Fate/Reverse ―東京虚無聖杯戦争―内検索 / 「東京都&ゴジラ」で検索した結果

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  • 東京都&ゴジラ
     東京がある限り、奴は何度でもやって来る―――――。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆  この東京都内の三画の令呪。  それは、2012年に完成した東京スカイツリーをはじめとする三つの重要区域に、それぞれ一画ずつ配置されていた。  東京に、「奴」を呼び出すのは、東京自身であると言っているかのようである。  おかしな話ではない。  多くの人の意思が介在する、この東京という町。  そこに集中した魔力や、元々のこの地の地脈や霊脈を考えれば、サーヴァントを呼ぶに十分な力を持っていても変な話ではないのだ。  必ずしも、意思を持つものばかりが魔術師の資格を持つとは限らない。  あらゆるものが、この東京に連れてこられるように。  たとえここが偽りの東京都であったとしても、その力まで持ってきているとするのなら――。  東京の方から、ヤツを呼...
  • クラス別一覧(異)
    ...HmRw.6 85 東京都&ゴジラ 東京都 ゴジラ ゴジラ ◆CKro7V0jEc 95 アエ&ミュータント SCP-811“沼女”、またの名をアエ ミュータント フー・ファイターズ ◆cT.c4WK4wQ 111 ルーラー/『Mephilas』 ルーラー 悪質宇宙人 メフィラス星人 ◆CKro7V0jEc 113 虐げられた者たち SCP-189-JP-1A-001/門番 モンスター はぐれメタルキング ◆mMD5.Rtdqs 118 サイタマ&セイヴァー サイタマ セイヴァー 一ノ瀬はじめ ◆tHX1a.clL. 119 巴マミ&ドリフター 巴マミ ドリフター 島津豊久 ◆iptsD/oRxI 126 十六夜咲夜&セイヴァー 十六夜咲夜 セイヴァー デミトリ・マキシモフ ◆a9ml2LpiC2 128 ギアーズ博士&アドミニストレーター ギアーズ博士(C.O.G) アドミニスト...
  • NO.51~NO.100
    ...7V0jEc 85 東京都&ゴジラ 東京都 ゴジラ ゴジラ ◆CKro7V0jEc 86 真戸呉緒&アーチャー 真戸呉緒 アーチャー 草加雅人 ◆lkOcs49yLc 87 アイリス=トンプソン&セイバー SPC-105-A/アイリス=トンプソン セイバー ミリオンズ・ナイブズ ◆.wDX6sjxsc 88 シャーロック・シェリンフォード&バーサーカー シャーロック・シェリンフォード バーサーカー 島津豊久 ◆ZZZnF4MZ0Q 89 野原しんのすけ&アーチャー 野原しんのすけ アーチャー ギルガメッシュ ◆TA71t/cXVo 90 熊枕久瑠美&バーサーカー 熊枕久瑠美 バーサーカー SCP-1048 ビルダー・ベア(Builder Bear) ◆P9uN1b3eQ2 91 ディアボロ&キャスター ディアボロ キャスター 執行細胞(ファーストセル) ◆BeNV77i3Ys 92 ...
  • フリー化候補話一覧
    ... 53 85 東京都&ゴジラ 東京都 ゴジラ ゴジラ ◆CKro7V0jEc 53 94 甲斐享&ライダー 甲斐享 ライダー 黒井響一郎 ◆CKro7V0jEc 53 100 灰原哀&キャスター 灰原哀 キャスター エリカ・フォンティーヌ ◆CKro7V0jEc 53 103 金田一一&アーチャー 金田一一 アーチャー 空条承太郎 ◆CKro7V0jEc 53 108 杉下右京&キャスター 杉下右京 キャスター 綾里真宵 ◆CKro7V0jEc 53 111 ルーラー/『Mephilas』 ルーラー 悪質宇宙人メフィラス星人 ◆CKro7V0jEc 53 112 詩島剛&ライダー 詩島剛 ライダー チェイス ◆CKro7V0jEc 53 129 城戸誠&キャスター 城戸誠 キャスター 死神博士 ◆CKro7V0jEc 53 13...
  • 参戦作品別一覧
    ...ラ ゴジラ 085 東京都&ゴジラ デストロイア ゴジラVSデストロイア バーサーカー 092 浅上藤乃&バーサーカー ギャバン 宇宙刑事ギャバン セイバー 144 古畑任三郎&セイバー 国内映画・国内ドラマ キャラクター 出典作品 クラス 登場話 ゴジラ ゴジラ ゴジラ 085 東京都&ゴジラ デストロイア ゴジラVSデストロイア バーサーカー 092 浅上藤乃&バーサーカー 城戸誠 太陽を盗んだ男 マスター 129 城戸誠&キャスター 杉下右京 相棒 マスター 108 杉下右京&キャスター 甲斐享 相棒 マスター 094 甲斐享&ライダー 上田次郎 TRICK マスター 140 上田次郎&セイヴァー 夜神総一郎 デスノート(テレビドラマ版) マスター 064 夜神総一郎&セイバー 古畑任三郎 古畑任三郎 マスター 144 古畑任三郎&セイバー 海外映画・海外ドラマ キ...
  • 真戸呉緒&アーチャー
    ...投下順 Back 東京都&ゴジラ Next アイリス=トンプソン&セイバー
  • 李小狼&セイバー
    ...アサシン Next 東京都&ゴジラ
  • ジャン・ミシェル・ロジェ&アーチャー
    六本木ヒルズの最上階。 そこに二人の男が全てを見下すような目で全てを見下ろす。 「聖杯……それを手に入れれば私はこの国の王になれるわけですね?」 「たりめーだろ? 俺を誰だと思っている?」 「ふふっ……失礼いたしました、アーチャー様」 「つーか、聖杯戦争なんて楽勝だし」 ジャン・ミシェル・ロジェ。 この東京都でセキュリティ会社を経営している男だ。 だが、それは不鮮明な記憶であった。 元々、別の世界から来たことを思い出した。 彼はその都市で王になろうとした。 しかし、なんやかんやで失脚しそうなポジションであった。 「幸いセキュリティ部隊はこの都市にもいて、随分とさすが私は優秀みたいですね」 この東京都においても自身の優秀さを疑わない。 セキュリティ部隊によってこの都市の情報はほぼ全て掴んでいる(と、思っている)。 そして、何よりも自身のサ...
