憲法


【基本書】

〔メジャー〕

  • 芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』岩波書店(2019年3月・第7版)……著者は1999年に他界。第3版(2002年)からは弟子の高橋により補訂が続けられている。憲法で伝統的通説といえば、概ね芦部説を指す。本書は、記述は簡潔ながら、全ての学説の前提となる伝統的通説の基本的な知識(憲法学における伝統的理解)を一通りおさえられるため、長年にわたり受験生から支持を集めている。もっとも、芦部憲法学を凝縮した本書の記述を真に理解するためには「行間を読む」ことが求められ、ある程度の予備知識が必要である。また、高橋の方針で、芦部による原文には一切手を加えず、補訂も最小限に留めていることから、平成以降の議論にはほとんど対応しておらず、内容が古くなりつつあることに留意する必要がある。第7版のはしがきで、最晩年の芦部が憲法9条につき政治的マニフェスト説を採るに至っていたかもしれないとの補足が付された。全3部、全18章。A5判、488頁。

  • 安西文雄・巻美矢紀・宍戸常寿『憲法学読本』有斐閣(2018年12月・第3版)……高橋門下の3人による共著。コンパクトながら高橋説や長谷部説などの憲法学の最先端の議論にまで突っ込む箇所もある(もっとも、私見は出ていない)。ただし、論点によっては簡単に問題提起をするだけで終わることも多いため、メインの基本書とするには心許ない面がある。特に統治機構については記述が薄いため、他の基本書で補う必要がある。本格的な入門書として、芦部等の標準的な基本書を読む前に通読するというような用途に適しているだろう。また、芦部から木村・急所や小山・作法などにステップアップして違和感を覚える場合にも、本書によって最新の議論を捕捉することがその橋渡しとなるだろう。全3部、全18章。A5判、412頁。

  • 木下智史・伊藤建『基本憲法I 基本的人権』日本評論社(2017年2月)……学者(木下)と弁護士(伊藤)による共著。刑法と行政法が人気を博している「基本シリーズ」の憲法編。試験対策を強く意識しており、学術的な議論には深入りせず、全体的にコンパクトに記述している。判例を重視しており、判例の示した規範を、論文式試験に使える形で整理して解説している。「受験新報」2019年12月号の特集「合格者が使った基本書」の憲法部門で1位を獲得しており、近時受験生からの支持を得ているようである。なお、統治機構に当たる部分は現在のところ未刊。 序章(判決文に学ぶ)+全15講。A5判、372頁。


〔その他〕

  • 高橋和之『立憲主義と日本国憲法』有斐閣(☆2020年4月・第5版)……一見して論文集を思わせる書名であるが、人権・統治の全範囲にわたる歴とした体系書である。著者は芦部の一番弟子で、芦部に続く現在の第一人者。ケルゼンの法段階説に立脚した独特の統治機構論を展開。国民内閣制論の提唱者。私人間における人権の無効力説、司法権の定義に関する独自説、外国人参政権肯定説などを採る。本書は初学者向けに執筆されたもので、四人組等の本格派体系書へとステップアップすることを意識しているとのことだが、薄い中に情報が詰め込まれており、その内容は初学者向けにしては高度である。芦部に目線を合わせた単なるサブノートではなく、芦部よりずっと新しい議論を展開しており、芦部を補うという用途であっても腰を据えて取り組む必要がある。また、伝統的通説ではなく独自説を展開することも多い。そうしたこともあって、直前期の総まとめ等には向かないだろう。第5版は、議員定数訴訟などの重要判例はもとより、性的マイノリティの権利、インターネット上の表現の自由など、憲法をめぐる最新の議論を踏まえてアップデート。 全3部、全16章。A5判、524頁。

  • 野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利『憲法Ⅰ・Ⅱ』有斐閣(いずれも、2012年3月・第5版)……通称「四人組」。芦部門下(高橋)・小林直樹門下(野中・高見)・深瀬門下(中村)による教科書。共著者の一人である中村は2020年4月に逝去。Ⅰは憲法総論・基本的人権、Ⅱは統治機構を扱う。宍戸曰く「質、量ともに最高の基本書」。著者らの自説主張はほとんどないため(但し、高橋執筆の15章「内閣」には一部自説を含む)、共著の弊害は少ない。大抵のことが詳しく載っており、最近の説にも一応配慮しているが、全体としては芦部ベースの穏当な道を踏み外していない。憲法学の共通理解を学生向けに丁寧に示した本といえるが、記述が平板なため初学者にはやや読みづらい。辞書としての使用が主となるであろう。圧倒的な情報量を誇ることから択一対策(特に統治)に有用。なお、本書は今後改訂する予定はないとのことである。全3編、全20章。A5判、606頁・468頁。

  • 渡邉康行・宍戸常寿・松本和彦・工藤達朗『憲法I-基本権』『同II-総論・統治』日本評論社(I:2016年4月、II:☆2020年9月)……通称「新四人組」。「三段階審査」を基軸とする体系書。本書の特徴は、①判例を重視していること、②三段階審査の手法を全面的に活用して基本権に関する判例を位置づけていること、③三段階審査の妥当しない領域における審査手法を開拓しようとしていること(以上、はしがき)である。三段階審査は従来の違憲審査基準論に取って代わる類の理論ではなく、それに新たな視点を付け加えることによって、より緻密・密度の濃い合憲性審査・判例分析を可能にする理論であるといえる。したがって、本書をマスターすれば、基本権分野について、より緻密な論証を書くのに役立つだろう。ただし、従来の学説対立をさらっと流しているので、芦部や高橋といった伝統的立場の予備知識があることが前提となるだろう。全20章・全14章。A5判・512頁・512頁。

  • 佐藤幸治『日本国憲法論(法学叢書)』成文堂(☆2020年9月・第2版)……京都学派の重鎮による一冊。『憲法(現代法律学講座)』青林書院(1995年4月・第3版)の実質的な改訂版。本書ではレイアウトが横書き・二色刷に変わったほか、叙述の順序も芦部と同じになった(人権→統治→違憲審査)。かつては芦部と人気を二分した司法試験の定番書だったが、現在の受験生の間でのシェアは大きく減少している。しかし、情報量は豊富で、その解釈論は精密・論理的であり、今なお基本書として有用である。特に統治の分野の情報量は他の追随を許さない。全4編、全16章。A5判、772頁。

  • 長谷部恭男『憲法(新法学ライブラリ2)』新世社(2018年2月・第7版)……芦部門下。定跡+新たな視点。政治哲学(リベラリズム)の視点から判例と学説を補強・再解釈しており、内容は高度で考えさせられる記述が多い。著者自身がオルタナティブな教科書として本書を位置付け、芦部・四人組・高橋などの標準的教科書との併用を推奨している。A5判、504頁。
    なお、副読本として『Interactive憲法(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2006年9月)、『続・Interactive憲法(同)』有斐閣(2011年10月)、『憲法の理性』東京大学出版会(2016年4月・増補新装版)等がある。

  • 戸松秀典『憲法』弘文堂(2015年5月)……芦部門下。著者は憲法訴訟論の第一人者。学説の対立や不毛な議論に立ち入ることなく、憲法の根幹に迫ることだけを追い求めた骨太な概説書。著者は「日本国憲法の実情を観察し、それをありのままに描き、憲法秩序が形成されている様相を考察すること」(はしがき)に力を注いできた。そのため、本書においては、いわゆる歴史的沿革や学説紹介、独自説を主張することを控え、いかなる憲法秩序が形成されているかが、探求されている。とりわけ、憲法秩序の形成がもっとも展開されている憲法14条(平等原則)、31条(法定手続の原則)の領域については詳しく論述されている。人身の自由についても類書に比べて詳しく判例が紹介されている。こうした事情もあって、法実務家によって利用されることも望まれている。他方で、憲法秩序の形成が乏しい人権分野についての展望がない点が難点といえば難点かもしれない。現在の司法試験においては、単なる人権処理手順及び論証パターンの吐き出しではなく、出題された事案と類似したリーディングケースを見つけ出し、その判旨に当該事案を具体的に適用する作業が要求されている。その意味でも本書は有用だろう。全3部、全18章。A5判、552頁。

  • 浦部法穂『憲法学教室』日本評論社(2016年3月・第3版)……芦部門下。記述は論理的で明快だが、独自説が多い。砕けた表現が多いのも特徴の一つ。左翼的であるとの評価あり。序章(憲法というものの考え方)+全7章。A5判、656頁。

  • 渋谷秀樹『憲法』有斐閣(2017年5月・第3版)……芦部門下。人間の生活領域に対応する分類に基づいた独自の憲法体系を採る。学説の対立が鮮明になるような記述が特徴。註の文献引用が便利。戸松秀典による書評あり。序論+全4編、全15章。A5判、836頁。

  • 渋谷秀樹・赤坂正浩『憲法1 人権・2 統治(有斐閣アルマSpecialized)』有斐閣(いずれも、2019年3月・第7版)……憲法が苦手な人、演習書を見ても解き方がわからない人は、とにかくこれを読めという感じの本。四六判、420頁・448頁。

