夏、奈良の王者

京太郎「俺が三年生?」@ ウィキ内検索 / 「夏、奈良の王者」で検索した結果

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  • 夏、奈良の王者
    京太郎「俺、もう手は洗わないから」 久「勝手にいなくなって心配させといて初めに言うことがそれか!」ゴスッ 京太郎「ぐふっ」 久「それとなんか香水のにおいするんだけど……あんたほんとなにしてきたのよ」ギリギリ 京太郎「ちょっ、締まってる締まってる!」 まこ「まあまあ、少し落ち着いて話しませんか?」 京太郎「そ、そうだよ、とりあえず落ち着こうぜ」 久「……じゃあとりあえず手を洗ってきなさい」 京太郎「いやそれは……」 久「い い わ ね?」 京太郎「……はい」 久「はぁ? 牌のお姉さんに会った?」 京太郎「そうだよ! もうめっちゃやばかったんだって!」 久「……あのさ、嘘つくにしてももうすこしマシなのないわけ?」 京太郎「本当だって! 今でも胸...
  • 二年編
    ...ルウィンド 夏、奈良の王者 夏、修羅の国のクールビューティー 夏、大阪の魔物 夏、大阪の姉妹 夏、神代の姫 夏、一番目と二番目  (小学五年、嫉妬) 夏、スリーピングビューティ 秋、次の目標  秋、ロッカーの中  秋、月見の夜に  九月二十一日、プレゼントの意味  九月二十四日、お揃い 秋、まこの苦労日記その2  秋、キャットチャンバー  秋、初めての学校祭  秋、祭りの後と後の祭りは全然違う 秋、二人と一人 秋、牌のお兄さん 秋、こどな 秋、苗字と名前 冬、旅行に行こう 冬休み、小悪魔 冬休み、ゆきみだいふく  冬、記憶と縁 冬休み、神社の娘と王者の進路相談 冬休...
  • 冬休み、神社の娘と王者の進路相談
    京太郎「奈良かー」 久「奈良ねぇ」 まこ「なんじゃ、奈良になにか思うところでも?」 久「あそこは去年も行ったからね」 京太郎「色々疲れるんだよな……」トオイメ 久「あんたは暇そうにしてただけじゃなかったっけ?」 まこ「珍しく遠い目……なにがあったんじゃ」 京太郎「まぁ、あそこなら宿も取りやすいし、いいんじゃないか?」 久「そうね。なら早速連絡しましょうか」 京太郎「あそこの温泉はいいぞぉ。温泉……うっ頭が……」 まこ「本当になにがあった!?」 玄「いらっしゃいませ」 京太郎「久しぶり」 久「宥は元気?」 玄「お姉ちゃんはその……コタツムリ状態で」 久「コタツムリ?」 京太郎「それはあとで会いにいくからいいとして……」 ...
  • 夏休み、遠征初日
    久「……あいつ、なにやってんのかしら?」 部長「たしかに遅いね。出発までには間に合うって言ってたけど」 久「電話にも出ないし……」 部長「ちょっと心配だね」 久「……私は別に」 部長(とか言いながらすごい貧乏ゆすり……) 久「どうかしました?」 部長「どうもしないよ……あ、来たんじゃないか?」 京太郎「ちょっ、ちょっと待った!」 部長「慌てなくてもまだ電車は出ないよ」 京太郎「あ、そうですか」 部長「随分遅かったね。寝坊?」 京太郎「それと、ちょっと準備に手間取って」 久「……なにその荷物」 京太郎「なにって、遠くに行くなら色々必要になるだろ」 久「はぁ? 私は別に……」 京太郎「久ちゃんのじゃない、俺のだって」 ...
  • 冬、王者の休日
    透華「奈良に行きますわ!」 京太郎「あ、うん。いってらっしゃい」 透華「あなたも来なさい」 京太郎「いや、なんでだよ」 透華「今のあなたはこの屋敷の執事。雇用主の指示には従いなさいな」 京太郎「指示っつーか命令だよな」 透華「とにかく、今すぐ準備してくること」 京太郎「って追い出されたんだけど」 一「ほんと、いきなりだよね」 京太郎「もしかしてお前も?」 一「うん、ボクは昨日だけどね」 京太郎「つっても日帰りだろ? なにしにいくんだか」 一「透華自身は奈良にいる親戚を訪ねるつもりだと思うんだけど……」 京太郎「そういや、他のメンバーは?」 一「いないよ?」 京太郎「は? ハギヨシさんとかは?」 一「屋敷のことと風邪でダウンした...
  • 三月、おもちと温泉と
    久「温泉?」 京太郎「一泊二日で家族で行こうってことになったんだけどさ、久ちゃんもどう?」 久「いや、思いっきり家族旅行でしょ」 京太郎「母さんはオッケーだって。むしろ一発かませって言ってたし」 久「かませって……」 京太郎「まぁ、そこはあんまり真に受けないでくれ」 久「あんたのお母さんも相変わらずね」 京太郎「最近の変化といえば、年齢の話題に敏感になったってところかな」 久「そうなの?」 京太郎「アラフォーって言ったら大騒ぎする」 久「……それで一回痛い目見てるんだから気をつけなさいよ」 京太郎「だな……で、どうする?」 久「うーん……今回はパス」 京太郎「なんだよ、久ちゃん来ないのか」 久「そっちが良くても、こっちが気にするの」 京太...