  • ルール
    【ルール】 当企画はTYPE-MOON原作の『Fateシリーズ』の設定の一部リレーSS企画です。同作中の魔術儀式「聖杯戦争」を元にし、参加者達が聖杯を賭けて戦う企画となっております。暴力表現やグロテスクな描写、キャラクターの死亡などがあるのでご注意ください。 【設定】 何者かによって再現された『東京都』に酷似した場所ですが、電脳世界ではなく現実世界です。もしかしたら実際の『東京都』とは異なる部分があるかもしれません。また離島は舞台から除外させていただきます。 全てのマスターは最初記憶を封印されており、その違和感に気付き記憶を取り戻すまでが予選になります。 全てのマスターは何らかの日常生活の役割を与えられた状態です。 記憶を取り戻すと同時に令呪を入手しますが『聖杯戦争の基本的な知識は与えられません』。 【NPCについて】 詳細不明。所謂レプリカの人間として捉えて下さい。 ...
  • 浅上藤乃&バーサーカー
    【一日目】  最初の異変は、家の水槽に起きました。  両親が飼っていた金魚が、ある日突然に姿を消して、骨だけが水底に散らばっていたんです。  猫に食べられたのかもしれないとも思いました。  けれど家の周りで、野良猫なんて見たことはありません。  結局何が起きたのかも分からないまま、両親は金魚の骨を捨てました。  わたしはそんな光景に、少しだけ違和感を覚えました。  周りの人達は、生き物が死んだ時、もう少し悲しむ姿を見せるのにと思ったんです。  わたしにもその気持ちはよく分からないので、違和感も、少しだけだったんですが。  でもその周りの人達というのは、一体どこの人達だっただろうと、そういう風には思いました。  わたしの学校の人達も、みんな両親と変わらない、冷たく静かな人ばかりなのに。 【二日目】  家の近くにある河原に、人だかりがで...
  • マップ
    地図製作者は◆John.ZZqWo氏です。 本当にありがとうございました。 東京都区部 +千代田区 警視庁がある。 国会議事堂がある。 国立国会図書館がある。SCP財団の報告書を所蔵している模様。 +中央区 +港区 東京タワーがある。 白金台にてカナエ=フォン・ロゼヴァルトの自宅がある。 浜松町付近に妖怪桜『西行妖』が設置されている。 +新宿区 ホテルにルーシー・スティールが滞在中。 +文京区 ランドセルランドがある。 +台東区 +墨田区 東京スカイツリーがある地区。 +江東区 バーサーカー(アベル)の宝具『SCP-076-1』が博物館に展示。 +品川区 +目黒区 +大田区 羽田空港がある。しかしながら連日欠航状態。 +世田谷区 來野巽のマンシ...
  • サム・ウィンチェスター&タオイスト
    ――『今週発生した殺人事件を特集を組んでお送りします。 東京都内で発生し被害者は100名をこえる大惨事で犯人はいまだ逮捕されておらず…』―― 東京都内の弁護士事務所で一人の男性が夕方のニュース番組を険しい表情で見ていた。 男性は外国人で、アメリカから日本に来日し東京都内で弁護士事務所を開業してから 敏腕振りを発揮し、ハンサムな外見などもあり引く手あまたの弁護士となっていった。 自身の力を存分に発揮でき日本に来たのは間違いではなかったと思った。 ――記憶を取り戻すまでは…―― 「お先に失礼します。お疲れ様です。」 仕事が終わった若い女性の事務員が男性に挨拶をする。 男性の方も最近の事件の注意を含めて笑顔で応答した。 「ご苦労さま。最近は物騒だから気を付けて。」 「サムさんも気を付けて。なるべく早く帰宅した方がいいですよ。」 「僕はもう少し仕事をしてか...
  • ある兄弟の話
       兄弟牆に鬩げども、外その務を禦ぐ ◇  ◇  ◇ 【1日目】 「……………」 無言で一人の少女が目覚めた。 彼女が周囲を見回すと、まったく見知らぬ空間におり、そこに置かれてある椅子に座りうたた寝していた事に気づく。 ハッと少女は我に返り、唐突に立ちあがった。 ここは―――美術館? いえ、もしかしたら博物館……博物館だ。きっと、そんな気がする…… 少女は再び椅子に腰かけながら思い出す。 あたし……あたしの名前はルーシー……『ルーシー・スティール』 年は14歳。 夫の名前は『スティーブン・スティール』 彼が主催を務めるのは「スティール・ボール・ラン」レース。 アメリカ合衆国大統領の名前……忘れるはずもない『ファニー・ヴァレンタイン』 ちゃんと覚えている。なら、ここはどこ? 違う……あたしの知ってる場所じ...
  • 小ネタ
    鯖のパラメータ早見表 総合は各パラメータの評価ABCDEをA=50、B=40、C=30、D=20、E=10として計算し、宝具を除いた合計を表したもの。 パラメータEXは数値化できないので、EXを除いた合計値の後ろに「*」と記載する。 (最大)はパラメータ評価の+-によって一時的に加算される分も合計したもの。+は2倍、++は3倍、+++は4倍。 ただし、-の加減は詳細不明のため、(最大)には加減しない。(もしくは-は1倍とする) クラス 真名 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 総合(最大) セイバー ジークフリード B+ A B C E A 170(210) セイバー フランドール・スカーレット B B B B+ D A 180(220) セイバー ミリオンズ・ナイブズ B B B A C A++ 200 クラス 真名 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 総合(最...
