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唯「家出しちゃった…」 - (2009/07/12 (日) 22:28:46) のソース

このSSは唯「家出しちゃった…」というスレに投下されたものです
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1247329623/


1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:27:03.62 ID:GvuewNbQO
憂「お姉ちゃん、いつまでも寝転がってないで寝なよ?」 

唯「う~ん、テレビ見てから~」 

憂「んもう… 
あ、こんなところにギター置きっぱなしにしてしょうがないなあ、部屋に置いて来るね?」 

唯「いいよ自分で持ってくからあ」 

憂「いいから…あっ!」 

ツル…ガタン! 
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:29:12.20 ID:GvuewNbQO
唯「ギー太!」 

憂「お、お姉ちゃん、ごめ…」 

唯「傷が付いちゃった…憂、ひどいよ!」 

憂「わ、わざとじゃ…」 

唯「持ってかなくていいって言ったじゃん!どうして勝手なことするの!?」 

憂「お、お姉ちゃんだって… 
そんなところに置いとくのが悪いんじゃない!」 

唯「う…」 
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:32:04.39 ID:GvuewNbQO
憂「だいたいそんな大事な物だったらちゃんと保管しとけばいいんだよ!」 

唯「う…で、でも落としたのは憂でしょ!?開き直らないでよ!」 

憂「それは…だ、だいたいお姉ちゃんはいつもいつもだらけすぎだよ! 
もっとちゃんとしてよ!」 

唯「そう…そういう風に言うならわかったよ…」 

憂「…え?」 
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:34:56.37 ID:GvuewNbQO
唯「私、いつもだらけてるから…いつも真面目な憂とは合わないんだね…」 

憂「お、お姉ちゃん、何言ってるの?」 

唯「私もうこの家出ていく!憂なんて大っ嫌い!」 

憂「…!お、お姉ちゃ…」 

唯「今までお世話になりました!お父さんたちにもよろしく!」 

バタン! 

憂「……」 
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:37:55.28 ID:GvuewNbQO
憂(どうしよう…今追いかければ…) 

憂(でも…お姉ちゃんがだらしないのは私が甘やかすからじゃないの!?) 

憂「だったら…私、追わないほうがいいよね…どうせすぐに帰ってくるはずだし」 

憂(ごめんねお姉ちゃん…私、今は追わない!) 
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:41:21.04 ID:GvuewNbQO
唯(あれ、憂追いかけてこない…ふんだ!絶対帰らないもんね!) 

唯「はあ…とはいったものの…これからどうしよう… 
周り真っ暗だし携帯も忘れちゃったし…怖いなあ…」 

唯「そうだ!和ちゃん家に… 
あ、でも多分すぐに帰れって言われちゃうか…」 

唯「……」 

唯「こうなったら…あそこに行こう!」 
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:44:42.04 ID:GvuewNbQO
ピンポーン 

聡「はーい!あ、えっと、確か姉ちゃんの…」 

唯「あのう…りっちゃんいますか?」 

聡「おーい!姉ちゃーん!友達が来てるぞー!」 

律「誰だよこんな遅くに…って唯!? 
どうしたんだよそんな格好で!」 

唯「りっちゃん…」 
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:47:38.31 ID:GvuewNbQO
律「ふーん…憂ちゃんとそんなことがねえ…」 

唯「それで家飛び出して来ちゃって… 
りっちゃん、ご迷惑でしょうが今晩泊めてくだせえ!」 

律「よっしゃ!親友の頼みとあっちゃほっとくわけにゃいかないぜ! 
何日でも泊まっていきな!」 

唯「りっちゃああん!ありがと~う!」 
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:52:22.13 ID:GvuewNbQO
律「あ、でも憂ちゃんに一応連絡はしとくぞ?」 

唯「いいよしなくて!私はもう家出したんだから!」 

律「いいか唯、冷静に考えてみろ? 
このまま憂ちゃんがお前の居場所を知らないままだととどうなるか」 

唯「うーん?」 
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:56:50.74 ID:GvuewNbQO
律「心配した憂ちゃんは警察に通報、当然学校にも連絡は行くよな?」 

唯「うん」 

律「夜中に一人で外出したことがバレれば、先生たちは激怒…軽音部の廃部を決定!」 

唯「そんなあ!」 

律「そして私たちはバラバラに…絶望した澪はアブナイ仕事に手を出して…」 

唯「や、やだよそんなの!りっちゃん、早く憂に電話して!」 

律「よし!」 

律(やれやれ、唯を納得させるのも骨が折れるぜ…) 
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 01:59:03.26 ID:GvuewNbQO
憂(もう0時…お、お姉ちゃんまさか変な人に誘拐されて…!?) 

