らき☆すたSSスレまとめ@ ウィキ内検索 / 「失われた記憶、終わらない友情」で検索した結果

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  • 失われた記憶、終わらない友情
    ※警告期間を大幅に過ぎても連絡がないため、削除確定。
  • 「そして、終わらない明日へ」:PnEjViAbO氏
    スランプだ。あともう少しで仕上がるというのに、最後のセリフが浮かばない。 彼女は今をときめく超売れっ子作家。デビューしてから15年は経つが、未だ人気は衰えていない。 「はぁ………」 物語はクライマックス、もう少しで完成するのだが、どうしても最後のセリフが思い浮かばない。 「……よし……」 彼女は椅子から立ち上がると、仏壇にある旧友の写真にほほえみ、ジャケットを羽織ると外へと消えていった。 「……4年ぶりかな……」 彼女はスランプになると、いつもその高校に訪れていた。 かつての自分の経験から、話の先を導きだすために。 時刻は4時、授業は終わっていて、中から聞こえるのは部活で汗を流す後輩達の声が中心だった。 「変わってないな……」 彼女は校庭を見回しながら歩いていく。かつての仲間達との生活を思い出しながら。 職員室に行き、来校の報告をす...
  • ID:7gpPqwAO氏:すれ違った記憶と再会
    桜藤祭を久々にやっていた時に思いついたモノを投下。 ネタバレがあるので一応注意。 『すれ違った記憶と再会』 季節は秋。 もうすぐ陵桜学園の学園祭である『桜藤祭』が近づいてきていたある日だった。 二年生の後輩の田村ひよりが発案した‘同人即売会’を何とか実行可能にし、一息ついて何人かで飲み物を買いにいった時。 星桜の樹が目に入った時に、口が勝手にこんな事を呟いていた。 「やっぱり咲いてるわけないか…」 「何が咲くって?」 「星桜。ほら、去年噂が流れたじゃん。山さん知らない?」 「ん~去年かぁ。去年ねぇ」 「やさこ、去年の学園祭のこと思い出せるの?」 「うんにゃ、曖昧」 毒さんに言った通り、その辺の記憶は曖昧だ。いや、私だけじゃない。学生はおろか、先生達の記憶も曖昧だ。 といっても、何をやったのかを覚えていないわけじゃない。 例えば三年生は『F...
  • ID:T/8w56k0氏:神様への終わらない言葉
     目の前が真っ白になっていく。  それは何かの表現じゃなくて、ただ純粋に一つの色に統一された世界が私に何もかもをわからなくさせただけ。  その袋を開けたとき、確かに私とみなみちゃんは暖かな「何か」に触れたんだと思う。  神様。  居るんだとか居ないんだとか、適当なことをいってごめんなさい。  確かにあなたはそこに居ました。  居たからこそ、私にこの袋を持たせてくれたんだと思います。  でも一つだけ教えてください。  こんな風に私を助けてくれたのなら。    どうして最初からこんなことにならないようにしてくれなかったのですか?  中学までの私はなんというか……そう、単純に不幸だったのかもしれない。  体が弱くて病気になりやすく、学校も早退することが多かった私は、単純に友達が少なかった。  自分の体のことを恨んだことは幾らでもある。  丈夫な体になりたいと思ったことだって幾らでもある。  ...
  • 「らき☆すた殺人事件 ~終わらない斜面~」 ID:6TvglKs0
    かつてみさちゃんは、このコンビニに来ていたはずだった。 今思えばみさちゃんのした事は、ごく自然で当たり前の事の様な気がする。 誰だって似たような事をしていたはずだ。 でもこれが最善の策では無かったらしい。 何か方法があったはずだった。それが何なのは分からない。 ただ、一つだけ言える事は、私たちのした方法は最善ではなかったと言うことなのだ。 一年前…… 「なあ、あやの~。卒業旅行どうする?」 みさちゃんは人懐こい声で私に尋ねてきた。 卒業旅行とは、柊ちゃんの友達である高良ちゃんが考案したものだった。 内容は一泊二日のスキー旅行で、受験シーズンのぎりぎり直前である冬休みに出発することになっていた。 「私は行くつもりだよ。みさちゃんと柊ちゃんはどうするの?」 「もちろん私は行くぜ。新しいスキーを買ってもらったばっかりなんだ。柊も行くだろ?」 「こなたたちも行くみたいだらね」 柊ちゃ...