  • 夏、再会
    『いよいよAブロック準決勝戦の開始です! 決勝に進めるのは二校のみ……はたして残り一つの枠に嵌まるのはどこだ――!?』 健夜『あの、二校のみって言った直後に残り一つってどういうことなのかな?』 『だからさぁ、例年通り白糸台の進出はほぼ確定として――』 健夜『ちょっ、まだ始まったばっかりなのにそういうこと言っちゃう!?』 久「始まったわねぇ、準決勝」 まこ「奈良の阿知賀は順調に勝ち進んどるの」 久「ここが正念場ね。白糸台はもちろん、千里山と新道寺だって紛れもない強豪だもの、本当に」 まこ「実感こみこみじゃな」 久「蓋を開けてみれば、勝ち進んでるのって知り合いのいる高校ばかりなのよね」 まこ「たしかに……にしても、昨日なにかあったんかい」 久「あら、どうして?」 まこ「顔に出とるわ」...
  • 初夏、個人戦9位と卓上の天使
    久「次は私の出番……バンバン稼ぐわよ!」 京太郎「あのさ、久ちゃん」 久「なに?」 京太郎「気合が入ってるとこ悪いんだけど……これから昼休みなんだ」 久「……ふぅ」シュル 久「もちろん知ってたわよ。これリハーサルだし」 まこ「ありゃあ、緊張しとるんかいの?」 京太郎「団体戦は今年初だしな」 優希「お腹減ったじぇ……」 久「さ、ご飯にしましょうか。ほら、早く早く!」 まこ「弁当は?」 京太郎「ああ、途中で買ってきた。自分の朝飯は忘れたんだけどな」 優希「案外抜けてるじぇ」 京太郎「タコス貰ってる身で言えることかぁ?」グリグリ 優希「あだだだだっ!」 佳織「た、ただいま戻りました」 「おー、ご苦労だぞ」 睦...
  • 初夏、久との対立
    京太郎「そんでさー、どう思うよ? やっぱ嫌われたかな?」 久「知らないわよ」 京太郎「素っ気ないなー。もしかして機嫌悪い?」 久「呆れてるのよ。あんなに突き放したのにまだ寄ってくるとはね」ハァ 京太郎「そんなため息つくと幸せが逃げちゃうぜ?」 久「それならあんたがいる時点でもう手遅れだから」 京太郎「そりゃ手厳しいな……で、話を戻すけどさ」 久「はぁ……だからあんたが誰に嫌われようと知らないって」 京太郎「気にしてくれよ―。だってめっちゃ可愛い子だったんだって」 久「あーもう、しつこいっ!」 京太郎「いでっ」 久「バカらし……お昼食べる時間がなくなっちゃうじゃない」 京太郎「あらま、今日はどこにも行かないのか?」 久「どうせ移動したってついてくるんでしょ」 ...
  • 夏、射手
    優希「大失点だじぇ!」 京太郎「よし、そこまでわかってるなら反省室行こうか」 優希「じぇっ!?」 京太郎「タコス、用意してるからさ」 優希「そういうことなら!」 和「反省室?」 久「別の場所に連れてくための方便ね。タコスでも買ってあげるんでしょ」 和「……先輩はやっぱり優しいですね」 久「本人に言ったら否定するか大げさに肯定するかのどちらかね」 久(それよりも優希……今回は落ち込んでなかった) 久(てっきりまた涙ぐんで帰って来ると思ったんだけど) 久(強がりか、それとも成長か) 咲「まこ先輩、いってらっしゃい」 まこ「おう」 久「まこ、しっかり頼むわ」 まこ「わかっとるけぇ」 玄「ただいまぁ……」 宥「あ、お...
  • 夏、決着
    恒子「ふー、あともうひとふんばりだー」 恒子「今のとこ順調に進んでるし、このままいってくれればなー」 恒子「でもちょっと盛り上がりに欠けるかなぁ……折角の決勝戦なのに」 えり「盛り上がりは私たちが演出するものではないと思いますが」 恒子「あ、お疲れ様でーす」 えり「まったく……あなたはいつも好き放題ですね」 恒子「いやぁ、それほどでも」 えり「褒めてません」 えり「いいですか? アナウンサーというのは――」 恒子(あちゃー、始まっちゃったよ……) 恒子(この人、こうなると話長いんだよね) 恒子(ここは適当に話を切り上げて……) 恒子「あっ、そういえば小鍛冶プロに飲み物買ってこいって言われてるんだったー」 えり「――ですから、人の目に触れるということをよく...
  • 初夏、県予選決勝戦
    京太郎「ふわぁ……もう朝か」 京太郎「ん……いい天気だな」 京太郎「さーて、顔でも洗って――」 京太郎「――目覚まし、止まってる?」 京太郎「え、じゃあ今は……」 京太郎「やべ、遅刻じゃん」 華菜「キャプテン、いよいよですね!」 美穂子「ええ」 華菜「今年こそあの天江を倒してやりますよ!」 美穂子「でも、強敵は龍門渕高校だけじゃないわ」 「私、大丈夫でしょうか……」 美穂子「自信を持って、文堂さん。あなたは自分の実力でここにいるの。それは確かなことだから」 華菜「そうだし、文堂の位置だったらエースとはまず当たらないから大丈夫だー」 「華菜ちゃん、その励まし方はどうなの……」 「それ以前に、中堅にはあのプレイヤーがいる……個人戦9位の」 ...
