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    <title>小説　影母衣衆</title>
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    <description>小説　影母衣衆</description>

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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/33.html">
    <title>第十六幕</title>
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    <description>
      *忍びの戦い


真田の忍びたちの攻防は大変なものになっていたという。
楓は戦忍びを率いて深山の里を出発した。
時間との戦いでもあるこの戦では少しの無駄も許されない状況になってきた。
楓達は昼夜を問わず走り続け上野国の真田の忍小屋に到着した。
「又五郎殿深山より忍び50名到着致しました。」
「おー、楓殿か久しいな。こんな状況でなければ婿殿とご一緒に宴でもしたいのじゃがなぁ。」
「事は一刻もござりませぬ。状況は？」
楓と又五郎は昔なじみである。忍び同士であってもいがみ合ってるものばかりではなく横の繋がりがあるのだ。
「上杉の忍び共が    </description>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/19.html">
    <title>第五幕</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/19.html</link>
    <description>
      *平穏と仲間


桶狭間から帰った一行は織田からの報酬でこれから何年も兵を養える資金を手に入れた。今回の戦に参加しなかった末っ子の影心が戦のことを聞きたがり兄弟の間をうろうろしっぱなしだった。戦働きがないと村も普通の山村となんかわりはない。のどかな毎日を過ごすばかりであった。
「雲心様なにやら麓に正体不明の一団が。その数300。」
楓の突然の報告で村にほら貝の音が響き渡った。
村は警戒態勢をとりいつでも敵を迎え撃てる状態になった。
が、しかし、突然その正体不明の一団は進むのやめ一人の武士のみが村の門の前まで単騎で現れた。
「突然の訪問許したまえ。拙者、名を関口康友と申す。雲心殿にお目通り願いたい。」
「たった一騎でなにもできぬであろう話ぐらい聞いてやろうか。」
その武者は雲心の館へ通された。
「さてあのような大人数の一団で何用じゃ？」
「拙者、松平家とゆかりのあるものわけあって今川の下で働いていたのですが松平家は今川と離別、そのことで今川の家臣団からもうとまわれ、松平本家を頼るものの今の時期に今川とのいさかいを増やせぬと。そしてこの手紙と共にここへいってみろうと。」
なにやら懐から一通の書状を取り出してくる。
松平元康からの書状である。今は家康と名乗っているそうだ。
雲心は書状に目を通し、じっと康友を睨みつける。
「うむ。だいたいのことはわかった。お主らがわしらに加わりたいと申すのであればこちらで面倒をみよう。」
「それはありがたい。もともと武将の中で出世しようとは思っておりませぬ。ただ戦場で駆け回りたかっただけのこと。」
「書状にもそうかいておるのう。わしらの生き方にぴったりじゃと。」
「ではさっそく拙者の部下を呼んでまいります。」
「まあ待て。一応は戦にでた精鋭であろうが力のほどを見てみようとするか。せっかくの戦支度のままじゃしの。」
「影心。おらぬか。」
「はい。お呼びでございましょう。」
「そちはわしの150をつれてこの者と一戦してまいれ。」
「少しお待ちください。このような子供でしかも拙者の半数の人数で力比べでござるか。」
「そうじゃのう。そなたたちは旅の疲れもあろう。それに子供といってもこれからの戦この者も深山の大将として出陣する予定のものじゃそう簡単にはやられはせぬぞ。」
「わかり申した。ではいつよりはじめまするか？」
「さすがに本物の刀や槍でつきあうと死人がでる。あそこの蔵に演習用の武器が入っておる。何人かに運ばせよう。」
「御意。」
それから影心に案内され蔵から刃物の突いてない棒や木刀などを運ばせ部隊に説明をした。
「これより戦することになった。しかし本物の戦ではない。力比べのようなものじゃ。だからといって気を抜く出ないぞ。勝つつもりでやれ。」
部隊は移動し盆地になっている開けた場所に到着した。
そこにはもう騎馬150騎で待ち構えている影心の部隊があった。
両者向かい合い勝負の音を待っていた・・・
ほら貝の音が鳴り響いた。
関口の部隊は歩兵200騎馬100歩兵が先頭で騎馬半数が両側に分かれ歩兵で騎馬を止め騎馬を押し包むような陣形をとった。
影心の部隊は大きく右にそれ一直線になり部隊の側面をつこうと動いてくる。それに合わせ関口の部隊は歩兵で正面と向き合うように位置を変えてくる。突然、影心の部隊が方向を変えた。すごい早さである。それに合わせ歩兵も正面を向いたと思ったがそちらに来たのは50騎だけ残りの100騎はそのまま歩兵の側面へ一直線に飛び込んでくる。側面の騎馬も対処しようとするが次々と落とされていく。歩兵も一気に中を割られ騎馬の道ができあがった。
「固まれ、離れるな。」
関口は部隊をまとめようと懸命に鼓舞するが正面から影心50騎が突っ込んでくる。今度は楔のような形で正面から刃物でつかれるようにえぐりとってくる。騎馬が間にはいってこようとするがその勢いは止められない。あれよあれよといううちに部隊は散開さされなすすべもなくなったと思ったときほら貝の音が鳴り響いた。
「やめー。」
雲心の声が鳴り響いた。
「完璧にやられ申した。こんな子供といえど戦上手の一族だとこれほどまでに。」
「わしの部隊であるからそれなりの働きはするからの。まあそこそこ動けるようじゃからこの部隊のものもすぐに追いつくであろう。」
「そなたもいい武将になれる。よし今日は宴会じゃ皆のものを村で歓迎会じゃ。」
その日の夜は獅子の鍋など酒も振舞われて大賑わい。影心も最近覚えた酒をもらい上機嫌になっている。
「兄者達、おれも実戦で戦えるだろ。」
「まだまだ若いわ。もっと修練に励め。」
パーン。頭を空心にはたかれた。
「いったいな。いつか兄者をやっつけてやるよ。」
「ん？もう一発くらいたいか？」
手が上がる前に影心は兵達の中に飛び込んでいった。
次の日からは大忙し。突然300人もの兵が増えたのだ。兵糧などは今までの蓄えでなんとかなるが寝泊りするところを作らねばならない。村人総出で皆の家を作った。それからは新兵の錬度をあげるための演習が毎日行われた。それそろほかの部隊との連携もとれいつでも出動できるようになった頃使者が到着した・・・    </description>
    <dc:date>2010-05-23T17:34:14+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/2.html">
    <title>メニュー</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/2.html</link>
    <description>
      **影母衣衆
-[[トップページ]]
-[[メニュー]]
-[[登場人物1]](深草の一族)
-[[登場人物2]](歴史上の人物)
-[[深山の歴史]]
***本編
-[[第一幕]]　旅立ち
-[[第二幕]]　織田信長
-[[第三幕]]　桶狭間の戦い-出陣
-[[第四幕]]　桶狭間の戦い-決戦
-[[第五幕]]　平穏と仲間
-[[第六幕]]　武田信玄
-[[第七幕]]　川中島の戦い-睨み合い
-[[第八幕]]　川中島の戦い-啄木鳥戦法
-[[第九幕]]　契り
-[[第十幕]]　民と武士
-[[第十一幕]]　懐かしい客人
-[[第十二幕]]　旅
-[[第十三幕]]　深山の一族
-[[第十四幕]]　新しい命
-[[第十五幕]]　陽と影
-[[第十六幕]]　忍びの戦い
-[[第十七幕]]
-[[第十八幕]]
-[[第十九幕]]
-[[第二十幕]]