  • ディーン・ウィンチェスター&アーチャー
    ――ディーンが記憶を取り戻したのは必然だった。 日本に来日したFBI捜査官の役割を与えられたディーンは警察組織に協力を要請され 前代未聞の大量殺人事件の犯人を追う事になり 捜査会議で公開された防犯カメラにうつっていた犯人と思われる刺青の男を見た瞬間 一瞬で記憶が戻り、その夜自身のサーヴァントであるアーチャーと出会い ここが偽りの東京である事、そして聖杯戦争の舞台である事など全てを教えられた。 ディーンはサムが巻き込まれていない事を祈りつつ、アーチャーに大量殺人の下手人と思われる刺青の男を追う事と 聖杯戦争からの脱出を目指す事を告げた。 ディーンが胸の内を全て打ち明けた理由は、本来隠していた方が都合がいい令呪の事などを教えてくれた事や アーチャー自身が既に望みを果たしているため願いが無い事を話してくれたからだった。 ハンターとして生きてきたディーンは、...
  • アンジェラ・バルザック&ライダー
        われわれはどこから来たのか              われわれは何者か                  われわれはどこへ行くのか                  ▼  ▼  ▼ 前を向けば、高架脇に等間隔で並ぶ道路灯。 目まぐるしい速度で近づき、加速する視界からはみ出して消えていく。 横へ目をやれば、ハイウェイを見下ろすように群立するビルディング。 この街の繁栄の象徴、二十一世紀のモノリス達。 後へ振り返れば、訓練された猟犬めいて追いすがってくるヘッドライトの群れ。 マシンに跨った追跡者が、食らいつく機会を狙っている。 再び前方へと視線を戻して深夜零時の闇の向こうを見据え、アンジェラ・バルザックは舌打ちしたい気持ちをぐっと抑えた。 彼女が駆るのは真紅と白でペイントされたモンスターバイク。 優に時速...
  • 定時通達
    ―――通達を開始します。 『聖杯戦争』に参加しているサーヴァントの皆さま、改めましてこんにちは。主催代表の先導アイチです。 早速ですが、まず。現時点での結果を発表いたします 現時点で生存しているサーヴァントは9騎。イレギュラーを除いて9騎となっております。 そして、イレギュラーであるアヴェンジャーですが、現在生存中です。 我々主催者はアヴェンジャーのサーヴァント及びマスターの動向を精査しましたが 運営に支障を来すと判断した為、先ほどのライダーの宝具討伐同様、討伐令を発布いたします。 こちらは令呪による強制は行いません。報酬として令呪一画、もしくは最低限の特別支援をいたします。 特別支援とは、マスターに関する社会的情報操作、または物資の無償配布などです。 アヴェンジャーの真名は不明。能力・宝具等の情報も我々から観測不可です。 何らかの...
  • 虚物語-ウソモノガタリ-
    .    青春には『嘘』がつきものだ □ 東京都江東区。 ご存じお馴染みの夏と冬、オタクたちの大戦争・コミックマーケットが開催される『東京国際展示場』がある場所だ。 埋め立てが多くある区であるが。その埋め立ては江戸時代から行われている。 ゴミ埋立地『夢の島』は有名だろう。 その一角。 ひっそりとした隠れ家のような、それでいて内装はアンティーク調。 お洒落な雰囲気で充満している喫茶店『:Re』が存在していた。 経営しているのは若い女性と寡黙な男性。 常連客らしい人間がちらほら居る中、席の一つに少年が座っている。 少し冷えたコーヒーをテーブルの傍らに置いて、彼は携帯の液晶画面と向かっていた。 彼はサイトの観覧やゲームに夢中なのではない。 連絡帳に電話番号を打ち込んでいた。 それは知り合いでもない。赤の他人の電話番号――『先導...
  • 踊る聖杯戦争~不死身の爬虫類を打倒せよ!~
    怪物――もはや『怪獣』と称すべき規模の存在の咆哮が鳴り響いている。 それは、東京都内。少なくとも23区内全域に聞こえるものだった。 とある財団組織が『SCP-682』と番号を与えた名もなき怪物は、自らの願望を叶えていた。 怪物が望むのは人間の虐殺。 そして、虐殺………文字通りの、人類種の滅亡を望んだ存在である。 マスターの平坂黄泉を殺害したものの、依代としての肉片を吸収し、蓄え、魔力を捕食で補っている為、奇跡的に現界を保っている。 思うがままに、ある意味では夢であった人類に死を与え続ける。 そんな獣でも、僅かに恐れている相手が唯一――どういう因縁か定かではないが――実在していた。 殺戮の王として近日まで降臨する刺青男・アベル。 聖杯戦争において『バーサーカー』として召喚された戦士。 彼もまた、不死身の爬虫類の襲来を知らぬものではなかった。 東京都葛飾区にあ...
  • 【4日目】
    【3日目】 【未明】 No タイトル 登場人物 場所 作者 28 夜は眠れるかい?(後編) 今剣織田信長&アーチャー(セラス・ヴィクトリア)メアリー&アサシン(アイザック・フォスター)ルーシー・スティール&バーサーカー(アベル)桐敷沙子&バーサーカー(オウル)神原駿河 千代田区江東区 ◆3SNKkWKBjc 33 until death do them part 今剣二宮飛鳥&アサシン(零崎曲識)メアリー&アサシン(アイザック・フォスター)ルーシー・スティール&バーサーカー(アベル)桐敷沙子&バーサーカー(オウル)神原駿河 千代田区 ◆3SNKkWKBjc 38 其れでも、お征きなさい仔等よ ホット・パンツ&ランサー(アクア)カナエ=フォン・ロゼヴァルト&ランサー(ヴラド三世)馳尾勇路&バーサーカー(ヴラド三世)高槻泉&アヴェンジャー(メルヒェン・フォン・フリートホーフ) 練馬区杉並区...
