大蟹球フォーグラー――またの名を「かに玉」とも言ったり言わなかったり。 その中の様子は正にカオスの権化とも言うべきものです。 アースクレイドル、古手神社、ギガゾンビ城、HIMMEL、その他諸々―― もう何が何やら、混ぜるな危険というレベルを超えていますよ。 でもそんな事お構いなしに皆さん必死に戦っていますね。 ふとそんなに暴れまわったら大蟹球が崩壊しちゃうんじゃないかって思ったりもしますが、これってかなり頑丈なんですね。 これなら皆で暴れても大丈夫みたいです。 聞こえてくるのは戦いのワルツ、そして響き渡るのは決死の叫びか、はたまた嘆きの慟哭でしょうか。 それらが織り成す協奏曲、こう言えば凄惨な物語も少しは華やかになるでしょう。 本当に見ていても聞いていても―― 『―――――――――――――――――――――――――――――!!!!!』 ……気のせいでしょうか。 どこからか場違いというべき声が聞こえてきたような。 でもまさかこんな場所で―― 『――――――――――――――――――――最高ーーーーーっ!!!!!』 ……気のせいじゃ、ない? 確かに何か聞こえてきますね。 でも誰がこんな場所で―― 『―――――――――――――――――ぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』 ああ、思い出しました。 確かこの声はロワに出たら高確率で女子高生に殺される「ハクオロ@うたわれるもの」の声のはずです。 あ、でも声しか確認していないから小山力也の方が的確なんでしょうか。 『―――――――――――――――ONiぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』 でもいい加減うるさいですね。 思わず「うるさいうるさいうるさい」って叫びたくなりますね。 そんな事しませんけど。 『――――――――――――蟹座のONiぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』 ……ああ、あの人ですか。 敵の本拠地で何を考えているんでしょうか。 もう最終決戦だというのに――蟹座氏さんは…… 『いやっほぉぉぉおおおう、蟹座のONiぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』 ▼ 気付いたら皆と逸れて一人通路に倒れていた。 もちろん何が起きたのかは理解していた。 敵の策略によって対主催の自分達は見事に分散させられてしまったのだ。 ジョーカー側としてはここから各個撃破で自分達を仕留めていくつもりだろう。 あちらこちらに設置してある監視カメラがいい証拠だ。 あれならジョーカー達は自分達対主催がどこにいるか一目瞭然だろう。 自分の元にも敵が来るのは時間の問題。 そして今急務なのは一刻も早い仲間達との合流だ。 だから僕――蟹座氏はこの支給品を使う。 『いやっほぉぉぉおおおう、蟹座のONiぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』 最高ボタン。 『いやっほぉぉぉおおおう、蟹座のONiぃ様、最高ーーーーーっ!!!!!』というハクオロボイスが聞けるボタン。 正直外れ支給品と言ってもいい代物だが、使いようはある。 でもどうでもいいけど僕のトリップが◆0Ni2nXIjdwだから『蟹座のONiぃ様』なんだろうけどさ……できれば『蟹座のONeぇ様』が良かったなあ。 まあ身体はロリだけどさ、精神は立派な頼れるお姉さんだと思うんだ。 それはこの際いいや。 既にジョーカーに場所を特定されている可能性が高い以上、姿を隠す必要性は低い。 ならばとにかく合流するならこちらの場所を皆に知らせなければならない。 そこでこのボタンの出番だ。 この無駄にでかい音なら皆も気づく可能性が高まるはずだ。 そう思ったんだけど―― 「なんで誰とも会わないんだよぉぉぉ!!!」 すぐに誰かに会えると思ったけど、そんな事なかったぜ!と言わんばかりの状況。 まだ逸れてから10分ぐらいしかたっていないけどさ。 それにしてもジョーカーも来ないなんて僕の考えが間違っていたのかな。 よし、今のうちに装備のチェックでも済ませておこうかな。 備えあれば憂いなしって言うしね。 まず身につけるものというか防具は体操服(ブルマ)……し、しょうがないよね。 で、そのうえからケリュケイオンを起動させた上でのバリアジャケット。 最後にあんまり気が進まないけど蟹座の黄金聖闘衣を着用。 本当は蟹座の黄金聖闘衣は着たくなかったけど、バリアジャケットを外に晒すよりは幾分マシに思えた。 次に武器は愛用の鉈と、鉈の形に変化した永遠神剣『誓い』の二本。 他にもあるけど使い慣れている接近戦の武器の方が無難だ。 あとは良くてケリュケイオンでアクセルシューターを牽制にばら撒く程度かな。 他のは使いどころが限られるものが多い。 ヴァッシュの銃やドラゴンオーブなんて上手く使える自信無いよ。 「……はあ、これでししょーと渡り合えるかな」 無理だ。 自分のししょーはバトルマスターと言われる程のバトルに関しては無敵の存在だ。 自分にできるのは永遠神剣による身体能力強化にデバイスによる自己ブースト程度が関の山。 そんな事では到底ししょーには届かないだろう。 以前渡り合えたのはひとえに『蟹座じゃないもん』と蟹見沢症候群の狂化によるところが大きい。 ブラック系のマイナスステータスは完全に回復したが、その代り戦力はダウン。 「無理だよ。今の僕じゃししょーを助ける事なんて……」 じゃあどうする。 ししょーの言う通り殺すしかないのか――自分のこの手で。 