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「走り続けてこそ人生」(2008/12/15 (月) 16:35:23) の最新版変更点
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*走り続けてこそ人生 ◆MUwCM75A2U
「や……やっと休める…………」
俺は適当なコテージの中に入り、適当に部屋を開け、適当なベッドを見つけて寝転がった。
誰にも遭遇したくなかったから、レストランを出た後は歩きっぱなしだった。
コテージ郡、及び今まで通ってきた道に人がいない事を感謝しなくちゃな。
ここで誰かに会ったら俺は絶対にコマンド「にげる」を選択する。
相手が複数で「しかし まわりこまれてしまった!」って状況になっていたら……考えたくも無い。
……まぁ、とにかく。ようやく休めるって訳だ。
今でこそガイバーとか言うものになっちまったが、俺は普通の高校生だったんだぞ?
メガ・スマッシャーの反動でひっくり返る程度の体力しか無いんだから、疲れてもいいだろ。
決して、精神的な疲労や不安も重なって疲れが倍増したとか、そういう訳では無い。
とある少年を殺して皆殺しを決意、かと思えば妹に遭遇し蛇野郎にお説教を食らい、
子供は殺せないのにハルヒを殺してしまって更には古泉にも再会し、
俺と同じガイバーやもふもふや目玉の親父に会い、メガスマッシャーを放ってどうにかまいたものの
疲れていたから休もうと思ったが、向かった先のレストランにはドS中のドSとでも言える雨蜘蛛さんが待っていたとさ。
何だこのストーリーは。
「今までに無い新しいストーリー! 誰にも予想がつかない!」とか何とか宣伝文句が付きそうだぜ。
こんなの、長門でも予測出来ないだろ。
「休憩しようと思ってレストランに向かったら拷問された」何てな。
ゆっくり羽を伸ばそうと思ったが、羽を有刺鉄線で絡め取られた挙げ句指を切られるなんて占い師でも分からないさ。多分。
……切り落とされた指は見ない事にしている。
怖いからでは無い。再生途中であろうグロテスクな短い歪な指を見たくないからだ。
おかげで殖装も解除出来ない。解除したら指がどうなっていることか想像できん。
俺としてはこのふかふかのベッドの感触をじかに味わいたかったがそうもいかない。仕方ない、か。
寝転がったまま首だけ動かし、時計を見た。
あと一時間後で放送らしい。迂闊に寝られないじゃねえか。どうしてくれんだ、全く。
目を覚ましたら12時を過ぎていて、適当に歩き回ったら禁止エリアに突入しオレンジ色のスープに早変わり。
俺に「格」とやらなくても、そういう事態だけはなんとしてでも回避したい。
あのマジックショー仕掛けのトラップはこのガイバー状態でも発動するだろう。
じゃなきゃユニットを支給するはずが無いしな。
さて、どうしようか。
前にも同じような事を考えたが、この「どうしようか」は今の行動では無く放送後の行動を考える「どうしようか」だ。
……そうだな。今度からは少し戦術や戦略というものを考えてみようか。
格も経験もゲームのように簡単に積めるものでは無い。
ならば、「普通の高校性」なりに脳みそを働かせるまでだ。
雨蜘蛛のおっさんに荷物を分けてしまった為か、こっちには戦力と呼べる程の品は残っていない。
中身も得体も知れないSDカード、ス○ールライトとビ○グライトがくっついたような効力を持つ銃、
水があれば肥料も土もいらず、ジャックの豆の木のように伸びてくれる木の種、だ。
特に何なんだ、この銃は。
ド○えもんの四次元ポケットから盗んで来たのだろうか。
使いようによっては便利だろう。
が、使える回数に制限があるらしい。10回までしか使えないとか。
あいつらが使用している可能性もあるから、多くて6、7回と見積もった方がいいかな。
さらに、……説明書によると、効力も長くは続かないそうだ。そのまま読むぞ。
「一、二時間ぐらいで効力が戻るかもなぁ~くーくっく」
だそうだ。
まぁ何だ、もう少しまともな説明を書いて欲しい。アバウト過ぎじゃねえか?
