機甲盤古 第六十七章
<翻訳者コメント>
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羅剛「アニキ、相手はあの機甲兵ですぜ。本当に大丈夫なんですかい?」
馬賢「ああ。人質は文字幻術じゃ探れねえとこに隠してあるしな」
「それにあの性格だ」
「兵器のくせして、誰かが傷つくのを怖がってやがる」
「何も心配はいらねえ」
「奴ならきっと…」
「棄権を選ぶだろうよ」
馬賢「ああ。人質は文字幻術じゃ探れねえとこに隠してあるしな」
「それにあの性格だ」
「兵器のくせして、誰かが傷つくのを怖がってやがる」
「何も心配はいらねえ」
「奴ならきっと…」
「棄権を選ぶだろうよ」
- 2ページ タイトル:莫高窟地下通路【二】
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魯泉「え?」
「徐梅とヨーゼフさん…戻ってないんですか?」
係員「はい」
魏恩「妙な」
守芬「もう一回探してみる?」
盤古「………」
「徐梅とヨーゼフさん…戻ってないんですか?」
係員「はい」
魏恩「妙な」
守芬「もう一回探してみる?」
盤古「………」
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允玄「人捜しはこの朕に任せよ!」
「人手もあることだしな」
魯泉「でも…」
允玄「よい。そなたらは今日の疲れがたまっておろう」
「黄雷と盤古の治療も急がねばならんだろう?」
魯泉「…うう」
魏恩「承知した。ここは皇帝陛下のお言葉に甘えるとしよう」
魯泉「は…はい」
「人手もあることだしな」
魯泉「でも…」
允玄「よい。そなたらは今日の疲れがたまっておろう」
「黄雷と盤古の治療も急がねばならんだろう?」
魯泉「…うう」
魏恩「承知した。ここは皇帝陛下のお言葉に甘えるとしよう」
魯泉「は…はい」
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魯泉「魏恩さま、お食事です」
魏恩「おお、すまぬな」
魏恩「おお、すまぬな」
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魯泉「黄雷は…」
魏恩「まだかかりそうだ」
「腕をつらぬくほどの傷だ」
「次の試験までに間に合うかどうか…」
魯泉「盤古はどう?」
守芬「大丈夫。夜の内には終われそう」
魯泉「盤古、顔色がよくないよ?」
盤古「そ、そうですか?」
「疲れてるんですかね」
魏恩「まだかかりそうだ」
「腕をつらぬくほどの傷だ」
「次の試験までに間に合うかどうか…」
魯泉「盤古はどう?」
守芬「大丈夫。夜の内には終われそう」
魯泉「盤古、顔色がよくないよ?」
盤古「そ、そうですか?」
「疲れてるんですかね」
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守芬(変身が原因ね。今日はそれでなんとか切り抜けられたけど…)
(盤古には相当なストレスになってるみたい……)
魯泉「守芬ねえさん、徐梅のことなんだけど…」
守芬「ああ…」
「大丈夫よ。敦煌は広くないし、そうそう迷うこともないでしょ」
魯泉「………」
(徐梅……)
(どこにいるの?)
(盤古には相当なストレスになってるみたい……)
魯泉「守芬ねえさん、徐梅のことなんだけど…」
守芬「ああ…」
「大丈夫よ。敦煌は広くないし、そうそう迷うこともないでしょ」
魯泉「………」
(徐梅……)
(どこにいるの?)
