KANTAのショールーム内検索 / 「12.アプローチング・ピープル」で検索した結果

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    ...ング・リヴァイバル 12.アプローチング・ピープル 13.ヘルプス
  • 12.アプローチング・ピープル
    「お前は、おれを必要とするよ」  ツバサのその言葉が、頭から離れなかった。  そんなことは、ない。無いはずだ。  しかし、本当にない、と言えるか……? 「……」  どこかへ消え去ったノイジーも、何事もなかったかのように来なくなったウィアド達。それが、荒らしの前触れのような気がして、ならなかった。 「……」  僕は……僕は…… 「僕は、誰なんだ……?」 「誰もがそういう疑問には、ぶつかるよねー」  聞き覚えのある声に、咄嗟に振り返った。 「……ウルズ……!」  そこにはウルズが居た。しかし服装はドレスではなく、ジーンズにラフなティーシャツだ。 「ういーっす」 「どうして、ここに?」 「ん? 暇だったしね。後……」  そういってウルズは、うつむいた 「いいや。」 「?」  久世が頭を傾げると、その瞬間、巨大な何かが降りる音がした。 「……」  ウルズは...
  • プラグイン/ニュース
    ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 真女神転生5攻略Wiki|メガテン5 - AppMedia(アップメディア) ドラゴンクエストけしケシ攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」(2021年12月6日)|BIGLOBEニュース - BIGLOBEニュース マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「N...
  • 11.ザ・キング・リヴァイバル
    「菊田アッ!」  そう叫んで飛び込んできた宝生のキックを菊田は避けることができなかった。 「ゴメスッ」  奇怪な事を言って菊田は倒れた。 「あら、おじさん、こんにちは」  宝生は菊田の横にいた武藏に気がつき、あいさつをした。 「な、なんのようだ? 宝生」  菊田は宝生に踏まれながらうなるように言った。 「そうだった、これ」  宝生は菊田の上から退きながら、持ってきた鞄の中から、あるものを取りだした。 「……これは」  それは、輝くアームコア、ユグドラシルだった。驚く菊田に対して、武藏はあまり驚く気配を見せない。 「やはり、もどってきたか。ユグドラシル」  武藏は呟いた 「……おじさん?」 「宝生、君に見せなければならない、物がある。言左右衛門、お前も、ついてきてくれ」  武藏に従うまま歩くと、菊田重工本社内のもう使われていない試験プラントにたどり着いた。 ...
  • 第八章
    「ハロー、ガール」  その人は右の手のひらをあげた。その顔はつめたく笑っている。無理矢理こじ開けたらしい窓から入ってきた風がその人のかみのけを揺らし、細い髪の毛がなびいて、差し込んできた月明かりがその人の顔を照らした。 「……あなたは?」 「答えている暇と時間はない。私は……」  その人の右腕が静かに私の腹の中にめり込んだ。 「うぐっ」  私は目を見開き、そいつの頭を掴んで横に思いっきり倒した。鈍い音がして、そいつの頭は床に落ちていた。 「っつ……う」  腹が痛い。ずきずきするし、呼吸をすることさえ痛くてまともにできない。 「うう、う」  私はさっきまで座っていたソファに座った。あまりの痛みに私はソファに横になった。 「……痛いじゃないか」  さっき倒したはずのそいつはゆっくりと立ち上がって額から流れている血をふいた。少し悔しそうな顔をして、私を睨んだ。 「……こ...
  • 7.イト・イズ・ア・ウィアド
    「結婚式か……」  宝生は苦笑いだった。こんなにも早く、周りの人間が結婚していくとは。  宝生も、後六年で三十路。いい加減、そういう関係の人間だっていて良いはず……だが、いないものはいない。  そして、問題なのはこの女、村井、雪那。  ひどくニヤニヤしている  ひどく、ニヤニヤしている 「あ、やっほー」 (こっち向いて手、ふってんじゃねえよ。アタシが恥ずかしいだろうが)  と、宝生は小さく呟いた  キャラが、違いすぎる。氷の女王は今やただのにやついた主婦とかした。 「……」  そして、隣を見ると、目障りなくらいいちゃついている菊田夫妻。来週は、こいつ等の結婚式にも行かないと行けない。 「……」  ため息をすることも忘れ、椅子の上であぐらを掻き、その上に頬杖をつく、と言う奇怪なポーズをしながら、幸せそうな村井……もとい、テーリッツを見た。  幸せなら、良いんだけど...