ししょーは別れ際に言った――次に会った時には殺して下さい、と。 たぶんこの先にししょーがいる、そんな気がする。 「いやだよ、だって僕はまだ……」 ――ししょーに何一つ返せていない。 いつも僕が勝手に暴走して、そのたびにししょーは命を賭けて自分を止めてくれた。 ししょーはいつだって助ける事を諦めなかった。 なら、ししょーの弟子である自分がこんなに簡単に諦めていいのか。 「良くないよ。そんなに簡単に諦めていいはずない!」 初めての作品で、仇というしがらみに囚われていた参加者を和解させたのは誰だ! 大好きな人のために必死で頑張り抜いた少女を書いたのは誰だ! 疑心暗鬼の闇に逃げ込んだ青年を諦めずに説得させて見せた妻を書いたのは誰だ! 誰の言葉も聞かずただ復讐鬼の道を歩んでいた少女を決死の行動で改心させた青年を書いたのは誰だ! 死に行く最期、最高の親友の仲間であれた青年を書いたのは誰だ! 負傷を乗り越え不屈の精神で復活したのは誰だ! ――全部自分がしてきた軌跡だ。 「そうだよ、こんなところで諦めちゃいけない。 みんな最後まで諦めていなかった。それなのにそんな彼らを書いた自分がこんな有様じゃ示しがつかないよ」 ししょーの姿、前原圭一も言っていたではないか。 『たとえそれしか方法がないと思っても、殺人は決して最善手なんかじゃない。それしかないと考えてしまう事が一人で考える限界なんだ。だからみんなで考えよう。団結しよう』 一人より二人、二人より三人、三人よりももっと大勢で、僕には頼れる仲間がいる。 全滅エンド、ししょーが死ぬ、そんな運命なんて来させない。 「僕らが絶対に運命を切り開く。だからししょー! 待っていて! きっと助けてみせます!」 ▼ 健気ですね。 ああいう人、なんだか期待させられるような気になります。 不思議ですね、なぜなんでしょう。 なんとなく読み手の一人としては応援したくもなりますけど……そんな事したら本末転倒です。 静かに私は見守りましょう。 でも『蟹座のOniぃ様』って……まさかですよね。 いくら宇宙が崩壊して結界の強度がダウンしていると言ってもまだそこまで落ちてはいないはずです。 頑張ってもあの時みたいな夢イベントが関の山、これ以上来る事はないでしょう。 それでは、みなさん頑張って素晴らしい展開を繰り広げてくださいね。 【2日目 深夜】【D-7 大蟹球フォーグラー内部・HIMMEL付近】 【蟹座氏@ギャルゲロワ】 【状態】:健康、首輪解除 【装備】:体操着(ブルマ)、鉈、永遠神剣『誓い』(鉈型)、ケリュケイオン+バリアジャケット@なのはStS、蟹座の黄金聖闘衣、 【道具】:支給品一式(食料全て消費)×5、最高ボタン、カードデッキ(シザース)@ライダーロワ、閃光弾、まふうじの杖、バッド・カニパニーの甲羅、蟹座氏の写真×10 腕時計型麻酔銃(1/1)@漫画ロワ、麻酔銃の予備針×3、変化の杖、対戦車地雷×2、リュート@からくりサーカス、 ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃@トライガン、ドラゴンオーブ@AAA、ティーセット一式 【思考】: 基本:ししょーは助ける! 主催者も倒す! 1:ししょーを助ける。 ※容姿は蟹沢きぬ(カニ)@つよきすです。 ※最高ボタンを押すと台詞がハクオロの声で流れます。シークレットボイスにも何かあるかも? ※身体能力は本気を出せば倉成武ぐらいの力が出ます。通常はカニ。 ※蟹見沢症候群について。 へこみのLvが5になった時、発祥します。発症した場合、自分を苛めたり辱めたりした者を優先的に殺します。(今は鳴りを潜めている様子) ※言霊『蟹座じゃないもん』は 現在ジョーカーの手で能力を完全に分離させられました。 ※蟹座氏のバリアジャケット姿がどのようなものかは以降の書き手に任せます。 ※『蟹座じゃないもん』を失う代わりにブラック系のマイナスステータスを完全回復しました。 【2日目 深夜】【亜空間内】 【読み手(K.K.)@書き手ロワ2nd】 【状態】:健康 【装備】:核鉄『シークレットトレイル』@武装錬金、IMIデザートイーグル(8/10+1)@ギャルゲロワ1st 【道具】:IMIデザートイーグルの予備マガジン×5、??? 【思考】: 基本:wiki管理人に協力する。 1:最後までロワの表の主催者としてロワの結末を見届ける。 2:自分の考察を信じて、wiki管理人との取引を履行する。 ※あらゆる事象を読む事ができます(でも空気を読んでその時に応じて読んだり読まなかったりします) ※――読み手の考察―― wiki管理人の目的はこの書き手ロワでの経験を現実の書き手にフィードバックさせる事である。 『真の対主催』はフィードバックによって起こり得る書き手への被害を阻止するために行動している。 ※wiki管理人との取引とは『最終的に行われるフィードバックを読み手にも適用させてもらう代わりに、この世界の読み手が障害となり得る場合は全力で排除する』です。 ※ラピュタ内の生き残りの読み手数人の生死は不明です。 |284:[[輝ける明日]]|投下順に読む|286:[[どんな時でも一人じゃない]]| |284:[[輝ける明日]]|時系列順に読む|286:[[どんな時でも一人じゃない]]| |280:[[ニコニコ削除祭は大変なセーラーふくをもってった結果がこれだよ!完結編]]|蟹座氏|286:[[どんな時でも一人じゃない]]| |281:[[読み手は大いに語り大いに決断を下す]]|読み手(K.K.)|:[[]]|
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