  • SSタイトル元ネタ
    No. タイトル 元ネタ 01 ヒトクイロマンチスト~イカれ者たちの子唄~ 戯言シリーズ(著・西尾維新)の『クビシメロマンチスト』『ヒトクイマジカル』『サイコロジカル(下)曳かれ者の小唄』 04 あの日死んだ生贄の名前を僕達はまだ知らない アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』 05 少女趣味不十分 『少女不十分』(著・西尾維新) 06 虚構反秩序都市 東京 Fate/Grand Orderの特異点風タイトル 08 すてきなホリデイ 竹内まりあの楽曲 10 妖怪桜が咲く頃に -春萌し編- 『ひぐらしのなく頃に』(脚本・竜騎士07) 11 キャスターと神隠しの物語 『マテリアル・パズル』風のタイトル(××と○○) 12 それさえも最低で最高な日々 『血界戦線』第10.5話タイトル 13 はたらく魔王さま!(仮) ライトノベル『はたらく魔王さま!』(著・和ヶ原聡司) 14 ハイリス...
  • Welcome To The Black Parade!
    . ――――アベル……アベル、我が息子よ。聞こえるか。 暗黒の静寂を切り裂くかのような、穏やかながら威厳を帯びた声色がアベルの耳に届く。 確か、自分は死んだ。殺された。 『隻眼の王』に殺されたのだ。それで終わりたかったのに。 不愉快である。 となれば、きっとここはあの忌々しい『棺』の内部なんだろう。 苛立ちを意味でアベルが、呪文の如く語り続ける声の主へ返答したのだ。 「私を呼んだのは、お前で。私をどうにかしようとしたのも、お前なのは知っていた」 しかし、どうでもいい。 何を目論んでいようが知ったこっちゃない。 結果として『隻眼の王』はアベルを殺したうえ、アベルは『隻眼の王』に殺された。 故に、思い通り往かないのが不満なのかもしれない。 だけど、それがアベルと――あの『隻眼の王』の在り方なのだ。 声は続けた。 ――――聖杯を...
  • ある御伽話
    一人の少年がいた。 少年は『東京』の片隅で行き場なく生きていた。彼は両親に捨てられたのだろう。 途方に暮れた少年が大人たちによって導かれたのは孤児院。 少年と同じような行き場のない子供たちが集う場所。 時間が経つにつれて、少年も孤児院にいる子供たちと親しくなっていった。 しばらくして少年が暇を玩んでいると、孤児院の院長が声をかける。 時間があるなら本を読んであげよう。 少年に読み聞かせたのは、聖書の物語であった。 純粋無垢な少年にこそ聖書の在り方を、院長は教え込ませたかったかもしれない。 物語の内容はある兄弟の話。 楽園から追放された人間が産んだ子供の話。 兄弟はそれぞれ神に捧げる。 兄は農耕の収穫物を。弟は肥えた羊を。 神は弟の供物に目を留め、兄の供物は無視した。 兄は弟に嫉妬した。 兄は弟を殺した。 神は兄に弟の行方を問えば、兄は...
  • ある正義の味方の話
    .     もし美と正義の世界が現実に存在するものなら、それはまさしく童話の世界でなければならない。                                                小川未明 「理想の世界」 ◆ 【1日目】 夜、東京都世田谷区にて。 來野巽は平凡な高校生であった。しいて挙げるなら受験を気にしなければならない頃合いなくらい。 コンビニで買い占めた夕食が入ったビニール袋を片手に、マンションへの帰路を歩んでいる。 日常とはそんなものだ。 誰しも自分の日常を持ち、時間を過ごす。 学生ならば授業を受け、サラリーマンならば仕事に勤しみ、主婦ならば家事をこなし、子供ならば遊ぶ。 世界で何が起ころうとも、日常は変化しない。世界は待ったをかけてくれない。 巽の場合は、受験勉強に集中する事だろう。 ...
  • ゆるぎないものひとつ
    一夜明けたが、相変わらず東京都内はサイレン音がどこかで鳴り響いていた。 警察が捜索するのは間違いなく刺青男とその仲間と思しき者たち。 きっと、行方不明の少女の存在など目に止まらない。 二の次だと放置しているかもしれなかった。 当然である。 東京都民の全ての命と一人の少女。 どちらを選ぶか問われれば、後者を選ぶ人間はまずいない。 だとしても、警戒は怠ってはならない矛盾がある。 行方不明届があるか否か関係なしに、少女がたった一人、東京の街を放浪するだけで奇妙なのだから。 だが、彼女がマスターであれば話は別。 マスターにはサーヴァントがいる。 事実――家出した少女……先導エミはマスターで、サーヴァントのキャスター・ブルーベルが傍らに居る。 サーヴァントに睡眠は不要。故に、何の苦労もなく周囲を警戒するだけなら問題はない。 しいて言うなら退屈なだけだ。 ...
  • 考えろ、マクガイバー
    東京都新宿区。 今朝、刺青男の事件が発生したが、すっかり現場は片づけられている。 現場が交通量の多い交差点であった為、時間を要したとはいえ、優先されて残骸は撤収された。 やっぱりかぁ。トド松は溜息をつく。 帰宅しようと地下鉄などを使用する為、足を運んでみたが運転を見合わせている状態だった。 当然だ。 トド松のいたアルバイト先がキャスター(ヨマ)によって襲撃された。 表では『ガス爆発』として報道されている。実際は違う。それ以上の理由が思いつかないだけなのだ。 しかし『ガス爆発』ならば、周辺の警戒をしなくてはならない。 地下鉄なんて以ての外だ。 電車という公共交通機関を手段として失った人々は、バスやタクシー、迎えに来て貰うなど。 様々な別手段で解決しようとする。 トド松には、それらが叶わなかった。 一刻も早く渋谷区から脱出したい。悠長にバスを待ってい...