  • 毛利透・小泉良幸・淺野博宣・松本哲治『憲法I 統治・II 人権(LEGAL QUEST)』有斐閣(いずれも、2017年5月・第2版)……情報量が多く、時事的な話題にも富むが、叙述に難あり。学説・自説等の整理区別・引用にも精細さを欠く。他のテキストとの併読が吉。統治に比べて人権はコンパクトにまとまっているものの、やはり共著の弊害が強く出ている。全9章・全12章。A5判、426頁・462頁。

  • 大石眞『憲法講義I・II』有斐閣(I: 2014年3月・第3版、II: 2012年10月・第2版)……Iで統治、IIで人権を扱っている。比較的穏当な保守。判例実務を尊重。集団的自衛権については肯定説を採る。専門である議会法、信教の自由あたりの記述は詳しい。旧来の説では解決困難であった問題をブレイクスルーしようとする。第1部(憲法と政治制度):序章(憲法と憲法学)+全8章、第2部(人権と権利保障):序章(基本権の観念と歴史)+全9章。A5判、386頁・346頁。

  • 辻村みよ子『憲法』日本評論社(2018年4月・第6版)……杉原泰雄門下。人民主権を発展させた「市民主権」を提唱。収録判例が多く、下級審からの流れがコンパクトに整理されている。学説の整理は丁寧だが、最終的には少数説を採ることも多い。序章(憲法を学ぶ視点)+全3部、全20章。A5判、604頁。

  • 松井茂記『日本国憲法』有斐閣(2007年12月・第3版)……プロセス的憲法観。自然権思想をベースとする芦部説を中心とした通説や長谷部説と対立している。全4部、全17章。A5判、636頁。
    他に、入門書等として『日本国憲法を考える』大阪大学出版会(2014年3月・第3版)等がある。

  • 市川正人『基本講義憲法(ライブラリ法学基本講義)』新世社(2014年10月)……概説書。全3編、全17章。2色刷。A5判、440頁。
    他に、『ケースメソッド憲法』日本評論社(2009年7月・第2版)等がある。

  • 阪本昌成『憲法1 国制クラシック・2 基本権クラシック』有信堂高文社(2011年8月・全訂第3版、2011年9月・第4版)……ネオリベラリズムの立場から書かれている。著者はハイエクやハートの理論に影響を受けており、法哲学的な憲法理論が展開され、その議論はかなり高度で示唆に富むものとなっている。A5判、320頁・336頁。
    他に、『ベーシック憲法 憲法学の基礎と周辺』弘文堂(1989年4月)等がある。

  • 初宿正典『憲法2 基本権(法学叢書)』成文堂(2010年10月・第3版)……日本国憲法の保障するさまざまな“基本権”を、ごく最近の判例までフォローして解説した体系的教科書。体系は基本的に芦部に則っているので、芦部の参考書としては非常に使いやすい。判例の引用と評釈も丁寧な隠れた一品。中でも信教の自由の解説は秀逸。全3編、全12章+補論(平和的生存権)。A5判、566頁

  • 赤坂正浩『憲法講義(人権)(法律学講座)』信山社(2011年4月)……人権のみ。各種人権について、細かく合憲性審査基準を提示しているのが特徴。記述は比較的あっさり。全30章。A5変型判、408頁。

  • 工藤達朗・畑尻剛・橋本基弘『憲法』不磨書房(2014年2月・第5版)……全4編、全19章。A5変型判、424頁。

  • 川岸令和ほか『憲法』青林書院(2016年3月・第4版)……執筆者(川岸令和・遠藤美奈・君塚正臣・藤井樹也・高橋義人)。全16章。A5判、427頁。

  • 松浦一夫・奥村公輔編著『憲法概説』成文堂(☆2020年10月・第2版)……防衛大学校の教科書であった『エレメンタリ憲法』成文堂(2008年6月)の実質的改訂版。防衛大学校の教員を中心とした著作ということもあってか、憲法の基本書としては珍しく、集団的自衛権について肯定説を支持する。リベラル的な論調の多い憲法の基本書の中、本書は穏健な保守で、判例・通説を図表を交えて淡々と説明しており、著者の思想が強く打ち出された書籍が苦手な者に向く。全28章。A5判、484頁。

  • 本秀紀編『憲法講義』日本評論社(2018年9月・第2版)……コラムで沖縄の基地問題など憲法論とは関係のない左翼的主張がみられる。序章+全3部、全15章。A5判、552頁。

  • 永田秀樹・倉持孝司・長岡徹・村田尚紀・倉田原志『講義・憲法学』法律文化社(2018年4月)……全7章。A5判、368頁。

  • 大林啓吾・岡田順太・白水隆・鈴木敦編著『憲法』法学書院(2019年3月)……全4章、全34Lecture。A5判、468頁。

  • 植野妙実子『基本に学ぶ憲法』日本評論社(2019年4月)……全33章。A5判、492頁。


(古典)
  • 芦部信喜『憲法学I・II・III』有斐閣(I:1992年12月、II:1994年1月、III:2000年12月・増補版)……法学教室誌上で82回にわたって連載された「憲法講義ノート」を単行本化した芦部による憲法の本格的体系書。学生向けの教科書として執筆された岩波『憲法』とは性格を異にする。記述が簡潔すぎるきらいのあった『憲法』の人権論を補うのに有用。脚注の参考文献欄が充実しているが、自説についての説明は意外に多くない。著者急逝により絶筆のため、収録内容は居住移転の自由まで。A5判、324頁・440頁・622頁。

  • 伊藤正己『憲法(法律学講座双書)』弘文堂(1995年12月・第3版)……元最高裁判事。2010年に逝去。全体として読みやすい文章で、丁寧な解説がなされている。芦部と同世代の学者であり、本書の内容も比較的古い方に属するが、芦部『憲法』の「行間」を埋めるのに本書は有益であり、副読本としてなお有用。自説主張が控えめなので最高裁判事時代の少数意見集『裁判官と学者の間』有斐閣(1993年2月、OD版:2001年12月)と併読すると吉。全11章。A5判、744頁。

  • 戸波江二『憲法(地方公務員の法律全集)』ぎょうせい(1998年7月・新版)……芦部門下。著者が芦部憲法の原型である『国家と法』及び芦部憲法初版の執筆に関わっていることもあり、記述は基本的に芦部ベース(一部に少数説あり)。芦部憲法よりもほどよく掘り下げられた記述は芦部の行間を埋めるのにもちょうどよい。もともとは公務員の読本として執筆されたもののため、芦部よりも統治の部分に厚く、その記述は秀逸である。芦部亡き後の憲法基本書の代表となると思われたが、長らく改訂がなく、現在では半ば貴重書扱い。A5判、516頁。

  • 阿部照哉『憲法(青林教科書シリーズ)』青林書院(1991年4月・改訂版)……A5判、314頁。

  • 阿部照哉・池田政章・初宿正典・戸松秀典編『憲法 1-4(有斐閣双書)』有斐閣(1 総論:1995年5月・第3版、2 基本的人権1:1995年2月・第3版、3 基本的人権2:1995年1月・第3版、4 統治機構:1996年1月・第3版)……四六判、274頁・280頁・248頁・364頁。

  • 樋口陽一編著『ホーンブック 憲法』北樹出版(2000年5月)……A5判、336頁。

  • 長尾一紘『日本国憲法』世界思想社(2011年6月・全訂第4版)……著者は2019年に逝去。著者は保守派の論客であるが、ドイツの学説である外国人地方参政権の部分的許容説を日本で初めて提唱して話題となった。内容は法律論から離れた政治的な記述や少数独自説が多く、著者の興味ある事柄以外は記述が薄い。さらに、雑な論証や判例引用が目につく。もっとも、第3版(1997年8月)及び『はじめて学ぶやさしい憲法』実務教育出版(1997年12月)の方はより精緻であり、特に後者はわかりやすいと一定の評価がある。




【違憲審査論】

  • 小山剛『「憲法上の権利」の作法』尚学社(2016年8月・第3版)……ドイツの理論である三段階違憲審査論を簡潔にわかりやすく叙述。「三段階審査で答案を書くためのマニュアル本」といった趣。三段階審査を採る学生は必読。第3版では、新版(2011年9月)刊行以降の新判例(堀越事件、婚外子法定相続分平成25年決定、夫婦同氏規定判決、再婚禁止期間訴訟等)が織り込まれ、権利性の否定、制度準拠審査、「事情の変化」論の記述が大幅に改められた。全8章。 A5判、298頁。

  • 駒村圭吾『憲法訴訟の現代的転回 憲法的論証を求めて(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2013年9月)……法学セミナーにおける同名連載を書籍化。アメリカ流の違憲審査基準論にいかにドイツ流の三段階審査の利点を取り入れるかというスタンスで書かれている。司法試験受験生の「学んだものをどうやって答案にすればいいのか?」という問いに一つの回答を示したもの。自由権については判例を類型別にまとめており、三段階審査に則って判例が整理されている。自由権だけではなく平等権や生存権などの三段階審査が一般的には妥当しない人権についてもどのような審査が妥当するのかも提示してくれているので親切。ただし、香城理論の今後や石川健治の三段階審査の順序に対する問題提起への応答など、必ずしも受験対策とは関連しない分野についての言及もある点については注意が必要。全4部、全23講。A5判、442頁。

