機甲盤古 第七十六章
<翻訳者コメント>
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魯泉「機甲盤古 五周年!」
「皆さん、いつも応援ありがとうございます!」
魏恩「今回は人気投票もあるとな」
ヨーゼフ「ド、ドキドキシマース!」
守芬「大丈夫よ」
「普段しっかりしていれば人気も…」
霍安「ボクに一票頼むぜ(瘋字訣)。」
守芬「あ、コラ!」
呉錬「息子に入れてくれよ。こいつはほんの気持ちだ!」
魯泉「お世話になった人に入れよう!」
盤古「はい」
守芬「アンタ達主役! 私に入れんじゃない!」
「皆さん、いつも応援ありがとうございます!」
魏恩「今回は人気投票もあるとな」
ヨーゼフ「ド、ドキドキシマース!」
守芬「大丈夫よ」
「普段しっかりしていれば人気も…」
霍安「ボクに一票頼むぜ(瘋字訣)。」
守芬「あ、コラ!」
呉錬「息子に入れてくれよ。こいつはほんの気持ちだ!」
魯泉「お世話になった人に入れよう!」
盤古「はい」
守芬「アンタ達主役! 私に入れんじゃない!」
- 2ページ・3ページ タイトル:第七十六章 倉頡迷宮【五】
- 4ページ セリフなし
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謝亨「ふーむ…あまり思わしくないですねえ……」
夏凌「どうしようか…」
簡威「ヨォ! 蝦兵蟹將やないか」
「見たとこ…あんたらもカードのやりくりに難儀しとるようやな」
謝亨「え?」
簡威「一個…提案があるんやけども?」
夏凌「どうしようか…」
簡威「ヨォ! 蝦兵蟹將やないか」
「見たとこ…あんたらもカードのやりくりに難儀しとるようやな」
謝亨「え?」
簡威「一個…提案があるんやけども?」
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盤古(魯泉はここにも…珠もありません)
(またカードが一枚)
(早く魯泉を探し出さねば…)
(一人では危険です)
(またカードが一枚)
(早く魯泉を探し出さねば…)
(一人では危険です)
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盤古「お?」
謝亨「カードが…」
「ボク達のカードが!」
盤古「……?」
「あの…」
謝亨「ハッ! 誰です?」
「キミは…百仙戯の時の」
盤古「はい。盤古といいます」
謝亨「カードが…」
「ボク達のカードが!」
盤古「……?」
「あの…」
謝亨「ハッ! 誰です?」
「キミは…百仙戯の時の」
盤古「はい。盤古といいます」
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謝亨「あれれ? でもどうしてそんなに縮んでるんです?」
盤古「色々ありまして…それよりどうされたんですか?」
謝亨「………」
「ボク達を騙したりしませんよね?」
盤古「と、申されましても…それはご自身で判断されてください」
「……実は」
「パンダの受験生に騙されて…ハズレのカードを摑まされてしまったんです…」
盤古「なんと…大変な状況じゃないですか!」
盤古「色々ありまして…それよりどうされたんですか?」
謝亨「………」
「ボク達を騙したりしませんよね?」
盤古「と、申されましても…それはご自身で判断されてください」
「……実は」
「パンダの受験生に騙されて…ハズレのカードを摑まされてしまったんです…」
盤古「なんと…大変な状況じゃないですか!」
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謝亨「なのでボク達はこの部屋から動くこともできず…」
盤古「……いえ」
「まだ作れますよ」
謝亨「え?」
盤古「見てください」
盤古「これは「韲」が作れます。香辛料の一種ですね」
「こっちは「頎」。背が高いことを表す字になります」
謝亨「ほ、本当に?」
盤古「それで扉を開けてみてください」
「それと、この尢のカードですが…」
「代わりを差し上げますので、それがしに譲ってもらえないでしょうか?」
「この「虫」のカード二枚でどうでしょう?」
盤古「……いえ」
「まだ作れますよ」
謝亨「え?」
盤古「見てください」
盤古「これは「韲」が作れます。香辛料の一種ですね」
「こっちは「頎」。背が高いことを表す字になります」
謝亨「ほ、本当に?」
盤古「それで扉を開けてみてください」
「それと、この尢のカードですが…」
「代わりを差し上げますので、それがしに譲ってもらえないでしょうか?」
「この「虫」のカード二枚でどうでしょう?」
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謝亨「こ…これは!」
夏凌「虫部のカード! 二枚も!」
謝亨「ありがとうございます! このご恩は忘れません…!」
盤古「え?」
「もしかして、虫部の使い手ですか?」
謝亨「あ……はい!」
盤古「ああ! 蝦兵蟹將ですね!」
