憲法

  • 日本国憲法(昭和21年11月3日憲法)


【基本書】

〔メジャー〕

  • 芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』岩波書店(2015年3月・第6版)……芦部は1999年に他界。憲法で伝統的通説といえば、おおむね芦部説を指す。記述は簡潔ながら、伝統的通説の基本的な知識(共通理解)は本書で一通りおさえられるため、長年受験生からの圧倒的な支持を集めている。もっとも、芦部憲法学を凝縮した本書の記述を真に理解するには「行間を読む」ことが求められる。すなわち、本書を読みこなすには、ある程度の予備知識が必要とされる。内容は古く、平成以降の憲法学の議論には対応していないが、高橋による補訂は依然として小規模にとどまっており、芦部による原文には一切手を加えていない。そのこともあって、本書のみで司法試験合格レベルにまで到達することは困難であるとして、他の基本書や副読本を併用する者がほとんどである。第5版においてドイツ憲法の三段階審査に関する解説が1頁追加された。A5判、462頁。

  • 野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利『憲法I・II』有斐閣(2012年3月・いずれも第5版)……通称「四人組」あるいは「四人本」。芦部門下(高橋)や小林門下(野中・高見)らによるスタンダードな教科書。共著であるが、自説主張はほぼなく(高橋執筆の15章「内閣」には自説を含むが、一読の価値がある)、共著の弊害はそれほど出ていない。大抵のことが詳しく載っており、最近の説にも一応配慮しているが、全体としては芦部ベースの穏当な道を踏み外していない。宍戸いわく「質、量ともに最高の基本書」。憲法学の共通理解を学生向けに丁寧に示した本といえるが、記述が平板なため、初学者にはやや読みづらい。辞書としての使用が主となるであろうが、択一対策(特に統治)に万全を期すならば、圧倒的な情報量を誇る本書を通読するのも有用であろう。A5判、606頁・468頁。

  • 高橋和之『立憲主義と日本国憲法』有斐閣(2013年9月・第3版)……一見すると、論文集のような書名であるが、実際は、人権・統治の全範囲にわたるれっきとした体系書である。著者は、東大名誉教授。芦部の一番弟子で、芦部に続く現在の第一人者。ケルゼンの法段階説に立脚した独特の統治機構論を展開。国民内閣制論の提唱者。私人間における人権の無効力説、司法権の定義に関する独自説、外国人参政権賛成などの独自説をとる。初学者向けに執筆されたもので、四人組等の本格派体系書へとステップアップすることを意識しているとのことだが、本書の内容も、初学者向けにしては高度である。芦部に代わる新時代のテキストとしてロースクール生にも人気があるが、薄い中に情報が詰め込まれており、芦部と同様に行間を読むことを要求される。芦部に目線を合わせた単なる芦部のサブノートではなく、芦部よりずっと新しい議論を展開しており、芦部を補うという用途であっても、腰を据えて取り組む必要がある。また、直前期の総まとめ等には向かないだろう。第3版では、生存権の判例の流れの理解について改説、人権に関する「内容確定型」・「内容形成型」の類型区分を新たに採用。最高裁判例は、最判H24.12.7まで収録している。A5判、478頁。

  • 安西文雄・巻美矢紀・宍戸常寿『憲法学読本』有斐閣(2014年12月・第2版)……高橋門下の若手3人による最新の憲法の教科書。コンパクトなサイズであるが、長谷部説や高橋説などの憲法学の最先端の議論にまで突っ込む箇所もある(もっとも、私見は出ていない)。ただし、論点によっては、簡単に問題提起をするだけで終わることも多く、基本書としては心もとない点もある。本格的な入門書として、他の基本書を読む前に通読するという用途に適しているだろう。統治機構の分野は記述が薄いため他の基本書で補う必要がある。また、芦部から急所や作法などにステップアップして違和感を覚える場合にも、本書によって最新の議論を補うことが、その橋渡しとなるはずである。A5判、398頁。


〔その他〕

  • ☆渡邉康行・宍戸常寿・松本和彦・工藤達朗『憲法I-基本権』日本評論社(2016年4月)……通称「新四人組」。「三段階審査」を基軸とする体系書。本書の特徴は、①判例を重視していること、②三段階審査の手法を全面的に活用して基本権に関する判例を位置づけていること、③三段階審査の妥当しない領域における審査手法を開拓しようとしていること(以上、はしがき)である。三段階審査は従来の違憲審査基準論に取って代わる類の理論ではなく、それに新たな視点を付け加えることによって、より緻密・密度の濃い合憲性審査・判例分析を可能にする理論であるといえる。したがって、本書をマスターすれば、基本権分野についてより緻密な論証を書くのに役立つだろう。ただし、従来の学説対立をさらっと流しているので、芦部や高橋といった伝統的立場の予備知識があることが前提となるだろう。A5判・512頁。