残り回数は分からず、効力はそれ程長続きしないのか……。
目盛りを「大」に合わせ、自分に撃って使った方が効率いいかもな。
敵に遭遇したら、ヘッドビームで奇襲をしかけ、ある程度交戦する。
実力差が大きいようなら自分に向けてこの銃を使い、いっきに方をつける。これでどうだ。
もう一人のガイバーに取った方法と殆ど変わっていないって? 別にいいだろ。
殺気や気配やら隠しきれないし隠し方が分からないから、出会ってすぐにメガ・スマッシャー! という訳にはいかんのさ。
発動までには数秒のタイムラグがある。威力は絶大だが、それが唯一の欠点だ。
……こんなんで戦術は練れているんだろうか? 三国志に出てくる数々の武将達を改めて尊敬したい。
いっそ、何も考えずにちまちまと攻撃した方がいいんじゃねえか?
――いや、それは避けたい。
……どうせ殺すなら、苦しまずに死んで欲しい。例え、それが誰であっても。
――仲間じゃない奴はどう死のうがかまわないんじゃないか?
もう一人の俺が囁いた。
うるせえよ。少しぐらい良心が残っていてもいいだろ。
弱い攻撃を蓄積して倒すより、会心の一撃を繰り出して一気に倒した方が効率がいい。
――「貴様に足りなかったのは悪としての覚悟、年季、実力」
黙りやがれ、蛇野郎。お前だって俺を殺せていないじゃないか。
そんな物はこれから作るんだ。
……何だってんだ、一体。
苛々してきたのでベッドから跳ね起きた。
迷うわけにはいかない。もう引き返せない。
全てはハルヒの為だ。
俺があいつを殺してしまった以上、責任を取らなければいけないんだ。
殺人に殺人を重ねるという形で。参加者を、皆殺しにするという手段で。
これが俺なりの罪滅ぼしだ。
……それ以外に何ができる?
神とやらにでも懺悔の言葉を言って許しを請えばいいのか?
その「神」がハルヒだったとしてもそうはしない。口先だけでの後悔なんぞ誰だって出来る。
だから俺は行動に移す。
もうこの手は血に染まっているんだ。手どころか全身血まみれになっても構わないぜ。
自分が殺される可能性だって十分にある。
そんなのは気にしていられない。
快楽殺人者とは違い、俺には、目的がある。
「ハルヒを生き返らせる」と決めた以上、手段はどうであれ最後の最後まで足掻かなければならないのさ。
道化は道化らしく生きてみせる。
例え指を切り落とされても。
例え手足がもげようとも。
もっと壮絶な拷問にあってでも。
地べたを這いずり回り、無様だと笑われてもいいから、――生き残ってやる。
今はまだ死ねない。死ぬとしたら……皆が生き返って、記憶を消して貰ってからだ。
これからは経験を積んでもっと強くなるさ。二度と不意打ちなんぞ食らう物か。
仲間の為だ。
何も考えずに殺人が悪だとか言う奴は偽善者に過ぎない。
楽しんで人を殺す奴はもっと異常だ。
……だから、俺は間違っていない。
「そうだろ…………?」
窓から外を眺める。
俺の気持ちと反して、外は綺麗に澄み渡っていた。
ふと、何故だか気がつくとSOS団の部室のことを思い出した。
窓際では長門が読書をしている。
俺と古泉はオセロや何やら、色々なゲームで遊んでいる。
朝比奈さんはあったかいお茶を入れて微笑む。
いつも通りの光景だった。
突然ドアがばたんと開かれて、中にハルヒが飛び込んでくる。満面の笑みを浮かべて。
これも、いつも通りの光景だった。
『みんないいかしら? 今日はすっごく面白そうな事を発見したんだから! それはね――』
世界がねじ曲がる。
ハルヒが、長門が、古泉が、朝比奈さんが、部室が消滅していく。
代わりに目の前に広がった光景は、あの広場。
長門は、隣にいるおっさんと共に『殺し合い』の開催を宣言し――
そして場所は、北高とは違う学校の教室の中へと変化して――
そこで、俺はハルヒを殺していた。
「………………っ!!」
頭を強く振り、壁に拳を打ち付けて目を醒まそうとする。ぱらぱらと壁の破片が落ちてきた。
くそっ……。何だよ今のは。白昼夢って奴か? それとも俺の脳が勝手に映し出した出来事なのか?