  • 夏、最後の夜
    ネリー(最後の局、ネリーが上がるつもりだったのに……) ネリー「……」ムスッ 京太郎「なに不機嫌な顔してんだよ」 ネリー「キョウタロウ……」 京太郎「ダントツ一位で通過じゃないか」 ネリー「それは当たり前だよ」 京太郎「ま、わかってるよ。最後の最後にあいつにツモられたのが気に入らないんだろ」 ネリー「サキから直撃取るつもりだったのに……」 京太郎「そんで見事叩き伏せて決勝戦へってつもりだったわけか」 ネリー「だってそれくらいだとわかりやすいでしょ? スポンサーもキョウタロウも」 京太郎「なんでそこに俺を並べるかな……」 ネリー「生涯賃金の半分、くれるかなって」 京太郎「進路さえ不透明なのにそんな約束ができるか」 ネリー「ふぅん、暢気だね」 京太郎「...
  • 夏、失くした記憶のありか
    京太郎「またな、小蒔」 小蒔「はい……私、頑張ります!」 京太郎「はは、うちの一年坊、あんまいじめないでやってくれよ……じゃ」ポンポン 小蒔「あ……」 小蒔(熱が離れていきます) 小蒔(別れの時間……この感覚にはいつまでも慣れる気がしません) 小蒔(とは言っても、京太郎様との別れはまだ三度目です) 小蒔(去年の夏と、年末年始……そして今) 小蒔(私は去年の夏、運命の人と出会った……でも) 『私、運命の人に出会っちゃったんです!』 小蒔(それだけじゃ、ないような……) 小蒔(私と京太郎様が出会ったのは去年の夏) 小蒔(そもそもどうして私は去年、インターハイに……) 小蒔(それに、京太郎様や霞ちゃんたちが私を見る目……) 小蒔(なにか違うものを…...
  • 夏、飛翔
    由暉子「戻りました」 爽「おお、よくぞ戻ってきた! 由暉子よ」 揺杏「なんでドラクエ風?」 爽「そなたが次のレベルになるには……」 誓子「はいそこまで」 由暉子「本当はもうちょっと稼ぎたかったんですけど」 成香「そんな! 十分すぎます!」 揺杏「だなー。私らの尻拭いしてもらって贅沢は言えないしさ」 爽「贅沢を言えるのは私だけだな」 誓子「爽の戯言は置いておいて、お疲れ様」 由暉子「はい」 由暉子「……見ててくれたでしょうか?」 誓子「……きっと見てたと思う」 由暉子「そうでしょうか?」 誓子「そうよ」 成香「ちかちゃん……」 揺杏「やれやれ、あんな思いつめた顔してたのにさ」 爽「あのー、私の見送りは?」 ...
  • 夏、一閃
    「ん~、こんなとこやね~」 恭子「あの、この格好は?」 「末原ちゃん、二回戦で頑張ったからご褒美?」 恭子「はぁ」 洋榎「とかなんとか言いつつもしっかり着替えとるわ」 絹恵「意外に気に入ってたり?」 由子「リボンかわいいのよー」 恭子「……漫ちゃん、ちょいこっち」 漫「なんで私!?」 揺杏「今日の衣装はこんな感じかなー?」 由暉子「どうでしょうか?」クルッ 誓子「うーん、パッと見じゃ昨日までとの違いはわからないかな?」 爽「チカもまだまだだな」ウンウン 誓子「じゃあ爽はわかるの?」 爽「わからんね!」 成香「きっぱり言い切りました……こわいです」 揺杏「もうみんなどこ見てんのさ。ここだよここ」 誓子「……どこ...
  • 初夏、鏡
    優希『ローン! 跳満だじぇ!』 京太郎「あいつ飛ばしてんなぁ」 京太郎「ま、そのうち失速するのも目に見えてるんだけど」 京太郎「さて、みんなに差し入れ持ってってやるか」 「わぁ……さすがです!」 京太郎(なんだあの子、小学生?) 京太郎(一人で歩いてて大丈夫かな) 「ね、ねえ君?」 「え? マホですか?」 「良かったらおじさんと――」 京太郎「はいはい待たせてごめんなー。さあ行くぞー」 「わわっ」 京太郎「……ここまで来れば大丈夫そうだな」 「あの、マホどうして連れてこられたですか?」 京太郎「あのな……」 「あっ、まさか……!」 「これがいわゆるナンパなんですかっ!?」 京太郎「違うから、全然違うから」...