  • 佐藤幸治『日本国憲法論(法学叢書)』成文堂(2011年4月)……京都学派の重鎮による一冊。かつて青林書院から出版されていた『憲法』(第3版、1995年)の実質的な改訂版。本書ではレイアウトが横書き・二色刷に変わったほか、叙述の順序も芦部と同じになっている(人権→統治→違憲審査)。旧司時代は定番の書だったが、芦部人気に押されて次第に使用者は減りつつある。しかし情報量は豊富で、その解釈論は精密・論理的であり、今なお基本書として有用である。特に統治の分野の情報量は他の追随を許さない。A5判、710頁。なお、著者の近著として、『立憲主義について 成立過程と現代』左右社(2015年4月、四六判、268頁)等がある。

  • 長谷部恭男『憲法(新法学ライブラリ2)』新世社(2014年12月・第6版)……定跡+新たな視点。政治哲学(リベラリズム)の視点から、判例と学説を補強・再解釈している。著者自身がオルタナティブな教科書として本書を位置付け、芦部・四人組・高橋などの標準的教科書との併用を推奨している。内容は、高度で考えさせる記述が多く、大いに知的好奇心を刺激される。この一冊を読破すれば、憲法学の理解は相当に深まるであろう。A5判、496頁。なお、副読本として『Interactive憲法(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2006年9月、A5判、218頁)、『続・Interactive憲法(同)』有斐閣(2011年10月、A5判、260頁)。入門書として、『憲法入門』羽鳥書店(2010年1月、四六判、188頁)、『憲法とは何か(岩波新書)』岩波書店(2006年4月、新書判、206頁)、その他、『憲法の理性』東京大学出版会(2016年4月・増補新装版、A5判、272頁)等がある。

  • 毛利透・小泉良幸・淺野博宣・松本哲治『憲法I 統治・II 人権(LEGAL QUEST)』有斐閣(I: 2011年2月,II: 2013年12月)……情報量が多く、時事的な話題にも富むが、叙述に難あり。学説・自説等の整理区別・引用にも精細さを欠く。他のテキストとの併読が吉。統治に比べて人権はコンパクトにまとまっているものの、やはり共著の弊害が強く出ている。A5判、414頁・430頁。

  • 大石眞『憲法講義I・II』有斐閣(I: 2014年3月・第3版,II: 2012年10月・第2版)……比較的穏当な保守。ただし、判例実務を尊重しつつも、集団的自衛権を肯定していたりする。専門である議会法、信教の自由あたりの記述は詳しい。旧来の説では解決困難であった問題をブレイクスルーしようとする。A5判、386頁・346頁。

  • 松井茂記『日本国憲法』有斐閣(2007年12月・第3版)……プロセス的憲法観。自然権思想をベースとする芦部説を中心とした通説や長谷部説と対立している。A5判、636頁。

  • 辻村みよ子『憲法』日本評論社(2016年4月・第5版)……杉原イズムの継承者。人民主権を発展させた市民主権を提唱。最終的に少数説をとる場合があるも、学説の整理は客観的で丁寧。収録判例も多く下級審からの流れも分かる。A5判、600頁。

  • 渋谷秀樹『憲法』有斐閣(2013年4月・第2版)……学説の対立が鮮明になるような記述。体系が独特である。註の文献引用が便利。改訂で100ページほど増。A5判、826頁。なお、入門書として、『憲法への招待(岩波新書)』岩波書店(2014年2月・新版、新書判、254頁)がある。

  • 渋谷秀樹・赤坂正浩『憲法1 人権・2 統治(有斐閣アルマSpecialized)』有斐閣(☆2016年3月・いずれも第6版)……憲法が苦手な人、演習書を見ても解き方がわからない人はとにかくこれを読めという感じの本。四六判、408頁・448頁。

  • 市川正人『基本講義憲法(ライブラリ法学基本講義)』新世社(2014年10月)……A5判、440頁。(評価待ち。)

  • 浦部法穂『憲法学教室』日本評論社(☆2016年3月・第3版)……論理的で明快ではあるが、独自説が多い。くだけた表現が多いのも特徴の一つ。左翼的であるとの評価あり。A5判、656頁。

  • 阪本昌成『憲法1 国制クラシック・2 基本権クラシック』有信堂(2011年8月・全訂第3版,2011年9月・第4版)……古典的リベラリスト。

  • 初宿正典『憲法2 基本権(法学叢書)』成文堂(2010年10月・第3版)……体系は基本的に芦部に則っているので芦部の参考書としては非常に使いやすい。判例の引用と評釈も丁寧な隠れた一品。中でも信教の自由の解説は秀逸。A5判、566頁

  • 赤坂正浩『憲法講義(人権)(法律学講座)』信山社(2011年4月)……人権のみ。各種人権について細かく合憲性審査基準を提示しているのが特徴。記述は比較的あっさり。A5変型判、408頁。

  • 長尾一紘『日本国憲法』世界思想社(2011年6月・全訂第4版)……かつて外国人地方参政権の許容説で名を馳せた学者の教科書。法律論から離れた政治的な記述と少数独自説のオンパレード。内容も、著者の興味ある事柄以外は薄い。さらに、雑な論証や判例引用が目につく。もっとも、著者の急激な右傾化前の第3版(1997年8月)、『はじめて学ぶやさしい憲法』実務教育出版(1997年12月)はより精緻であり、ことに後者はわかりやすいと一定の評価がある。