何回も見なくても分かっている。
・ ・
俺があの日常を壊したんだ。
これが「観察」のうちなら元に戻れるという可能性はあるさ。
……この手でハルヒを殺しちまったってのに、あのガキが悪いとか手が滑ったとか言い訳は出来ない。
俺が優勝しなくても、長門が何とかしてくれるとかは考えていない。
自分のケツは自分で拭かなきゃいけないだけさ。
だから俺は――今度からは確実に、手早く、参加者達を葬っていく。
間違ってなどいない。
全てが終わったら、「なかった」ことにしてもらうからさ。
長門。古泉。妹。朝比奈さん。
そして――ハルヒ。
「それまでは、待っていてくれよ……」
壁に寄っかかって、軽く息を吐いた。
今は、……休憩、だ。
大丈夫さ。
皆、元の日常に戻してやるから。
【I-3 コテージ内部/一日目・昼前】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】ダメージ(中)、疲労(極大)、左手薬指・小指・右手小指欠損(徐々に再生中)、0号ガイバー状態、
返り血に塗れている、精神的に不安定、強い決意
【持ち物】デイパック(支給品一式入り)、 SDカード@現実、
大キナ物カラ小サナ物マデ銃(残り9回)@ケロロ軍曹、タムタムの木の種@キン肉マン
【思考】
1:仲間も含めた参加者は全員殺す。そして、長門に仲間を蘇生してもらう。
2:コテージで休憩し放送を待つ。
3:島の南西を周り、見つけた参加者を殺す。
4:強くなりたい
5:午後6時に、採掘場で古泉と合流。
6:妹やハルヒ達の記憶は長門に消してもらう
7:博物館方向にいる人物を警戒
※ハルヒを殺したことへのショックでやや精神不安定ですが、理性はあります。
※アシュラマン・草壁姉妹の名前、容姿を知りましたが大体の感覚でしかわかっていません。
※ちぎれた指もガイバーの再生能力でそのうち再生します。
*時系列順で読む
Back:[[迷走失意 されどこの不運は連鎖のごとく]] Next:[[新たなる戦いの予感]]
*投下順で読む
Back:[[のこされるもの]] Next:[[祈る者、猛る者の心知らず]]
|[[道化は踊り蜘蛛は笑う]]|キョン|[[ ]]|
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*走り続けてこそ人生 ◆MUwCM75A2U
「や……やっと休める…………」
俺は適当なコテージの中に入り、適当に部屋を開け、適当なベッドを見つけて寝転がった。
誰にも遭遇したくなかったから、レストランを出た後は歩きっぱなしだった。
コテージ郡、及び今まで通ってきた道に人がいない事を感謝しなくちゃな。
ここで誰かに会ったら俺は絶対にコマンド「にげる」を選択する。
相手が複数で「しかし まわりこまれてしまった!」って状況になっていたら……考えたくも無い。
……まぁ、とにかく。ようやく休めるって訳だ。
今でこそガイバーとか言うものになっちまったが、俺は普通の高校生だったんだぞ?
