夜―― 辺り一帯は何も無い。 ただ、暗い暗い闇が広がっているだけ―― しばらくの時間が経っただろうか。 闇の中には、幾つもの影が見え隠れしていた。 どうやらそれは人のようで、全員深い眠りについていた。 中にはジェル状の生物や、蛙なのか人なのか良く分からない生物もいるようだった。 そういった者達がざっと100人は居たのだ。 何故、このような状況になっているのか? 一体、これはどういう状況なのだろうか? よく分からないまま、部屋の灯りが点いた。 学校―― そう。 ここは何の変哲もない学校だった。 床で寝ていた者達は次々と覚醒していく。 そして物語は動き始める―― 「ここは……」 「なんだここ」 「どういう事だ!?」 知らない所に連れて来られた「参加者」達は次々と声をあげ始めた。 「静かにしろ」 「っ……」 その時、教壇から声が響いた。 そこには謎の生物がいた。 見た目は参加者の中にいる蛙男に似ている。 しかし違う。 色が、瞳が、雰囲気が。 何もかもが床に座っている「そいつ」とは全く以て違うものだった。 「我輩……? いや違う。 一体貴様は誰でありますかぁ!」 「床」の蛙人間が叫んでいる。 自分に酷似したその存在に不快感を抱いているのだろう。 「何故貴様らがこんな所にいるのか教えてやろう。 ありがたく思え」 「教壇」の蛙はひっきりなしに叫ぶ蛙人間の言葉を無視し、話を続けた。 「どういうことコレ……? きみ、ケロロ軍曹に似てるけど」 青髪の女子が「檀上」の蛙に質問する。 しかし彼はその言葉も耳にいれず、さらに説明を続けた。 「宇宙の生きとし生けるものの基本行動を調査する目的の一環として適用される今回の実験は、 生物同士に共通した行動を取らせる事で発生する生物の極限状態による最終行動のサンプルパターンの収集を目的としている。 まあ貴様らには理解できんとは思う。 だから単刀直入に噛み砕いて言ってやる。 つまりだな……」 次の瞬間、その蛙が連ねたやや難解な言語の後に口にしたその言葉は、この学校の中の空気を凍りつかせるような一言だった――。 「貴様らには、今から殺し合いをしてもらう」 「えっ……?」 殺し合い。 その女子を含め、ほぼ総ての者達が「信じられないっ!」というような顔をしていた。 「貴様らの首に首輪がはめられているのは分かっているな。 実は「それ」には爆弾が仕込まれているのだ」 「!?」 参加者達が驚愕する中、蛙は更に説明を始めた。 「実験開始後6時間経過時点で吾らは放送を流す」 「その放送の時に死亡者の名前を発表する。それともう一つ。 『禁止エリア』というものも発表する」 「『禁止エリア』とは指定したエリアへの侵入を禁止するというものだ」 「放送後、そこにいた者は早く脱出した方がよいぞ。 何故なら……」 「貴様らに装着されている首輪の中の内蔵爆弾が破裂するからだ。 勢いよく、ドカ%8