  • 本秀紀編『憲法講義』日本評論社(2015年4月)……A5判、528頁。

  • 戸松秀典『憲法』弘文堂(2015年5月)……学説の対立や不毛な議論に立ち入ることなく、憲法の根幹にせまることだけを追い求めた骨太な概説書。著者は「日本国憲法の実情を観察し、それをありのままに描き、憲法秩序が形成されている様相を考察すること」(はしがき)に力を注いできた。そのため、本書においては、いわゆる歴史的沿革や学説紹介、独自説を主張することを控え、いかなる憲法秩序が形成されているかが、探求されている。とりわけ、憲法秩序の形成がもっとも展開されている憲法14条(平等原則)、31条(法定手続の原則)の領域については詳しく論述されている。人身の自由についても類書に比べて詳しく判例が紹介されている。こうした事情もあって、法実務家によって利用されることも望まれている。他方で、憲法秩序の形成が乏しい人権分野についての展望がない点が難点といえば難点かもしれない。現在の司法試験においては、単なる人権処理手順及び論証パターンの吐き出しではなく、出題された事案と類似したリーディングケースを見つけ出し、その判旨に当該事案を具体的に適用する作業が要求されている。その意味でも本書は有用だろう。A5判、552頁。

  • 青柳幸一『警備業実務必携 わかりやすい憲法(人権)』立花書房(2013年9月)……新司初年度から2015年に至るまでの長きに渡り考査委員の中心人物として権勢を振るい続けた著者による人権部分の概説書。A5判、280頁。

  • 青柳幸一『憲法』尚学社(2015年2月)……上記『わかりやすい憲法(人権)』の著者による基本書。人権部分の内容は同書とほぼ同じである。判例の引用が多いのが特徴。A5判、430頁。なお、現在著者は例の件により考査委員を解任されている。そのためか、2016年2月に新版の刊行予定情報があったが、現時点(2015年9月9日)では、当該記事は削除されている。(尚学社のTwitterより:https://twitter.com/shogakusya/status/623756469121331201)。


【違憲審査制度】

  • 小山剛『「憲法上の権利」の作法』尚学社(☆2016年8月・第3版)……ドイツの学説である三段階違憲審査制を簡潔にわかりやすく叙述した、三段階審査で答案を書くためのマニュアル本。ほとんどの受験生が読んでいる。新版になって法令違憲等についての記述が加わり網羅性が上がった。A5判、298頁。

  • 駒村圭吾『憲法訴訟の現代的転回 憲法的論証を求めて(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2013年9月)……法学セミナーにおける同名連載を書籍化。アメリカ流の違憲審査基準論にいかにドイツ流の三段階審査の利点を取り入れるかというスタンスで書かれている。司法試験受験生の「学んだものをどうやって答案にすればいいのか?」という問いに一つの回答を示したもの。自由権については判例を類型別にまとめており、三段階審査に則って判例が整理されている。自由権だけではなく平等権や生存権などの三段階審査が一般的には妥当しない人権についてもどのような審査が妥当するのかも提示してくれているので親切。ただし、香城理論の今後や石川健治の三段階審査の順序に対する問題提起への応答など、必ずしも受験対策とは関連しない分野についての言及もある点については注意が必要。A5判、442頁。

  • 戸松秀典『憲法訴訟』有斐閣(2008年3月・第2版)……憲法訴訟の体系書。訴訟の中で憲法が問題になる場面、問題になった後の処理について詳細に分析。判例のとる違憲審査基準についての分析が秀逸。著者の自説は極めて控えめ。A5判、522頁。

  • 戸松秀典・野坂泰司編『憲法訴訟の現状分析』有斐閣(2012年4月)……わが国における憲法訴訟研究の論攷集。 A5判、474頁。

  • 芦部信喜『憲法判例を読む』岩波書店(1987年5月)……市民セミナーでの講演を収録。非常に古いがいまだに芦部違憲審査基準論の入門書として広く読まれている。なお、著者は1999年6月に逝去された。四六判、272頁。

  • 永田秀樹・松本幸夫『基礎から学ぶ憲法訴訟』法律文化社(2015年4月・第2版)……口語的な文章で書かれており、多少辛辣な口調が見られるが、それも含めて読みやすく分かりやすい。一方、内容に疑問を持つ者も多い。例えば、法令違憲と文面判断の関係の指摘、LRAの基準を中間審査ではなく厳格審査としている点等。また、記述は特定の立場に基づくもののみで、複眼的思考に対する配慮を欠く。後半は、問題集となっている。A5判、326頁。

  • ☆大島義則『憲法の地図: 条文と判例から学ぶ』法律文化社(2016年4月)……『憲法ガール』の著者による著作。主要な人権条項(13条、14条1項、19条、20条、21条、22条1項、23条、25条、29条)につき、リーディングケースとなる最高裁判例、そして調査官解説を素材に、いかなる判例法理が形成されているかを模索。章末にわかりやすい樹形図(憲法の地図)と主要最高裁判例の判決抜粋が載っているのは便利。新四人組と相性がいい。A5判、194頁。