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***掲示板
-[[ご感想]]&amp;date()
-[[ご意見]]&amp;date()
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**サイト内検索
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**リンク

-[[子供たちへ&gt;&gt;http://www9.atwiki.jp/kotajiroko/]]
これは子供に聞かせてあげたいなって物語書いてみました。

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**更新履歴
#recent(20)    </description>
    <dc:date>2010-05-23T17:24:15+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/31.html">
    <title>第十五幕</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/31.html</link>
    <description>
      *陽と影



「旦那様、お話が・・・」
宴会の準備も終わりやっと一段落と思ってる風心に楓は声をかけた。
「楓、どうしたのじゃ？」
父から呼ばれたのをしっている風心は突然の妻の顔立ちのかわりようになにがあるのかと驚嘆していた。
「戦になりまする。」
「影のものたちの・・・」
「うむ。」
風心は楓がもう戦に関わることを望んではいなかった。
しかし忍びの頭領として戦にかかわることは避けられぬ。わかってはいるがわりきれない。そんな感情をおさえながら日々をすごしていた。
「わたくしも戦場にでることとなるとおもいまする。」
「そうか・・・」
「して今後少し家を空けることが多くなりあの子の世話もできぬこともあります。旦那様どうかお許しを。」
「わかっておる。わしらはこういうことがあろうとも一緒になると決めたのではなにのか？楓？」
「そうですね。旦那様。」
風心は楓を力強く引き寄せ抱きしめた・・・
「無事に帰ってこいよ・・」
二人は抱き合ったまま夜を明かした・・・