  • 夏、暴風
    優希「ん……」ピクッ 優希「……」ガバッ 優希「――朝だじぇ!」 和「ゆーき、うるさい……」 咲「う~ん……」 まこ「ふわぁ……まだ早いわ」 優希「何を言っているんだじぇ。今日は待ちに待ったラスボス戦! 気合入れていくじょ!」 優希「てなわけで先輩にタコスもらってくる!」 まこ「まだ寝とるじゃろうに……」 和「あれ、そういえば部長は……?」 咲「ん、朝……」 優希『先輩、ターコースー!』ドンドン 京太郎「うっせぇ……まだこんな時間じゃねえか」 京太郎「無視しよ……」 優希『ターコースー!』ドンドン 京太郎「……」 優希『ターコースー!』ドンドン 京太郎「……」 優希『ター...
  • 夏、向かい風
    恒子『次鋒戦っ、終了――!』 淡「ふむふむ、スミレもやるね!」 「私も部長相手だと負け越すしなぁ」 淡「あんなに鳴いてると窮屈だよねー」 「お前は容赦ないなー……」 菫「戻った」 照「おつかれ」 菫「今日はお前が稼いだ分、減らさなかったぞ」 照「うん、ありがとう」 菫「……なんだかお前にお礼を言われると落ち着かないな」 照「むっ」 菫「ふっ、冗談だ」 「私もそろそろ……」 菫「ああ、頼む。あと清澄には気をつけるように」 「わかりました」 照「尭深」 「はい?」 照「あの女には負けないで」 「はぁ」 「なんか先輩、ピリピリしてないか?」 淡「そう? 私と話してる時と似た感じだけど」 ...
  • 夏、勝敗の後に残るもの
    『大将戦終了――!』 京太郎「終わった、か」 まこ「中々危うかったのぅ」 久「姉帯さんに石戸さん、とんでもない力の持ち主には違いないけど……」 『激闘を制し、一位で通過したのは――姫松高校です!』 久「蓋を開ければ姫松が一位でうちが二位」 久「咲が手を抜いていたわけではないんでしょうね」 優希「でも、咲ちゃん最後は驚いた顔してたじぇ」 和「まるで想定外のことが起こったような、そんな顔でした」 まこ「ふむ、たしかに最後のカンは意味不明じゃったな」 久「意味不明ってより不発ね。当たりを引けてたら一位抜けだったもの」 京太郎「……」 京太郎(あの絶一門……間違いなく石戸のだ) 京太郎(ということは、あれを降ろしたのか) 京太郎(去年の夏、小蒔を乗っ...
  • 夏、二度目の邂逅
    誓子「ごめん、点棒減らしてきちゃった」 成香「だ、大丈夫ですよ。私の失点に比べたら……」シュン 揺杏「こらこら、励ます側が落ち込んでどーすんのさ」 成香「申し訳なさがいっぱいです……」 誓子「元気出して、後の三人がカバーしてくれるから……ね?」 成香「……はい」 揺杏「やっべーな、期待されちゃってるよ」 爽「その期待に応えられるように頑張って! そして私に楽させて」 揺杏「本音本音」 由暉子「……」シュッ 揺杏「ユキはなにしてんの?」 由暉子「せっかくだからポーズを考えとこうと思って」 揺杏「ポーズ?」 由暉子「二つに絞ったんですけど、どっちがいいと思います」 揺杏「あー、どっちもいいと思うよ、うん」 由暉子「悩みどころです……」 ...
  • 三年編
    優希との出会い 春、和の初恋? 春、インハイチャンプ  四月十八日、復讐帳 初夏、最後の一人  (中学二年、三月、照との別れ) 初夏、不和 和の悩み 咲との微妙な関係 優希の好物 初夏、合宿 初夏、家庭訪問@原村家 初夏、最後の県予選 初夏、鏡 初夏、見えない彼女の見つけ方 初夏、決意 初夏、県予選決勝戦 初夏、東風とビギナーズラック 初夏、個人戦9位と卓上の天使 初夏、花天月地――嶺上の花と海底の月  そのころの阿知賀編 初夏、男子個人戦 初夏、南風 初夏、代償 初夏、いつも傍にあるもの 六月十七日、料理の練習 初夏、好きこそものの上手なれ 初夏、お兄ちゃんと一緒...
  • 夏、ストーカーズ
    三年、夏、ストーカーズ 京太郎「うーむ」 和「どうかしたんですか?」 京太郎「どうも最近、誰かに見られてるような気がして」 和「えっ」 和(も、もしかして目で追ってるのに気づいてくれたんでしょうかっ) 和「せ、先輩――」 京太郎「とりあえずそこの二人、出てきなさい」 優希「じぇっ」ガタッ 咲「わっ」ガタッ 和「ふ、二人とも何してるんですか!?」 優希「のどちゃんに怪しい動きがないか監視中だじぇ」 咲「わ、私は京ちゃんが変なことしないように」 京太郎「片付けしてる最中になにが起こるっていうんだよ……」 和「と、とにかく! 先輩の言ってる視線は二人のことじゃないんですか?」 京太郎「……お前ら、放課後に俺のことつけたりしてるか?」 ...