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魯泉(ここには神明がたくさんいて、皇帝陛下も協力してくれてる)
(何も起こらないはず。でも…)
霍安「あん?」
「ガキんちょ、どこ行く?」
魯泉「あ、霍安さま!」
(何も起こらないはず。でも…)
霍安「あん?」
「ガキんちょ、どこ行く?」
魯泉「あ、霍安さま!」
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魯泉「徐梅をさがしてきます!」
「すぐ戻りますので!」
霍安「ハア?」
「すぐ戻りますので!」
霍安「ハア?」
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陶隠「ギリ通過! いや〜危なかったなー」
公羊善「うん! 途中もうダメかと思ったよ…」
夏凌「おさらい」
魯泉(フー、すごい人……)
(こんなので見つけられるかなあ)
公羊善「うん! 途中もうダメかと思ったよ…」
夏凌「おさらい」
魯泉(フー、すごい人……)
(こんなので見つけられるかなあ)
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呉鎮「オーイ、 小農夫!」
魯泉「わっ…」
呉鎮「えーと…魯泉だっけ」
「何か探しもの?」
魯泉「ご…呉鎮さま!」
魯泉「わっ…」
呉鎮「えーと…魯泉だっけ」
「何か探しもの?」
魯泉「ご…呉鎮さま!」
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呉鎮「ふんふん…友だちがいなくなった、ねえ」
「ちょうど良かった。俺は人捜しが得意なんだ」
「この蒐物草を使えば…」
魯泉「そ、そんなわざわざ…! ぼく一人で大丈夫です!」
呉鎮「そうか? あまり成果が上がってるようには見えないけど?」
魯泉「う……」
呉鎮「いいんだって!」
「神明は人の祈りを聞き届けてこそ神明なんだ」
「もしも、祈りが無くなってしまえば、俺たちは何もできなくなってしまう」
「ちょうど良かった。俺は人捜しが得意なんだ」
「この蒐物草を使えば…」
魯泉「そ、そんなわざわざ…! ぼく一人で大丈夫です!」
呉鎮「そうか? あまり成果が上がってるようには見えないけど?」
魯泉「う……」
呉鎮「いいんだって!」
「神明は人の祈りを聞き届けてこそ神明なんだ」
「もしも、祈りが無くなってしまえば、俺たちは何もできなくなってしまう」
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呉鎮「神明させてくれよ」
「俺は、お前を助けたくてたまらないんだ!」
魯泉「はい…」
「はい、呉鎮さま!」
「よろしくお願いします!」
呉鎮「ホイきた! よーし、見てな」
「俺は、お前を助けたくてたまらないんだ!」
魯泉「はい…」
「はい、呉鎮さま!」
「よろしくお願いします!」
呉鎮「ホイきた! よーし、見てな」
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神明「百仙戯お疲れでした!」
「大好評でしたね」
禹殊「しかし試験の種類多くねえか?」
「もうちょいシンプルにできないもんかね」
祝怜「シンプルって何よ。十二生肖(十二支)の時のレースでもやろうって?」
「それ、絶対ケチがつくじゃない」
禹殊「そうは言うが……」
呉鍊「わかってねえな」
「金だよ金。デカイことすりゃ金がよーく回る」
「大好評でしたね」
禹殊「しかし試験の種類多くねえか?」
「もうちょいシンプルにできないもんかね」
祝怜「シンプルって何よ。十二生肖(十二支)の時のレースでもやろうって?」
「それ、絶対ケチがつくじゃない」
禹殊「そうは言うが……」
呉鍊「わかってねえな」
「金だよ金。デカイことすりゃ金がよーく回る」
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猫「宣伝効果で次は海外層も取り込めますニャ」
大兄「科舉に出たいやつもぎょうさんおろうな」
禹殊「国際化はカンベンだ!」
倉頡「こっちこっち」
黄亙「はい」
倉頡「息子ちゃんもういいの?」
黄亙「はい。おかげさまで」
倉頡「結構結構」
「引き続き仕事に励んでくれたまえー」
禹殊「国際化に枠とられちまうとだな––」
大兄「科舉に出たいやつもぎょうさんおろうな」
禹殊「国際化はカンベンだ!」
倉頡「こっちこっち」
黄亙「はい」
倉頡「息子ちゃんもういいの?」
黄亙「はい。おかげさまで」
倉頡「結構結構」
「引き続き仕事に励んでくれたまえー」
禹殊「国際化に枠とられちまうとだな––」
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呉鍊「勘定しとくぜ。お先」
葉圖「え? メインディッシュがまだ…」
店員(キャッ! 金の楊枝…!)
呉鍊「ゆっくり食ってな!」
「俺はちょいと用事ができた」
葉圖「え? メインディッシュがまだ…」
店員(キャッ! 金の楊枝…!)