  • 第十九章
    「こちら〈オーディン〉配置につきました。」 「こちら〈ヘル〉こっちも大丈夫です」 「いい?〈ロキ〉は狙撃でけん制、〈トール〉は待機。〈オーディン〉、〈ヘル〉が誘拐。誘拐したらヘルの中にのせちゃって」  宝生は屋根に上ると、身体をロープで固定した。ルミナスもまた、宝生の横に来ている。  二人はベランダに降り立つと、ロープを外した 「つきました」 「カウント5・4・3・……」  三秒から黙り、心の中で残り三秒を数えると、部屋中に催涙ガスが充満するのが見えた。  宝生とルミナスはガスマスクを付け、部屋の中に入っていった。  御蓮の王女を見つけると、手を握りしめ、ベランダからおちる。そして真下にはコックピットを空けたヘルとオーディンがあった。 「ヘルはさっさと逃げる!」  李からの叫び声。  しかし、ヘルの前には、白色のおおきな壁があった。 「な……」 「テロリストにつ...
  • 第十一章
     李曰くの‘安全な場所’。海辺沿いの小屋だった。私はオーディンに木の枝や草の葉っぱをかけると、その小屋の中に入っていった。 「……埃っぽくないな。」とスーが言う。「最近まで使われていた建物だ。」 「使われていた?そんなことがあるわけ無い。もう五年も使ってないような建物なのに。」と李は明かりをつけた。「……けど、確かに埃も被ってないな。」  私は近くにあった銃を一丁拾った。 「……これ、なに?」私が問いかけると、李がそれを取り上げた。 「菊田は銃を持たない。……つまり……」 「隠れろ!」李は叫んだ。  歩いてくる音がして、私達は机の下に隠れた。 「何か音がしたぞ。ルミナス」男の声だ。 「さあ?知らない。あなたも早く仕事に戻れば?今はガードマンだっけ。」女性の声。 「……分かった。私は仕事に戻る。」 「はいはーい」  男の方が小屋から出ると、李が言う。 「オーディンが...
  • 2.エルダー・シスターズ・イン・ノース・ゴレン
     イラミが、ニヤニヤしていた。 「……何?」  理由は分かっている。ああ、こんな奴に、何故話してしまったんだろうか、浮かれていたとはいえ、言ってしまった。 「い、と、し、の、彼とデエトなんでしょお?」  ああ、寒気がする 「……う、うるさい」 「何時から?」 「……6時。」  イラミはチラリと時計を見た。 「分かった。もう、今日は帰って良いよ」 「……え?」 「ほら、じゃあ、がんばってね、アイネアス」  色、と言う者が凄く感じた。白色の雪が常に降り続けるこの、北ゴレンでこの色とりどりのテレビは、そこだけ、温暖な気候の絵画を切り取ったようだった。 「久世さん、というのはいらっしゃいますか?」  玄関が開いた。聴いたことのない声。  玄関の方に行ってみると、真っ赤なドレス、金色の細い髪は頭の横で結ってあった、白く、艶のある肌、青い目をした女性が、立っていた。...
  • 第一章 アナザー・モーニング
     彼は駆け上がった。延々と続く、階段の上を。  砂埃を吸い込み、風を感じることもなく、一心に駆け上がった。ただ、目を見開いて。  血走った目は、遙か遠く、空を見据えていた  まただ、ティンクが呟いた。その視線の先は、右腕に現れた紅い文字にあった。 <Roomlock Nowhere>と、書かれている。  ルームロック・ノーウェー。誰かの名前だ。 「また、出てきたのか。」  全身をススだらけにした男が言った。オースだ。 「オース、やっぱり、この人は変人なのかな?」 「さあねえ。〈ハード〉の奴が悲しむことは、そう無いから、……そうなのかもしれんな。」 「……そうですか」  この世界には、二つの階層が存在する。まず、絶対的な幸福を祝福された<ハード>  <ハード>に一生分の幸福を与え奪われた者が落とされる<ホーム>。この二つの世界は、繋がっている。と、落下神父...