【その他参考書】

  • 伊藤正己『憲法(法律学講座双書)』弘文堂(1995年12月・第3版)……元最高裁判事。自説主張が控えめなので最高裁判事時代の少数意見集『裁判官と学者の間』有斐閣(1993年2月、OD版 2001年12月)と併読すると吉。全体として、読みやすい文章で、丁寧な解説がなされている。前田庸『会社法入門』と同じタイプの本。縦書き700頁弱と厚いが、スイスイ読み進められる。芦部と同世代の学者であり、本書の内容も比較的古い方に位置するが、芦部の「行間を読む(埋める)」ために非常に有益だという意見もあり、副読本として今でも根強い人気がある。A5判、744頁。なお、著者は2010年12月に逝去された。

  • 戸波江二『憲法(地方公務員の法律全集)』ぎょうせい(1998年7月・新版)……芦部門下。改訂が遅れ、半ば貴重書扱い。芦部亡き後の憲法基本書の代表となると思われたが、改訂の気配なし。一部に少数説もみられるが、基本的には芦部ベース(章立てもよく似ている)。芦部憲法の初版ともいうべき『国家と法』及び芦部憲法の執筆に関わっている。そのためか芦部憲法よりもほどよく掘り下げられた記述は芦部の行間を埋めるのにちょうどよい。公務員の読本として執筆されたため、芦部よりも統治の部分に厚く、その記述は秀逸である。

  • 樋口陽一『憲法』創文社(2007年4月・第3版)……体系書とは性格を異にし、司法試験テキスト向きとはいえないが(違憲審査基準論が弱い)、教養書としては読むに値する良書。本書以外ではなかなか目に触れない、芦部などが行間で当然の前提にしている歴史的・比較法的知識を補うことができる。通説・判例の問題点を的確に指摘している個所も多い。芦部と同様に網羅性は他に劣るが、択一で問われるような重要なポイントはきちんと押さえている。司法試験的にはオーバースペックであるが、同著者の体系書として『現代法律学全集2 憲法I』青林書院(1998年1月)、『法律学大系 国法学-人権原論』有斐閣(2007年3月・補訂)がある。執筆者も教科書として意図していないため、その内容は大陸法系の憲法学の理解を追求し極めて高度であるが、樋口憲法学の理解のためには必須である。

  • 小嶋和司・大石眞『憲法概観(有斐閣双書)』有斐閣(2011年1月・第7版)……基本書とは性格が異なるが、入門書としては極めて難解という位置づけの難しい本。第3版までは小嶋の手による。小嶋逝去後、7版まで版を重ねる間に、大石による加筆が全頁にわたりなされた。小嶋は、第3版の「序」において「憲法学を法学として構築すること、国際的に通用する学問水準に立って日本憲法を剖解すること、日本の現在にしか通用しないような議論をしないことを、学問上の念願としている」と宣言している。そのあらわれか、人権及び統治にわたって、各制度につきまず憲法の条文を挙げ、その後各々の制度をコンパクトに説明している。コンパクトではあるが、示唆に富む硬派で深い本である。宮沢に対する批判に溢れており、弟弟子の芦部信喜に注意されたという曰くつき。四六判、312頁。なお、小嶋による見解を深めたい場合には、『憲法概説』(2004年信山社・復刻版)がよい。

  • 大石眞・石川健治編『憲法の争点(新・法律学の争点シリーズ3)』有斐閣(2008年12月)……10年ぶりに改訂された。執筆者も大幅に入れ替わったが抽象的なテーマが多い。B5判、348頁。

  • 芦部信喜『憲法学I・II・III』有斐閣(I:1992年12月,II:1994年1月,III:2000年12月・増補版)……芦部『憲法』の人権論を補うための体系書。脚注の参考文献欄が充実しているが、自説についての説明は意外に多くない。収録は居住移転の自由まで。なお、著者は1999年6月に逝去された。A5判、324頁・440頁・622頁。

  • 高見勝利『芦部憲法学を読む』有斐閣(2004年11月)……芦部『憲法』の統治機構論を補うための体系書。また、最初に書かれている芦部の戦争体験は芦部憲法学を理解するために有益。A5判、520頁。

  • 小山剛・駒村圭吾編『論点探究憲法』弘文堂(2013年6月・第2版)……有力若手・中堅が執筆。演習書と銘打ってあるものの、論文集として読んだほうが適切。体系書で深く論じられない問題について解説。A5判、412頁。

  • 曽我部真裕・赤坂幸一・新井誠・尾形健編『憲法論点教室』日本評論社(2012年9月)……A5判、224頁。(評価待ち。)

  • 安西・青井・淺野・岩切・木村・齋藤・佐々木・宍戸・林・巻・南野『憲法学の現代的論点』有斐閣(2009年9月・第2版)……高橋弟子による論文集。高橋説の補充に使える部分もあるが、著者の独自説も強い。A5判、500頁。