  • 芦部信喜『憲法判例を読む(岩波セミナーブックス)』岩波書店(1987年5月)……芦部の市民セミナーでの講演を収録。古いが芦部違憲審査基準論の入門書として今でも広く読まれている。四六判、272頁。

  • 大島義則『憲法の地図: 条文と判例から学ぶ』法律文化社(2016年4月)……『憲法ガール』の著者による著作。主要な人権条項(13条、14条1項、19条、20条、21条、22条1項、23条、25条、29条)につき、リーディングケースとなる最高裁判例、そして調査官解説を素材に、いかなる判例法理が形成されているかを模索。各章末に判例のポイントを整理した、わかりやすい樹形図(憲法の地図)と主要最高裁判例の判決抜粋が載っているのは便利。全9章。A5判、194頁。

  • 千葉勝美『違憲審査 ―その焦点の定め方』有斐閣(2017年5月)……最高裁においていわゆる多数意見を構成し、憲法判例の形成に関与した元最高裁判事による「司法判断を巡る随想」(はしがき)。著者が関わった重要な最高裁判例について著者なりの内在的理解を示す。著者の立場が最高裁の立場そのものではないことにつき注意が必要だが、それを踏まえて読めば「司法部の立ち位置」を知るために参考になるだろう。同著者の『憲法判例と裁判官の視線 ―その先に見ていた世界』有斐閣(2019年10月、四六判、276頁)も参照。四六判、214頁。



【憲法訴訟論】

  • 高橋和之『体系 憲法訴訟』岩波書店(2017年4月)……著者は日本の違憲審査論について、わが国の最高裁判所は憲法訴訟の体系をいまだ判例理論として形成しているとは言い難いとの認識から、アメリカやドイツなどの憲法訴訟「先進国」の理論に学びつつ、日本に適した分析枠組を構想し、それによる判例分析と裁判所による応答という展開を続けるべきであるとする(はしがきより)。これは、いかなる憲法秩序が形成されているかを探究する戸松とは方法論において異なるものである。高橋説は、アメリカ的審査基準論の枠組みに優位性を認め、これを基本に据えながら、ドイツの理論(保護領域と介入の区別、比例原則における段階理論)を採り入れていこうとする立場。なお、私人間における人権の無効力説、司法権の定義、内容確定型人権・内容形成型人権の区分などの独自説、文面上判断・適用上判断という(独自の)用語法などが前提とされていることには注意を要する。序章(憲法訴訟の意義)+全4章。A5判、432頁。

  • 戸松秀典『憲法訴訟』有斐閣(2008年3月・第2版)……憲法訴訟の体系書。訴訟の中で憲法が問題になる場面、問題になった後の処理について詳細に分析。判例の採る違憲審査基準についての分析が秀逸。著者の自説は極めて控えめ。序章(憲法訴訟と憲法訴訟論)+全4編、全16章。A5判、522頁。

  • 戸松秀典・野坂泰司編『憲法訴訟の現状分析』有斐閣(2012年4月)……我が国における憲法訴訟研究の論攷集。 A5判、474頁。

  • 新正幸『憲法訴訟論(法律学の森)』信山社(2010年8月・第2版)……オルタナティブ憲法訴訟論体系書。第1部(司法権と裁判所)と第2部(憲法訴訟)の全2部、全15章。A5変型判、728頁。

  • 芦部信喜『憲法訴訟の理論』有斐閣(1973年8月、オンデマンド版:2003年4月)……オンデマンド対応(1999.10.20初版第19刷)。総説、当事者適格と立法事実、司法の積極主義と消極主義、判例研究と小論の4部構成。A5判、435頁。

  • 芦部信喜『憲法訴訟の現代的展開』有斐閣(1981年11月、オンデマンド版:2012年12月)……オンデマンド対応(1983.4.15初版第4刷)。憲法訴訟の基本原則を扱うとともに、LRA基準、合理的関連性基準、厳格な合理的基準および議員定数問題などを論じた集大成。A5判、438頁。

  • 芦部信喜『人権と憲法訴訟』有斐閣(1994年11月)……『憲法訴訟の理論』、『現代人権論』、『憲法訴訟の現代的展開』に続く芦部憲法学の第4弾。 A5判、520頁。

  • 芦部信喜編『講座憲法訴訟 全3巻セット』有斐閣(2012年9月・復刊版)……憲法学の重要なテーマである《憲法訴訟》の体系的・総合的な検討を通し、日本の司法の在り方や憲法価値の実現状況を探る企画として、憲法施行40周年を機に1987年4月-6月に刊行されたもの。なお、原著の各巻は、個別にオンデマンド対応されている。A5判、1154頁。

  • 君塚正臣ほか『法曹実務にとっての近代立憲主義』判例時報社(2017年11月)……判例時報2344号臨時増刊。同名の判時連載(全12回)の単行本化。人権毎に憲法を持ち出すことが有効に働く場面を強調して理論を提示する、法曹実務家向けの「憲法訴訟実践事典」。執筆者は憲法研究者及び元最高裁判事。全12章。A5判、270頁。

  • 君塚正臣『司法権・憲法訴訟論 上巻・下巻』法律文化社(いずれも、2018年1月)……全36章。A5判、628頁・768頁。



【その他参考書】

  • 高見勝利『芦部憲法学を読む -- 統治機構論』有斐閣(2004年11月)……芦部『憲法』の統治機構論を補うための体系書。法学教室に32回連載された「芦部憲法講義ノート拾遺――統治の機構と作用」の単行本化。芦部の「憲法講義ノート」は未完で幕を閉じたが、芦部の東大での講義録・講義ノート等をもとに統治機構論の一端を著者が素描した。初めに書かれている芦部の戦争体験は、芦部憲法学を理解するために有益。A5判、520頁。

  • 樋口陽一『憲法』創文社(2007年4月・第3版〔☆勁草書房より第4版が刊行予定〕)……体系書とは性格を異にし、内容の網羅性は他に劣り(もっとも、択一で問われるような重要なポイントはきちんと押さえている)、違憲審査論も記述が薄い。そのため、司法試験の基本書には向かないが、教養書としては読むに値する良書。本書以外ではなかなか目に触れない、芦部などが行間で当然の前提にしている歴史的・比較法的知識を補うことができる。通説・判例の問題点を的確に指摘している箇所も多い。B6判、526頁。
    なお、司法試験的にはオーバースペックであるが、同著者の体系書としては、『比較憲法(現代法律学全集)』青林書院(1992年2月、全訂第3版)、『憲法I(現代法律学全集)』青林書院(1998年1月)、『国法学-人権原論(法律学大系)』有斐閣(2007年3月・補訂)がある。執筆者も教科書として意図していないため、その内容は大陸法系の憲法学の理解を追求し、極めて高度であるが、樋口憲法学の理解のためには必須である。

  • 小嶋和司・大石眞『憲法概観(有斐閣双書)』有斐閣(2011年1月・第7版)……基本書とは性格が異なるが、入門書としては極めて難解という位置づけの難しい本。第3版(1986年4月)までは小嶋の手による。小嶋逝去(1987年3月)後、第7版まで版を重ねる間に、大石による加筆が全頁にわたりなされた。小嶋は、第3版の「序」において「憲法学を法学として構築すること、国際的に通用する学問水準に立って日本憲法を剖解すること、日本の現在にしか通用しないような議論をしないことを、学問上の念願としている」と宣言している。その表れか、人権及び統治にわたって、各制度につき、まず憲法の条文を挙げ、その後各々の制度をコンパクトに説明している。コンパクトではあるが、示唆に富む硬派で深い本である。宮沢に対する批判に溢れており、弟弟子の芦部信喜に注意されたという曰くつき。四六判、312頁。
    なお、小嶋による見解を深めたい場合には、『憲法概説』(2004年・復刻版、信山社)がよい。

  • 大石眞・石川健治編『憲法の争点(新・法律学の争点シリーズ3)』有斐閣(2008年12月)……10年ぶりに改訂された。執筆者も大幅に入れ替わったが、抽象的なテーマが多い。B5判、348頁。

  • 小山剛・駒村圭吾編『論点探究憲法』弘文堂(2013年6月・第2版)……有力若手・中堅が執筆。演習書と銘打ってあるものの、論文集として読んだほうが適切。体系書で深く論じられない問題について解説。A5判、412頁。

  • 曽我部真裕・赤坂幸一・新井誠・尾形健編『憲法論点教室』日本評論社(☆2020年2月・第2版)……有力若手・中堅が憲法の論点について平易に解説した著書。はしがきにあるように、その内容は、学生のFAQへの回答といえる。A5判、224頁。

  • 安西文雄ほか『憲法学の現代的論点』有斐閣(2009年9月・第2版)……高橋弟子による論文集。高橋説の補充に使える部分もあるが、著者の独自説も強い。執筆者(安西文雄・青井未帆・淺野博宣・岩切紀史・木村草太・小島慎司・齊藤愛・佐々木弘・宍戸常寿・林知更・巻美矢紀・南野森)。A5判、500頁。