  • 第九章
     つい最近隊長になった、(正確に言うとなってしまった)美井山は売店の自動販売機でコーヒーを買った。その熱さは彼女の手を傷つけた。 「あつ」  思わず手を放してしまい、コーヒーはフローリングの床に落ちた。 「はあ」  自分のこの鬱陶しい憂鬱をはね飛ばしたいものの、どうすることもできなかった。私はため息をつきながら缶コーヒーを拾った。まだ熱い。私はコーヒーを両の手で転がした。  天井から吊してあるテレビに目をやってみると、生きていたらしいアイネアスがテレビに出ている。どうやら、近くにいた人に助けてもらって、自分は生き延びたらしい。ああ、昨日もやってたな  私は缶コーヒーを開けた。白い湯気が上がり、口の中にはコーヒーの独特の香りが広がり、苦みと酸味が広がって、熱いその液体は私の喉を通っていく。ん?また間違えて微糖を買ってしまったらしい。少し甘い。 「……軍も、アイネアスを失うのはイ...
  • 9.ドリーム・ドリーム・ウイングス
     ふ、と眠くなり、ハッとして久世は頭を横に激しく振った。 「……こんなモンかな」  ウルズが、またギターを壊したのだ。 (どんだけ壊すんだよ……)  タンスの奥に眠っていた来客用の布団の上で猫のように円くなっているウルズに目をやった。  菊田重工の廃プラントから帰ってきてすぐ、彼女は現れた。 「……壊れた」  そういって、一本のギターを差し出したのだ。 (……まあ、いいんだけどさ)  背筋に、ゾ、っとする何かを感じる。……なんだ? そう思って振り返ると、そこにいたのは黒い、何かだった。 (……なんだ?)  声が、出ない。しかし、気のせいではない。絶対に。何かが、‘いる’ (なにが、いる?)  風が吹き抜けるように、何かが聞こえた。声のようにも聞こえたし、ただの物音のようにも感じた。 「……夢だ……」  そう呟いた。  ゆっくりと、歩いている自分がいた。暗闇の...
  • 3.ザ・ルーンズ
     一体、何時間が経過しただろうか。黒い髪の女性は畳の上で円くなり、動かない。赤ドレスと、黄ドレスは、今も口論を続けている。 「だから……」 「それは……」  いつ、終わるのだろうか、もう、日が暮れ、夜になってから3時間は経過しているのだ。 「この話は、明日にでもしましょう」 「そうね。お姉さま」  やっと終わり、ついに自分の出番が……と、用意をしようとした瞬間、彼女らはどこから取り出したのか、寝袋を馴れた手つきで着て、みの虫のように畳の上に来ると、何のとまどいもなく睡眠を始めた。  それは、何かを感じる暇もなかった。数分経って、現実を理解した。まるで、スイッチのオンオフがあるかのようだった。 「……」  久世は玄関の靴箱に立てかけられたエレキギターを持った。 「ピックアップが、壊れてるな」  一人でブツブツ呟いて、ドライバを動かした  何時間経ったかは分からないが、...
  • ドリーム アザー サイド
    ドリーム アザー サイド 第一章 アナザー・モーニング 第二章 ハード 第三章 一頁 二頁 三頁 四頁 五頁 六頁 七頁
  • 第十四章
    「完成だぜ!」  李は自慢げに言った。シートの調節も終わり、ルミナスはヘルの中にすっぽり収まった。 「後は……」  李は完成手前の黄色いアームヘッドをみた。もうすぐ来るらしい新たなるメンバー用の機体らしい。 「まだ来ないとなると、シート調節ができーん」 「そうかりかりすんなよ、李。」  スーはバラバラにした銃を磨きながら言った。 「スーは良いよね。一人で出来るモンね。銃の解剖は。」 「解剖って何だよ。」 「李、レーダーに何か変なのが移ってる」  と、ヘルが言うと、李は、それを整備室のモニターに写した。  赤い色の点が、二つ。同じ速度だ。 「何だ?これ……ルミナス、旬香と一緒に、アームヘッドに乗れ。みてくるんだ。」  旬香はオーディンに乗り込むと、外に出た。 「敵だったらどうする?」  旬香が言うと、李は言う。 「……先手必勝。」  ルミナスはにやりと笑い、...