「有名な言葉です。お二人ともさぞご活躍なのでは?」
謝亨「……そうでもないです」
盤古「ん?」
謝亨「蝦兵蟹將は雑兵の代名詞です」
「皆笑い者にするんです。バカだの軟弱だの。魚介は食べられるのがお似合いだとも……」
夏凌「虫部のカード! 二枚も!」
謝亨「ありがとうございます! このご恩は忘れません…!」
盤古「え?」
「もしかして、虫部の使い手ですか?」
謝亨「あ……はい!」
盤古「ああ! 蝦兵蟹將ですね!」
「有名な言葉です。お二人ともさぞご活躍なのでは?」
謝亨「……そうでもないです」
盤古「ん?」
謝亨「蝦兵蟹將は雑兵の代名詞です」
「皆笑い者にするんです。バカだの軟弱だの。魚介は食べられるのがお似合いだとも……」
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盤古「そんなもの! それがしだって亀で魚介なのですから」
謝亨「でも、亀は神格が高いじゃないですか」
「蝦兵蟹將は……龍宮でもなれるのは門番が精々です」
「けれど、もし仙試科挙に受かって、天界の神官になれたら…」
「皆も蝦兵蟹將のことを見直してくれると思うんです!」
「アハ、笑えますよね。ボクらいつもビリッケツのくせにこんな夢物語を…」
盤古「……いいえ」
謝亨「でも、亀は神格が高いじゃないですか」
「蝦兵蟹將は……龍宮でもなれるのは門番が精々です」
「けれど、もし仙試科挙に受かって、天界の神官になれたら…」
「皆も蝦兵蟹將のことを見直してくれると思うんです!」
「アハ、笑えますよね。ボクらいつもビリッケツのくせにこんな夢物語を…」
盤古「……いいえ」
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盤古「あなた方の気持ち、わかります」
「少し違うかもしれませんが…それがしもまた、「いてはいけない存在」だと言われ続けてきた経験があります」
「だから、それがしはあなた方の夢を応援します」
「魚介同士…お互い勝ち上がれるよう、頑張りましょう!」
謝亨「………!」
盤古「では、お先に失礼します」
謝亨「盤古…いや、盤のアニキ……」
盤古「え?」
「少し違うかもしれませんが…それがしもまた、「いてはいけない存在」だと言われ続けてきた経験があります」
「だから、それがしはあなた方の夢を応援します」
「魚介同士…お互い勝ち上がれるよう、頑張りましょう!」
謝亨「………!」
盤古「では、お先に失礼します」
謝亨「盤古…いや、盤のアニキ……」
盤古「え?」
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謝亨「手を…手を組んでくださいアニキ!」
「ボクら、盤アニキについていきます! 一緒に合格しましょう!」
盤古「…ハイ?」
謝亨「貴方は唯一ボクらを理解してくれた…まさにアニキです!」
「盤アニキの知恵と、どこまでも尽くすボクらの力が合わされば…」
盤古「ちょっとちょっと! 」
「落ち着いてください!」
「それがしが勝ち上がれるとは限りませんし」
「この試験は受験生同士の助け合いに適しません。利を分け合うにはリスクが高いのです……」
「ボクら、盤アニキについていきます! 一緒に合格しましょう!」
盤古「…ハイ?」
謝亨「貴方は唯一ボクらを理解してくれた…まさにアニキです!」
「盤アニキの知恵と、どこまでも尽くすボクらの力が合わされば…」
盤古「ちょっとちょっと! 」
「落ち着いてください!」
「それがしが勝ち上がれるとは限りませんし」
「この試験は受験生同士の助け合いに適しません。利を分け合うにはリスクが高いのです……」
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盤古「クリアした者に一律配られた仙貨と違って」
「数に限りのある珠では諍いが起こりやすい」
謝亨「かもしれません」
「でも…ボクらは盤アニキを信じます」
「それに…」
「盤アニキならきっと皆が納得する方法を考え出せます!」
盤古「………」
「…そういえば」
「まだお名前をお聞きしていませんでしたね」
謝亨「ボ…ボクは謝亨!」
「夏凌です! 謝亨とは級友で書僮として参加してます」
「数に限りのある珠では諍いが起こりやすい」
謝亨「かもしれません」
「でも…ボクらは盤アニキを信じます」
「それに…」
「盤アニキならきっと皆が納得する方法を考え出せます!」
盤古「………」
「…そういえば」
「まだお名前をお聞きしていませんでしたね」
謝亨「ボ…ボクは謝亨!」
「夏凌です! 謝亨とは級友で書僮として参加してます」
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盤古「初めに言っておきますが、この試験は個人戦です」
「協力関係を続けられる保証も、また勝てる保証もありません」
「それでもいいと言うのでしたら…」
「それがしの作戦に従ってください!」
謝亨「はい! 盤アニキ!」
盤古「その、盤アニキという呼び方はちょっと…」