プルルルルルルルル 

憂「もしもしお姉ちゃん!?」 

律『あー、えっと、律だけど…』 

憂「律さん…すいません、お姉ちゃん今ちょっといないんでまた…」 

律『あ、唯なんだけど、今ウチに来てるんだ』 

憂「え?ホ、ホントですか?」 
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:06:25.45 ID:GvuewNbQO
律『う、うん…それで今日は唯泊めるから、憂ちゃん心配しないでな?』 

憂(お姉ちゃん、また人に迷惑かけて…もう知らない!) 

憂「わ、私別に心配なんてしてません!」 

律『いやそんな意地張らないでさあ…』 

憂「お姉ちゃんに伝えてください!私お姉ちゃんがいなくてせいせいしてるって!それじゃ!」 

律『ちょ…』 
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:09:13.86 ID:GvuewNbQO
律「…だってさ」 

唯「う、憂め…私、絶対帰らないもんね!」 

律「お前らやっぱり似てるんだなあ…お互いに意地張っちゃって」 

唯「似てないもん!…あ、私ここ来るまでに汗かいちゃった…お風呂借りていい?」 

律「おー、ってお前手ぶらじゃん… 
着替えは私の貸してやるから入ってこいよ」 

唯「ありがとうございますりっちゃん!」 
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:14:09.00 ID:GvuewNbQO
唯(りっちゃん家のお風呂入るの初めてだなあ…なんか落ち着かないや) 

唯「憂のバカ…」 

唯(でも…やっぱり私が悪いのかなあ…あーもうよくわかんないや!) 

聡「あ、あのー…」 

唯「ん、この声は聡くん?なあに?」 
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:18:31.93 ID:GvuewNbQO
聡「き、着替えとタオルここに置いとくんで!それじゃあ!」 

唯「はーい…あ、ちょっと待って聡くん!」 

聡「はい?なん…」 

唯「私、聞きたいことがあるんだけど!」 

ガラガラ 

聡「んなっ…!」 
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:22:04.41 ID:GvuewNbQO
唯「聡くんはさ、りっちゃんとケンカしたらいつもどうやって仲直りするの?」 

聡「あ、あ、あの…ちょ、ちょ…」 

唯「私、妹とケンカしちゃったんだけど…どうすればいいのかなあ?」 

聡「あ、あ、あ、あ、お、お、っ…俺…し、失礼しましたあ!」 

バタン!ダダダダ… 

唯「ありゃ?聡くんどうしたんだろ?」 
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:28:20.78 ID:CD77aQB9O
聡の部屋 
『自家発電中の為立ち入り禁止』 

律「……?なんだこの張り紙」 
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:30:08.70 ID:GvuewNbQO
律「おかえり唯ーさっぱりしたか?」 

唯「うん!でも聡くんがちょっと変だった」 

律「変?」 

唯「なんか私が話しかけたら走って逃げちゃったの…」 

律「ん?あいつ照れてんのかな?まあ明日ちゃんと言っとくよ」 

唯「うん!じゃあ寝ようか!」 

律「そうだなあ」 

唯「りっちゃん!枕投げやろう!」 

律「やるか!部屋が散らかるだろ!」 

唯「ぶー…」 
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:34:45.40 ID:GvuewNbQO
深夜3時 

唯「うぅ…う…」 

律「うーん…唯?」 

唯「うぅ…ういぃ…ごめんね…うい…」 

律「唯…よしよし、どうした?」 

唯「えぐ…私…夢見たの…憂が…いなく…なっちゃ…うぇぇ…」 

律「唯…」 
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:39:53.79 ID:GvuewNbQO
律「大丈夫だよ、明日ちゃんと仲直りできるから」 

唯「…ほんと?」 

律「ホントだって!私と聡もしょっちゅうケンカするけどいつも仲直りできるからな」 

唯「…うん」 

律「さ、寝るぞ?」 

唯「うん…ねえりっちゃん、一緒のベッドで寝ていい?」 

律「おう、おいで」 

唯「わあい♪」 
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:43:24.57 ID:GvuewNbQO
翌日 