次の日次男水心の挙式であるので二人は兄夫婦としてあれやこれや走り回る日であった。昨日のことがうそのようである。その日里ではにぎやかに宴会が開かれ大賑わいであった。
しかし、その影では真田の忍び又五郎と楓による戦のことで忍びの者達は違う賑わいをみせていた・・・    </description>
    <dc:date>2008-09-19T02:52:45+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/20.html">
    <title>第六幕</title>
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    <description>
      *武田信玄



今回の使者はお膝元武田からの要請である。甲斐の虎と呼ばれるほどの武将でみなに恐れられていた。深山の一族は武田の保護の元いろんな戦場にでるという名目でここに村を構えることを許されている。武田の騎馬隊はもともと影母衣衆から技や兵法など盗み発達していったという。
武田と上杉。今まで三度の戦をし、第一次布施の戦い、第二次犀川の戦い、第三次上野原の戦いである。両者は一歩もひかず領地を切り取り、切り取られ、現在に至っている。
永禄4年（1561年）この年に影母衣衆への要請が届いた。
「楓、今回の戦は厳しいことになりそうだな。」
「はい。現在も北信濃では争いがたえない状態が続いております。」
雲心は不安を抱えながらも出陣の支度を整えた。
今回は新兵300も加え700。末の影心の初陣でもある。厳しい戦になろうとも本当の戦はどういったものか影心に叩き込まなければならない。桶狭間の戦いで100ほど失った兵だが300ほどの増員ができ影母衣衆にとって幸いであった。ほら貝が吹かれる。
真っ黒な母衣をまとった軍が深山を降りていく。
「影心、初陣であろうと深山の影母衣衆として存分な働きをせいよ。」
「はい。」
途中、旅路は楽なものであった。すべて武田の領地としているため無理に影を潜めての行軍ではなかったからである。
しかし、突然前方に騎馬の影がこちらを伺いながら魚鱗の陣を組んでくる。
「敵か・・・。」
雲心は手をあげ陣形を整えさせた。
鶴翼の陣の構えで中央を厚く敵を押し包もうとする構えである。
敵の数は500、当たってくるかと思うその瞬間相手は下馬全員した。後ろから一騎こちらへ向かってくる者がいる。
「真田殿か・・。」
「すまぬすまぬ。お主が衰えてないかと少し試してみたのじゃ。」
真田幸隆。武田の家臣として砥石城攻めなどが有名である。
「真田殿お遊びはやめてくだされ。」
「わしもお館様からお呼びがかかっておるのでご一緒させてもらおうかとのう。」
幸隆と雲心とは昔なじみのようであった。そこから甲斐の甲府へと到着するまでにはさほど時間もかからなかった。
幸隆とともに信玄の間に案内された。
「深山殿よくぞ参ってくれた。幸隆もきたか。」
「はっ。途中ご一緒にとお待ちしておったのですよ。」
「今回の戦では上杉をしとめ北信濃から越後までの制圧をねろうておる。」
「何とか北信濃の足がかりはできておる。そなたたちの働きに期待するぞ。出陣の際にはこちらから連絡する。それまでは旅の疲れを癒し戦に備えてもらいたい。」
二人は信玄の間からで客室としてあてがわれた一室で少し時間をすごした。
「楓殿は最近来ぬがご健勝か？」
「最近は尾張の織田への出陣などがあり東の情報収集が必要でありまして。」
「そうかそうか。楓殿が来ぬとわしは寂しいの。」
「これから北も騒がしくなるでしょうからたびたびそちらのほうへの連絡に向かうこともあるでしょう。」
二人はこれからの影母衣衆と真田のことで少し話し込んだようである。すぐ近くということもあり同盟のような関係でもある。それ以上に二人はなにかあるように親しげであった・・・
少しした頃楓から上杉軍出陣の知らせが届いた。    </description>
    <dc:date>2008-09-19T02:14:31+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/30.html">
    <title>第十四幕</title>
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    <description>
      *新しい命



