導くものは愛とギャグ

「導くものは愛とギャグ」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

導くものは愛とギャグ - (2008/01/02 (水) 14:42:59) の最新版との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「ほう、この余をバトルロワイヤルに参加させるとは。主催者も愚かよの」  クックック、と低く笑うのは、黄金の仮面に黒いマントを羽織った怪人。  2メートルに迫る長身に、肩幅の広いがっちりとした体型。仮面と同じく、黄金の身体という人には持ち得ない肉体。  鬱蒼とした森を静かに進み、周囲を見渡す。舞台となったところはライダーロワのように異世界というわけではないのだろう。  彼が日常を過ごした世界となんら変わることはなかった。  ただ一つ違うのは己の身体。こんな…… 「まさか、余がジャーク将軍のような身体を得るとはな。改造手術でもしたか? あの主催者」  そう、彼はライダーロワにおける数少ないギャグ、恋愛話担当のギャグ将軍、その人だった。  彼はのんびりと森を進みながら、脳内で情報を整理する。 (要するに、余らはあの主催者に集められ、殺し合いを強要されている。 ジャーク将軍の肉体というなら、どの程度のことが出来るか確かめねばな。変身は取っておかねばならぬ。 ライダーロワのように、制限がかけられてはたまったものではない)  彼はライダーロワ以外については無知といっていい。  ゆえに、制限の内容もライダーロワと同じだろうと考えた。  ライダーロワの制限、それは変身について特殊なルールがある。  一度変身をすると、二時間は変身できない。  そして、怪人である者は一度戦闘の後、二時間の間は身体能力が人と変わらないところまで落ちる。  ライダーロワ以外を知らない彼が制限について慎重になるのも、もっともな話だった。  そのままギャグ将軍は名簿を覗く。  他ロワの知識がない彼はニックネームを見ても誰が誰だか検討がつかない。  しかし、味方に引き込めそうな名を見た瞬間、笑みを形作る。 (ほう、仮面ライダー書き手……欝のエル……まとめキング。 ライダーと関わり深い名から察するに余と同郷なのだろうな。 都合が良い。余が力を貸すといえば、お人好しばかりのライダーロワ書き手は余と組む。 優勝を狙うのも、脱出を目指すのも、まずはチームを組んでから。 つまり、今の余の目的は……)  そこまで考え、ギャグ将軍は一旦思考を中断する。  誰もいない繁みへと視線を向けると、威厳溢れる低い声を放つ。 「そこにいるのだろう? 下手な隠れ方だ。出てくるがよい」 「あら~、ばれちゃった?」  現れる影はギャグ将軍の見込みとは違い、小柄の女だった。  しかし、ギャグ将軍はいつでも変身できるように身構える。  この女、只者でないと判断をしたために。  身体が浮遊感に包まれたかと思うと、彼女は森の中にいた。  きょろきょろと周囲を見渡しても、ただ鬱陶しい森が続くだけ。  主催者のセンスのなさに呆れて彼女はため息を吐く。 「やーね、どうせ飛ばすなら私にふさわしい、豪華なホテルとかにして欲しかったわ。 愛を語り合うためにね」  軽い口調で大きい目を告げて、ゴスロリの黒い服装のひらひらしたスカートを揺らし、彼女は鼻歌を歌いながら前進する。 「このぶたちゃんはおかいもの♪ このぶたちゃんはおるすばん♪ このぶたちゃん――」  彼女は急に黙り、きりきりと音をたてて首を180度回転させた。  その姿に常人が見れば驚いただろう。  しかし、その程度彼女は難なくできる。なぜなら、彼女は自動人形。  コロンビーヌと呼ばれている。 「ふふ、面白そうね。ダンディなオジ様、今いってあげるわ」  微笑を浮かべながら、森を跳躍し続ける。  彼女の周辺に銀の蟲が群れを成して集まってきた。  