唯「おはようりっちゃん…」 

律「おふぁよう」 

唯「あれ、なんでほっぺ腫れてるの?」 

律「お前がひっぱたくからだろが!タオルケットは一人じめするし!」 

唯「ご、ごめーん…ところでなんで制服?今日土曜日だよ?」 

律「いや今日は全校登校日だろ?」 

唯「あっ…」 
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:49:09.16 ID:GvuewNbQO
律「おっす聡!」 

唯「おはよう聡くん!」 

聡「お、おはよう…ございます」 

律「ん、なんかやつれてるぞ?顔赤いし…どした?風邪か?」 

聡「な、なんでもない!俺は友達ん家遊び行くから!じゃ!」 

唯「ばいばーい」 

聡「あ、その前に…昨日の質問の答えなんですけど…」 
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 02:54:03.50 ID:GvuewNbQO
唯「ん?」 

聡「えっと…その、仲直りするのには…やっぱり離れちゃいけないと思います」 

唯「離れちゃいけない?」 

聡「兄弟とか姉妹って…小さい時から一緒だし、 
近くにいればお互いの気持ちが分かって、自然に仲直りできると思うんです」 

唯「聡くん…」 

律「なんだあ聡、ずいぶんかっこいいこと言うなー?」 

聡「う、うるさい!」 
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:00:23.93 ID:GvuewNbQO
唯「ありがとう聡くん!私、自信出てきた!」 

聡「は、はあ…」 

唯「よし!ごほうびになでなでしたる!」ナデナデ 

聡「あ、あ、あ、そ…」 

律「阿蘇?山か?」 

聡「そ、それじゃまた!」 

ダダダ… 

唯「ありゃりゃ、また走っていっちゃった…」 

律「唯、お前も罪な女だな…」 

唯「ふえ?」 
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:06:48.23 ID:GvuewNbQO
律「さ、今日学校だし、制服だって家だろ?早く家帰らなきゃな」 

唯「うん!私、憂にちゃんと謝る!」 

律「おう!とっとと仲直りして気持ちよく部活やろうぜ!」 

唯「おう!じゃあ行くね!りっちゃん、一晩ありがとう!」 

律「いいってことよ!頑張れよ!」 
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:09:46.99 ID:GvuewNbQO
平沢家 

唯(憂…まだ家にいるな…) 

唯「ちゃんと謝ろう…謝って、仲直りするんだ!!」 

ガチャ 

唯「ただいまー!憂?」 

憂「お姉ちゃん…」 
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:14:42.86 ID:GvuewNbQO
唯「昨日はごめんなさい!私…」 

憂「…なんの用?お姉ちゃんはもう家出したんでしょ?」 

唯「えっ…」 

憂「昨日は私が悪かったよ。ギター勝手に触って落としちゃって…」 

唯「ちょ、ちょっと待って憂、昨日は私が…」 

憂「だからお姉ちゃんは謝る必要なんてない。早く律さんの家に戻りなよ」 

唯「う、憂…」 
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:19:49.13 ID:GvuewNbQO
憂「はいこれ、制服とカバンと少しだけどお金ね?服は律さんの家で着替えてね」 

唯「う、憂…ちょっと待ってよ!私、ちゃんと謝りにきたの!」 

憂「…お姉ちゃんさ」 

唯「な、なに?」 

憂「私は…どんなに遅くなっても昨日帰ってきて欲しかったの」 

唯「え…?」 
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:24:09.58 ID:GvuewNbQO
憂「お姉ちゃんに一人で悩んで、一人で決断して帰ってきて欲しかったの… 
そうしてさえくれれば私はよかったの」 

唯「憂…」 

憂「でもお姉ちゃんは律さんを頼ったよね?」 

唯「う…」 

憂「律さんの家に泊まって、楽しい思いして、なんとなく謝ろうって… 
そう思ったんでしょ?」 

唯「違うよ…私は…」 
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:30:03.43 ID:GvuewNbQO
憂「違わないよ…結局お姉ちゃんは同じなんだよ!軽音部の皆に頼らなきゃ何もできないんだよ!」 

唯「…!」 

憂「だから…私は今のお姉ちゃんに帰ってきてほしくない」 

唯「う、うい…」 

憂「ばいばいお姉ちゃん…」 

バタン 

唯「うい…うい…やだよ…開けてよう…」ドンドン 

憂(ごめんねお姉ちゃん…でも…お姉ちゃんにしっかりしてもらうためにはこうするしか…) 
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 03:36:02.84 ID:GvuewNbQO
田井中家 