謝亨「じゃあ…師匠、先生、ボスとか?」
盤古「…お好きにどうぞ」
「協力関係を続けられる保証も、また勝てる保証もありません」
「それでもいいと言うのでしたら…」
「それがしの作戦に従ってください!」
謝亨「はい! 盤アニキ!」
盤古「その、盤アニキという呼び方はちょっと…」
謝亨「じゃあ…師匠、先生、ボスとか?」
盤古「…お好きにどうぞ」
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盤古「では」
「作戦開始です!」
『端的に言うとこの作戦は…』
『六フロアを三人で同時攻略する方法です』
『もし珠を見つけましたら、そのまま拾った方のものとします』
「作戦開始です!」
『端的に言うとこの作戦は…』
『六フロアを三人で同時攻略する方法です』
『もし珠を見つけましたら、そのまま拾った方のものとします』
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盤古『六フロアを踏破しましたら合流地点に集まり…』
『互いに必要なカードのすり合わせを行います』
『この作戦の利点は』
『誰かが他の受験生と遭遇した時に気づきやすい。追跡もしやすく、孤立するリスクを減らせます』
謝亨『でも、これだと盤アニキの拾える珠が少なくなりません?』
盤古「いいのです。その分お二人には倍の負担をかけてしまうのですから」
『それと可能でしたら…それがしから一つお願いがあるのです』
『互いに必要なカードのすり合わせを行います』
『この作戦の利点は』
『誰かが他の受験生と遭遇した時に気づきやすい。追跡もしやすく、孤立するリスクを減らせます』
謝亨『でも、これだと盤アニキの拾える珠が少なくなりません?』
盤古「いいのです。その分お二人には倍の負担をかけてしまうのですから」
『それと可能でしたら…それがしから一つお願いがあるのです』
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盤古『エプロン姿の女性、年若い白虎、笠をかぶった少年…』
『彼らはそれがしの仲間です。見かけたら連れてきてもらえませんか?』
謝亨『はい! お任せを!』
盤古(これで…)
(魯泉たちとも早めに合流できるでしょうか)
(協力してくださる方に出会えて…本当によかったです)
(お二人が来る間に)
(考えをまとめておきましょう)
(牛頭馬面と対峙した時…どの文字で対抗すべきか…)
(そのためのカードを工面するには…)
『彼らはそれがしの仲間です。見かけたら連れてきてもらえませんか?』
謝亨『はい! お任せを!』
盤古(これで…)
(魯泉たちとも早めに合流できるでしょうか)
(協力してくださる方に出会えて…本当によかったです)
(お二人が来る間に)
(考えをまとめておきましょう)
(牛頭馬面と対峙した時…どの文字で対抗すべきか…)
(そのためのカードを工面するには…)
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盤古「!!」
(羅剛!?)
羅剛「き…」
「機甲兵!」
(羅剛!?)
羅剛「き…」
「機甲兵!」
- 20ページ
盤古「あ…」
(何かカードをっ…)
謝亨「ん? どうしました?」
盤古「! 危ない!来てはいけません!」
羅剛「文字幻術・劫字訣!!」
(何かカードをっ…)
謝亨「ん? どうしました?」
盤古「! 危ない!来てはいけません!」
羅剛「文字幻術・劫字訣!!」
- 21ページ
盤古「し…しまった!」
謝亨「え? え?」
羅剛「テメェの手は封じた」
「小っこくなってる理由は知らねえが……」
「チャンス到来…」
「機甲兵、テメェをぶっ壊す!!」
謝亨「盤アニキ! 下がって!」
盤古「は、離れてください! 彼のターゲットは…」
謝亨「え? え?」
羅剛「テメェの手は封じた」
「小っこくなってる理由は知らねえが……」
「チャンス到来…」
「機甲兵、テメェをぶっ壊す!!」
謝亨「盤アニキ! 下がって!」
盤古「は、離れてください! 彼のターゲットは…」
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羅剛「!?」
「何…」
夏凌「パス!」
盤古「夏凌さん…」
謝亨「あの牛…盤アニキの敵ですか?」
盤古「そ…そうです…しかし…」
「何…」
夏凌「パス!」
盤古「夏凌さん…」
謝亨「あの牛…盤アニキの敵ですか?」
盤古「そ…そうです…しかし…」
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謝亨「盤アニキの敵は…ボクらの敵」
夏凌「約束しました…」
「どこまでも尽くすと」
謝亨「行きますよ、夏凌!」
夏凌「おお!」
盤古「あ!」
羅剛「ああ?」
「蝦兵に…蟹將だぁ?」
夏凌「約束しました…」
「どこまでも尽くすと」
謝亨「行きますよ、夏凌!」
夏凌「おお!」
盤古「あ!」
羅剛「ああ?」
「蝦兵に…蟹將だぁ?」