  • 内野正幸『憲法解釈の論点』日本評論社(2005年2月・第4版)……A5判、258頁。
    他に、『憲法解釈の論理と体系(現代憲法理論叢書 )』日本評論社(1991年2月、A5判、448頁)がある。

  • 井上典之・小山剛・山元一『憲法学説に聞く』日本評論社(2004年5月)……編者の内の1人とゲストの学者が対談し、編者は通説の立場からゲストの学説について質問を投げかけ、それに対してゲストが答える形式。ゲスト陣は、戸波、戸松、市川、大石、長谷部、初宿、棟居、内野、浦部、辻村、高橋、岡田、松井、岩間、浦田と豪華。それぞれの学説に興味がある場合、また、学説の立場から判例や通説の欠点を見極めたいときに本書は役に立つだろう。A5判、288頁。

  • 高見勝利・岡田信弘・常本照樹編『日本国憲法解釈の再検討』有斐閣(2004年6月)……A5判、452頁。

  • 只野雅人『憲法の基本原理から考える』日本評論社(2006年3月)……『法学セミナー』連載に加筆修正して単行本化したもの。「国民主権」などの基本原理を近代憲法の根源から考え、現代への展開と今日の憲法状況を対置してみることで憲法への理解を深める一冊。A5判、312頁。

  • 杉原泰雄編集代表、山内敏弘・浦田一郎・辻村みよ子・阪口正二郎・只野雅人編集委員『体系 憲法事典』青林書院(2008年7月・新版)……体系書の特色と項目辞典の機能を併せ持つ大型『憲法事典』。旧版『体系憲法事典』(田上穰治編)のコンセプトが継承される一方、編者、執筆者、編成、執筆内容等すべてが一新された。A5判、890頁。

  • 野中俊彦・浦部法穂『憲法の解釈 I ・II・III』三省堂(I 総論:1989年9月、II 人権:1990年12月、III 統治:1992年 5月)……憲法解釈の学習書。A5判、336頁・344頁・320頁。

  • 佐藤幸治・中村睦男・野中俊彦『ファンダメンタル憲法』有斐閣(1994年7月)……「法学教室」に連載された「ファンダメンタル憲法」に、書下ろしを加えて一書にまとめたもの。昔の司法試験の種本。論点解説集。比較的薄めだが、内容は明快かつ簡潔。一行問題時代なので、宍戸、急所などの論点よりも易しいが、一読の価値有り。A5判、364頁。

  • 南野森編著『憲法学の世界』日本評論社(2013年7月)……既に憲法を一通り学んだ学生を対象として、気鋭の研究者達が憲法学の主要テーマについて掘り下げて解説した論考。A5判、288頁。

  • リチャード・H・ファロン・Jr著、平地秀哉、福嶋敏明、宮下紘、中川律訳『アメリカ憲法への招待-The Dynamic Constitution』三省堂(2010年8月)……本書はアメリカ憲法の入門書であるが、とくに第1部 合衆国が保障する個人の権利、はわが国の違憲審査基準論を理解する上で役に立つ。原著:"The Dynamic Constitution: An Introduction to American Constitutional Law and Practice"(本書は初版の邦訳。原著は現在第2版が出ている。) A5判、376頁。

  • 新井誠・小谷順子・横大道聡編著『地域に学ぶ憲法演習(法セミ LAW ANGLE シリーズ)』日本評論社(2011年11月)……A5判、320頁。

  • 新井誠編著『ディベート憲法』信山社(2014年3月)……憲法をディベートで学ぶテキスト。四六判、280頁。

  • 大林啓吾・見平典編著『憲法用語の源泉をよむ』三省堂(2015年7月)……本書は、原則として、憲法の基本書(主に芦部信喜『憲法〔第6版〕』(岩波書店、2016年)や佐藤幸治『日本国憲法論』(成文堂、2011年)等が想定されている)に登場する外来用語(56の言葉)を取り上げ、その解説をしているもの。A5判、304頁。

  • 松井茂記『インターネットの憲法学』岩波書店(2014年12月・新版)……全13章。A5判、502頁。

  • 松井茂記編著『スターバックスでラテを飲みながら憲法を考える』有斐閣(2016年5月)……いわゆる55年組の憲法学者らが、最先端の憲法問題について自由度高く論じた論考集。四六判、320頁。

  • 宍戸常寿・林知更編『総点検 日本国憲法の70年』岩波書店(2018年3月)……A5判、320頁。

  • 長谷部恭男『日本国憲法』岩波書店(2019年1月)……日本国憲法のほか、英文日本国憲法、大日本帝国憲法、パリ不戦条約(戦争7棄ニ関スル条約)、ポツダム宣言、降伏文書、日本国との平和条約、日米安全保障条約(日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約)を収録したもの。文庫A6判、240頁。

  • 樋口陽一・石川健治・蟻川恒正・宍戸常寿・木村草太『憲法を学問する』有斐閣(2019年4月)……2016年に大学セミナーハウスで開催されたセミナーの模様を整理・編集したもの。全4部。四六判、394頁。

  • 岡山大学法科大学院公法系講座編著『憲法 事例問題起案の基礎』岡山大学出版会(2018年5月)……A5判、114頁。

  • 曽我部真裕、見平典編著『古典で読む憲法』有斐閣(2016年3月)……古典的テクスト(いずれも法学徒ならば教養として読んでおくべき基本的文献)を手掛かりとして憲法の思想水脈をたどる。発展的学習(司法試験合格には直接的に役立つものではないが。)のための文献ガイドとしても至便。全2部、全20章。四六判、348頁。

  • 曽我部真裕・林秀弥・栗田昌裕『情報法概説』弘文堂(2019年5月・第2版)……「情報法」の基本書。全5編、全11章。A5判、480頁。

  • 近藤敦『人権法』日本評論社(☆2020年7月・第2版)……A5判、404頁。

  • 大沢秀介・葛西まゆこ・大林啓吾編著『憲法.com』成文堂(2010年7月)……全17章。A5判、300頁。

  • 大沢秀介・大林啓吾編『確認憲法用語』成文堂(2014年12月)……A5判、137頁。

  • 安念潤司・小山剛・青井未帆・宍戸常寿・山本龍彦編者監修『憲法を学ぶための基礎知識 論点 日本国憲法』東京法令出版(2014年11月・第2版)……日本国憲法の意義や論点が1テーマにつき2ページごとに集約。第二版では、集団的自衛権、特定秘密保護法、国家安全保障会議、ヘイト・スピーチ、改正国民投票法など、最新の論点を追加。全国学校図書館協議会選定図書。B5判、264頁。

  • 斎藤一久・堀口悟郎編『図録 日本国憲法』弘文堂(2018年12月)……資料集(約350点の写真・図解)。全30項目。B5判、134頁。

  • 木村草太・西村裕一『憲法学再入門(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2014年3月)……法学教室連載の単行本化。一度憲法学を学修した者が曖昧な理解となりがちな部分について、基本知識に立ち返ることで正確な理解を促すことを目的としている。木村が統治機構、西村が人権を担当。A5判、218頁。

  • 青柳幸一『憲法』尚学社(2015年2月)……新司初年度から2015年に至るまでの長きに渡り考査委員の中心人物として権勢を振るい続け、最後は試験問題漏洩が発覚して処罰された著者による概説書。人権部分の内容は下掲『警備業実務必携 わかりやすい憲法(人権)』とほぼ同じである。判例の引用が多く、その重要部分に著者自らアンダーラインを付しているのが特徴。司法試験の憲法の問題をゆがめ続けた張本人の著作であり、司法試験受験生にとっては現在使用する価値はない。なお、2016年2月に新版刊行予定であったが、先の件のためか、尚学社のTwitterから当該記事は削除され、現在も刊行予定はない。また、出版社において現在品切れ。A5判、430頁。

  • 青柳幸一『警備業実務必携 わかりやすい憲法(人権)』立花書房(2013年9月)……件の著者による人権部分の概説書。司法試験受験生にとっては現在使用する価値はない。なお、出版社において現在取り扱いされていないとのこと。A5判、280頁。



【入門書・概説書】

  • 青井未帆・山本龍彦『憲法1 人権(有斐閣ストゥディア)』有斐閣(2016年4月)……全2編、全12章。A5判、282頁。

  • 新井誠・曽我部真裕・佐々木くみ・横大道聡『憲法 I 総論・統治(日評ベーシック・シリーズ)』『同 II 人権(同)』日本評論社(I:2016年7月、II:2016年3月)……全15章・15章。A5判、264頁・280頁。

  • 戸松秀典『プレップ憲法(プレップ・シリーズ)』弘文堂(2016年2月・第4版)……全3部、全9章。四六判、202頁。

  • 戸松秀典『プレップ憲法訴訟(プレップ・シリーズ)』弘文堂(2011年10月)……序章(憲法訴訟の目的と役割)+全3部、全9章+終章(憲法訴訟の課題と活用)。四六判、148頁。

  • 伊藤正己『憲法入門(有斐閣双書)』有斐閣(2006年3月・第4版補訂版)……元最高裁判事による入門書。なお、著者は2010年に逝去。全10章。四六判、286頁。