  • After Chengeng world Previous night
    鼻歌を歌いながら、宝生はアパートへ向かっていた。ついに、世界級チャンピオンちょろいものだ  ウキウキでドアを開けると、クラッカーがなった。 「オメデトォオオゥウ」  髪の毛を黒く染めたルミナスが言った。 「ありがとう」  宝生は笑顔で言った。そして、ルミナスに抱きついた  抱きついたまま、ルミナスを持ち上げ、部屋の中へと入っていく。居間のテーブルには、沢山の料理がおかれていた。 「おーろーせよー」  手をジタバタさせるルミナスを椅子の上に置き、席に着いた。  肉汁溢れる……肉。ぐふふふふふ。ルミナスと宝生は気味の悪い笑みを浮かべた。 「おかえり」  エプロン姿のスーが両手に新たな料理を手にしている 「キャアアアアア」  次々に増える料理を目にし、ルミナスは今に踊り出しそうなほどだった。 「さ、めしあがれ」  菊田重工で書類を紙飛行機にして遊んでいた菊田は...
  • 第二十七章
    『雪那、調和が、何か知っているか?』  そういう父の問いに、雪那はまっとうな答えを出した。 「アームホーンとパイロットの波長がより合致する事で、アームヘッドが発動する事が出来る特殊能力の事です。」  村井幸太朗は、苦笑を浮かべた。 『そのとおりだよ。』  幸太朗の答えに、雪那は不安を抱いた。 「……なんだか、そうじゃない。と言いたげですが。」 『ふふふ』  幸太朗は神妙な笑みを浮かべた。雪那には、それが不快だった。 『いつか、お前にも出会えると良いな。お前の、最高のパートナーとなりうる、アームヘッドが。』 「……お父様と、セイントメシアの、ような、やつですか?」 『そうなるね。……人間とアームヘッドの関係、っていうのは、体験しなくちゃ、始まらないさ。それは、常に心に、めいじておくんだな』 「分かりました。お父様。」  何故、今更こんなことを……と、雪那は思った。今...
  • 第十二章
    「菊田が……死んだ!」菊田武蔵は机の上に頭を打ち付けた。 「ああああぁぁっぁぁあああ!言左右衛門ん!言左右衛門!なぜ、なぜしんだ!ああぁぁぁああ!」泣き叫ぶ武蔵の肩に秘書の菊谷雨禰が手を置いた。 「犯人は分かっています」菊谷が武蔵の耳元でささやいた。 「犯人は……」  武蔵は飛び上がったように羊皮紙を取り出すと、狂ったように設計図を書きだした。 「殺してやる。殺してやる!あいつら……あいつらに無情な痛みと、苦しみを与えさせる!」  できあがった設計図を武蔵は菊谷に渡した。 「殺してやる……」 「無人アームヘッドォ?」スーの言った一言に作業中の李は火花を散らしながら言った。 「宇宙圏で活動が可能なアームヘッドだ。菊田重工、村井研究所、この二つが共に研究して開発に成功したらしい。」スーは後にある机に体重を載せると、横にあるコーヒーの入ったマグカップを手にとった。 「無...
  • 第十八章
    「おそらく、南の隕石はただの隕石じゃないだろう」 「それ、どういう事だ?」 「大気で囲まれているヘヴンに、隕石がおちるなんて、普通じゃないだろう」  リドは手に持っているグラスをテーブルに置いた 「だからマスコミが騒いでるんだろ?」 「そのとおり」 「つまりどういう事か早くいってくれないかな」 「おちつけ、リズが領海のぎりぎりまで小型船できて、こっそり人を潜らせて勝手に探査している」  リドはスーの方を見た 「御蓮はそれを知っているのか?」 「知るわけがない、そして……リズ連邦の見解は、こうだ」  リドがスーを見つめる 「アレはアームコアの塊だ」 「アームコアの塊だと?」 「……この世を再生するために来たような連中だ。」 「なんだ?それ」 「昔、まだ菊田武藏が社長になって間もない頃に、大量のアームヘッドを、第七惑星オリンポスよりも遠くにある星を探査するために...
  • 第二十五章
    「親機は、どれだ?」  とスーが言った。  一体だけ、偉そうに座っているやつがいる。 「……あれか?」  と、一行が向かおうとした所を、何かが阻んだ。  一匹の犬のようなアームヘッドである。 「ヘル、頼んだ。」  と、スーが言うと、ヘルは犬のような物と、にらみ合った。  一行がその偉そうな奴に近づいた瞬間、周りをファントムが囲んだ。 「……」  凄い数だ。 「わたしが、残る。その隙に行くんだ。」  スーが、きっぱりと言った。 「さあ、行け。」  レーザーのライフルを背中になおし、トンファーを取り出した。 「いけ!」  ただならぬものを感じて、宝生はそこから離脱した。  ずっと進んだところに、一体の巨大なアームヘッドがあり、その後に一体の黒いアームヘッドがあった。 「……菊田?」  そんな気がした。何故だ?  巨大なアームヘッドはオーディンを睨んだ。 ...