  • 「スーパーらき☆すたRPG」 ID:EFnlvZiPO氏
    8月某日 私はこなたやつかさ、みゆきと一緒に、秋葉〇へ行く事になった。 もちろんこなたの希望だが… こなた 「かがみも行きたかったんでしょ?」 かがみ「うるさいなぁ~。わ、私は別に…」 こんな会話をしながら出発した。 つかさ「それでね、セバスチャンが………あれ?お姉ちゃんどうしたの?」 かがみ「……さっきから誰かの視線が気になるんだけど…気のせいよね。」 こなた「そういえばみゆきさんは……あれ、みゆきさんが消えた?」 かがみ「さっきまで話してたよね?」 私達がいる場所と駅の間には1つだけ細い道があった。 その細い道に行ってみたが、誰もいない。 と思ったら怪しげな黒服の軍団に囲まれた。 気が付いたらもう夕方だった。 私はあれから何があったかよく覚えてない。 怪しげな軍団に囲まれたところまでしか覚えてない。 取りあえず他の3人を探すことにした。 ...
  • The Legend of the Lucky Star 第二話
    第二話   こなたの右腕は二の腕から先が切り落とされ、切断面からは尋常ではない量の血液が噴出していた。 主を失った右腕は、ただ虚しく、地面に転がっている。その光景を目の当たりにした時、想像を絶する痛みが彼女を襲った。 それと同時に、目の前の存在に対して言い知れない恐怖を感じた。こんな恐ろしい奴らに、何の力も持たない自分が叶うはずがなかったのだ。 殺される――それは悲観的観測ではなく、事実だった。 『フフフ……恐ガレ恐ガレ。若イ娘ノ恐怖心……ナント美味タルコトダロウ……』 下卑た笑いを浮かべながら、残った左腕で右肩を押さえ、痛みを必死に耐えているこなたを見る。 その爪には血がベットリと付いており、そいつがこなたの右腕を切り落としたのは明白だった。 「はぁ……はぁ……うぐ! うああああ!!」 こなたの額からはものすごい量の汗が滲み出ている。我慢しようとしても、痛みは一向に収まらない。 意識が飛...
  • ID:oJ4ghRM0氏:灰色
    私達は入り口で手を消毒した後、ノックをしてから病室に入った。 ゆたかが入院している部屋は個室になっていて、他の患者との交流は無かった。 それは彼女にとって寂しいのかもしれないし、気が楽なのかもしれない。 ただひとつ確かなのは、ナースコールを押せずに苦しみ続けるという危険性があることだけだ。 私達が見舞いに来ると、彼女は笑って出迎えてくれる。 「いらっしゃい。みなみちゃん、ひよりちゃん」 「こんにちは。元気そうだね、ゆーちゃん」 ゆたかと田村さんが名前で呼び合うようになったのは、ゆたかが入院してしばらく経ってからのことだった。 その瞬間に居合わせなかった私には詳しいことはわからない。 私が遅れて病室にたどり着いたとき、すべては終わってしまっていた。 二人は顔を赤くして笑っていて、とても仲がよさそうに見えて、私は軽い嫉妬を覚えた。 もちろんそれは些細なことで、私が未だに田村さんのことを苗字で呼...
  • 第五回コンクール参加作品
    今回のお題「旅行」 -第五回らき☆すたコンクール大賞作品- エントリーNo.3:「あき☆すた」  ID TOWR/Tgh0氏 エントリーNo.6:「11月17日、旅の始まる日」  ID bXFdHfQT0氏 以下、その他コンクール作品(エントリーNo順) エントリーNo.1:「先生二人の逃避行」  ID YdHN9tRHO氏 エントリーNo.2:「DEPARTURE」  ID qwW1aEUkO氏 エントリーNo.4:「皆で行こう!」  ID WDkxB/KI0氏 エントリーNo.5:「心の行方」  ID fdjJdiUk0氏 エントリーNo.7:「初めてのオフ会」  ID 4snWmxt80 エントリーNo.8:「そして、終わらない明日へ」  PnEjViAbO氏 エントリーNo.9:「星、また一つ……」  ID /JbY6RLH0氏 エントリーNo.10:「思い出旅行in京都。過去の...
  • ID:xdQ6r9Uo氏:第九回コンクール作品レビュー
    こう「ども、八坂こうでっす! はいそこ逃げるな!」 やまと「(目ざとい……)なんでカメラ目線なのよ」 こう「出番だからに決まってるじゃん! ささ、レビューするよレビュー」 やまと「また!?」 こう「そんな嫌そうな顔しないでよー。やまともなんだかんだ言って前回ノリノリだったでしょ」 やまと「……わかったわよ。やればいいんでしょ、やれば」 こう「さてさて、今回はなんとゲストをお呼びしてます!」 やまと「誰?」 こう「現スレタイ担当、アニメ店長こと兄沢命斗さんです!」 命斗「良い子のみんな元気かな? アニメ店長の兄沢だ、よろしく!」 やまと「いろんな意味で腑に落ちないんだけど」 こう「なんでさ」 命斗「永森君、司会は笑顔が命だぞ!」 やまと「……」 こう「でね? 今回から『投稿は1人1作だけ』っていうルールが追加されたんだけど」 やまと「それにしては作品数が多いわね」 こう「作者の人数が...