  • 夏、全国へ
    久「乗り遅れるわよー」 京太郎「わかったって。染谷、急ぐぞ」 まこ「は、はい」 京太郎「セーフっと」 まこ「はぁ、はぁ……」 久「席はどこだっけ? 二人共切符は?」 京太郎「ちゃんと持ってるよ。えっと……多分前の方じゃないか?」 久「じゃ、行きましょ」スタスタ 京太郎「久ちゃん元気だなー」 まこ「全国大会だからじゃないですかね?」 京太郎「気合が入ってるってとこか。まぁ、たしかにすっきりした顔してるよな」 まこ「先輩、なにかしました?」 京太郎「覚えはないな。……てかなんだよ、なにかあったらいっつも俺か」 まこ「実際そうでしょうが」 京太郎「そうかなー……そうかも」 まこ「それにしても、新幹線で東京……そんでもって宿泊ですか」 ...
  • 初夏、合宿
    優希「あー、今日も打ったじぇー」 咲「もうくたくただよ……」 優希「あれだけ無双しておいてよく言うじぇ……」 和「……」 『また麻雀か。遊びは程々にしておきなさい』 和「あと二週間……」 優希「のどちゃんどした? 恋の悩み?」 和「……遊びなんかじゃありません」 優希「わお、まさかの本気発言。これは応援せざるを得ないじぇ」 和「何言ってるんですか。ゆーきも頑張ってください」 優希「え゛、まさかのトライアングル」 咲「片岡さん?」ゴッ 優希「ひぃっ、私は巻き込まれただけだじょ!?」 和「みんなで頑張りましょう、県予選」 優希「あれ?」 咲「えっ」 和「二人共、どうかしました?」 咲「な、なんでもないよっ」 ...
  • 初夏、南風
    久「さて、明日ね」 京太郎「いよいよか」 久「日程は予選一日に本戦一日……駆け足ねぇ」 京太郎「去年はもうちょい余裕あったよな」 久「まぁ、団体戦の方も色々変わってたみたいだけど」 京太郎「そうだな……」 久「……」 久「もしかして、緊張してる?」 京太郎「そりゃあな。試合の前はこうなるよ」 久「ふーん」 京太郎(こんな時、どうしてたっけ?) 『京ちゃん、頑張って』 京太郎(……そうだ、照ちゃんがいたんだ) 久「だったら、こんなのはどう?」ギュッ 京太郎「……ちょっと暑い」 久「じゃあもっと暑苦しいことしちゃおうか……たとえばこんな――」 久「――んっ」チュッ 久「ま、今は頬で妥当かしらね」 京太...
  • 初夏、決意
    久「今日もご苦労様、みんな」 優希「楽勝楽勝! この調子で明日もやってやるじぇ!」 和「私はいつも通り打つだけですから」 京太郎「そういや、合宿のあとからぬいぐるみ抱えて打ってるけど、なんかあるのか?」 和「そ、それは……」 京太郎「え、聞いちゃいけなかった感じ?」 和「そういうわけでも、ないんですけど……」 久「はいはい、そこまで。女の子同士の秘密よ」 京太郎「なんだよ、じゃあ俺以外知ってるのかよ」 まこ「まあ」 咲「はい」 優希「大したことじゃないじぇ。のどちゃんはねるとき――もがっ」 和「ゆ、ゆーきっ」 久「というわけで、無理に聞き出すような真似は禁止ね」 京太郎「いや、てか大体わかったから。片岡が口滑らせたおかげで」 久「あらら、...
  • 初夏、代償
    京太郎「何食おうかなー?」 京太郎「ゲン担ぎにトンカツとかか?」 京太郎「うーん、今更だしな」 美穂子「京太郎さん?」 京太郎「お、みほっちゃん」 美穂子「お昼はもう?」 京太郎「いや、これから。なににしようか迷ってて」 美穂子「そうですか……」 京太郎「みほっちゃんはもう済ませたのか?」 美穂子「あ、華菜たちと約束してますから」 京太郎「あの猫娘ね」 美穂子「みんなで食べられるように重箱を持ってきたんです」 京太郎「じゅ、重箱か……」 京太郎(自分だって試合があるだろうに……) 京太郎(さすがというべきかなんと言うか) 美穂子「それで、あの……一つだけお願いがあるんですけど」 美穂子「ダメ、ですか?」チラッ ...
  • 初夏、不和
    咲「ツモ、8000・4000……これで終わりですね」 京太郎「また宮永の一人浮きか」 久「んー、やっぱ強いわね」 京太郎「あの姉あってこの妹か」 久「でも、ちょっと喜ばしくない事態もね……」 和「……」ギリッ 京太郎「あそこまで突き放されちゃあな」 久「気の毒かもしれないけど、問題はそっちじゃないのよね」 京太郎「じゃああそこで死んでる片岡の方か?」 久「あの子は図太そうだし大丈夫でしょ」 京太郎「まこっちゃんも大丈夫だろうし……じゃあ宮永が問題だってのか?」 久「あんな顔しながら麻雀されちゃね」 咲「今日はもう帰ります」 和「待ってください!」 咲「またですか」 和「……認めません」 咲「別にあなたに認められるためにやっ...