律「さて、そろそろ学校行くかな…」 

ピンポーン 

律「ん?」 

ガチャ 

唯「……」 

律「唯…どうしたんだよ、先に学校行くって言ってたじゃないか」 

唯「ごめんりっちゃん…制服に着替えたらすぐ出ていくから…」 

律「着替えたらって…おい、憂ちゃんと仲直りできたのか? 
目真っ赤だぞ?おい唯?」 

唯「……」 
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 10:58:51.38 ID:GvuewNbQO
学校 

澪「あ、おはよう律、唯」 

紬「土曜日なのに大変ねえ」 

律「おっす!」 

唯「…おはよう」 


澪「ん?唯のヤツどうしたんだ?元気ないな」 

律「そのことなんだけど…ちょっといいか?」 
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:04:41.87 ID:GvuewNbQO
澪「唯が憂ちゃんとねえ…」 

紬「それで、家には帰ってないの?」 

律「仲直りするって一度帰ったんだけど… 
どうやら上手くいかなかったみたいなんだ」 

澪「そうか…唯、かなり落ち込んでるみたいだな」 

紬「今日は午前放課だし、部活の時間になったら励ましてあげましょう!」 

律「ああ、そうだな!唯のことだし、お菓子食べれば元気になるよな!」 
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:10:23.80 ID:GvuewNbQO
放課後 

律「よーし!唯、部活いくぞー!」 

紬「今日はチョコクッキー持ってきたの!紅茶と一緒に食べましょう?」 

澪「終わったら梓も誘って一緒にハンバーガー食べに行こうな!」 

唯「うん…じゃあ…」 


(お姉ちゃんは軽音部の皆に頼らなきゃ何もできないんだよ!) 


唯「っ…!」 
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:15:17.23 ID:GvuewNbQO
律「…唯?」 

澪「どうした?」 

唯「わ、私…今日は部活休む!それじゃ!」 

紬「唯ちゃん!」 

律「唯!ちょっと待…」 

澪「いっちゃった…大丈夫かな…」 

律「唯…」 
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:21:34.80 ID:GvuewNbQO
唯「はぁ…はぁ…」 

唯(皆ごめん…でも私、皆に頼ってたら家に帰れないんだ…) 

唯「一人で…頑張らなきゃ!」 


――――――――――――― 

憂(お姉ちゃん大丈夫かな…でもどうせまた律さんや他の皆の家に…) 

憂(きっと心配することなんて…ない!) 
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:26:46.61 ID:GvuewNbQO
音楽室 

梓「唯先輩が…どうりで憂に元気がなかったわけですね」 

律「あーもうまったく…謝ってすぐ仲直りすればいいのにい!」 

澪「律と一緒にするな!…多分あの二人、ここまでのケンカは初めてなんだろうな」 

梓「ホントに仲よかったし、どうやって仲直りするかわからないんじゃないでしょうか」 

紬「唯ちゃん辛いでしょうね…」 

律「唯、ホントに大丈夫かな…」 
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:30:51.59 ID:GvuewNbQO
グウウウ 

唯「ふええお腹空いちゃった…そういえば朝から何も食べてないや…お金あるし、なんか食べよう」 

和「あ、唯!今帰り?」 

唯「和ちゃん!どしたの?」 

和「これから生徒会の皆で食事しようと思ってたんだけど、お財布忘れちゃって…今から帰るの」 

唯「ふうん……」 
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:37:17.82 ID:GvuewNbQO
和「それよりあんた今日部活は?ていうかなんか元気ないわね、何かあった?」 

唯「…和ちゃん、私こないだ借りたケーキのお金返すよ!だから食事行って?」 

和「え、でも…」 

唯「いいからいいから!早くしないと皆行っちゃうよ?」 

和「そ、そう?って1万円も…私こんなに貸してないわよ?」 

唯「いいんだって!私いつも和ちゃんにお世話になってるし!それじゃまたね!」 

和「ちょっと唯…」 
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:43:01.27 ID:GvuewNbQO
グウウウウウウ 

唯「お腹空いた…もう100円くらいしかないや…」 

唯(やっぱ5000円くらい渡せばよかったかなあ? 
でも和ちゃんにはいつも迷惑かけてるし…) 

唯「これからどうしようかな…」 
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:48:41.54 ID:GvuewNbQO
近くのスーパー 

唯「もぐもぐ…試食コーナーっていいなあ…ん?」 

唯(あ、憂…買い物に来たのかな…お肉に野菜? 
 あ、そっか、お母さんたち、今日旅行から帰るんだ…皆で焼き肉かな?) 