メガ・スマッシャーの反動でひっくり返る程度の体力しか無いんだから、疲れてもいいだろ。
決して、精神的な疲労や不安も重なって疲れが倍増したとか、そういう訳では無い。
とある少年を殺して皆殺しを決意、かと思えば妹に遭遇し蛇野郎にお説教を食らい、
子供は殺せないのにハルヒを殺してしまって更には古泉にも再会し、
俺と同じガイバーやもふもふや目玉の親父に会い、メガスマッシャーを放ってどうにかまいたものの
疲れていたから休もうと思ったが、向かった先のレストランにはドS中のドSとでも言える雨蜘蛛さんが待っていたとさ。
何だこのストーリーは。
「今までに無い新しいストーリー! 誰にも予想がつかない!」とか何とか宣伝文句が付きそうだぜ。
こんなの、長門でも予測出来ないだろ。
「休憩しようと思ってレストランに向かったら拷問された」何てな。
ゆっくり羽を伸ばそうと思ったが、羽を有刺鉄線で絡め取られた挙げ句指を切られるなんて占い師でも分からないさ。多分。
……切り落とされた指は見ない事にしている。
怖いからでは無い。再生途中であろうグロテスクな短い歪な指を見たくないからだ。
おかげで殖装も解除出来ない。解除したら指がどうなっていることか想像できん。
俺としてはこのふかふかのベッドの感触をじかに味わいたかったがそうもいかない。仕方ない、か。
寝転がったまま首だけ動かし、時計を見た。
あと一時間後で放送らしい。迂闊に寝られないじゃねえか。どうしてくれんだ、全く。
目を覚ましたら12時を過ぎていて、適当に歩き回ったら禁止エリアに突入しオレンジ色のスープに早変わり。
俺に「格」とやらなくても、そういう事態だけはなんとしてでも回避したい。
あのマジックショー仕掛けのトラップはこのガイバー状態でも発動するだろう。
じゃなきゃユニットを支給するはずが無いしな。
さて、どうしようか。
前にも同じような事を考えたが、この「どうしようか」は今の行動では無く放送後の行動を考える「どうしようか」だ。
……そうだな。今度からは少し戦術や戦略というものを考えてみようか。
格も経験もゲームのように簡単に積めるものでは無い。
ならば、「普通の高校性」なりに脳みそを働かせるまでだ。
雨蜘蛛のおっさんに荷物を分けてしまった為か、こっちには戦力と呼べる程の品は残っていない。
中身も得体も知れないSDカード、ス○ールライトとビ○グライトがくっついたような効力を持つ銃、
水があれば肥料も土もいらず、ジャックの豆の木のように伸びてくれる木の種、だ。
特に何なんだ、この銃は。
ド○えもんの四次元ポケットから盗んで来たのだろうか。
使いようによっては便利だろう。
が、使える回数に制限があるらしい。10回までしか使えないとか。
あいつらが使用している可能性もあるから、多くて6、7回と見積もった方がいいかな。
さらに、……説明書によると、効力も長くは続かないそうだ。そのまま読むぞ。
「一、二時間ぐらいで効力が戻るかもなぁ~くーくっく」
だそうだ。
まぁ何だ、もう少しまともな説明を書いて欲しい。アバウト過ぎじゃねえか?
残り回数は分からず、効力はそれ程長続きしないのか……。
目盛りを「大」に合わせ、自分に撃って使った方が効率いいかもな。
敵に遭遇したら、ヘッドビームで奇襲をしかけ、ある程度交戦する。
実力差が大きいようなら自分に向けてこの銃を使い、いっきに方をつける。これでどうだ。
もう一人のガイバーに取った方法と殆ど変わっていないって? 別にいいだろ。
殺気や気配やら隠しきれないし隠し方が分からないから、出会ってすぐにメガ・スマッシャー! という訳にはいかんのさ。
発動までには数秒のタイムラグがある。威力は絶大だが、それが唯一の欠点だ。
……こんなんで戦術は練れているんだろうか? 三国志に出てくる数々の武将達を改めて尊敬したい。
いっそ、何も考えずにちまちまと攻撃した方がいいんじゃねえか?
――いや、それは避けたい。
……どうせ殺すなら、苦しまずに死んで欲しい。例え、それが誰であっても。
――仲間じゃない奴はどう死のうがかまわないんじゃないか?
もう一人の俺が囁いた。
うるせえよ。少しぐらい良心が残っていてもいいだろ。
弱い攻撃を蓄積して倒すより、会心の一撃を繰り出して一気に倒した方が効率がいい。
――「貴様に足りなかったのは悪としての覚悟、年季、実力」
黙りやがれ、蛇野郎。お前だって俺を殺せていないじゃないか。
そんな物はこれから作るんだ。
……何だってんだ、一体。
苛々してきたのでベッドから跳ね起きた。
迷うわけにはいかない。もう引き返せない。
全てはハルヒの為だ。
俺があいつを殺してしまった以上、責任を取らなければいけないんだ。
殺人に殺人を重ねるという形で。参加者を、皆殺しにするという手段で。
これが俺なりの罪滅ぼしだ。
……それ以外に何ができる?
神とやらにでも懺悔の言葉を言って許しを請えばいいのか?
