機甲盤古日本語翻訳wiki

第一章

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機甲盤古 翻訳
http://www.comibook.com/cb220



<翻訳者コメント>
※ 日本の漫画の台詞では句読点がほぼ付きませんが、読みやすくするためにあえて付けています。
※ 「」は吹き出し一つ分としています。
※ 21ページ 勾胥の台詞が難解でここはかなり見切り発車で意訳してしまっています。
※ 単行本のおまけ漫画、<盤古の文字補遺①>を載せました。



  • 1ページ
魯泉「じっちゃん、これ何が描いてあるの?」
爺「『ロボット』。町で流行っとるおもちゃじゃな」
 「魯泉、今度買ってきてやろうか?」
魯泉「いいよじっちゃん。それより包丁が先!」
  (ロボットね…どんなんだろう)

  • 2ページ
タイトル:盤古、出逢う

  • 3ページ
魯泉「じゃあ、行ってくるね」
爺「気ぃ付けてな」
魯泉「あれ?」

  • 4ページ
魯泉「これは…」
  「土砂で流されて来たのかな?」
  「参ったなあ。これじゃ畑ができないや」
  「?」

  • 5ページ
『機械が作動しました。暗証番号を入力してください』
魯泉「え? 岩が喋った?」
  「何だろう?」
  「面白い声がする」
『番号が違います』
魯泉「う……うわああああ!!」

  • 6ページ 台詞なし

  • 7ページ
魯泉(よ…妖怪!?)
  「いいい命だけはご勘弁を! ぼ、ぼく美味しくないです食べないで!」
盤古「…………あなたは、誰ですか?」
魯泉「ぼ…ぼくは…魯泉といいます。ただの農夫で……」
盤古「あなたがそれがしを起こしたのですか?」
魯泉「え? うん…」
盤古「なるほど」

  • 8ページ
盤古「では今日からあなたがご主人様なのですね!」
  「それがしは盤古。どうかよろしくお願いします!」
魯泉「…?」
  「ぼくを食べないの?」
盤古「食べる? メカ亀が? 人を?」
魯泉(メカ亀?)
  「ちょ、ちょっと待ってよ! ぼくには何がなんだか…!」
盤古「あ! 危ない!!」
魯泉「?」

  • 9ページ
魯泉「な!?」
手下1「小僧、何してる。邪魔だ、退きやがれ!」
手下2「ありゃあ、亀か?」
魯泉「ええ!? 冗談でしょ? ぼくんちの畑だぞ!」

  • 10ページ
手下2「あ?」
手下1「ははあ、お前魯天雨の孫か」
   「この辺はもうお前等の土地じゃねえ。とっとと失せな!」
魯泉「な、何だよそれ!」
手下1「爺さんとは話ついてんだ。ここはゴミ捨て場にすんだよ」
魯泉「嘘つき! 絶対に通すもんか!」
手下2「退かねえと、怪我するぜ」
   「知ったこっちゃねえけどな!」

  • 11ページ
盤古「何を…」
  「するのですか!」

  • 12ページ
手下1・2「のわ……!」
手下1「なな、なんだあ?」
   「ロボット!?」
手下2「ロボだか亀だか知らねえが……」
   「こいつをぶちこみゃ終ぇよ!」

  • 13ページ
手下1・2「効いてねえ!?」 

  • 14ページ
手下1・2「くそ! 一旦引くぞ!」
魯泉「……」
  「き、きみは一体…」
盤古「それがしは盤古。メカ亀盤古!」
魯泉(メカ亀…)
  「亀…ロボットとは違うの?」
盤古「亀は万年! …なんて。まあ深い意味はありません」
  「それがしは多機能万能型メカ亀」
  「炊事からトイレ掃除まで。あらゆる機能を完備しております」

  • 15ページ
盤古「説明書読みますか?」
魯泉「へ?」
  「ごめん、ぼく字が読めないんだ」
  「わかるのはぼくとじっちゃんの名前と、数字くらいで…」
盤古「それこそお任せください! それがしの習字機能があれば…」
魯泉「いや、いいよ。農夫は字が読めなくても困らないんだ」
  「よかった…。じゃあ人食いお化けとかじゃないんだね」
  「でも、どうしてぼくんちの畑に?」
  「随分長い間埋められてたみたいだけど」
盤古「そう言われれば…」