  • 再会の幼馴染編
    入学式、久との再会 春、美穂子登場 春、二人のあいだにある壁 美穂子再び 初夏、久との対立 初夏、美穂子への依頼 初夏、美穂子との特訓 初夏、決戦前夜 決戦 初夏、リスタート
  • 一年編
    入学式、久との再会 春、美穂子登場 春、二人のあいだにある壁 美穂子再び 初夏、久との対立 初夏、美穂子への依頼 初夏、美穂子との特訓 初夏、決戦前夜 決戦 初夏、リスタート (その後の美穂子) 夏、新たな出会い 夏、欠けた月 夏、初めての執事(アルバイト) 夏、衣の麻雀講座 今宵、月が満ちるとも 夏休み、遠征初日 夏休み、松実姉妹 夏休み、遠征二日目――鹿児島 夏休み、眠り姫 夏休み、遠征三日目――大阪 夏休み、目覚めぬ未来 夏休み、遠征四日目――岩手 夏休み、八尺(実際には六尺五寸) 夏休み、遠征最終日――東京 夏休み、グランドマスター 夏の始まり 秋、バイト執事再...
  • バイトで執事編
    夏、新たな出会い 夏、欠けた月 夏、初めての執事(アルバイト) 夏、衣の麻雀講座 今宵、月が満ちるとも
  • その他
    中学二年、三月、照との別れ――if 中学三年、if、これからもずっと  もしもの未来、ある日の朝  二年、if、冬の二等辺三角形 一年、初夏、決戦前夜――if 一年、今宵、月が満ちるとも――if 一年、秋、祭りの後で――if 一年、エピローグ――if 一年、三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)――if 二年、夏、スリーピングビューティ――if 二年、秋、初めての学校祭――if 二年、秋、こどな――if 二年、冬、鎖でつなぐもの――if 二年、三月、湯煙大作戦――if 三年、if、魔物に愛された男 三年、夏、一足先の出立・一番星――if 三年、if、両手に抱えきれないほどの花を 三年、夏、クレプスキュール――if  三年、夏、クレプスキュール――i...
  • 初夏、家庭訪問@原村家
    「学校ではちゃんとやっているのか?」 和「成績は落ちてないはずです」 「それならいいが……麻雀はまだ続けてるのだったな」 和「はい」 「前にも言ったと思うが、遊びは程ほどにするように」 和「……はい」 「麻雀は運に左右される不毛なゲーム……東京の進学校を蹴ってまですることではないと思うがな」 和「友達が、できたんです」 「その友達が将来何の役に立つ」 和「そういう問題じゃ……!」 「遊びを許すのは夏までだ」 和「お父様!」 「和、いいな?」 和「……はい」ギリッ 和「……」ボー 優希「咲ちゃん、のどちゃんが箸持ったままフリーズしてるじぇ」 咲「どうしたのかな? なんかボーッとしてるけど」 優希「ふむふむ……つまり...
  • 夏、プライスレスなもの
    三年、夏、プライスレスなもの 京太郎「あー、もう勉強したくない……」 久「受験生の本音よね、それ」 京太郎「俺、進学するかどうかも怪しいんだけどな」 久「さしあたっては目前の定期テストのためね」 京太郎「この世からテストなんて消えてしまえばいいのに……」 久「でも、なんだかんだでいつも平均点くらいはキープしてるじゃない」 京太郎「それはなぁ……栄養ドリンクとコーヒーのおかげだし」 久「ようするに一夜漬けね」 京太郎「テスト終了後にはゾンビが出来上がります」 久「むしろテスト終わったからってはしゃいでるでしょ」 京太郎「じゃあきっと哲学的ゾンビなんだ」 久「はいはい、夏休みが補習で潰れないように頑張ってちょうだい」 京太郎「はい部長からのプレッシャー追加です」 ...
  • 夏、勝敗の後に残るものA
    『大将戦終了――!』 京太郎「終わった、か」 まこ「中々危うかったのぅ」 久「姉帯さんに石戸さん、とんでもない力の持ち主には違いないけど……」 『激闘を制し、一位で通過したのは――姫松高校です!』 久「蓋を開ければ姫松が一位でうちが二位」 久「咲が手を抜いていたわけではないんでしょうね」 優希「でも、咲ちゃん最後は驚いた顔してたじぇ」 和「まるで想定外のことが起こったような、そんな顔でした」 まこ「ふむ、たしかに最後のカンは意味不明じゃったな」 久「意味不明ってより不発ね。当たりを引けてたら一位抜けだったもの」 京太郎「……」 京太郎(あの絶一門……間違いなく石戸のだ) 京太郎(ということは、あれを降ろしたのか) 京太郎(去年の夏、小蒔を乗っ...
  • 夏、神代の姫
    京太郎「ふわぁ~」 京太郎「今日も今日とて久ちゃんの応援だな」 京太郎「……顔洗お」 京太郎「あー、やっぱ跡残っちゃってる」 京太郎「あんなに強く吸うから……」 コンコン 京太郎「あれ、久ちゃんたちかな。こんな早くに」 コンコン 京太郎「はいはい、わかったって」ガチャ 美穂子「お、おはようございます」 京太郎「……俺、寝ぼけてる?」 美穂子「えっと、寝癖ならありますけど」 京太郎「あー、まだ顔洗ったばっかなんだよ」 美穂子「じゃあ直してあげますね」 京太郎「あ、はい」 美穂子「――♪」 京太郎「……」 京太郎(これは夢だろうか) 京太郎(朝早くみほっちゃんが訪ねてきたと思えば、寝癖を直してく...
