その後っ!!
うわあああああ!!
馬鹿!どういう夢だよ!!なんなの?欲求不満なの!?
ものすごいリアルな夢だった。
唯先輩を抱いた腕と、重ね合わせた唇に、その感触が未だ残っているような――
……あれ、夢だよね?
507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/23(水) 00:40:45.22 ID:2VCKjWsE0
唯「……」
梓「……」
互いに顔を見合わせる。
唯「顔、赤いよ?」
梓「先輩こそ」
唯「だって、あずにゃんが……」
唯先輩の目尻には、涙が溜まっているのでドキッとしたが、
よくよく考えたら、それは多分、顎を強打したせいだ。
ていうか私がなに!?何言ったの!?
或いは何したの!?どこからが夢なの!?
梓「ええと、今後の立ち振る舞いの参考に、聞いておきたいんですけど」
唯「うん」
梓「私は……その、一体何を――?」
唯「私の口からはとても……」
ポッ、と赤くなる唯先輩。
ちくしょおおおおおお!!!