  • 第四章
    「へえ。これがユッキーのおうちなのかあ」  私は廊下に置かれておいる骨董品に当たって落としてしまわないようそっと歩いた。 「そんなに気にしなくても大丈夫よ。おじいちゃんが安い値段で買ってきた物だから」 「え?そうなの?」 「うん」  村井は私を奥のリビングに案内した。 「私は、基本的にここで一人暮らしなの」  ユッキーがバカみたいに広いこの家を歩きながら言った。 「広いなあ」 「そう。だから独りで住むのは寂しかったの。旬香が来てくれて嬉しい」  と、村井は微笑んだ。ぎゃあ!全ての男を射止める天使の矢!けど私にそっちの気はないから安心だぜ! 「なんだか、アームヘッドが飛び立っていきそうでしょ?」  私は頷いた。確かにここの地下のハッチが開いてプリュヴィオーズが発信するのさ。って言われても、私はそれを鵜呑みにしてしまいそうだ。何だ。ここは新手の基地なのか? 「ほんっと...
  • 第三章
    「へえ。これがユッキーのおうちなのかあ」  私は廊下に置かれておいる骨董品に当たって落としてしまわないようそっと歩いた。 「そんなに気にしなくても大丈夫よ。おじいちゃんが安い値段で買ってきた物だから」 「え?そうなの?」 「うん」  村井は私を奥のリビングに案内した。 「私は、基本的にここで一人暮らしなの」  ユッキーがバカみたいに広いこの家を歩きながら言った。 「広いなあ」 「そう。だから独りで住むのは寂しかったの。旬香が来てくれて嬉しい」  と、村井は微笑んだ。ぎゃあ!全ての男を射止める天使の矢!けど私にそっちの気はないから安心だぜ! 「なんだか、アームヘッドが飛び立っていきそうでしょ?」  私は頷いた。確かにここの地下のハッチが開いてプリュヴィオーズが発信するのさ。って言われても、私はそれを鵜呑みにしてしまいそうだ。何だ。ここは新手の基地なのか? 「ほんっと...
  • 第六章
    「キクダ。なにか、手伝うことはあるか?」  電動の車いすを押しながら、全身ギブスだらけのアイネアスがやってきた 「はは。車いすに乗った奴が手伝える事なんて、何もないなあ」  菊田は鍋の中にローリエの葉を落とした。 「今日は、何?」 「ん?菊田の特製ミートスパゲティさ」 「ふーん」  アイネアスは車いすをくるりと回すと部屋の方に進んでいく。 「ああ、そうだ。パムの、チョコレートアイス、買ってきてやったぞ」  アイネアスは踵を返した。 「っ!本当?」 「ああ。本当だ……けど、今は喰うなよ。食事前だから」 「……わかったよ。キクダ」  菊田はゆであがったスパゲティの上にミートソースをのせた。 「さ、できあがりだ。」  菊田は白い湯気を昇らせるミートスパゲティを片手に一つずつ持ちながら、アイネアスと部屋に入った。  菊田はアイネアスのテーブルに食事をのせた 「さ、...
  • 第二章
     私は、雪の上に只一つおとされたその羊皮紙を拾い上げた。何だろうか。  それには、なにやら訳の分からない記号と絵と、それの名前のような物が載っていた。 「……なんだろ?これ」  羊皮紙を指でこすりながら指に残る感覚があった。 『ODIN』  と書かれたその羊皮紙。とりあえず声に出してみることにした。 「オー・ディー・アイ・エヌ?何なんだろう」  私はその羊皮紙を捨てようかと考えたが、どうも手が動かない。かじかんでいるのか。その羊皮紙を手放したくない。と私の本能が語っているのかもしれない。どちらにしろ、これは捨てられない。  家に着くと、中は案の定真っ暗で、私は電気をつけた。一回瞬きながらついた明かりは部屋の全てを照らしてくれた。  テーブルの上にある置き手紙を見つけ、ああ、やっぱりな。という感覚になった。 『当分帰ってきません。母より』  誰がお前のような人間を母だと...
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