  • 内野正幸『憲法解釈の論点』日本評論社(2005年2月・第4版)……A5判、258頁。

  • 井上典之・小山剛・山元一『憲法学説に聞く』日本評論社(2004年5月)……編者の内の1人とゲストの学者が対談し、編者は通説の立場からゲストの学説について質問を投げかけ、それに対してゲストが答える形式。ゲスト陣は、戸波、戸松、市川、大石、長谷部、初宿、棟居、内野、浦部、辻村、高橋、岡田、松井、岩間、浦田と豪華。それぞれの学説に興味がある場合、また学説の立場から判例や通説の欠点を見極めたいときに本書は役に立つだろう。A5判、288頁。

  • 只野雅人『憲法の基本原理から考える』日本評論社(2006年3月)……『法学セミナー』連載に加筆修正して単行本化したもの。「国民主権」などの基本原理を近代憲法の根源から考え、現代への展開と今日の憲法状況を対置してみることで憲法への理解を深める一冊。A5判、312頁。

  • 佐藤幸治・中村睦男・野中俊彦『ファンダメンタル憲法』有斐閣(1994年7月)……「法学教室」に連載された「ファンダメンタル憲法」に、書下ろしを加えて一書にまとめたもの。昔の司法試験の種本。論点解説集。比較的薄めだが、内容は明快かつ簡潔。一行問題時代なので宍戸、急所などの論点よりも易しいが、一読の価値有り。A5判、364頁。

  • 南野森編『憲法学の世界』日本評論社(2013年7月)……既に憲法を一通り学んだ学生を対象として、気鋭の研究者たちが憲法学の主要テーマについて掘り下げて解説した論考集。A5判、288頁。


【入門書・概説書】

  • 初宿正典・高橋正俊・米沢広一・棟居快行『いちばんやさしい憲法入門(有斐閣アルマInterest)』有斐閣(2014年3月・第4版補訂版)……四六判、270頁。

  • 伊藤正己『憲法入門(有斐閣双書)』有斐閣(2006年3月・第4版補訂版)……元最高裁判事による入門書。四六判、286頁。なお、著者は2010年に逝去。

  • 戸松秀典『プレップ憲法』弘文堂(☆2016年2月・第4版)……四六判、202頁。

  • 戸松秀典『プレップ憲法訴訟』弘文堂(2011年10月)……四六判、148頁。

  • 赤坂正浩・井上典之・大沢秀介・工藤達朗『ファーストステップ憲法(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2005年5月)……A5判、380頁。

  • 笹田栄司・井上典之・大沢秀介・工藤達朗『ケースで考える憲法入門』有斐閣(2006年5月)……四六判、388頁。

  • 戸波江二編『やさしい憲法入門』法学書院(2008年5月・第4版)……A5判、240頁。

  • 長谷部恭男『憲法入門』羽鳥書店(2010年1月)……四六判、188頁。

  • 樋口陽一『憲法入門』勁草書房(2013年3月・五訂)……B6判、228頁。

  • 岡田信弘『事例から学ぶ日本国憲法』放送大学教育振興会(2013年3月)……放送大学の教材。A5判、248頁。

  • 中村睦男編著『はじめての憲法学』三省堂(2015年4月・第3版)……A5判、296頁。

  • 木村草太・西村裕一『憲法学再入門(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2014年3月)……法学教室連載の単行本化。A5判、218頁。

  • 毛利透『グラフィック憲法入門(グラフィック[法学] 2)』新世社(2016年2月・補訂版)……A5判、256頁。

  • 駒村圭吾編著『プレステップ憲法(プレステップシリーズ 17)』弘文堂(2014年10月)……B5判、168頁。

  • 安念潤司・小山剛・青井未帆・宍戸常寿・山本龍彦編者監修『憲法を学ぶための基礎知識 論点 日本国憲法』東京法令出版(2014年11月・第2版)……日本国憲法の意義や論点が1テーマにつき2ページごとに集約。第二版では、集団的自衛権、特定秘密保護法、国家安全保障会議、ヘイト・スピーチ、改正国民投票法など、最新の論点を追加。全国学校図書館協議会選定図書。B5判、264頁。

  • 裁判所職員総合研修所監修『憲法概説』司法協会(2010年2月・再訂版)……A5判、142頁(本文132頁)。

  • 横田耕一・高見勝利編『ブリッジブック憲法』信山社(2003年1月)……憲法初学者の理論入門書。四六判、328頁。

  • ☆曽我部真裕、見平典編著『古典で読む憲法』有斐閣(2016年3月)……古典的テクスト(いずれも法学徒ならば教養として読んでおくべき基本的文献)を引用しつつ、憲法上のトピックスをわかりやすく解説。発展的学習(司法試験合格には直接的に役立つものではないが。)のための文献ガイドとしても至便。四六判、348頁。

  • ☆新井誠・曽我部真裕・佐々木くみ・横大道聡『憲法 I 総論・統治機構(日評ベーシック・シリーズ)』、『同 II 人権(同)』日本評論社(I:2016年7月、II:2016年3月)……A5判、頁・280頁。