それから深山の里では戦働きはなく3.4年の月日が流れていく。
その間に風心と楓の間には元気な男児が生まれていた。名を風流という。
深山の一族として育てられると思うがここの里では戦以外の場所では身分も地位もなくあちこちの大人に怒られながら育っているという。
そのころ次男の水心が女人を連れ父親の元に現れた。
「父上、わし子ができたわ。」
「なんと？」
「このお宮の腹の中におる。」
「なんと！あのお宮とそんなことになっておったか。それならばすぐに契りを結ばねば。」
お宮は器量もよく働き者で里では一番の美人といわれてるほど美女である。里の民生を仕切る宗次の娘である。その日深山の里では大忙しであった。突然の結婚であるからなにの用意もないが形だけでもと宴会をするのに里のものはどたばたと働き、里は大変な賑わいである。
そんな時、一人の忍が雲心の元に・・・
すぐさま楓には呼び出しが係り、兄嫁として忙しい中雲心の元に向かった。その間、風心は里の者を使い挙式の準備に大忙しである。
「楓・・・真田の忍が大変なことになっておるそうじゃ・・・」
「どうなされました？」
「上杉の忍びとの死闘で抜き差しならぬ戦いじゃそうだ。それでわしらの里に救援にまいったのだが忍び同士の戦いであってわしらはでれぬ、楓。戦忍びの状態はどうじゃ？」
「はっ、どの忍びとてこの平穏の中すぐ動けるようになっております。」
「うむ。では又五郎に力をかしてやれい。真田殿とは大事なのものを貸し借りしておる。」
「御意。」
楓はすぐさま真田の使者又五郎と状況について話し合った。
新しい命が生まれたとわかったこの日命の奪い合いがおこなわれる話がはじまった・・・    </description>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/32.html">
    <title>深山の歴史</title>
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    <description>
      *深山の歴史


永禄3年（1560）織田信長の家臣毛利新助として参戦。今川義元の首をとる。    </description>
    <dc:date>2008-09-19T02:10:31+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/23.html">
    <title>第九幕</title>
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    <description>
      *契り