その「神」がハルヒだったとしてもそうはしない。口先だけでの後悔なんぞ誰だって出来る。
だから俺は行動に移す。
もうこの手は血に染まっているんだ。手どころか全身血まみれになっても構わないぜ。
自分が殺される可能性だって十分にある。
そんなのは気にしていられない。
快楽殺人者とは違い、俺には、目的がある。
「ハルヒを生き返らせる」と決めた以上、手段はどうであれ最後の最後まで足掻かなければならないのさ。
道化は道化らしく生きてみせる。
例え指を切り落とされても。
例え手足がもげようとも。
もっと壮絶な拷問にあってでも。
地べたを這いずり回り、無様だと笑われてもいいから、――生き残ってやる。
今はまだ死ねない。死ぬとしたら……皆が生き返って、記憶を消して貰ってからだ。
これからは経験を積んでもっと強くなるさ。二度と不意打ちなんぞ食らう物か。
仲間の為だ。
何も考えずに殺人が悪だとか言う奴は偽善者に過ぎない。
楽しんで人を殺す奴はもっと異常だ。
……だから、俺は間違っていない。
「そうだろ…………?」
窓から外を眺める。
俺の気持ちと反して、外は綺麗に澄み渡っていた。
ふと、何故だか気がつくとSOS団の部室のことを思い出した。
窓際では長門が読書をしている。
俺と古泉はオセロや何やら、色々なゲームで遊んでいる。
朝比奈さんはあったかいお茶を入れて微笑む。
いつも通りの光景だった。
突然ドアがばたんと開かれて、中にハルヒが飛び込んでくる。満面の笑みを浮かべて。
これも、いつも通りの光景だった。
『みんないいかしら? 今日はすっごく面白そうな事を発見したんだから! それはね――』
世界がねじ曲がる。
ハルヒが、長門が、古泉が、朝比奈さんが、部室が消滅していく。
代わりに目の前に広がった光景は、あの広場。
長門は、隣にいるおっさんと共に『殺し合い』の開催を宣言し――
そして場所は、北高とは違う学校の教室の中へと変化して――
そこで、俺はハルヒを殺していた。
「………………っ!!」
頭を強く振り、壁に拳を打ち付けて目を醒まそうとする。ぱらぱらと壁の破片が落ちてきた。
くそっ……。何だよ今のは。白昼夢って奴か? それとも俺の脳が勝手に映し出した出来事なのか?
何回も見なくても分かっている。
・ ・
俺があの日常を壊したんだ。
これが「観察」のうちなら元に戻れるという可能性はあるさ。
……この手でハルヒを殺しちまったってのに、あのガキが悪いとか手が滑ったとか言い訳は出来ない。
俺が優勝しなくても、長門が何とかしてくれるとかは考えていない。
自分のケツは自分で拭かなきゃいけないだけさ。
だから俺は――今度からは確実に、手早く、参加者達を葬っていく。
間違ってなどいない。
全てが終わったら、「なかった」ことにしてもらうからさ。
長門。古泉。妹。朝比奈さん。
そして――ハルヒ。
「それまでは、待っていてくれよ……」
壁に寄っかかって、軽く息を吐いた。
今は、……休憩、だ。
大丈夫さ。
皆、元の日常に戻してやるから。
【I-3 コテージ内部/一日目・昼前】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】ダメージ(中)、疲労(極大)、左手薬指・小指・右手小指欠損(徐々に再生中)、0号ガイバー状態、
返り血に塗れている、精神的に不安定、強い決意
【持ち物】デイパック(支給品一式入り)、 SDカード@現実、
大キナ物カラ小サナ物マデ銃(残り9回)@ケロロ軍曹、タムタムの木の種@キン肉マン
【思考】
1:仲間も含めた参加者は全員殺す。そして、長門に仲間を蘇生してもらう。
2:コテージで休憩し放送を待つ。
3:島の南西を周り、見つけた参加者を殺す。
4:強くなりたい
5:午後6時に、採掘場で古泉と合流。
6:妹やハルヒ達の記憶は長門に消してもらう
7:博物館方向にいる人物を警戒
※ハルヒを殺したことへのショックでやや精神不安定ですが、理性はあります。
※アシュラマン・草壁姉妹の名前、容姿を知りましたが大体の感覚でしかわかっていません。
※ちぎれた指もガイバーの再生能力でそのうち再生します。
*時系列順で読む
Back:[[迷走失意 されどこの不運は連鎖のごとく]] Next:[[新たなる戦いの予感]]
*投下順で読む
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