こうして、両雄あいまみえる。  片や、地球を侵略する将軍と同じ力を持つ怪人書き手。  片や、世界に厄災を振りまく自動人形と同じ力を持つ自動人形書き手。  出会うことのないはずの二人が、今出会った。 「そちの名を聞かせてもらおう」 「私ー? そうね、私のロワではコロンビーヌと呼ばれているわん」  くすくすと笑う少女に、ギャグ将軍は余裕を持って対峙する。  数秒にらみ合う二人。先に動いたのはコロンビーヌだった。 「ねえ、オジ様。あなたは戦うつもりー?」 「無駄な戦いは避けたい」 「そう……」  コロンビーヌが俯き、ギャグ将軍からは表情を窺えない。  殺気が衰えないことから、警戒は解かない。  ギャグ将軍の周囲に銀の蟲が槍の形となり、四方八方降り注ぐ。  ギャグ将軍の黒いマントが穴だらけとなり、コロンビーヌはため息を吐く。 「あら? もう終わり? つまんなーい」  不満を示すコロンビーヌが盛り上がったマントに近付くと、目を見張って銀の蟲を腕に集めて刃を作る。  後を斬り裂くと、金属同士がぶつかる甲高い音が周囲に響く。  コロンビーヌが振り向いた先には、先ほどの黄金怪人を更に戦闘に特化させた姿、ギャーグミドラがいた。  両耳の当たり生えた角が、より戦闘に特化したことを強調する。  太刀を受け止めた腕が痺れ、コロンビーヌは感心する。 「へえ、やるじゃない」 「当たり前だ。仮面ライダーを苦しめた男、ジャークミドラの身体なのだからな」  にやりと笑うギャグ将軍を見て、コロンビーヌは更に戦闘準備を…… 「やーめた」  整えなかった。すっかり戦闘の準備を終え、変身までしたギャーグミドラが思わずずっこける。  その様子がおかしかったのか、コロンビーヌはけらけら笑いながらギャーグミドラに話しかける。 「なーにマジにとってんのよ」 「…………ライダーロワにはお前みたいな奴はいなかった」 「だって私、バトルはそんなに好きじゃないもの。 ギャグや恋愛フラグ(アッー限定)なら好きだけど」 「ふむ、気が合うな。それら二つは話を盛り上げる要因といえよう」 「なかなか分かっているじゃない」  あっさりと認めるギャグ将軍にコロンビーヌは機嫌をよくする。  ギャグ将軍は戦闘解除の意を込めて、変身を解く。 「ふむ、ならコロンビーヌよ。余と手を組まぬか?」 「オジ様と? まあ、悪くはないけど、どうする気? 脱出? 優勝?」 「そうだな、とりあえず…………」  ギャグ将軍は天を仰ぎ、顎を撫でる。  風が吹いて、コロンビーヌの髪を宙に舞わした。 「新生クライシス帝国の結成だ!」  余りにもこてこてな悪の組織の名にコロンビーヌは思わず吹いた。  この書き手、悪くないかもしれない。無意識にコロンビーヌはギャグ将軍を認める。 「じゃあ、私は悪女というわけー?」 「うむ、何なら怪魔妖族大隊・諜報参謀の座を与えよう」 「うわ、ネーミングセンスださっ」 「ダサいとは何だ! これは栄光あるクライシス帝国において…………」  二人はそれぞれの経緯を話しながら進む。  傍から見るとまるで、漫才のようなやり取りだった。 【深夜】【B-1 森林の中】 【ギャグ将軍@ライダーロワ】 【状態】健康 【装備】杖@ライダーロワ ジャーク将軍のマント@ライダーロワ 【道具】なし 【所持品】支給品一式(未確認) 【思考・行動】 基本:新生クライシス帝国の結成 1:仲間を増やす。 2:殺し合いに乗るかどうかは保留。 ※ジャークミドラに似た、ギャーグミドラに変身できます。 ※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。 【コロンビーヌ@漫画ロワ】 【状態】健康 【装備】ゾナハ蟲@からくりサーカス 【道具】なし 【所持品】支給品一式(未確認) 【思考・行動】 基本:恋愛がしたい。 1:ギャグ将軍についていく。 2:ギャグ将軍と話のつくりが気が合う。