  • 初宿正典・高橋正俊・米沢広一・棟居快行『いちばんやさしい憲法入門(有斐閣アルマInterest)』有斐閣(☆2020年3月・第6版)……第6版において、ブラック校則問題など近時の話題も織り込まれた。全22Theme。四六判、272頁。

  • 右崎正博・加藤一彦・石川多加子・小林直樹『事例で学ぶ憲法』法学書院(2018年4月・第2版)……A5判、324頁。

  • 橋本基弘『日本国憲法を学ぶ』中央経済社(2019年3月・第2版)……本書は、憲法について自ら考えるための素材を提供することを目的としており、読者としては学生や市民が想定されている。筆者の学部における講義ノートがベースとなっている。A5判、352頁。

  • 初宿正典・大沢秀介・高橋正俊・常本照樹・高井裕之編著『目で見る憲法(「目で見る」シリーズ)』有斐閣(2018年3月・第5版)……B5判、118頁。

  • 棟居快行・松井茂記・赤坂正浩・笹田栄司・常本照樹・市川正人『基本的人権の事件簿 -- 憲法の世界へ(有斐閣選書 )』有斐閣(2019年9月・第6版)……四六判、290頁。

  • 棟居快行『憲法フィールドノート』日本評論社(2006年4月・第3版)……全16章。A5判、228頁。

  • 笹田栄司・原田一明・山崎友也・遠藤美奈『トピックからはじめる統治制度 -- 憲法を考える』有斐閣(2019年9月・第2版)……全23Unit。四六判、270頁。

  • 赤坂正浩・井上典之・大沢秀介・工藤達朗『ファーストステップ憲法(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2005年5月)……全24章。A5判、380頁。

  • 笹田栄司・井上典之・大沢秀介・工藤達朗『ケースで考える憲法入門』有斐閣(2006年5月)……全4章。四六判、388頁。

  • 戸波江二編『やさしい憲法入門』法学書院(2008年5月・第4版)……A5判、240頁。

  • 渋谷秀樹『憲法への招待(岩波新書)』岩波書店(2014年2月・新版)……新書判、254頁。

  • 中村睦男編著『はじめての憲法学』三省堂(2015年4月・第3版)……「4人組」執筆者の一人であった編者は、2020年4月に逝去された。全21講。A5判、296頁。

  • 長谷部恭男『憲法とは何か(岩波新書)』岩波書店(2006年4月)……新書判、193頁。

  • 長谷部恭男『憲法入門』羽鳥書店(2010年1月)……全16章。四六判、188頁。

  • ☆長谷部恭男『憲法講話 -- 24の入門講義 』有斐閣(2020年3月)……全24講+文献案内、日本国憲法〔全文〕。縦組み。四六判、460頁。

  • 樋口陽一『憲法入門』勁草書房(2017年2月・6訂)……全15章。四六判、232頁。

  • 松浦一夫編著『憲法入門』三和書籍(2012年3月)……全14章。A5判、323頁。

  • 松井幸夫・永田秀樹編『憲法教室』法律文化社(2012年4月)……阿部照哉編『新憲法教室』(1997年)の全面的改訂版。全30講3部構成(総論/基本的人権/統治の原理・機構・作用)。四六判、328頁。

  • 岡田信弘『事例から学ぶ日本国憲法』放送大学教育振興会(2013年3月)……放送大学の教材。A5判、248頁。

  • 毛利透『グラフィック憲法入門(グラフィック[法学] 2)』新世社(2016年2月・補訂版)……全16章。2色刷。A5判、256頁。

  • 駒村圭吾編著『プレステップ憲法(プレステップシリーズ 17)』弘文堂(2018年2月・第2版)……全15章。B5判、176頁。

  • 裁判所職員総合研修所監修『憲法概説』司法協会(2010年2月・再訂版)……全2編、全11章。A5判、142頁。

  • 戸波江二・松井茂記・安念潤司・長谷部恭男『憲法 (1)・ (2)(有斐閣Sシリーズ)』有斐閣(1 統治機構:1992年5月、2 人権:1992年10月)……全9章・11章。四六判、280頁・340頁。

  • 横田耕一・高見勝利編『ブリッジブック憲法( ブリッジブックシリーズ)』信山社(2003年1月)……憲法初学者の理論入門書。四六判、328頁。

  • 大沢秀介『憲法入門』成文堂(2003年10月・第3版)……A5判、408頁。

  • 大沢秀介編著『はじめての憲法』成文堂(2003年3月)……B5判、250頁。

  • 君塚正臣・藤井樹也・毛利透『VIRTUAL憲法』悠々社(2005年11月)……全20講。A5判、316頁。

  • 君塚正臣編『高校から大学への憲法』法律文化社(2016年4月・第2版)……全12章。A5判、220頁。

  • 君塚正臣編『ベーシックテキスト憲法』法律文化社(2017年4月・第3版)……全3部、全18章。A5判、352頁。

  • 小泉洋一・倉持孝司・尾形健・福岡久美子・櫻井智章『憲法の基本』法律文化社(2016年4月・第3版)……全3編、全25章。A5判、328頁。

  • 水島朝穂『18歳からはじめる憲法(〈18歳から〉シリーズ )』法律文化社(2016年5月・第2版)……全3部、全39項目。B5判、128頁。

  • 齋藤康輝・高畑英一郎編『憲法(Next教科書シリーズ)』弘文堂(2017年4月・第2版)……全21章。A5判、300頁。

  • 工藤達朗編著『よくわかる憲法(やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ )』ミネルヴァ書房(2013年5月・第2版)……全3部、全17章。B5判、240頁。

  • 日笠完治『憲法がわかった(わかったシリーズ)』法学書院(2015年6月・改訂第2版)……全160項目。A5判、432頁。

  • 加藤隆之『人権判例から学ぶ憲法』ミネルヴァ書房(2014年4月)……序章(法律学からの紛争解決)+全5部、全36講。A5判、384頁。

  • 大林啓吾・白水隆・鈴木敦・手塚崇聡・藤原家康・山田哲史編著『トピックス憲法』三省堂(2014年12月)……A5判、144頁。

  • 宍戸常寿編『18歳から考える人権(〈18歳から〉シリーズ)』法律文化社(2015年11月〔☆2020年秋予定・第2版〕)……B5判、104頁。

  • 新井誠・高作正博・玉虫由樹・真鶴俊喜『憲法学の基礎理論』不磨書房(2006年6月)……A5変型判、344頁。

  • 片桐直人・井上武史・大林啓吾『一歩先への憲法入門』有斐閣(2016年5月)……全30Unit。A5判、318頁。

  • 井上典之編『憲法の時間』有斐閣(2016年12月)……全5編。四六判、286頁。

  • 大林啓吾・小林祐紀編『ケースで学ぶ憲法ナビ(ファーストステップ教養講座)』みらい(2017年3月)……全3編、全10章。B5判、216頁。

  • 君塚正臣編『大学生のための憲法』法律文化社(2018年3月)……全3部、全18章。A5判、342頁。

  • デイリー法学選書編修委員会編『ピンポイント憲法』三省堂(2018年4月)……法学部生・ビジネスマン・一般読者向けの最新法学教養シリーズの憲法編。四六判、192頁。

  • 曽我部真裕・横山真紀編『スタディ憲法』法律文化社(2018年4月)……全15章。A5判、244頁。

  • 山元一『グローバル化時代の日本国憲法』放送大学教育振興会(2019年3月)……放送大学の教材。全15章。A5判、276頁。

  • 只野雅人・松田浩編 『現代憲法入門』法律文化社(2019年5月)……旧版にあたる山内敏弘編『新現代憲法入門』(法律文化社、2009年・第2版)の改訂新版。全4部、全19章。A5判、396頁。

  • 井上典之編『「憲法上の権利」入門』法律文化社(2019年6月)……全18Chapter。A5判、256頁。

  • 長谷川正安『憲法とはなにか(新日本新書)』新日本出版社(2002年4月)……出版社品切。新書判、189頁。



【注釈書・コンメンタール】

  • 長谷部恭男編『注釈日本国憲法(有斐閣コンメンタール)2・3〔全4巻(予定)〕』有斐閣(第2巻:2017年1月、☆第3巻:2020年3月)……憲法をめぐる最新の議論を踏まえた注釈書。A5判、第1巻(前文・§§1-9・§§96-103):頁、第2巻(§§10-24):548頁、第3巻(§§25-64):906頁、第4巻(§§65-95):頁。

  • 樋口陽一・中村睦男・佐藤幸治・浦部法穂『注解法律学全集 憲法I・II・III・IV』青林書院(I:1994年9月、II:1997年8月、III:1998年12月、IV:2004年2月)……『注釈日本国憲法憲法』上下巻を4分冊にしてリニューアルしたもの。憲法のコンメンタールでは随一。判例・学説の紹介が非常に網羅的。いわゆる論点は完全に網羅されているうえ、非常に細かい点まで議論されている(『完全』というのは言い過ぎであろう)。たとえば、刑事手続上の人権については、詳しめの基本書でも言及がかなり乏しく、緊急逮捕や盗聴の合憲性が論じられる程度にとどまるが、このコンメンタールは違う。憲法34条の「抑留」には逮捕・勾引が含まれ、「拘禁」には勾留・鑑定留置が含まれるために、後者についてのみ、憲法34条後段により理由開示が保障されるなど、かゆいところに手が届く丁寧さ。(同様の記載は新基本法コンメンタールにある)。特に、佐藤幸治と中村睦男の執筆箇所は、学説資料へのリファーが充実しているので、調べものにも大変役に立つ。学習で疑問が生じて、本書を調べれば、疑問は氷解するだろう。本書1巻のうち、佐藤幸治が憲法13条について解説している箇所は、学者が自己決定権を論じる際に頻繁に引用されるなど、特に評価が高い。古本価格が高騰しており入手困難だが基本的な記述は旧版と変わらないので安価な旧版を手に入れても良い。A5判、428頁・410頁・288頁・373頁。