  • 生と死を別つ境界の東京
    神原駿河の住むゴミ部屋で、一人の少女が読書をしていた。 傍らには人喰い男が居るものの、少女にとっては日常のように何も感じない。 どこぞの有名作家とは違い、大々的な宣伝もされず、ひっそりと執筆し、静かに評価されている小説家。 そんな『彼』の小説に目を通していた。 弟を殺した兄の物語。 何かで聞いたような話だったが、作家ならではの改変が施された内容である。 最後の1ページをめくり終えた少女は、何とも言えない溜息をついた。 少女が余韻に浸る中、人喰いは本の床の上で倒れたままでいる部屋の主・神原駿河を眺める。 ちょっかいでもしようと企んでいるのか。 定かではないが、少女――沙子は人喰いの『梟』に言う。 「その人は大丈夫よ。私たちの命令に従ってくれる」 この世で最も弱き化物・沙子が持つ、優れた特権。血を吸った人間への暗示。 神原駿河がいかなる人間かは知らない...
  • 虚構反秩序都市 東京
    悪魔達が嗤っていた。 ■ ちょっぴり出かけて来ると告げたセイバーに対して、彼女のマスター・松野トド松は馬鹿のように心配した。 『本当に大丈夫? 聖杯戦争……始まったんだよね』 『でも、トッティは皆に潰し合って欲しいんでしょ?』 セイバーの言葉にトド松は反論しない。 ドライと言われようが、それがトド松である。 聖杯戦争とは簡単に説明すると殺し合い。戦争、なんて称されているがそんな規模ではないだろう。 本物の戦争だったら建物の一つや二つ、東京タワーだって破壊されない方がおかしい。 取り合えず、勝ち逃げを狙ってみる。 きっと酷い死闘ではないのだから、普通に過ごして、マスターと気付かなければ良い。 それがベストだ。 それが理想だ。 現実は……違うかもしれないけど。 少なくとも、現に自分たちは誰にも――他の主従と邂逅していない...
  • ヒトクイロマンチスト~隻眼の王の帰還~
    東京都江戸川区にある住宅街。 (駄目だな………) 潤也は強引に眠りに就こうと考えたものの、全く眠りにつけない。 兄に関しては深追いするつもりはなかった。 もし、サーヴァントと同行し、超人的なスピードで引き離されてしまったら追跡は無駄骨となってしまう。 第一、兄がどこへ向かうかは見当がつかない。 部屋の窓を横目にやれば、外は真冬を連想させるかの如く雪が降り続ける。 兄は確か傘など持って行かなかった筈だ。 一体どうするのだろう。 など、呑気に考える自分はどうかしている……潤也は沈黙する。 一応、ライダーには兄が外出した事を伝えた。 ひょっとしたら、潤也とライダーの目的と同じく病院に搬送された少年の接触かもしれない。 あれから時間は経過したが、あの少年とライダーは接触したのだろうか? このまま睡眠を取らなければ、明日の学校に支障がありえるが。 ...
  • みつよハロウィン
    東京都チェイテ城内。 ハロウィンドレスに身を纏った少女のキャスター、エリザベート・バートリーは飾り付けを終えて満足げであった。 一体どうして彼女がハロウィン風味に変貌しているか。 経緯などは長くなってしまうので少々省く。 エリザベートの目的は一つのみ。ハロウィンを楽しむ事。 準備をしっかりしておきつつ、エリザベートは不満を漏らしていた。 「全く! 私(アタシ)がここまで手間かけなくちゃ駄目ってどういうこと?!   どうしようもないカボチャのブタどもね! マスターもそう思わない?」 彼女のマスターは、いわば肥満体形の中年男性であり。 エリザベートに要求されて制作した菓子を並べていたが、皮肉籠った返事をかえす。 「お前が散々頼むから仕方なく作ってやってるんだ。前にも話したが、俺はもう菓子なんかこりごりなんだよ」 「わ、分かってるわよ。アナタのお菓子...
  • 踊る聖杯戦争~東京23区から脱出せよ!~
    東京上空では無数のヘリコプターが飛び交い、テレビ局の他にも警察のヘリも混じっていた。 現場は騒然としている。 怪物が暴走した周辺は既に崩落状態。ポカンと巨大な穴が大きく開かれている。 混乱した人々が、落ち着きを取り戻した頃。 避難所でテレビの映像を頼りに、人々は状況把握に勤しんでいた。 このような状況下でもアナウンサーは実況を続ける。 『現在、生中継でお送りしております。先ほど入った情報によりますと―――  警察及び消防、自衛隊が現場に急行しております。生存者の救出。目撃されたテロリストの確保を行うとの事です。  怪物は――未だ、姿を確認できておりません。繰り返します。現在……』 ワラワラと集る虫と同じ行為をする人間を睨むナイブズ。 この現場が撮影されている事も把握できた。迂闊に神隠しの少女をカメラに移せば、それは大規模な被害が発生することだろう。 ナイブ...
  • 交錯
     ■■■■聖杯戦争、三日目。  本戦開始直後、東京都墨田区の街角を歩く、一人の少年の姿があった。  終電を目前に帰路に就いた、どこにでもいるような、至って平凡、平均的な少年はしかし、只人ではあり得ない声を聞いていた。 『マスター。少し話があるのだが、今は大丈夫か?』  低くも明瞭に、直接脳内へ響く声。  自らのサーヴァントからの呼びかけを認識して、來野巽は遂に始まった聖杯戦争を前に錯綜していた思考を一つの方向に収束させた。 「ん。ああ、構わない」 『そうか……さて、何から話せばいいか』  巽の返答を受け、セイバーはそんな言葉を口にしながらも、聞き手が身構えるのに必要な時間だけを挟んで説明を開始する。 『まずは先程、例の先導アイチという男から追加の通達があった』  想定していたより遥かに重要だろう情報が吐かれたことに、巽は一瞬息を...