「ほう、この余をバトルロワイヤルに参加させるとは。主催者も愚かよの」  クックック、と低く笑うのは、黄金の仮面に黒いマントを羽織った怪人。  2メートルに迫る長身に、肩幅の広いがっちりとした体型。仮面と同じく、黄金の身体という人には持ち得ない肉体。  鬱蒼とした森を静かに進み、周囲を見渡す。舞台となったところはライダーロワのように異世界というわけではないのだろう。  彼が日常を過ごした世界となんら変わることはなかった。  ただ一つ違うのは己の身体。こんな…… 「まさか、余がジャーク将軍のような身体を得るとはな。改造手術でもしたか? あの主催者」  そう、彼はライダーロワにおける数少ないギャグ、恋愛話担当のギャグ将軍、その人だった。  彼はのんびりと森を進みながら、脳内で情報を整理する。 (要するに、余らはあの主催者に集められ、殺し合いを強要されている。 ジャーク将軍の肉体というなら、どの程度のことが出来るか確かめねばな。変身は取っておかねばならぬ。 ライダーロワのように、制限がかけられてはたまったものではない)  彼はライダーロワ以外については無知といっていい。  ゆえに、制限の内容もライダーロワと同じだろうと考えた。  ライダーロワの制限、それは変身について特殊なルールがある。  一度変身をすると、二時間は変身できない。  そして、怪人である者は一度戦闘の後、二時間の間は身体能力が人と変わらないところまで落ちる。  ライダーロワ以外を知らない彼が制限について慎重になるのも、もっともな話だった。  そのままギャグ将軍は名簿を覗く。  他ロワの知識がない彼はニックネームを見ても誰が誰だか検討がつかない。  しかし、味方に引き込めそうな名を見た瞬間、笑みを形作る。 (ほう、仮面ライダー書き手……欝のエル……まとめキング。 ライダーと関わり深い名から察するに余と同郷なのだろうな。 都合が良い。余が力を貸すといえば、お人好しばかりのライダーロワ書き手は余と組む。 優勝を狙うのも、脱出を目指すのも、まずはチームを組んでから。 つまり、今の余の目的は……)  そこまで考え、ギャグ将軍は一旦思考を中断する。  誰もいない繁みへと視線を向けると、威厳溢れる低い声を放つ。 「そこにいるのだろう? 下手な隠れ方だ。出てくるがよい」 「あら~、ばれちゃった?」  現れる影はギャグ将軍の見込みとは違い、小柄の女だった。  しかし、ギャグ将軍はいつでも変身できるように身構える。  この女、只者でないと判断をしたために。  身体が浮遊感に包まれたかと思うと、彼女は森の中にいた。  きょろきょろと周囲を見渡しても、ただ鬱陶しい森が続くだけ。  主催者のセンスのなさに呆れて彼女はため息を吐く。 「やーね、どうせ飛ばすなら私にふさわしい、豪華なホテルとかにして欲しかったわ。 愛を語り合うためにね」  軽い口調で大きい目を告げて、ゴスロリの黒い服装のひらひらしたスカートを揺らし、彼女は鼻歌を歌いながら前進する。 「このぶたちゃんはおかいもの♪ このぶたちゃんはおるすばん♪ このぶたちゃん――」  彼女は急に黙り、きりきりと音をたてて首を180度回転させた。  その姿に常人が見れば驚いただろう。  しかし、その程度彼女は難なくできる。なぜなら、彼女は自動人形。  コロンビーヌと呼ばれている。 「ふふ、面白そうね。ダンディなオジ様、今いってあげるわ」  微笑を浮かべながら、森を跳躍し続ける。  彼女の周辺に銀の蟲が群れを成して集まってきた。  こうして、両雄あいまみえる。  片や、地球を侵略する将軍と同じ力を持つ怪人書き手。  片や、世界に厄災を振りまく自動人形と同じ力を持つ自動人形書き手。  出会うことのないはずの二人が、今出会った。 「そちの名を聞かせてもらおう」 「私ー? そうね、私のロワではコロンビーヌと呼ばれているわん」  くすくすと笑う少女に、ギャグ将軍は余裕を持って対峙する。  