  • 第五回コンクール参加作品別コメント
    エントリーNo.1:「先生二人の逃避行」 中々スポットの当たらない先生の恋物語、シチュエーション、どれも新しかった。内容を詰めれば良作に エントリーNo.3:「あき☆すた」 ナイスアイディア! 素晴らしいアイディア そして内容だと思います 全体的に好きな話でした。また、アニメのタイトルを上手くいれていたのも気に入りました。 エントリーNo.4:「皆で行こう!」 トイレでの会話シーンが気に入った。かがみがイベントを企画するのも一番自然な感じ エントリーNo.5:「心の行方」 段落分けと構成が上手い。  読んでる方もゆーちゃん頑張れーって思いながら読めて面白かった。 心に残る文章が多かった。ゆーちゃんの葛藤が伝わってきて感情移入しやすかった エントリーNo.6:「11月17日、旅の始まる日」 「時間的な意味での旅」と言う発想力に完敗 独自設定でありながら、原作レイプの...
  • ID:j1gRIwPg0氏:好きなわけ
    ー好きなわけー 「こなちゃんってチョココロネ好きだよね~」 「て言うかそれしか食べてないわよね。あんた。身体持つわけ?」 「まぁね。身体が小さい分、胃も小さいみたいで」 「こなちゃんのコロネ好き、いつからなの?」 「ん~、言われてみればいつからだろ?小さい時から好きだった気もするけど・・・」 今から10数年前、泉家。 そうじろうが1人、台所に立っていた。 「これからは俺1人でこなたを育てなきゃならんからな。料理もしっかり出来る様にならないと」 かなたを亡くして数年、いつまでもくよくよはしていられない。 少しでも美味しい物を作れる様、そうじろうは日々研究を重ねていた。 「次のおやつは・・・よし!これだ」 そうじろう初の試み、パン作り。 右も左もわからない、まさに0からのスタートだった。 試作、失敗、試作、失敗の繰り返し。 加減の悪さに半ば苛つきながらも、遂にひと...
  • ID:4JfYSoE0氏:今日は何の日
    「ちょっと! 今の話聞いてた?」 「ああ、うん。もちろん」 睨みつけてくるかがみに、私は適当に返事をしてウインナーを口に運んだ。 本当は今日放送するアニメの内容を想像していて、まったく聞いていなかった。 しかし、正直に話してもかがみは怒ることだろう。 もちろん、後で嘘がばれてしまえば怒られるのだが、問題なく終わる可能性もゼロではない。 ならば! その可能性がどれだけゼロに近くても、あとは勇気で補えばいい!! 私は最近見たアニメから学んだことを思い返しながら、そんなことを考えた。 「本当に聞いてたんでしょうね……まあいいや。そういうわけだから、留守にしないでよ?」 「もちろん。引きこもり予備軍として、自宅警備に精を出すから安心してよ」 ふう。今回は誤魔化せたみたいだ。 だけど、留守にするなってなんだろう? 今日は何の日?ふっふー。ああ、そうか。私の誕生日じゃん。 それで、家で待機してろ...
  • 「やさしさに包まれて 笑ってた日々を心に留めておきたくて」ID:ndPZQLs0氏
    全てが静寂に包まれた夜。 かがみは自室に一人きり。 その目には涙。 亡くした親友を思いやる涙。 もう親友は帰ってこないのは分かっている。 分かっているのに……。 かがみは涙を流し続ける。 ☆   ☆   ☆ 太陽がその姿を見せ、植物は光合成を、道を歩く人々が徐々に増え始める。 かがみもその中の一人として淡々と目的地へ向かう。 この街にも朝が来たのだ。 植物、人間……この街の多くを構成する生命が、目覚める時間。 「かがみぃ……」 いや、例外が居た。 「おはようこな……た?」 後ろから今にも消え去りそうな声をかける彼女は泉こなた。 その顔は青ざめて、目元には大きなクマが出来ている。 「何か今日はヤケに眠そうね……」 「うん、昨日は徹夜でネトゲーだったからね…………今にも……別の……世界に…………ZZZZ」 いつになっても変わらない親友。 そんな彼女を見て、かがみは呆...
  • ID:tfaoQ360氏:峰岸あやのと世界
    「違う」 言葉にするつもりは無かったが、それは自然と彼女の口から零れていた。 もう一度、今度は意識して、呟く。 「違うわ……こんなの」 彼女をよく知る者が見たとしたら、この光景、かなり異様なものとして映るだろう。 微笑みを絶やさず。例え怒ったとしても、悲しんだとしても、そこからある種の――非常に曖昧だがこう言う他無い――"明るさ"が失われることは無い彼女の顔が。 今は、曇って、雲って、曇りきっている。 ヲタグッズを取り上げられた泉こなたでもこんな顔はしないだろう、と思えるほどの表情で、独り言ちている。 何故、彼女――峰岸あやのが、このような"らしくない"状態に陥っているのか。 話は、朝まで遡る。 ―― その日は、いつもと変わらない始まりだった。 普段通りの時間に目覚め、普段通りの時間に家を出て、これまた普段通りの時間に学校に着く。 しかし、そこか...