  • 芦部信喜監修『注釈憲法(1) 』有斐閣(2000年12月)……芦部信喜を監修者として、野中俊彦・戸松秀典・江橋崇 ・高橋和之・高見勝利・浦部法穂という豪華メンバーで編集作業にあたり、全6巻を刊行予定であったが、芦部の死去により1巻が出たのみとなっている。1巻は、総説から9条まで。なお、本書(本シリーズ)は、刊行が中止されたため、第2巻以降の刊行の予定はありません。とされている(有斐閣HP)。A5判、540頁。

  • 宮沢俊義著、芦部信喜補訂『日本国憲法』日本評論社(1978年9月・全訂)……B6判、880頁。

  • 美濃部達吉著、宮沢俊義補訂『新憲法逐条解説』日本評論社(1956年7月・増補版、2016年9月・復刻版、 〔2018年5月・新装復刻版〕)……美濃部が日本国憲法が公布されてまもなく法律時報に連載した逐条解説を単行本にまとめて刊行したもの。「その趣旨とするところは綿密な学問上の研究を目的とするよりは、むしろ平易簡明に憲法各条の趣旨を解説しようとするにある」(序文より)。美濃部の死後、宮沢によって増補がなされたが、本文の内容に変更はなく(ただし、漢字及びかなは、すべて当用漢字及び新かなづかいに改められるとともに、一部の漢字がかな書きに改められている)、増補部分は、註として「*」で明示されている。「増補の目的は、もっぱら本書第一版公刊以後の法令の変遷との関連において本文の記述をup to dateなものにするにあるから、それらの註では、当然のことながら、増補者の個人的意見は、いっさい述べられていない」(増補版はしがきより)。増補にあたっては、佐藤功および芦部信喜が協力している。四六判、232頁。

  • 木下智史・只野雅人編『新・コンメンタール憲法』日本評論社(2019年6月・第2版)……日本国憲法の条文の趣旨を、関連法令、重要判例、学説を踏まえながら解説。第2版において、18歳選挙、天皇の生前退位、ヘイトクライムなど近時の問題もフォロー。なお、インターネット版・電子書籍版あり。A5判、840頁。

  • 芹沢斉・市川正人・阪口正二郎編『新基本法コンメンタール 憲法(別冊法学セミナー)』日本評論社(2011年10月)……最新の判例・学説を網羅している。解説はいわゆるその分野の権威が執筆しているというものではなく、むしろあえて外しているようなところもあり、論点の本格的な検討という点では物足りない。しかし、その分、客観性が高く、情報量は多いので、受験用の参考書としては好適である。平成22(2010)年までの関連法改正に対応。B5判、552頁。

  • 伊藤正己・尾吹善人・樋口陽一・戸松秀典『注釈憲法(有斐閣新書)』有斐閣(1995年5月・第3版)……新書判、262頁。

  • 憲法的刑事手続研究会・編『憲法的刑事手続』日本評論社(1997年11月)……刑事人権規定(憲法31-40条まで)につき、憲法制定過程に遡って注釈解説した著書。したがって、英文草案や母法である米国憲法の解釈論に依拠するところが大きく、この点は賛否が分かれるところだろう。執筆者はいずれも日本弁護士連合会・接見交通権確立実行委員会・調査研究部会に属する弁護士なので、立場の偏りがあり、いわゆる憲法学上の通説とは異なる立場を採るものの、資料的に参考になる。A5判、538頁。

  • 村上尚文『憲法逐条注解』立花書房(2017年3月・補訂版)……元検察官が警察官のために執筆した逐条解説書。A5判、442頁。

  • 辻村みよ子・山元一編『【概説】憲法コンメンタール』信山社(2018年6月)……憲法論議に向け必要な憲法条文の基礎知識・判断を培う概説コンメンタール。A5変型判、500頁。



【判例集・ケースブック】

〔判例集等〕

  • 長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿編『憲法判例百選I・II』有斐閣(いずれも、2019年11月・第7版)……第6版から「客観的な観点から当該判例の論理と意義を内在的に解説する」という編集方針に改められ、判例を内在的に分析した解説が増えたことによって、これまでと比べ多少使い勝手が良くなった。I〔基本的人権〕は、106件ほかAppendix 9件、II〔基本的人権、統治の原理・機関・作用〕は、102件ほかAppendix 10件を収載。B5判、236頁・228頁。

  • 長谷部恭男・山口いつ子・宍戸常寿編『メディア判例百選』有斐閣(2018年12月・第2版)……第2版において、内閣官房報償費情報公開訴訟、住基ネット訴訟、NHK受信料訴訟、GPS捜査事件、インターネット検索結果削除事件など31件の重要判例を新収録。全124件。B5判、264頁。

  • 戸松秀典・初宿正典編著『憲法判例』有斐閣(2018年3月・第8版)……解説なしの判例集。『憲法判例(有斐閣双書)』を46判から、読みやすいA5判にするなど、装いも新たに全面改訂されたもの。判旨引用は百選より長く、反対意見等の掲載も豊富。司法試験及び予備試験の短答式試験対策に最も有益な判例集であろう。ただし、章立て(第1章:天皇、第2章:戦争放棄、第3章:国民の権利および義務、第4章:国会、第5章:内閣、第6章:司法、第7章:財政、第8章:地方自治の全8章)は独特である。第8版において、再婚禁止期間、夫婦同氏制、GPS捜査およびNHK受信料に関する最高裁判例など、2017(平成29)年までの重要判例が収録され、アップデートが図られた。A5判、658頁。

  • 初宿正典編著『基本判例 憲法25講』成文堂(2015年11月・第4版)……近代憲法成立史における日本国憲法の位置づけ、日本国憲法第3章の人権規定にかかわる基本的な判例などを主に取り扱う、大学の講義のためにまとめられたテキスト。A5判、478頁。

  • 野中俊彦・江橋崇編著(渋谷秀樹補訂)『憲法判例集(有斐閣新書)』有斐閣(2016年11月・第11版)……憲法に関わる重要判例を新書サイズに凝縮。約160件の判例の「事実の概要」「争点」「判旨」を示し、適宜コメントが付されている。婚外子差別違憲訴訟、再婚禁止期間違憲訴訟など、近年注目の最高裁判決ももれなく収録。要点を要約しており新書サイズなので便利。新書判、284頁。

  • 中村睦男・常本照樹・岩本一郎・齊藤正彰編著『教材憲法判例』北海道大学出版会(☆2020年2月・第5版)……A5判、616頁。

  • 井上典之『憲法判例に聞く(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2008年4月)……違憲審査基準以外の判例の思想を分析。引用文献を見ないとわからないことが多い。A5判、348頁。

  • 佐藤幸治・土井真一編『判例講義 憲法I・II』悠々社(2012年4月)……Iの基本的人権は、平成22年1月までの108判例を収録。IIの基本的人権・統治機構は、平成21年11月までの128判例を収録。A5変型判、200頁・220頁。

  • 高橋和之編『新・判例ハンドブック 憲法』日本評論社(2018年1月・第2版)……第2版において、初版(2012年8月)刊行以降の判例が追加・差し替えられ、アップデートが行われた。231件を収録。四六判、282頁。

  • 宍戸常寿編著『新・判例ハンドブック情報法』日本評論社(2018年11月)……全228件を収録。四六判、272頁。

  • 大石眞・大沢秀介『判例憲法』有斐閣(2016年3月・第3版)……適度に解説が付せられた憲法判例集。全3部、全21章。A5判、438頁。

  • 憲法判例研究会編『判例プラクティス憲法』信山社(2014年6月・増補版)……通称「判プラ」。同シリーズの民法・刑法と同様、分野ごとに同一執筆者が解説。判例相互の理解に役立つと思われる。しかし、原則1頁1判例なので、判旨や解説などは短い。増補版では14判例を補遺として追加した365件を収載。B5判、482頁。

  • 工藤達朗編『憲法判例インデックス』商事法務(2014年3月)……見開き2頁で、判例のエッセンスを関係図とともにコンパクトに整理され、182件の憲法判例を概観する。A5判、388頁。

  • 右崎正博・浦田一郎 編『基本判例1 憲法』法学書院(2014年5月・第4版)……憲法の学習に欠かすことのできない重要基本判例238事件を、それぞれ1頁に〈争点〉〈事実〉〈判旨〉〈解説〉に分けて収録。A5判、296頁。