  • 青井未帆・山本龍彦『憲法1 人権 (有斐閣ストゥディア)』有斐閣(2016年4月)……A5判、282頁・頁。

  • 片桐直人・井上武史・大林啓吾『一歩先への憲法入門』有斐閣(2016年5月)……A5判、318頁。



【コンメンタール】

  • 芦部信喜監修『注釈憲法』有斐閣(2000年12月)……全6巻(予定)。芦部信喜を監修者として、野中俊彦・戸松秀典・江橋崇 ・高橋和之・高見勝利・浦部法穂という豪華メンバーで編集作業に当たる予定であったが、芦部の死去により1巻が出たのみとなっている。1巻は、総説から9条まで。A5判、540頁。

  • ☆木下智史・只野雅人編『新・コンメンタール憲法』日本評論社(2015年9月)……日本国憲法の条文の趣旨を、関連法令、重要判例、学説を踏まえながら解説。A5判、808頁。(評価待ち。)

  • 芹沢斉・市川正人・阪口 正二郎編『新基本法コンメンタール 憲法』日本評論社(2011年10月)……最新の判例・学説を網羅している。解説はいわゆるその分野の権威が執筆しているというものではなく、むしろあえて外しているようなところもあり、論点の本格的な検討という点では物足りない。しかし、その分、客観性が高く、情報量は多いので、受験用の参考書としては好適である。平成22年までの関連法改正に対応。B5判、552頁。

  • 樋口陽一・中村睦男・佐藤幸治・浦部法穂『注解法律学全集 憲法I・II・III・IV』青林書院(I:1994年9月,II:1997年8月,III:1998年12月,IV:2004年2月)……憲法のコンメンタールでは随一。判例・学説の紹介が非常に網羅的。いわゆる論点は完全に網羅されているうえ、非常に細かい点まで議論されている。たとえば、刑事手続上の人権については、詳しめの基本書でも言及がかなり乏しく、緊急逮捕や盗聴の合憲性が論じられる程度にとどまるが、このコンメンタールは違う。憲法34条の「抑留」には逮捕・勾引が含まれ、「拘禁」には勾留・鑑定留置が含まれるために、後者についてのみ、憲法34条後段により理由開示が保障されるなど、かゆいところに手が届く丁寧さ。特に、佐藤幸治と中村睦男の執筆箇所は、学説資料へのリファーが充実しているので、調べものにも大変役に立つ。学習で疑問が生じて、本書を調べれば、疑問は氷解するだろう。本書1巻のうち、佐藤幸治が憲法13条について解説している箇所は、学者が自己決定権を論じる際に頻繁に引用されるなど、特に評価が高い。A5判、428頁・410頁・288頁・373頁。

  • 伊藤正己・尾吹善人・樋口陽一・戸松秀典『注釈憲法(有斐閣新書)』有斐閣(1995年5月・第3版)……新書判、262頁。

  • 憲法的刑事手続研究会・編『憲法的刑事手続』日本評論社(1997年11月)……刑事人権規定(憲法31-40条まで)につき憲法制定過程に遡って注釈解説した著書。したがって、英文草案や母法である米国憲法の解釈論に依拠するところが大きく、この点は賛否が分かれるところだろう。執筆者はいずれも日本弁護士連合会・接見交通権確立実行委員会・調査研究部会に属する弁護士なので、立場の偏りがあり、いわゆる憲法学上の通説とは異なる立場をとるものの資料的に参考になる。A5判、538頁。


【判例集・ケースブック】

〔判例集等〕

  • 長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿『憲法判例百選I・II』有斐閣(2013年11月,2013年12月・いずれも第6版)……第6版の改訂にあたって、「客観的な観点から当該判例の論理と意義を内在的に解説す」るという編集方針に改められ、判例を内在的に分析した解説が増えたことによって、これまでと比べ多少使い勝手が良くなった。I〔基本的人権〕は、111件ほかAppendix 4件、II〔基本的人権、統治の原理・機関・作用〕は、104件ほかAppendix 7件を収載。B5判、244頁・228頁。

  • 戸松秀典・初宿正典『憲法判例』有斐閣(2014年3月・第7版)……解説なしの判例集。判旨引用は百選より長く、反対意見等の掲載も豊富。章立ては独特である。司法試験及び予備試験の短答式試験対策に最も有益な判例集であろう。A5判、640頁。

  • 初宿正典編著『基本判例 憲法25講』成文堂(2015年11月・第4版)……A5判、454頁。

  • 野中俊彦・江橋崇編著『憲法判例集(有斐閣新書)』有斐閣(2008年12月・第10版)……解説なし。要点を要約しており新書サイズなので便利。新書判、262頁。

  • 井上典之『憲法判例に聞く(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2008年4月〔2016年7月刊行予定・第2版〕)……違憲審査基準以外の判例の思想を分析。引用文献を見ないとわからないことが多い。A5判、348頁→350頁(予定)。

  • 佐藤幸治・土井真一編『判例講義 憲法I・II』悠々社(2012年4月)……Iの基本的人権は、平成22年1月までの108判例を収録。IIの基本的人権・統治機構は、平成21年11月までの128判例を収録。A5変型判、200頁・220頁。