川中島の戦いを終え、山に帰ってきた影母衣衆は新兵を集め調練に入っていた。今回の戦いで一番大きな収穫というのが忍びの繋がりであった。深山の忍び達は甲賀や伊賀とはまったく異質のものであり、ほかのお抱え忍び達とは出会うことがほとんどなかったのである。唯一、昔からの繋がりで真田忍者と少しの情報交換はしていた。今回の戦で武田忍者との繋がりができ必要ならば情報交換できるように取り付けるという信玄からのお墨付きをもらったのである。忍びの棟梁である楓はまだ若い。楓の父である厳朴がまだ存命であれば楓が棟梁となることもなかったであろう。厳朴は忍びであり、部隊をまとめる武将でもあった。そして戦の中で死んでいった。その頃、楓はまだ子供であったが現在も楓の片腕となって働く虎次が代理として務めていた。楓が二十歳になった頃棟梁になり現在に至っている。深山の忍びは世襲制であり、忍び達も楓の一族のみで構成されている。虎次は厳朴の弟であり、楓の叔父にあたるものである。
「虎次叔父、忍びの数をもっと増やそうと思いまするがどうでござりまするか？」
「現在、忍び40名われらの里の動きを考えると十分であろうと思うがの。」
「これより深山の一族ももっと外で働くことが多くなってくるのではないかと思うのでござりまする。それによってわたしらの仕事も増えるのではないかと。」
「そうでござるな。雲心様に一度相談なさるのがよろしいかと存ずるが。」
何度かの戦を経て影母衣衆もどんどん大きくなっていくそれに伴って戦場も増えていき忍びの働く場所も広くなっていく。
「忍びの数をのう。そちの一族で増やすことは可能なのか？」
「いえわたしら一族はもうほとんどのものが忍びでござりますゆえ外からのものとなりまする。」
「外からのものではのう。われらは外のものを信用できぬ。」
「そうでござりまするな。では前々から交流がある真田のものたちと交渉しては？」
「真田ならよいかもしれぬ。」
「ではそう進めてよろしいですか？」
「うむ。幸隆殿に書状を書いておこう。」
楓は新しく忍びの里を作りたいと考えていた。自分が子を宿し、その子も忍びとなるのであればわが子を棟梁とした別の忍び衆を。
「楓」
「あっ」
「風心様、今、お帰りでござりまするか。」
楓は一瞬目を合わせただけですぐに目を伏せなにか考えてるようなふりをした。
「そうじゃ。調練が終わった帰りじゃ。」
風心と楓は同じ24歳である。小さい頃から一緒に育ち子供の頃はよく遊んだ。楓も風心もお互いの気持ちには気づいている。しかし楓にとって風心は主人である。自分は忍びであり、あってはならぬことと心で決めてしまっている。風心はいつか楓が心を開いてくれるであろうと思いを抱えたままである。
「あ。そうそう。風心様近々真田のほうへ参ることになりまして。」
「ほう。なにようじゃ？」
「少し忍び衆を増やすのに幸隆様に相談に。」
「忍びを増やすのか。それは大変じゃな。」
たわいもない話を少しして二人は別れた。
翌日、風心が書状を持って現れた。
「風心様その格好は？」
「ん？おぬしと一緒に真田へ向かうのじゃ。」
「父上の代理で少し幸隆殿とも交流を深めるためにな。」
「そうでござりまするか。真田の里はそれほどまでに遠くはないので何日もかかりませんね。」
「そうじゃな。楓は支度できとるのか？すぐいくぞ。」
「はい。すぐに参ります。荷物をとってまいります。」
そして二人は深山を後にし真田への旅路にでたのである。
山を下り、川を越え、普通のものであれば途中で迷ってしまうような道であっても二人にとっては散歩しているようなものである。
あたりが暗くなってきた頃
「楓、今日はこの辺で休むとするか。」
「はい。では薪を拾ってまいります。」
「うむ。頼む。」
赤々と燃える焚き火で鍋に米やら野菜やらが煮立ってあたりにはいい匂いがたちこめている。
「そろそろできておるな。食べようぞ。」
「あ。わたくしが。」
「よいよい。久々に二人でこんな時間過ごせるのじゃ。子供のときのように気にするな。」
「はい。ありがとうござりまする。」
二人は昔話などしながら楽しい時間を過ごした。
「楓、一緒にならぬか。」
「え？なにをおっしゃいます。」
「わたくしは忍びでございます。風心様は仕える主人でございます。」
「実はの、父上は知っておる。わしらのことを。子供の頃からずっとみておるんじゃ。じゃからわしを今回真田に使わした。」
「え・・・」
「少し考える時間をくださいませ。」
「そうか。父上は好きにせいと言うた。後は楓の気持ちしだいか。」
「はい。わかり申した。少しだけお時間を。」
「うむ。そういうことじゃ。寝るとするか。」
風心は横になったかと思うとすぐいびきをかきだした。
楓は焚き火のゆらゆら揺れる炎を見つめながら夢のような心地であった。
翌日、真田幸隆の砥石城に到着した。
「雲心殿の倅と楓殿ではないか。」
「はっ。先ほどの戦ではお世話になり申した。こちらのほうを。」
風心は懐から雲心からの書状を出し幸隆に手渡した。
「うむ。忍びの同盟ですかな。よろしい。では又五郎がもうすぐ来るじゃろうから楓殿は話すがよい。」
「それとわたくしの婚礼のご挨拶をと。」
「そうか風心殿もやっと嫁を娶られるのか。してどこの女性じゃな？」
「この楓でござりまする。」
「なんと。楓殿か。いい器量持ちでよろしいの。」
「風心様そのお話は少しお時間をと・・・。」
「そうでござったかのう。はっはっはっ。」
楓はどうしていいかわからず困っていたのだがはっと顔をあげると。
「幸隆様なにぶん未熟な私どもでありまするがどうかご指導のほどを。」
「これはめでたい。めでたい。今日は宴席を用意させよう。」
小姓を呼びなにやら命じたようである。
その夜、真田の屋敷では盛大な宴会が行われた。
「風心様にしてやられましたわ。」
「こうでもせぬと楓は心を決めてはくれぬ。」
一番楽しそうなのは幸隆であった。楓は真田忍びの棟梁壺屋又五郎との話はまとまったらしく真田忍びとの連携をとる同盟を結んで深山に帰るのである。    </description>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/kotarokojiro/pages/29.html">
    <title>第十三幕</title>
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    <description>
      *深山の一族