  • 榎透・永山茂樹・三宅裕一郎『判例ナビゲーション憲法』日本評論社(2014年9月)……A5判、256頁。

  • 樋口陽一・山内敏弘・辻村みよ子・蟻川恒正『新版 憲法判例を読みなおす 下級審判決からのアプローチ』日本評論社(2011年4月)……A5判、320頁。

  • 野坂泰司『憲法基本判例を読み直す(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2019年8月・第2版)……法学教室に連載されたものを書籍化。重要判例につき事案・判旨を非常に丁寧に分析している。安易に既存の学説にはめ込む判例解釈の姿勢からは距離を取っている。全23章。A5判、530頁。

  • 辻村みよ子・山元一・佐々木弘通編『憲法基本判例 ―最新の判決から読み解く』尚学社(2015年9月)……A5判、470頁。

  • 大沢秀介・大林啓吾編『判例アシスト憲法』成文堂(2016年3月)……A5判、408頁。

  • 櫻井智章『判例で読む憲法』北樹出版(2019年10月・改訂版)……全17章。A5判、318頁。

  • 上田健介・尾形健・片桐直人『憲法判例50!(START UPシリーズ)』有斐閣(☆2020年3月・第2版)……厳選された50の最重要判例を解説した初学者向けの判例教材。第2版において、最新の大法廷判決を含む3件を追加、差し替えられた。2色刷。B5判、184頁。

  • 戸松秀典・今井功編者『論点体系 判例憲法 ~裁判に憲法を活かすために~ 第1巻~第3巻〔全3巻〕』第一法規(2013年5月)……広範囲の実定法分野にまたがる憲法上の論点を網羅的にとりあげ、各論点に関する判例の到達を客観的に解説した実務解説書。A5判、第1巻〔前文、天皇、戦争の放棄、国民の権利及び義務Ⅰ(前文~第21条)〕:580頁、第2巻〔国民の権利及び義務Ⅱ(第22条~第40条)〕:536頁、第3巻〔国会、内閣、司法、財政、地方自治、改正、最高法規、補則(第41条~第103条)〕:452頁。

  • 駒村圭吾編著『テクストとしての判決-「近代」と「憲法」を読み解く』有斐閣(2016年12月)……著名な憲法判例を法テクストとしてのみならず、思想テクストとして読解し、「近代的なるもの」を見つけ出す「試み」。一見してわかるとおり、司法試験に直接役に立つ類の著作ではないが、一読の価値はある。A5判、338頁。

  • 横大道聡編著『憲法判例の射程』弘文堂(☆2020年8月・第2版)……重要判例を素材に、メイン型、対比型、通覧型という3つのアプローチから判例を分析して憲法判例の射程を抽出。憲法判例の論理を内在的に理解し、その射程を適切に把握して、事例に応じて判例を「使いこなす」力を養う(はしがき)ためのテキスト。各章は、「はじめに」、「判旨」、「基本解説」、「発展説明」、「まとめ」、「FAQ」から構成されており、とりわけ、「まとめ」は当該判例の射程を箇条書きにしており、たいへん有用。「FAQ」も、ありがちな疑問に丁寧に答えていて、とても親切。第2版において、初版(2017年4月)から、9つの書き下ろし新章が追加された。第0章(憲法判例の「射程」を考えるということ)+全35章。判例索引・事項索引あり。A5判、428頁。

  • 棟居快行・工藤達朗・小山剛編『判例トレーニング憲法』信山社(2018年3月)……憲法重要判例22件を収録する憲法判例解説書。A5変型判、232頁。

  • 辻村みよ子編者『最新憲法資料集 年表・史料・判例解説』信山社(2018年3月)……憲法資料集。1945~2017年の憲法年表、40件の憲法史料、100件の重要判例解説を収載。A5変型判、228頁。

  • 大林啓吾・柴田憲司編『憲法判例のエニグマ』成文堂(2018年4月)……憲法判例の18のエニグマ(謎)を取り上げ、問題点と、判例が示すものを明らかにし、問いに対する解答を提示するもの。全6部、全18章。A5判、418頁。

  • 中林暁生・山本龍彦『憲法判例のコンテクスト(法セミ LAW CLASS シリーズ)』(2019年10月)……法学セミナー連載を書籍化したもの。A5判、328頁。

  • 加藤隆之『憲法判例から考える 自由と平等 権利をめぐる多様性と妥当性』ミネルヴァ書房(2019年11月)……序(自由と平等の享有主体)+全2部、全24講+補(人権規定の適用範囲)。A5判、370頁。

  • ☆岡田順太・淡路智典・今井健太郎編『判例キーポイント憲法』成文堂(2020年4月)……法学を専門に学んでいない学生でも理解できるよう、若手の憲法学者が憲法判例をやさしく嚙み砕いて紹介するもの。B5判、132頁。


〔ケースブック〕

  • 木下昌彦編集代表『精読憲法判例[人権編]』『同[統治編]』弘文堂(人権編:2018年2月、統治編:☆2020年予定)……日本版ケースブックを目指して作られた本書の特徴は、①最高裁の判決理由は、少数意見も含め、原則としてその全文を掲載していること、②多数意見については、原則としてパラグラフごとに解説を付しており、そこでは調査官解説の内容にできるだけ触れるようにしていること、③事案と判決内容についての設問を設けていること(以上、はしがき)。情報量は質・量ともに圧倒的で独修も可能だが、本書を消化できる学部生・ロー生がどれだけいるのかはなはだ疑問。難点は字が小さいこと。「人権編」は、73の最高裁判例を厳選収載。編者(片桐直人・村山健太郎・横大道聡・西貝小名都・御幸聖樹・山田哲史)。「人権編」全23章。B5判、682頁・頁。

  • 長谷部恭男・中島徹・赤坂正浩・阪口正二郎・本秀紀編著『ケースブック憲法』弘文堂(2013年3月・第4版)……判旨のみ。設問が難解。独習はまず不可能であり、独習が可能な人も、司法試験対策としてはやる必要がないレベルである。長谷部執筆箇所と思われる章は、長谷部の一人説が全面的に展開されている。全9章。A5判、944頁。

  • LS憲法研究会編『プロセス演習憲法(プロセスシリーズ)』信山社(2012年3月・第4版)……主要な判例について、第一審から最高裁まで当事者の主張とともに記載されている。B5判、680頁。

  • 初宿正典・大石眞・高井裕之・松井茂記・市川正人『憲法Cases and Materials 人権基礎編・人権展開編・憲法訴訟』有斐閣(2005年8月、2005年8月、2007年5月)……判例の解説、文献の引用が充実。ケースブックの中では一番わかりやすく、独習にも使用できる。全15・16・19章。B5変型判、454頁・532頁・594頁。

  • 初宿正典・大石眞編『憲法Cases and Materials 人権』有斐閣(2013年5月・第2版)……上記ケースブックの改訂にあたり人権分野を1冊に収めたもの。全17章。B5変型判、724頁。

  • 浦部法穂・戸波江二編著『憲法(法科大学院ケースブック)』日本評論社(2005年7月)……一審からの判決文に少し問題文を付加。解説はない。B5判、688頁。

  • 高橋和之編、安西文雄・佐々木弘通・毛利透・淺野博宣・巻美矢紀・宍戸常寿『ケースブック憲法』有斐閣(2011年4月)……全28ユニット。B5変型判、890頁。

  • 樋口陽一・佐藤幸治・高橋和之・阪本昌成・戸波江二・竹中勲『考える憲法』弘文堂(1988年3月)……A5判、320頁。



【演習書】

  • 大島義則『憲法ガール』『同Ⅱ』法律文化社(2018年1月・Remake Edition、2018年9月)……『憲法ガール』は平成18〜24年の、『同Ⅱ』は平成25〜30年の司法試験の過去問を解説しており、全問に著者による解答例が付されている。内容はかなり高度で本格的。解説が(決して出来が良いとは言えない)ライトノベルの形式によっている点は好みが分かれるところ。「Remake Edition」では、平成18~24年の答案例として、従前の全論点網羅型のものに加え、試験当日の限られた時間内で作成できる実践的な短い答案例が追加された。A5判、262頁・224頁。

  • 木村草太『憲法の急所 権利論を組み立てる』羽鳥書店(2017年3月・第2版)……講義編と演習編の2部構成。憲法上の権利に関する問題を一通り網羅している。事例問題の取り組み方を明快に解説しているが、用語の使い方や学説など、木村の独自説が前面に押し出されている点には留意されたい。第2版では、新たに「憲法上の権利概説」の章(第3章)が加えられ、頁数が初版から80頁増加した。A5判、440頁。

  • 木村草太『司法試験論文過去問LIVE解説講義本 木村草太憲法(新Professorシリーズ)』辰已法律研究所(2014年12月)……上掲『憲法の急所』のやり方で平成18年から平成26年までの新司法試験過去問を解説したもの(あとがき参照)。辰已法律研究所での本試験解説講義がベースとなっている。第1部では平成18年の本試験を素材に基本的な議論の組み立て方を解説し、第2部では平成19年~26年の本試験をQ&A方式で解説。全問題に木村執筆の「参考答案」が掲載されている。A5判、492頁。