  • 夜は眠れるかい?(前編)
    東京都千代田区。 ここに何があるか、そして何が起こったのか。もう説明する必要はないだろう。 秩序の崩壊。 それらを保とうと努力した者たち、狂って、凶悪な暴力たちによる死闘…… そして、テロリストの逮捕により静寂が保たれたところで、この地区は一つの落ち着きを取り戻していたのだ。 不思議な話。 『異常』とは目に映るもの全てを示すのではなかった。 奇跡や陰謀とは異なる力が働いていた。 努力の積み重ねは無意味ではないように。 人間を一人殺せばただの人殺しだが、数千人殺せば英雄なのだ。 もはやアベルと梟の殺害人数は総合千人は到達しており、濡れ衣を含めれば更に残虐な数字だった。 同時に、世間はアベルらを生半可なテロリストと称するのを止める。 先ほど政府は『非常事態宣言』を発表した。 同時に、本格的な自衛隊の導入まで決定する。 つまり――もうここは...
  • クラレッタのスカートを直せ
    「……という訳だ。僕はセイバーを殺した」 「…………」 ヨマとの戦闘による騒動で応援にかけつけた警官隊や、救急車。消防車まで出動し、救出活動が行われている最中。 曲識と明の二人は現場から少し離れた場所で。 周囲の人々には気付かれないよう、気配遮断を纏った状態で話をしていた。 セイバー・フランドールの殺害。 その報告を。 しかし、曲識は何も全てを伝えた訳ではない。 例えば少女以外殺さないという性癖を、明にカミングアウトはしていなかった。 簡潔に。 自分たちの同盟にセイバーの介入を持ちかけて見たが、それは断られた。 魔力がないのを見て、心身操作を行い。フランドールの殺害をするのに成功した――と。 結果だけを伝えた。 だが。 曲識の話はそれだけではない。 「『元』コートの……と呼ぶのはやはり長いな。丸太のアサシン、僕のマスターの話によれ...
  • アエ&ミュータント
    夜の公園の歩道を、一人の少女が歩いていた。 都内の高校のものと思われるブレザーの制服を着用しており、少女はその高校に通う女子高生であることが見て取れる。 きっと学校の帰りに友人とつい遅くまで寄り道してしまい、自宅へ向かう時間がいつもより遅れてしまったのだろう。 少しだけ身震いしつつ、少女は辺りを見回す。 日は既に沈んでおり、空一面は闇で覆われている。 街灯のおかげでなんとか視界を保てているが、それでもこのじめじめとした異様な静けさは不気味だ。 歩道の脇から先には、大きな池がある。この公園内に存在する池で、いくつかの川の中継点にもなっている。 そのため、少女のいる公園の周辺には川の向こうを行き来するための橋が都内ではトップクラスに多い。 ――ガサリ。 「ひっ」 ――誰か、いる? 不意に、池の水底に根を張る植物が音を立てる。少女に恐怖...
  • 間違った世界と正しい世界
    やっぱり駄目ね。 ルーシーは気分転換にショッピング街を歩みながらも、憂鬱な溜息を一つ。 勇気を振り絞って、あの刺青男を探そうにも彼はすでに新宿区から離れてしまっていた。 往く当てもない。 だが、鍵は彼しか握っていないのだ。何としてでも、彼を見つけなくてはならない。 「あの夢……」 ルーシーが頼りにしていたのは、今朝まで自分が体験していた不思議な夢であった。 あれが彼の夢で……彼の体験したものならば…… 携帯電話の検索機能を表示し、ルーシーはある番号を打ち込む。 「SCP………確か、076。……出る訳ないわね」 物は試しに『SCP財団』も検索してみたが、それらしいものが一切検索結果として表示されない。 途方にくれるルーシー。 そんな彼女を心配したのか、一人の青年が声をかける。 「あのすみません。どうかなさいましたか? あ、えーと英語じゃ...
  • 長い長い夢の中の宴
    . <東京虚無聖杯戦争 ログ-0326> 記録日:聖杯戦争開始から4日目 12 31 付記:当時放送されていた■■テレビ局の緊急記者会見。 再生開始 記者:ついにテロリスト、通称『アベル』の確保に至った訳ですが、彼は投降したと噂に聞きます。事実なのでしょうか? ■■刑事部長:はい。アベルは我々に包囲された後、武器を捨て、投降いたしました。        彼同様、フードの男も抵抗することなく確保に至りました。 記者:何故、あれほどの規模のテロ行為をしたにも関わらず、投降したのでしょうか? ■■刑事部長:えー……それはまだ分かりません。現在、聴取が行われおりますので、次第に明らかとなって行くでしょう。 記者:人質の安否はまだ確認できていないのでしょうか? ■■刑事部長:はい。人質である少女達の捜索は、...
  • 灰原哀&キャスター
     おっはよ~おっはよ~ボンジュール♪  おっはよ~おっはよ~ボンジュール♪  哀ちゃん♪ 哀ちゃん♪ おっはよ~哀ちゃん♪ んーっ!  今日も元気にボンジュ~ル♪  早く起きてよボンジュ~ル♪  くるくる、くるくる、くるくる回って  ボンジュール♪ボンジュール♪  ボンジュール♪ボンジュール♪  おっはよ~哀ちゃん♪ ヘイッ! ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 【2日目 朝】 「ふぁぁ~……」  灰原哀は、一つ大あくびをした後、至極眠気を訴えたそうな顔で、教会の椅子に座っていた。  彼女自身がカトリックという訳ではなく、自らと共に行動しなければならない女性が、元々教会のシスターだったらしい。  だから、そのパートナーの頼みと言う事もあって、この朝っぱらから、最寄りの教会を教...
