教育学

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教育学 - (2010/06/25 (金) 01:55:21) のソース

教育学は、教育に関する研究、または教育という事象を研究する学問。

教育学は、基本的には、よりよく生きることのできる人間を育成する活動という研究対象によって定義され、研究方法によって定義される学問ではない。教育学は、哲学・歴史学・社会学・心理学・法学・行政学・経営学などの諸学問を基礎に据え、あるいは応用することで、さらなる発展と新しい視点を獲得して来たと言える。そのため、ときに個の「学」としての堅牢さが不十分であるとか、学問のアイデンティティーが未完成であるとかという指摘を受けることがある。例えば、哲学教育や心理学教育といった教育体系は成立し得るが、教育学に関する教育体系としての教育学教育や、或いは教育学に関する教育を学問的に考究する教育学教育学などのような学問の成立にまでは至っていない。

一方、このアイデンティティーが未完成な状態の中にこそ、教育学の特質を見いだそうとする捉え方もある。教育学では、教育という媒介項をもとに学際的知見を成立させることも可能である。このような学際性こそが教育学の特徴的な個性であり、教育の現象を論じるためには不可欠な態度であるとも言える。古来より、どのような社会にも教育は不可欠であり、教育に関する専門的知見は常に必要となる。その限りで教育学は不滅の学問である。もっとも、不滅の学問として単に学問的な伝統を維持することが重要なのではなく、必要に応えるべく高度な知的生産や探求の継続が求められる。

「教育学の研究課題」
教育学の研究課題には、次のようなものが含まれる。

・教育という活動及びそれに関連する学び・学習などの行為。 
・教育の対象たる人間のあり方、またその心理や行動。 
・教育に関わる価値理念・概念。 
・教育に関わる社会環境、社会制度(教育制度)、法令(教育法)・政策(教育政策)。 
・教育に用いられる施設(教育施設)や用具。 
・教育する側の人間(親・教師など)。 
・教育の技法(教授法)。 
・教育に関わる以上の歴史(教育史)。 
・教育学そのものの目的・方法・歴史(教育学方法論・教育研究法・教育学史)。 

-[[教育方法学]]
-[[教育教養]]