  • EX
    小学二年、出会い 小学五年、幼馴染 小学五年、嫉妬 小学五年、十月二十七日、憧憬 小学五年、二月十八日、ケーキのようなパフェのようなプリン 中学一年、秋、約束 中学一年、十一月十一日、細長い棒状のお菓子 中学二年、初夏、ゆみとの出会い 中学二年、夏、試合観戦 中学二年、元日、二人の願い 中学二年、三月、照との別れ 中学三年、初夏、空白
  • 夏、欠けた月
    「砂糖とミルクはどうします?」 京太郎「あ、ミルクだけ入れてください」 「はーい、ちょっと待っててくださいね」 京太郎「うーむ、わけがわからないままここに通されたけど……」 京太郎「うん、悪くない」 京太郎「かわいいメイドさんがいるってとこが特に」 「あら、それって私のことですか?」」 京太郎「聞かれちゃってました?」 「ふふ、それはもうしっかりと」 京太郎「盗み聞きなんてひどいじゃないですか」 「聞こえちゃったんです。はい、ミルクティーが入りましたよ」 京太郎「あ、どうも」 ハギヨシ「お待たせしました」 京太郎「さっきの執事さん」 ハギヨシ「萩原と申します。先ほどの非礼、お許し下さい」 京太郎「あれですか……というかどうやったのかが気...
  • 初夏、将来の夢
    京太郎「よう、今日は遅いな」 和「掃除当番です」 京太郎「そっか、俺は別件だけどな」 和「なにかあったんですか?」 京太郎「ああ、進路相談がどうたらでさ」 和「進路……先輩は進学するんですか?」 京太郎「ああ、それな……正直考えてない」 和「……え?」 京太郎「だから呼び出されたんだよなぁ」 和「部長と一緒の大学にいくものと思ってたんですけど」 京太郎「久ちゃんと一緒のとこな……そこまで勉強は得意じゃないんだけど」 和「わ、私でよければ教えますからっ」 京太郎「いや、たしかにお前は頭良さそうだけど、後輩に勉強教わるってどうなのよ」 和「ですけどっ」 京太郎「あーもう、お前が心配することじゃないっての!」ワシャワシャ 和「きゃっ」 ...
  • Aルート
    夏、勝敗の後に残るものA (中学一年、秋、約束A) 夏、再会 エピローグA エンディング――約束の行方
  • 初夏、ライバル
    京太郎「いやいや、久ちゃん快勝だな」 久「当たり前でしょ……ままならない相手もいるけど」 京太郎「みほっちゃんか」 久「県予選は今日で最後。勝ち残ってきた相手の中にあの女がいる」 京太郎「つってもちょくちょく当たってたよな」 久「だからこそよ。これまで明確な勝ち負けはなかった……でも、今日は違う」 京太郎「燃えてんな……お、噂をすればだな」 美穂子「あ、京太郎さんと――竹井さん」 久「私のことはおまけってわけ?」 京太郎「久ちゃん、やめろよ」 美穂子「私は私の精一杯をぶつけるだけです。それは誰が相手でも変わりません」 久「まぁいいわ……今日は負けないから」 美穂子「私も負けません」 久「行くわよ、京太郎」ガシッ 京太郎「あ、ああ……またな」 ...
  • 初夏、縺れた糸
    京太郎「ただいまーっと」 まこ「結構時間かかってたみたいですけど、なにかありました?」 京太郎「まぁ、色々な。そういや久ちゃんは?」 まこ「部長も外の空気吸ってくるって言うとりましたけど」 京太郎「まだ戻ってないんだな。悪い、ちょっと探してくる」 まこ「電話かけた方が早いんじゃないですかね?」 京太郎「それもそうだ。それじゃあ……」プルルル 『――この電話番号からの電話はお受けできません』 京太郎「……」ツーツー まこ「出ました?」 京太郎「着信拒否されてる……」 まこ「はぁ?」 京太郎「くそっ、なんだってんだよ……!」ダッ まこ「あ、ちょっと――」 まこ「……ああもうっ、うちの先輩方はもうちっとでいいから後輩を気にかけるべきじゃろが!」 ...
  • 初夏、決戦前夜
    美穂子「今日はこれぐらいにしましょう」 京太郎「んー、つっかれたー」 美穂子「すごい集中力でした……よく頑張ったと思います」 京太郎「ならさ、ご褒美とかダメ?」 美穂子「そもそも麻雀を教えてって言ってきたのは誰でしたっけ」ジトッ 京太郎「うっ、冗談だって。だからそんな目で見ないで――」 美穂子「特別ですよ?」 京太郎「――って、マジ?」 美穂子「嫌なら別にいいですけど」 京太郎「いや、嫌じゃない。ウェルカムだ」 美穂子「ならなんでも言ってください……えっちなこと以外で」 京太郎「……信用なくない?」 美穂子「自分の胸に手を当てて考えてみたらどうですか?」 京太郎「……とりあえず外出ようか」 美穂子「あの、本当にこれでよかったんですか?」 ...