  • 高橋和之編『新・判例ハンドブック 憲法』日本評論社(2012年8月)……四六判、272頁。

  • 大石眞・大沢秀介『判例憲法』有斐閣(☆2016年3月・第3版)……適度に解説が付せられた憲法判例集。A5判、438頁。

  • 憲法判例研究会編『判例プラクティス憲法』信山社(2014年6月・増補版)……同シリーズの民法・刑法と同様、分野ごとに同一執筆者が解説。判例相互の理解に役立つと思われる。しかし、原則1頁1判例なので、判旨や解説などは短い。増補版では14判例を補遺として追加した365件。B5判、482頁。

  • 工藤達朗編『憲法判例インデックス』商事法務(2014年3月)……見開き2頁で、判例のエッセンスを関係図とともにコンパクトに整理され、182件の憲法判例を概観する。A5判、388頁。

  • 右崎正博・浦田一郎 編『基本判例1 憲法』法学書院(2014年5月・第4版)……憲法の学習に欠かすことのできない重要基本判例238事件を、それぞれ1頁に〈争点〉〈事実〉〈判旨〉〈解説〉に分けて収録。A5判、292頁。

  • 榎透・永山茂樹・三宅裕一郎『判例ナビゲーション憲法』日本評論社(2014年9月)……A5判、256頁。

  • 樋口陽一・山内敏弘・辻村みよ子・蟻川恒正『新版 憲法判例を読みなおす 下級審判決からのアプローチ』日本評論社(2011年4月)……A5判、320頁。

  • 野坂泰司『憲法基本判例を読み直す(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2011年6月)……法学教室に連載されたものを書籍化。重要判例につき事案・判旨を非常に丁寧に分析している。安易に既存の学説にはめ込む判例解釈の姿勢からは距離を取っている。A5判、508頁。

  • LS憲法研究会『プロセス演習憲法』信山社(2012年3月・第4版)……主要な判例について第一審から最高裁まで当事者の主張とともに記載されている。B5判、680頁。

  • 辻村みよ子・山元一・佐々木弘通編『憲法基本判例 ―最新の判決から読み解く』尚学社(2015年9月)……A5判、470頁。

  • 大沢秀介・大林啓吾編『判例アシスト憲法』成文堂(2016年3月)……A5判、408頁。

  • ☆櫻井智章『判例で読む憲法』北樹出版(2016年10月)……A5判、320頁。

  • 戸松秀典・今井功編者『論点体系 判例憲法 ~裁判に憲法を活かすために~ 第1巻~第3巻〔全3巻〕』第一法規(2013年5月)……広範囲の実定法分野にまたがる憲法上の論点を網羅的にとりあげ、各論点に関する判例の到達を客観的に解説した実務解説書。A5判、第1巻〔前文、天皇、戦争の放棄、国民の権利及び義務Ⅰ(前文~第21条)〕:580頁、第2巻〔国民の権利及び義務Ⅱ(第22条~第40条)〕:536頁、第3巻〔国会、内閣、司法、財政、地方自治、改正、最高法規、補則(第41条~第103条)〕:452頁。

〔ケースブック〕

  • 長谷部恭男・赤坂正浩・中島徹・阪口正二郎・本秀紀『ケースブック憲法』弘文堂(2013年3月・第4版)……判旨のみ。設問が難解。独習はまず不可能であり、独習が可能な人も、司法試験対策としてはやる必要がないレベルである。長谷部執筆箇所と思われる章は、長谷部の一人説が全面的に展開されている。A5判、944頁。

  • 初宿正典・大石眞・高井裕之・松井茂記・市川正人『憲法Cases and Materials 人権基礎編・人権展開編・憲法訴訟』有斐閣(2005年8月,2005年8月,2007年5月)……判例の解説、文献の引用が充実。ケースブックの中では一番わかりやすく、独習にも使用できる。B5変型判、454頁・532頁・594頁。

  • 初宿正典・大石眞『憲法Cases and Materials人権』有斐閣(2013年5月・第2版)……上記ケースブックの改訂にあたり人権分野を1冊に収めたもの。B5変型判、724頁。

  • 浦部法穂・戸波江二編著『法科大学院ケースブック憲法』日本評論社(2005年7月)……一審からの判決文に少し問題文を付加。解説はない。B5判、688頁。

  • 高橋和之編,安西文雄・佐々木弘通・毛利透・淺野博宣・巻美矢紀・宍戸常寿『ケースブック憲法』有斐閣(2011年4月)……B5変型判、890頁。


【演習書】

  • 小山剛・土屋武・畑尻剛編『判例から考える憲法』法学書院(2014年5月)……受験新報の人気連載を書籍化したもの。A5判、304頁。

  • 宍戸常寿『憲法 解釈論の応用と展開(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2014年7月・第2版)……法学セミナー連載(640号~669号)の単行本化。最近の学説に基づいた事例問題・論点解説。一通りの学習を終えた中級者向けとし、芦部説の劣化コピペ論証作業を批判して、いちおう芦部説から解説を始める。しかし、三段階審査や高橋説等の予備知識がないと理解の難しい部分が多く、本書の記述を真に理解しようとすれば、逐一参考文献にあたることが求められる。本気で公法系で上位を狙う覚悟がないのであれば、生半可な覚悟で本書に手を出しても消化不良に陥るだけなので、あまりお薦めはしない。「雛見沢」「ハレ晴レユカイ」等のキーワードも一部に。A5判、384頁。(第2版は評価待ち。)