数秒にらみ合う二人。先に動いたのはコロンビーヌだった。 「ねえ、オジ様。あなたは戦うつもりー?」 「無駄な戦いは避けたい」 「そう……」  コロンビーヌが俯き、ギャグ将軍からは表情を窺えない。  殺気が衰えないことから、警戒は解かない。  ギャグ将軍の周囲に銀の蟲が槍の形となり、四方八方降り注ぐ。  ギャグ将軍の黒いマントが穴だらけとなり、コロンビーヌはため息を吐く。 「あら? もう終わり? つまんなーい」  不満を示すコロンビーヌが盛り上がったマントに近付くと、目を見張って銀の蟲を腕に集めて刃を作る。  後を斬り裂くと、金属同士がぶつかる甲高い音が周囲に響く。  コロンビーヌが振り向いた先には、先ほどの黄金怪人を更に戦闘に特化させた姿、ギャーグミドラがいた。  両耳の当たり生えた角が、より戦闘に特化したことを強調する。  太刀を受け止めた腕が痺れ、コロンビーヌは感心する。 「へえ、やるじゃない」 「当たり前だ。仮面ライダーを苦しめた男、ジャークミドラの身体なのだからな」  にやりと笑うギャグ将軍を見て、コロンビーヌは更に戦闘準備を…… 「やーめた」  整えなかった。すっかり戦闘の準備を終え、変身までしたギャーグミドラが思わずずっこける。  その様子がおかしかったのか、コロンビーヌはけらけら笑いながらギャーグミドラに話しかける。 「なーにマジにとってんのよ」 「…………ライダーロワにはお前みたいな奴はいなかった」 「だって私、バトルはそんなに好きじゃないもの。 ギャグや恋愛フラグ(アッー限定)なら好きだけど」 「ふむ、気が合うな。それら二つは話を盛り上げる要因といえよう」 「なかなか分かっているじゃない」  あっさりと認めるギャグ将軍にコロンビーヌは機嫌をよくする。  ギャグ将軍は戦闘解除の意を込めて、変身を解く。 「ふむ、ならコロンビーヌよ。余と手を組まぬか?」 「オジ様と? まあ、悪くはないけど、どうする気? 脱出? 優勝?」 「そうだな、とりあえず…………」  ギャグ将軍は天を仰ぎ、顎を撫でる。  風が吹いて、コロンビーヌの髪を宙に舞わした。 「新生クライシス帝国の結成だ!」  余りにもこてこてな悪の組織の名にコロンビーヌは思わず吹いた。  この書き手、悪くないかもしれない。無意識にコロンビーヌはギャグ将軍を認める。 「じゃあ、私は悪女というわけー?」 「うむ、何なら怪魔妖族大隊・諜報参謀の座を与えよう」 「うわ、ネーミングセンスださっ」 「ダサいとは何だ! これは栄光あるクライシス帝国において…………」  二人はそれぞれの経緯を話しながら進む。  傍から見るとまるで、漫才のようなやり取りだった。 【深夜】【B-6 森林の中】 【ギャグ将軍@ライダーロワ】 【状態】健康 【装備】杖@ライダーロワ ジャーク将軍のマント@ライダーロワ 【道具】なし 【所持品】支給品一式(未確認) 【思考・行動】 基本:新生クライシス帝国の結成 1:仲間を増やす。 2:殺し合いに乗るかどうかは保留。 ※ジャークミドラに似た、ギャーグミドラに変身できます。 ※制限がライダーロワ基準だと思い込んでいます。 【コロンビーヌ@漫画ロワ】 【状態】健康 【装備】ゾナハ蟲@からくりサーカス 【道具】なし 【所持品】支給品一式(未確認) 【思考・行動】 基本:恋愛がしたい。 1:ギャグ将軍についていく。 2:ギャグ将軍と話のつくりが気が合う。 |011:[[闇夜の少年]]|投下順に読む|013:[[すべては君をリレーするために]]| |011:[[闇夜の少年]]|時系列順に読む|014:[[すべては君をリレーするために]]| ||ギャグ将軍|034:[[ギャグ将軍の道標]]| ||コロンビーヌ|034:[[ギャグ将軍の道標]]| ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。