  • O5-12&アーチャー
    東京某所にある部屋の一室で、一人の男がマグカップに入ったコーヒーを片手に朝を過ごしていた。 男の前にあるテーブルにはマグカップを置くためのコースターと、なぜか満タンに入ったオリーブオイルが置かれていた。 男はある者が見れば老け入った老人かもしれないし、ある者が見ればまだ定年を過ぎていない中年かもしれない外見で、 共通して言えるのはどこか疲れているようなオーラを発している、少なくとも40は超えている外国人の男性であるということだ。 テレビでは、朝の情報番組が放映されている。その中で報道されている、世間を騒がせるトップニュースを見て男は少しばかり目を見開く。 このニュースに少しばかり心当たりがあったようだ。 曰く、東京都内では警察を含む人間を無差別に虐殺する事件が起こったらしい。その犠牲になった者はなんと100人前後という惨状だ。 下手人は逃走中で、今も東京の何処かで人間を...
  • Welcome to Tokyo crazy world!
    アイテム番号:SCP-■■■ オブジェクトクラス:Euclid 特別収容プロトコル [編集済み] 概要:SCP-■■■は[削除済み]のように見える器です。器(SCP-■■■-1)は『聖杯戦争』という現象によって    作成された聖遺物とされています。    SCP-■■■-1を構成するのは一般的な[削除済み]であり、特筆すべき点はありません。    記事中にある『聖杯戦争』についての概要は付録SCP-■■■:東京虚無聖杯戦争を参照して下さい。 ◆ 安藤は明かりも点けず、リビングでテレビを眺めていた。 相変わらず例の殺人鬼のニュース・特集、あることないこと人々が語りあう。 近隣住人や地元の人間のインタビュー。 どれもこれも参考にはならない。 殺人鬼は禍々しい刺青のある男。 彼を捉えた防犯カメラの映像が流れながら、アナウ...
  • 【001~049】
    【オープニング】 No タイトル 登場人物 場所 作者 01 ヒトクイロマンチスト~イカれ者たちの子唄~ 今剣&アーチャー(那須与一)メアリー&アサシン(アイザック・フォスター)桐敷沙子&バーサーカー(オウル)バーサーカー(アベル) 千代田区新宿区 ◆3SNKkWKBjc 02 Vorspeise-前菜 カナエ=フォン・ロゼヴァルト&ランサー(ヴラド三世) 港区 ◆lkOcs49yLc 03 Find Me / Don`t Find Me あやめ&キャスター(ヨマ)松野カラ松&アサシン(宮本明) 板橋区 ◆.wDX6sjxsc 04 あの日死んだ生贄の名前を僕達はまだ知らない 安藤(兄)&アサシン(カイン)安藤潤也&ライダー(ジャイロ・ツェペリ)神原駿河&アヴェンジャー(うちはマダラ)遠野英治&バーサーカー(ジェイソン・ボーヒーズ)ホット・パンツ&ランサー(アクア)平坂黄泉&ライダー(...
  • カナエ=フォン・ロゼヴァルト&ランサー
     東京都港区白金台。  バブル景気により高級住宅街となったこの地は今も富豪たちの住まう地として知られている。  その中のとある邸宅。家宅の大きさに反して住んでいるのはマスター一人だった。  ドイツから留学してきた富豪の末っ子というロールを与えられた者は既に記憶を取り戻し、サーヴァントを召喚していた。  その血塗られた手にふさわしいサーヴァントを。        *       *       *  書斎の机に現界してルーマニア史を読んでいた槍のサーヴァントの前に札束が積まれる。一束百万だとすれば千五百万もの大金が積まれたことになる。  しかし、サーヴァントは綺麗な机に汚物が積まれたとでもいうように眉を顰め、嫌悪……いや殺意の眼差しをマスターへ向ける。 「なんだマスター? 最初の主従契約以降、一度も声を掛けないばかりかこんな紙切れを積んで、オレを苛つかせ...
  • you
    . 俺は長い夢を見ていたのか。 ルーラーが、そう悟った。もはやどのような馬鹿馬鹿しい夢を見ていたのかすら、記憶にないのだが…… 新たな聖杯戦争に召喚させられた。何らかの異常によって。 ルーラー……即ち『裁定者』のクラスが召喚された時点事こそ、異変の象徴だった。 皮肉にも、自らが不吉。絶対に喜ばれるべきものではない。 聖杯戦争にだって、様々な私情を持ち込む参加者らにとっては邪魔でしかないのだから。 「それで――」 ルーラー・大典太光世は、状況を確かめた。 何故、召喚されたのか。 否。 何故……今頃になって召喚されたのか、のではなく。 彼は間違いなく『既に召喚されていた筈だった』のである。当然だ。 規定数以上のサーヴァント召喚・仮想空間に閉じ込められての聖杯戦争・聖杯の量産を目論むリンクジョーカー。 これらが揃い揃った状態で、一体ど...
  • 赤い、赤い空
       「闇があるから光がある。」    そして闇から出てきた人こそ、一番本当に光の有難さが分るんだ。    世の中は幸福ばかりで満ちてゐるものではないんだ。    不幸といふのが片方にあるから、幸福つてものがある。                                   小林多喜二 「書簡集」 ◇ (魔力?) 『あぁ、その可能性がありえる』 東京都葛飾区に構える不動高校の教室にて。 午後の授業を受ける巽は、セイバーと念話を交わしていた。 巽があれから下した判断は――セイバーに搬送された生徒を追跡させる。 もし、生徒がセイバーの察知から逃れたサーヴァントの攻撃を受けたならば。 今後、不動高校内で被害が拡大するのでは? そう考えたまでで。 少なくとも、安藤家に向かう放課後までは追跡を続けて欲...
