2人で歩むと決めた未来
少年の覚悟と少女の決意 | の続編です。 |
夜、病室には2人きりだ。
ベッドも2つだけ。
2人のために用意された病室だ。
「美琴、指輪を右手につけさせてくれ」
「右手?」
上条の要望に美琴は聞き返す。
「ああ、俺の右手は超能力だとか魔術だとか運命の赤い糸とかも打ち消しち合うらしいんだ」
だけど、と上条は続ける。
「美琴への思いは幻想なんかじゃない。右手でも消せない。右手に指輪を着けるのはその証明なんだ」
「当麻。愛してる」
「俺もだ。美琴」
2人はピューピットアローのタグリングをお互いの指に着け合う。
「美琴、薬指は俺がプロポーズするまで待っててくれないか」
「うん、いつまでも待ってるから。楽しみにしてるから」
「ああ、楽しみに待っててくれ」
2人の病室を月明かりが照らす。
月光に照らされた2人の顔はとても輝いていた。