  • 16ページ
盤古「確認いたします。今年は建武三年でしょうか?」
魯泉「建武……っていつだろう? 今は玄平十六年だよ」
盤古「ううむ、どれほど眠っていたのやら…」
  「それがし十年ごとに点検が必要なのです。すぐに工場まで連れていってください!」
魯泉「あの…他の人じゃダメかな? ぼくは畑が……」
盤古「あなたはそれがしのご主人様です。ご主人様以外にこの体は預けられません」
魯泉「ええ?」
  「ねえ…どうしてぼくがご主人様なの?」
盤古「番号を入れてくださったでしょう?」
魯泉「あれ偶然だよ!?」

  • 17ページ
魯泉 「きみ一人じゃ無理なの?」
盤古 「工場は一人で行くには遠すぎるのです」
魯泉 「ぼく家を離れられないんだ。畑もあるし、じっちゃんも一人にはしておけない」
   「遠くへなんてなおさら行けないよ」
   「ショベルカーが爆発したー!」
   「ああ、畑が! 仕事が!! 生活があ!!!」
   「……!」
   「待てよ…さっきの二人……」

  • 18ページ
魯泉 「ここが自分達の土地だとか。ごみ捨て場にするとか何とか…」
   「でも、じっちゃんが誰かに土地を売るなんて……そんなこと……」
   「確かめないと!」
   「!」
   「じっちゃん!」
   「どうしたのその怪我!?」
爺 「ろ、魯泉…」
  「な、なんじゃああの馬鹿デカイのは?」
魯泉 「説明は後! 何があったの?」

  • 19ページ
爺 「…………土地の権利書が奪われた……」
魯泉 「だ、誰に?」
爺 「勾胥という輩とその手下じゃ……」
  「奴ら漆淵団は詐欺や脅迫を繰り返すとんでもない悪党じゃと聞く。まさか儂らの土地に目をつけてくるとは……」
魯泉 「役場に行こう。そいつら捕まえてもらわなきゃ!」
勾胥 「おいおい、ジジイ。聞き捨てならねえな」

  • 20ページ
勾胥 「こっちにはあんたの署名した契約書があるんだ」
   「こいつがある限り、通報したって無駄さ」
魯泉・爺 「勾胥!」
勾胥 「今日がその契約執行日だ。すぐに立ち退いてもらおうか」
爺 「か…書かせたんじゃろうが!」
  「儂はお前達に売った米の領収書にサインしただけじゃ!」
  「謀られたんじゃ!」

  • 21ページ
勾胥 「……ああ、そうだな」
   「だが、それがどうした?」
   「字が読めねえってのは、騙すには絶好のカモだ」
   「こんな美味しい獲物……みすみす逃す道理はねえだろ?」
魯泉 「な…!」
   「!?」
勾胥 「早々に立ち去ることをすすめるよ」
   「助っ人は予想外だったが……」

  • 22ページ
勾胥 「今度ばかりはどうにもなるまい!」
魯泉 「!!!」

  • 23ページ
勾胥 「このままその家ぶっ潰してやるぜ!」
魯泉 「や、やめて!」
   「来ないで! 止まってよ!!」
盤古 「おまかせください!」

  • 24ページ
盤古 「う……」
   「うおお…!!」
勾胥 「こいつめ!」
盤古 「!」

  • 25ページ
盤古 「く…!」
魯泉 「盤古!」
盤古 「機体が傷んでしまっている。これではそれがしの方が先に壊れてしまう……」
魯泉 「そんな……!」

  • 26ページ
魯泉 「どうにかならないの? ねえ?」
盤古 「ご命令とあらば、それがし、捨て身も厭いませんが」
   「いかがですか? ご主人様」
魯泉 「ダメに決まってるよ!」
   「ぼくはきみのご主人様じゃない! そんな命令出せるもんか!」
盤古 「……そうですか 」

  • 27ページ
盤古 「ならば一つだけ方法があります。ですが、これはあなたの協力が必要です」
魯泉 「な…何でもするよ!」
盤古 「では」
魯泉 「わ!」
盤古 「こちらへ」
魯泉 「?」
盤古 「目の前に画面がありますよね?」
魯泉 「うん! これは?」