  • 夏、大阪の魔物
    京太郎「もうそろ久ちゃんの出番か……試合の前にジュースでも差し入れしようかな」 京太郎「えっと、何好きだったっけな」 京太郎「……無難にミルクティーだな。部室でも飲んでるし」ゴトン 京太郎「あれ? なんで水? 間違って隣押したかな」 京太郎「ってか、なんか視界が……」 京太郎「……やばい、倒れる――」グラッ 「あらら、大丈夫ですかーぁ?」 「もしもし、お兄さーん?」 「……気ぃ失ってるみたいやねーぇ」 京太郎「……超だるい」 京太郎「ここ、どこだよ」 「あ、目が覚めたんですかーぁ?」 京太郎「……ナースさん?」 「いえいえ、まだ高一ですよーぅ」 京太郎「白衣の天使に年齢なんて関係ないだろ」 「お兄さん大丈夫ですかーぁ? 主に頭と...
  • 夏、大阪の姉妹
    「もう快っ勝やな」 「油断してしてはるとつまづきますよ?」 「さっきセーラからジュース代ふんだくっ……やなくてもろたし、言うことなしや!」 「それとこれと関係あらへんでしょ」 「もうこれで団体戦の汚名はすすがれたに違いないっ」 「どうして人からお金とって汚名返上ですか」 「恭子……もうちょいツッコミの温度上げてくれへん?」 「そうは言うても、さっき愛宕プロから調子乗らせるなって釘刺されましたから」 「まさかのおかん直通!?」 久「どうして、どうしてなのよ……」 「……泣いとる人とすれ違ったときはどうボケたらええんやろな?」 「ボケることから頭離してください」 「うちからボケとツッコミを取ったら、ただの麻雀が強い美少女になってまうやろ」 「十分やないですか」 ...
  • 初夏、団体戦決着
    『これはすごい大番狂わせですね……』 久「……」 『長野県予選決着! 勝者は――』 京太郎「……やっぱりこうなったか」 まこ「先輩?」 京太郎「いや、なんでもない」 『――龍門渕高校です!』 久「なに負けてんのよ……」 京太郎「……ちょっと外の空気吸ってくる」 久「あの女のところに行く気?」 京太郎「んなわけないだろ。散歩だよ」 まこ「先輩、どうかしたんですかね?」 久「どうかしらね……私もちょっと出てくる」 華菜「先輩……ご、ごべんなざい……」 美穂子「いいの、泣かないで……来年、また頑張りましょう?」 華菜「でも……」 美穂子「あなたの責任じゃないわ」 美穂子(龍門渕高校の天江衣さん……あんな子が長...
  • 初夏、男子個人戦
    京太郎「咲、喉渇いてないか? お茶あるぞ」 咲「別に……」 京太郎「じゃあ腹減ってないか? さっき購買で菓子パン買ってきたんだ」 咲「だ、大丈夫だから……」 京太郎「あ、肩揉んでやろうか? お前はあんまこってなさそうだけど――」 咲「あーもうっ、あっち行ってて!」 久「……なにかしら、あれ?」 まこ「ふむ、思春期の妹にかまう世話焼きな兄、デリカシーに欠けるエディションっちゅーところかの」 久「妹と兄、ねぇ」 まこ「昔馴染みということじゃ。前からあんな関係だったのかもしれんの」 久「なんにしても、私の知らない時期なのよね」 和「先輩と咲さん、なんだかいつもより距離が近いように見えますね」 優希「もしかして、一線を超えてしまったとか?」 和「そ、そんなオカルトあ...
  • 夏、新たな出会い
    久「にしても暇ね」 京太郎「しょうがないだろ。常時面子が足りないんだから」 久「こうして自動卓があるだけ奇跡みたいなものか」 「お、君たち来てたのか」 京太郎「おはよーございます」 久「今日も三麻やります?」 「その前に、はいどうぞ」 京太郎「これ、アイスですか?」 「今日も暑いからね」 久「部長自ら買い出しですか」 「部長って言ってもこんな部だからね」 久「それじゃ、ありがたくいただきます」 久「ロン、8000……これで終局ね」 京太郎「うあー、また久ちゃんがトップかー」 「やっぱり強いな。インターミドルで福路美穂子と互角以上に渡り合っただけはあるね」 京太郎「部長、それは……」 久「いいわよ、別に。そのうちリベンジするつ...
  • 夏、第二回戦開始
    京太郎「……」 和「先輩、あーんしてください♪」 咲「きょ、京ちゃん、これ美味しいから食べてみて」 京太郎「お前らさ、俺に自由に食べるって選択肢はないのか?」 久「ないわねぇ」 まこ「ないじゃろな」 京太郎「こら、なんでそこが答える」 優希「まったく、二人はもうちょっと余裕を持つべきだじぇ」ヤレヤレ 和「……」ピキッ 咲「……」ピキッ 京太郎「あー、落ち着け落ち着け、とりあえず落ち着け」 まこ「相変わらずじゃの、あそこらへんは」 久「あれだけほったらかしにされてたら、しょうがないんじゃないかしらね?」 京太郎「おーい、加害者と被害者と傍観者で一番悪いのは傍観者だぞー」 久「いや、その理屈はおかしい」 まこ「普通に考えてやら...
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