  • SCP-076-2
    【クラス】 バーサーカー 【真名】 SCP-076-2/アベル@SCP Foundation 【属性】 混沌・悪 【パラメーター】 筋力:A+ 耐久:A+ 敏捷:A+ 魔力:C 幸運:E 宝具:A 【クラススキル】 狂化:EX  人類からは理解不能の精神を持ち、殺戮を楽しむ。  会話を行うことができるが、人類を軽視する彼との意思疎通はほぼ不可能である。  ―――ひとつの例外を除いて。 【固有スキル】 直感:A  戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。  Aランクの第六感はもはや未来予知に等しい。また、視覚・聴覚への妨害を半減させる効果を持つ。 戦闘続行:A+  名称通り戦闘を続行する為の能力。  決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 【宝具】 『SCP-076-1』 ...
  • 世界 止めて
    東京都江東区。 早朝から動き出した信長とそのサーヴァント、アーチャーことセラス。 彼らは車である場所に移動していたのだが、その最中でも情報屋『ミスターフラッグ』から渡された資料を整理していた。 車の運転手は、セラスの存在をどのような目で見ているのだろうか? 少々、気にしているが聖杯戦争の状況下で緊張感は持つべきである。 「ようし、大体まとまったな」 「結構短時間で終わった気がしますが」 「何。刺青のバカを除外してあるから当然だ」 刺青のバーサーカー以外の情報を一つ一つ整理し、大体の目星をつけることから始まった。 ①刺青のバーサーカーと行動している人喰いのサーヴァントとそのマスター(桐敷沙子) ②美術館で暴れたらしきサーヴァント(容姿がいかにもそうだったので)とそのマスターらしき少女 ③『神隠し』の主犯者と思しき少女のサーヴァ...
  • すてきなホリデイ
    東京都文京区。 この『東京』において、ここには人気テーマパークとしてランドセルランドがある。 他の解説を加えておくと。 名所を挙げるならば『東京ドーム』『東京大学』が有る事は挙げられるだろう。 他にも最先端医療や、出版業が盛んで、有名な出版社の本社がここに構えられている。 一方で全体としては住宅街が広い。 その影響か教育機関が多くあるのも事実。 だが、大きな繁華街はなかったり、電車の駅が少ないという歪に矛盾を帯びた環境にあった。 通勤ラッシュが収まった頃。 パトカーが一台、文京区内を巡回していた。 やはり、住宅街の多いこの辺りは現在警戒するべき位置にある。 例の殺人鬼が未だ捕らわれていない。 彼が出没してからは、東京の治安は悪化している。 殺人鬼の模倣犯だとか、脅迫状だとか、殺人鬼の犯行中に警察の目がそちらへ向かうのを利用した異なる犯罪など。...
  • 衝動
    あれから具体的な経緯は曖昧だった。 カラ松が安藤の容体を心配しながらも、彼を様子見しているだけでいると飛鳥の姿を目撃する。 正直、彼女が裏切らないかと冷や冷やだったカラ松だが、14歳の少女に余計な穢れなどない。 飛鳥は、未だ念話の一つもないアサシン・曲識の安否を不安しながらも、現場に急行していた救急隊を捕まえる事に成功したのだ。 安藤が担架で運ばれ、飛鳥とカラ松は救急隊員に誘導され、救急車に乗車する。 名もなき隊員に巨大トカゲの件を尋ねてみれば、アレは突如陥没した穴に落下してそれきりだとか。 カラ松達のアサシンらが活躍したらしい話題も耳にして。 アベルと滝澤が警察に確保された噂も、音楽のように聞こえていた。 どれもこれも、信憑性が定かじゃないし。 何よりカラ松達のサーヴァントが帰還おろか念話すらない状況である。 意識の安藤を除いた二人は、言葉を発しない緊張感を醸し...
  • 無物語-ナキモノガタリ-
    .    青春は『無き』にしもあらずだ ■ ジャイロは信長たちを追跡し続けていた。 先ほどの砲撃には驚かされたが、セラスの行動も強ち愚かな行為ではないとジャイロは勘付く。 やはり、相手はどこか善良なサーヴァントであった。 人々を必要以上巻き込まないよう考慮をする上、あの砲撃はやっぱりジャイロの鉄球のみを狙ったもの。 先ほど、もう一発。 車に目掛け鉄球を投げつけたが、それをあの巨大な砲で防がれた。 それでジャイロは確信を抱く。 何より彼も悠長にしていられない。 東京都内にある植物――『黄金長方形』を視認できる場面は、限られたものとなっている。 正確なチャンスは数回程度しかないだろう。 相手も――人気のない場所を狙っているか……決定的な隙を狙ってジャイロを攻撃しようとするのか。 セラスの『影』に警戒しながらヴァルキリーを走...
  • ショーは続けねばならぬ
    .    果たして、地獄から逃れられるものだろうか? □ 「お疲れ様。夜分に申し訳ない」 「いえ、よくぞご無事で」 刑事、警察官たちがそれぞれに挨拶を交わし合う。 千代田区内にある、とある警察署。メアリーを乗せた一台のパトカーが、そこへ到着をした。 メアリー本人は疲れのせいか、眠気に襲われ、瞳を閉じている中。 警察関係者たちは、あれやこれやと話を続けていた。 「奴らはどこへ向かったか……目撃情報の方はどうだ」 金髪の女性刑事が尋ねるものに「それが」と言葉を濁す警察官。 テロリストたちの行方は分からない。 周辺住人から証言を得るのは難しいだろう。何故なら、このような時間帯。本来ならば、寝静まった頃合いだ。 仕方ない。 としても……他に重大な事件が発生している為、現場が混乱状態にあるのが原因の一つとして含まれる...
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