  • 28ページ
盤古 「それはそれがしの持つ機能のひとつ。「文字幻術」を発動させるためのものです」
魯泉 「文字幻術?」
盤古 「使い方は簡単。ただ画面に「文字」を書き出すだけ……」
   「「風」を書けば風を呼び、「雨」を書けば雨を呼ぶ」

  • 29ページ
魯泉 「風に…雨?」
   「いや、でも! ぼく字が書けないんだよ!?」
盤古 「大丈夫です、今教えますから!」
魯泉 「間に合うわけないでしょ! 無理だよ!」
   「できっこない!」
盤古 「それがしを信じてください。あなたには、守りたいものがあるのでしょう? きっとできます!」

  • 30ページ
魯泉 「……何をすればいい?」
盤古 「あなたはお爺さんの名前、書けるのでしたよね?」
   「それならば何とかなります」
   「まず「魯天雨」の「雨」の字を画面上半分に書いてください」
魯泉 「うん…」
  (じっちゃんの名前…)
  (それならぼくにだって……!)

  • 31ページ
盤古 「そして「魯」の真ん中の「田」の字を、「雨」の下に!!」
魯泉 「田……田? どんな字?」
盤古 「四角形の中に十字のある字です!」
魯泉 「四角…十字?」
盤古 「あなたが毎日耕してるもの、あれが「田」ですよ!」
魯泉 「……あ!」
盤古 「時間がありません! 急いで!」

  • 32ページ
盤古 「よし!」
勾胥 「奴ら、何をする気だ?」
盤古 「これで…完成です…」

  • 33ページ
盤古 「「雷」の字!!」
手下2 「ん?」
盤古 「うおおおおおお! 」

  • 34ページ
盤古 「文字幻術・雷字訣!」
魯泉 「ぎゃあああ! 雷だー!」
   「雷神様がお怒りだー! 命だけはお助けをー!!」
盤古 「いえ、あの…今のはそれがしがですね……」

  • 35ページ
手下1 「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」

  • 36ページ
魯泉 「た……助かった……」

  • 37ページ
役人 「なるほど。漆淵団。確かに」
   「ここ最近ようやく犯罪の裏が取れたので、ちょうど指名手配していたところです」
   「ご協力、感謝いたします!」
   「では、後はお任せください」
爺 「ま…待ってくれ」
  「契約書の方はどうなっとるんじゃ?」
  「まさかまだ…」

  • 38ページ
役人 「これですか?」
   「これだけ燃えれば契約も何もありません。ご安心を」
爺・魯泉 「ほ…」
爺 「ああ、盤古さんじゃったか? 感謝しきれんわい」
  「あんたがおらな代々受け継いだ土地を無くすとこじゃった」
盤古 「いえ、当然のことです」
魯泉 「……」
   「でも……字が読めてたら、こんなことにはならなかったんだよね?」

  • 39ページ
魯泉 「字を勉強したいな…」
   「このままじゃ…また同じことが起きちゃう。ぼく、そんなの嫌だ」
爺 「魯泉、盤古さんは工場へ点検に行きたいんじゃったな?」
魯泉 「うん」
爺 「なら、一緒に行ってきなさい」

  • 40ページ
魯泉 「でも、工場はすごく遠いらしいんだ。どれだけかかるか…!」
爺 「なあに、畑は儂だけで十分じゃ。それに、助けられた恩は返さんとの」
  「旅行みたいなものじゃて」
  「それに、これなら盤古さんにも字を教えてもらえるじゃろう?」
魯泉 「……本当にいいの? じっちゃん…」
爺 「じゃが、帰るときは土産忘れんようにな」

  • 41ページ
魯泉 「行ってきます。無理しないでよ?」
爺 「わかっとる…盤古さん、孫を頼みましたぞ」
魯泉 「待ってて、じっちゃん」
   「目標は百…いや、千字だ!」



  • 盤古の文字補遺①
魯泉 「「雷」は「雨」が上で「田」が下……」
   「つまり、畑に雨が降ると雷が鳴っちゃうと…そういうことか!」
盤古 「違いますよ!!!」
魯泉 「え? 違うの?」
盤古 「遠い昔、「雷」はこの様に書いていました。後の時代に「田」が残り、上に「雨」が付け足され、現在の「雷」になったのです」
   「ところで、昔の「雨」にはこういう書き方も……! 」
魯泉 「22画!?」


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