  • ☆宍戸常寿編著、大河内美紀・齊藤愛・柴田憲司・西村裕一・松本哲治・村山健太郎・横大道聡著『憲法演習ノート 憲法を楽しむ21問』弘文堂(2015年9月)……全問に解説を担当した学者自らによる参考答案が付されている。A5判、448頁。(評価待ち。)

  • 木村草太『憲法の急所』羽鳥書店(2011年7月)……講義編と演習編の二部構成。憲法上の権利に関する問題を一通り網羅している。用語の使い方や学説など、木村の独自説が前面に押し出されているので、そうした点には十分に留意されたい。A5判、360頁。なお、平成18年から平成26年までの新司法試験過去問を解説したものとして、『司法試験論文過去問LIVE解説講義本 木村草太憲法(新Professorシリーズ)』辰已法律研究所(2014年12月)。

  • 大島義則『憲法ガール』法律文化社(2013年5月)……ラノベ形式で平成24年までの新司法試験の過去問を解説したもの。内容はかなり高度で本格的。ラノベ形式は好みが分かれるところ。A5判、236頁。

  • 木下智史・渡辺康行・村田尚紀編著『事例研究憲法』日本評論社(2013年7月・第2版)……長文事例問題集。判例・裁判例をベースとした設問多数。改訂に伴い、約半数の問題が刷新された。問題文における「問いかけ方」は本番と同様だが、本当の意味で本番と同じ質・量を兼ね備えた問題は稀である。解説にはやや癖のあるものが多い。A5判、616頁。

  • 棟居快行『憲法解釈演習 人権・統治機構』信山社(2009年5月・第2版)……人権と統治行為をあわせ23テーマ、36の演習問題。A5変型判、310頁。(評価待ち。)

  • 棟居快行『旧司法試験 論文本試験過去問 憲法(LIVEシリーズ)』辰已法律研究所(2001年1月)……旧司法試験の過去問集。棟居教授の辰已での解説講義を書籍化。辰已作成答案、解説(+答案検討)、教授監修答案からなる。全24問。絶版だったがオンデマンドで復刊された。

  • 小山剛・新井誠・山本龍彦編『憲法のレシピ』 尚学社(2007年4月) ……B5判、354頁。(評価待ち。)

  • 石川健治・駒村圭吾・亘理格「憲法の解釈」(法学教室連載・319号~342号・完、全23回)……憲法学者2人、行政法学者1人による公法系融合問題のリレー連載。連載のねらいは違憲審査基準による憲法事例問題の安易な解答を戒めること。

  • 内野正幸『公法(憲法)(新・論点講義シリーズ)』弘文堂(2009年3月・第2版)……B5判、194頁。(評価待ち。)

  • 笹田栄司『Law Practice 憲法』商事法務(2014年10月・第2版)……A5判、306頁。(評価待ち。)

  • 渋谷秀樹・大沢秀介・渡辺康行・松本和彦『憲法事例演習教材』有斐閣(2009年12月)……B5変型判、294頁。(評価待ち。)

  • 渋谷秀樹『日本国憲法の論じ方』有斐閣(2010年12月・第2版)……A5判、478頁。(評価待ち。)

  • 松井茂記『LAW IN CONTEXT 憲法 ― 法律問題を読み解く35の事例』有斐閣(2010年12月)……A5判、396頁。(評価待ち。)

  • 原田一明・ 君塚正臣編『ロースクール憲法総合演習 〈基礎〉から〈合格〉までステップ・アップ』法律文化社(2012年10月)……学者による演習書としては珍しく、全問に答案例が付されている。B5判、308頁。(評価待ち。)

  • 青柳馨監修『設題解説 憲法(二)』法曹会(2015年1月)……「法律研修講座(憲法)」として連載された「設題解説」に選挙制度の改正等を反映するため、加筆修正し、取りまとめられたもの。全16章。新書判、240頁。(評価待ち。)

  • 浦田賢治・愛敬浩二編『演習ノート憲法』法学書院(2010年9月・第4版)……A5判、224頁。

  • 小林武・後藤光男『ロースクール演習 憲法』法学書院(2011年7月)……受験新報の誌上答練をまとめた新司法試験向けの長文事例問題集。著者のイデオロギーが前面に押し出された、司法試験ではまず出題されないような極めて偏った設問が多く、全く実践的ではない。A5判、320頁。

  • 芦部信喜『演習憲法(法学教室選書)』有斐閣(1988年11月・新版)……四六判、334頁。

  • 江橋崇・戸松秀典『基礎演習憲法(基礎演習シリーズ)』有斐閣(1992年12月)……四六判、356頁。

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最終更新:2016年11月16日 18:07