ズキン 

唯「う…」 

唯(謝ろうかな…でもやっぱり今は…) 
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:53:23.94 ID:GvuewNbQO
唯(またね憂…私、今はまだ帰る資格ないよね…) 

憂(…!) 

憂「お姉ちゃん?…気のせい…か」 

憂(お母さんたちには泊まりに行ってるって言おう…どうせホントのことなんだし) 
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 11:59:08.91 ID:GvuewNbQO
19時、学校 

唯「結局ここにきちゃった…暗くなってきたし、どこで寝ようかな」 

唯(またりっちゃん家に…でもそれじゃダメだよね…) 

グウウウウウウ 

唯「うぅ…またお腹空いちゃったよぉ…どうしよう…」 

さわ子「あら?そこにいるのは…唯ちゃん?」 
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:08:12.72 ID:GvuewNbQO
唯「さわちゃん…」 

さわ子「どしたのこんな時間に?」 

唯「あ、えっと…私、その…」 

さわ子「はっは~ん…さては…お金がなくなったのね!」 

唯「え?」 

さわ子「唯ちゃんは憂ちゃんにお使いを頼まれたけど、 
 りっちゃんたちと遊んでてついつい使い果たしちゃった…それで私を頼ってきたのね!」 

唯「ち、違うよう…」 
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:12:27.27 ID:GvuewNbQO
さわ子「遠慮しないの!私だって教師!教え子が困ってるとあっちゃほっとけないわ!」ゴソゴソ 

唯(あ、でも、夕飯くらいならごちそうしてくれるかも…) 

さわ子「はい500円」 

唯「……」 

さわ子「今金欠だけど、奮発しちゃう!これでお使いいきなさい!」 

唯「あ、ありがとさわちゃん…」 
117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:18:16.96 ID:GvuewNbQO
唯「…結局さわちゃん、飲み会だって帰っちゃった…金欠なのに… 
 でも500円あればハンバーガーくらいなら…」 

チャリン! 

唯「あ!落としちゃっ…」 

コロコロ…ポチャン 

唯「ド、ドブに…うう、私…なんでこんなドジなの…?」 
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:22:08.15 ID:GvuewNbQO
ポッポッ…ザアアアアアア 

唯「わっ雨だ…濡れちゃう!どっかで雨宿りしなきゃ!」 

唯(うう…とりあえずあの木の下でいいや…) 

唯「へ…へっきし!さ、寒いい…」 
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:28:53.91 ID:GvuewNbQO
ザアアアアアアアアア…ピカッゴロゴロ… 


唯「へっきし!ズズー…雷まで鳴ってきた…」 

唯「うう…寒いしお腹空いたし、なんかボーッとしてきた…へっきし!」 

唯(今頃憂は…お母さんとお父さんで焼き肉してるのかなあ…おいしいかなあ…) 

唯「…くしょん!ズズー…うぅ…うぇぇ…うい~…」 

唯(あ…また憂を頼っちゃった…私ダメなお姉ちゃんだなあ…ホントに…) 
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:35:36.42 ID:GvuewNbQO
澪「うう…雨強くなってきたな…梓早く帰ろう」 

梓「だ、だから手を握るのやめてください!恥ずかしいです!」 

澪「そ、そんなこと言わずに…ってあれ?なあ梓、あの公園の木の下…なんか見えないか?」 

梓「え?どうせ犬とかじゃないですか?…あ、あれ…もしかして…」 

澪「ゆ…唯!?」 
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/12(日) 12:41:00.90 ID:GvuewNbQO
澪「おい唯!どうしたんだこんなところで!」 

梓「びしょ濡れじゃないですか!顔も真っ赤だし…しっかりしてください!」 

唯「だれ…?あ、うい…ごめんね…?わたしダメダメなお姉ちゃんで…」 

澪「何言ってるんだ唯!?」 

梓「唯先輩…」 

唯「でもね…私どんなに嫌われてもやっぱり憂のこと…だい…す…」ドサッ 

澪「おい唯!?」 


その2へ続く
[[唯「家出しちゃった…」 その2]]