呉鍊「ゆっくり食ってな!」
「俺はちょいと用事ができた」
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盤古(明日……皆さんに何と説明すれば…)
馬賢『棄権するなら』
『探してきてやる』
葛涅『科舉に通らなくば』
『廃棄とする』
馬賢『棄権するなら』
『探してきてやる』
葛涅『科舉に通らなくば』
『廃棄とする』
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盤古(それがしは)
(一体……)
(魯泉……)
(魯泉に聞いてみましょう)
(……?)
(魯泉?)
霍安「ガキンチョなら徐梅を探してくるってよ」
(一体……)
(魯泉……)
(魯泉に聞いてみましょう)
(……?)
(魯泉?)
霍安「ガキンチョなら徐梅を探してくるってよ」
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盤古「…え?」
「魯泉が? 1人で?」
霍安「おー」
盤古「……!!」
霍安「ガキンチョがどした?」
薛慶「!」
「盤古はん…」
「トラブルどすか?」
盤古「あ、いえ……」
薛慶「何や、しょぼくれてはるように見えますけど」
「魯泉が? 1人で?」
霍安「おー」
盤古「……!!」
霍安「ガキンチョがどした?」
薛慶「!」
「盤古はん…」
「トラブルどすか?」
盤古「あ、いえ……」
薛慶「何や、しょぼくれてはるように見えますけど」
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薛慶「あのお嬢ちゃんと」
「少年が何か?」
盤古「……な……何も…」
薛慶「フム…事情がありそうやね」
「もしや…」
「牛頭馬面がらみどすか?」
盤古「!!」
「少年が何か?」
盤古「……な……何も…」
薛慶「フム…事情がありそうやね」
「もしや…」
「牛頭馬面がらみどすか?」
盤古「!!」
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薛慶「ま、無理強いはしまへん」
「言いたくなったら言っておくれやす」
「霍安」
霍安「あん?」
薛慶「好機どす」
「機甲兵、今思っきし心が乱れてはりますわ」
霍安「ハハン…てえことは」
薛慶「はい。第2ステップ、すぐイケまっせ」
「言いたくなったら言っておくれやす」
「霍安」
霍安「あん?」
薛慶「好機どす」
「機甲兵、今思っきし心が乱れてはりますわ」
霍安「ハハン…てえことは」
薛慶「はい。第2ステップ、すぐイケまっせ」
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盤古(魯泉にまで牛頭馬面の魔の手が…?)
(いや…まさかそんな…)
(もしそうなら一刻も早く止めなくては…)
(しかし牛頭馬面の手中には徐梅さんが…)
(そもそも…彼らの要求をのんだとして、人質をかえす保証なんてどこにも……もし…もし…)
(……)
(どうする…どう動けば…)
(時間がない…!)
「ま…待ってください!」
「く…くわしくは言えませんが」
「お願いしたいことがあります……」
(いや…まさかそんな…)
(もしそうなら一刻も早く止めなくては…)
(しかし牛頭馬面の手中には徐梅さんが…)
(そもそも…彼らの要求をのんだとして、人質をかえす保証なんてどこにも……もし…もし…)
(……)
(どうする…どう動けば…)
(時間がない…!)
「ま…待ってください!」
「く…くわしくは言えませんが」
「お願いしたいことがあります……」
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盤古「魯泉と徐梅さんを…」
「どうか…どうか探してください! 」
霍安「いいぜ」
「喜んで…ボクでよければね」
「どうか…どうか探してください! 」
霍安「いいぜ」
「喜んで…ボクでよければね」
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魯泉「……どうして敦煌を出ちゃうんですか?」
呉鎮「さあ……俺が知りたい」
「これは…」
魯泉「徐梅のくつだ!」
「徐梅?」
呉鎮「うーん……」
「ハッ」
呉鎮「さあ……俺が知りたい」
「これは…」
魯泉「徐梅のくつだ!」
「徐梅?」
呉鎮「うーん……」
「ハッ」
- 25ページ
魯泉「え……」