なぜここに父上が・・・
影心はわけがわからなくなっていた。父である雲心は深山の里にいるはずなぜここに・・・
「父上・・・」
「なにいっておるんじゃ。この方はわしの父上じゃ。おぬしはいつからわしの兄者になったのじゃ？」
猿のような童は目をまん丸にして影心を見つめている。
「お主、名はなんと申す？」
影心はふと父の声とは少し違う感じがしてなにげなく答えた。
「影心と申します。」
「そうか。兄上の。」
兄上？影心はまたじいさんにあったときのような感覚に包まれた。
深山の親族はあっちこっちにいるのか・・・
と思ってるうちに後ろから笑い声が聞こえてくる。
「はっはっ。無事たどり着いたようじゃの。」
後ろをみると雲流のじいさんがとぼとぼと歩いてくる。
「じいさんこれはどういうことじゃ？」
「そいつはわしの息子じゃよ。雲心の双子の弟じゃ。」
「父上に弟がいたのか。じいさんといい叔父上といいなんでわしの前に突然現れるんじゃ・・・」
「はっはっ。別に隠しておるわけじゃないんじゃがお主が外に出過ぎぬということじゃな。ほかの兄弟はみんな知っておる。」
「兄者たちはしってるのか・・・」
いってみれば影心はそういうことにはまったく興味がなく武芸の修行、戦の話ばっかりしか兄達とはしていなかった。年がはなれているのもあったのであろう。
「じいちゃんおかえり。」
童はそういった瞬間雲流に飛び掛った。
と思うと杖で打たれすぐ近くの木の幹まで跳ね飛ばされた。
「まだまだじゃの。隙を突くというのはそういうものじゃないのじゃよ。」
「くそう。今度こそと思って隠れて待ち伏せしてたのにこの変な兄ちゃんしかこないしよー。」
影心は童の言葉より動いた瞬間がまったくわからなかった。それに対処したじいさんの動きも・・・
見えたのは声が聞こえて童が木の根元で転んでるところだけなのである。
なぜこのようなところに・・・
影心はまた意味もわからずじい様振り回されてるような気がしていた・・・    </description>
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    <title>第十二幕</title>
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      *旅



「じい様まずはどこへ向かうのじゃ？」
「ほっほっ。どうするかのう。」
深山の里を離れ二人は西へ向かうのであった。まずは三河か尾張かあの辺りであろうと思いながら影心は雲流についていくのであった。しかし一行に山合いからは降りず、ずっと山深くを移動するのであった。
「そろそろ山から降りねえか？」
「少し寄りたいところがあってのぅ。」
「それじゃ、じい様稽古しようぜ。」
「まあまて時間はたっぷりあるのじゃ。あせることはない。」
影心はしょうがなくついていく。
やがて前方に集落らしき村が見えてきた。
「よし、では少しお使いを頼まれてくれんかの。あの館がわかるか？一番大きな館じゃ。」
「あれですか。じい様。」
「そうじゃ。あそこの館にこれを届けてほしい。」
雲流は懐から忍びが持っているような短い懐刀を取り出した。
「これを届ければいいんだな。わかった。」
「では行ってこい。わしは疲れたから少しここで休むとしよう。」
影心はただ届けるだけでなにも感じず道を歩いていく。館までの距離は山を降りるだけであるから直線距離にしてもさほどの距離ではない。
しかし・・・
カランカラン
何かに足をとられた瞬間山に音が響き渡った。
シュッと音とともに矢が射られてくる。
すぐさま刀を抜き払い矢を叩き落す。
「お主、我らの里に何用じゃ？」
「だれだお主？」
「質問をしてるのはこっちじゃ！」
「しらねえよ。わしのじい様がこれをあの館まで届けろというんじゃ。じじぃは疲れて休んどるよ。」
「その懐刀は・・・」
さっと木の上から猿が降りてきたのかと影心はは思った。
毛皮の衣をまとった子供である。年は10歳前後であろう。
しかしその身のこなし猿と間違うほどであった。
「それは我が家の客人への礼の品である。それを持っているということは客人じゃな。父上にあわせるついてくるがよい。」
「えらそうな童じゃの。」
「まあよい。この辺りは罠だらけじゃわしについてこいよ。」
「ほんとにえらそうじゃ・・・」
影心はその子供について山の中をぐるぐるまわりながら下山していく。
「まっすぐいけばええんじゃないのか？」
「一人でいってみるとええ。お主なら獣の餌によいかもしれぬの。」
（こいつはほんとにもう・・・）
憎まれ口を叩かれながら山をおりやっと館の前までたどり着いた。
館からはなんと見間違えることもない。がっしりした体格で人を見透かすような眼をもった者がいる。父である雲心が現れたのである・・・    </description>
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