  • 小山剛・畑尻剛・土屋武編『判例から考える憲法』法学書院(2014年5月)……雑誌「受験新報」の人気連載(716-740号掲載)を書籍化したもの。A5判、304頁。

  • 大沢秀介・大林啓吾編著『憲法事例演習』成文堂(2017年7月)……67の事例を収録。全問に解説を兼ねた答案構成例が付されている。出版社品切。A5判、500頁。

  • 宍戸常寿『憲法 解釈論の応用と展開(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2014年7月・第2版)……法学セミナー連載の単行本化。一通り憲法の学習を終えた中級者を対象とした事例問題および論点解説集。学生の芦部説の劣化コピペ論証作業を批判し、最新の学説に基づく解説をする。しかし、三段階審査や高橋説等の予備知識がないと理解の難しい部分もあり、読書の実力によっては消化不良に陥る可能性がある。また、本書の記述を真に理解しようとすれば、逐一参考文献にあたることが求められる。公法系で上位を狙う人向け。A5判、384頁。

  • 宍戸常寿編著『憲法演習ノート 憲法を楽しむ21問(演習ノートシリーズ)』弘文堂(☆2020年4月・第2版)……全問に解説を担当した学者自らによる参考答案が付されている。進んだ学習のための「関連問題」付き。第2版は新たな立法や判例、文献の改訂などをふまえ、設例、解説、解答例の見直し、関連問題の差し替えを行った改訂版。執筆者(大河内美紀・齊藤愛・柴田憲司・西村裕一 著・松本哲治・村山健太郎・横大道聡)。A5判、466頁。

  • 松本和彦『事例問題から考える憲法(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2018年5月)……全30問。A5判、258頁。

  • 松井茂記『LAW IN CONTEXT 憲法 ― 法律問題を読み解く35の事例』有斐閣(2010年12月)……A5判、396頁。

  • 内野正幸『公法(憲法)(新・論点講義シリーズ)』弘文堂(2009年3月・第2版)……B5判、194頁。

  • 木下智史・村田尚紀・渡辺康行編著『事例研究憲法』日本評論社(2013年7月・第2版)……長文事例問題集。判例・裁判例をベースとした設問多数。改訂に伴い、約半数の問題が刷新された。問題文における「問いかけ方」は本番と同様だが、本当の意味で本番と同じ質・量を兼ね備えた問題は稀である。解説にはやや癖のあるものが多い。現在、出版社品切れ。A5判、616頁。

  • 棟居快行『憲法解釈演習 人権・統治機構』信山社(2009年5月・第2版)……人権と統治行為をあわせ23テーマ、36の演習問題。A5変型判、310頁。

  • 棟居快行『旧司法試験 論文本試験過去問 憲法(LIVEシリーズ)』辰已法律研究所(2001年1月)……旧司法試験の過去問集。棟居教授の辰已での解説講義を書籍化。辰已作成答案、解説(+答案検討)、教授監修答案からなる。全24問。絶版だったがオンデマンドで復刊された。A5判、430頁。

  • 小山剛・新井誠・山本龍彦編『憲法のレシピ』 尚学社(2007年4月) ……B5判、354頁。

  • 石川健治・駒村圭吾・亘理格「憲法の解釈」(法学教室連載・319号~342号・完、全23回)……2007年4月〜2009年3月まで法学教室誌上で行われた、憲法学者2人、行政法学者1人による公法系融合問題のリレー連載。違憲審査基準による憲法事例問題の安易な解答を戒めることを狙いとしている。

  • 笹田栄司編『Law Practice 憲法』商事法務(2014年10月・第2版)……基礎知識を確認し、実践的な応用力を身につける自学自習用教材シリーズの「憲法」編。基本問題28問、発展問題18問からなる演習書。クオリティは低い。判例索引あり。A5判、306頁。

  • 永田秀樹・松井幸夫『基礎から学ぶ憲法訴訟』法律文化社(2015年4月・第2版)……法科大学院生向けに執筆された、憲法訴訟を題材とした演習書および芦部憲法の副読本。本書は二部構成となっており、第Ⅰ部が永田による憲法訴訟についての論考、第Ⅱ部が松井による事例問題とその解説という構成。事例問題は主にロースクールで実施した試験問題が元になっており、学生の間違えやすい点なども解説されている。口語的な文章で書かれており、多少辛辣な口調が見られるが、それも含めて読みやすく分かりやすい。一方、内容に疑問を持つ者も多い。例えば、法令違憲と文面判断の関係の指摘、LRAの基準を中間審査ではなく厳格審査としている点等。また、記述は特定の立場に基づくもののみで、複眼的思考に対する配慮を欠く。なお、第2版で第Ⅱ部の事例問題がすべて差し替えられた。A5判、326頁。

  • 渋谷秀樹・大沢秀介・渡辺康行・松本和彦『憲法事例演習教材』有斐閣(2009年12月)……法科大学院生向け事例演習教材。基本的テーマと分野横断的テーマの2部構成全32題。B5変型判、294頁。

  • 渋谷秀樹『日本国憲法の論じ方』有斐閣(2010年12月・第2版)……合計50のQuestions。A5判、478頁。

  • 渋谷秀樹『憲法起案演習 司法試験編』弘文堂(2017年12月)……司法試験の出題問題(平成18年度~平成29年度)を素材とした憲法の演習書。渋谷自身の手による"起案例"が全問に付されているが、どれも答案としての体を成していない。特に、酸性雨の仕組みを何行にもわたって書き連ねた平成26年の起案例は噴飯もの。A5判、488頁。

  • 原田一明・君塚正臣編『ロースクール憲法総合演習 〈基礎〉から〈合格〉までステップ・アップ』法律文化社(2012年10月)……学者による演習書としては珍しく、全問に答案例が付されている。B5判、308頁。

  • 青柳馨監修『設題解説 憲法(二)』法曹会(2015年1月)……「法律研修講座(憲法)」として連載された「設題解説」に選挙制度の改正等を反映するため、加筆修正し、取りまとめられたもの。全16章。判例索引、条文索引、事項索引あり。新書判、240頁。

  • 浦田賢治・愛敬浩二編『演習ノート憲法』法学書院(2010年9月・第4版)……A5判、224頁。

  • 小林孝輔編『憲法 演習自習セレクト50』勁草書房(2004年4月)……学部での演習・講義を念頭におき、厳選した憲法の主要論点50を解説したテキスト。なお、編者は、2004に逝去。A5判、224頁。

  • 甲斐素直『憲法演習ゼミナール読本 上・下』信山社(2008年7月、2008年8月)……旧著『憲法ゼミナール 』信山社(2003年6月)の改題・改訂版。B5判、392頁・352頁。

  • 小林武・後藤光男『ロースクール演習 憲法』法学書院(2011年7月)……受験新報の誌上答練をまとめた新司法試験向けの長文事例問題集。著者のイデオロギーが前面に押し出された、司法試験ではまず出題されないような極めて偏った設問が多く、全く実践的ではない。A5判、320頁。

  • 辻村みよ子編著『ニューアングル憲法 憲法判例×判例研究』法律文化社(2012年5月)……A5判、424頁。

  • 法学教室編集室編『問題演習 基本七法』有斐閣(2018年7月、2019年12月・2019)……便宜上、「憲法」の頁に掲載しているが、書名のとおり、基本7法を扱う法科大学院入試や予備試験等の対策向け演習書(「法学教室」誌の演習欄1年分(7法分野×12問=84問)を1冊にまとめたもの)。「演習の活用法」、各分野「論点索引」が掲載されている。「2018」の執筆者(巻美矢紀・大脇成昭・占部洋之・笠原武朗・加藤新太郎・十河太朗・三好幹夫)。「2019」の執筆者(新井誠・松戸浩・都筑満雄・鈴木隆元・渡部美由紀・豊田兼彦・清水真)。B5判、188頁・188頁。


(古典)
  • 芦部信喜『演習憲法(法学教室選書)』有斐閣(1988年11月・新版)……四六判、334頁。

  • 芦部信喜・戸松秀典・高見勝利・戸波江二編著『ユーブング憲法(法学教室増刊)』有斐閣(1997年9月・第2版)……B5判、274頁。

  • 江橋崇・戸松秀典『基礎演習憲法(基礎演習シリーズ)』有斐閣(1992年12月)……四六判、356頁。

  • 岩間昭道・戸波江二編『憲法1・2(司法試験シリーズ)』日本評論社(1 総論・統治:1994年4月・第3版、2 基本的人権:1994年5月・第3版)……B5判、頁・頁。

  • 粕谷友介・向井久了編『事例で学ぶ憲法』青林書院(1997年4月)……憲法を一通り学んだ学部の3、4年次向けの演習書。構成は、総論3問、人権11問、統治機構12問、平和主義1問を収録。なお、編者である粕谷は2007年に、向井久了は2010年に逝去。A5判、234頁。

  • 浦部法穂『事例式演習教室 憲法』勁草書房(1998年6月・第2版)……A5判、304頁。



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  • 日本国憲法(昭和21年11月3日憲法)

憲法改正:実績なし。
憲法に関する主な最高裁判例(最近のものに限る。):

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最終更新:2020年11月23日 23:54
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