  • ID:yRHT0sAO氏:月夜のたわいない会話
    「友情は静かな月のように、太陽の現れない前の大空に輝く。だが、恋の光を受けるとすぐに色褪せてしまう…らしいね」 学校からの帰り道。唐突に、山辺たまきは呟いた。 「それ、名言だっけ?」 「ひよりんがネタ探しで読んでた本に載ってたんだ」 「…ひよりんの邪魔して取り上げたあの本か」 部活の時、ひよりんが『今度の本に名言を使いたいから』と何冊か持ってきていた。 やさこは『あ~、このキャラならそういうの必要だね』と納得していたし、私を含めたアニ研部員は気にしなかった。 …この気まぐれな姫を除いて。 『ひよりん、良い台詞あったよ』 『…「汝自らを愛するが如く、汝の隣人を愛せよ」…って聖書はダメっス!』 『じゃあ「豚もおだてりゃ木にのぼる」とか』 『それはタイムボカンです!』 『違うよ、ヤッターマンだよ』 だの 『ふむ、つまりこの名言で言うな...
  • ID:bhQ04zI0氏:恋愛談義と変わらぬ友情
    「おーす、こなた」  泉こなたの家に長年の友人である柊かがみがやってきた。 「やふー。かがみん」 「その変な挨拶は、いい加減やめんか」 「いいじゃん。別に」  たわいもない掛け合いをしながら、こなたの部屋に入る。  フィギュアやらなんやらがたくさんある光景は、全く変わらない。 「あんたの部屋は相変わらずね」 「オタクというのは長年続けてこそ価値があるものなのだよ、かがみん」 「さいですか」  かがみはいささか呆れ気味の表情だ。  だが、その呆れも本気のものではない。むしろ、こなたが変わっていないことに内心では安心しているようなところがあった。  こなたは、止めていたテレビゲームを再開した。格闘ゲーム。 「対戦する?」 「遠慮しとくわ。勝てるわけないし。あんた、ゲームばっかしてて、仕事の方は大丈夫なわけ?」 「新刊の原稿はもうあげたしね。しばらくは悠々自適だよ。自由業、万歳」  テレビ画面の...
  • ID:GcdzOAg0氏:恋愛談義と変わらぬ友情3
     とあるアニメ製作会社。 「終わったぁー」  田村ひよりは、両手をあげて万歳した。  今日までが期限の仕事をやり終えたところだった。 「ひよりんは、いつもぎりぎりデスネ」  パトリシア・マーティンが突っ込む。 「それはいわないでよ~」  ひよりは机の上にへたり込んだ。 「仕事には余裕を持つべきデース」  ひよりは作画担当、パティは脚本担当。  パティはある意味でのセンスを要求されるとはいえ、仕事量自体はそれほど多くない。むしろ、総監督や他のスタッフとの調整等にとられる時間の方が多い。  それに対して、ひよりは、質と量の両方を要求されるという点で、パティよりも体力勝負の割合が大きかった。  それでも、本来はひよりも日程的には余裕があるはずだった。それなのに詰まっていたのは、コミケの企業ブースで販売する限定イラストにかける時間をとるために、本業の仕事を一ヶ月分前倒しで仕上げる必要があったからだ...
  • ID:XDze6oSO氏:二人のツンデレ
    某日某所。つかさの控室。 「ほい、つかさ。これ台本ね」 「う、うん…」  つかさはこなたから薄い冊子を受け取ると、小さくため息をついた。 「…うまくできるかなあ?」 「だいじょぶだいじょぶ。かがみの真似すればいいんだよ」  肩を叩きながらそういうこなたに、つかさは黙って頷いた。  一方そのころ、いずみの控室。 「…なんでわたしなんでわたしなんでわたしなんでわたしなんでわたし…」  椅子に座って頭を抱えたいずみが、ぶつぶつと呟いていた。 「ご指名があったからなんだけど…が、頑張って若瀬さん」  その傍らに立つゆたかが、困った顔で励まそうとしていた。 「…あー、ところで小早川さん」 「な、なに?」 「この台本書いたの、小早川さん?」 「え、違うよ。わたしの伯父さんが書いたんだけど…」  親戚。確かこの前制服で学校に来た卒業生も、この子の従姉妹だったはず。 ...
  • The Legend of the Lucky Star 第三話
    第三話 「しっかし……まさか中途半端に覚醒してるとはな……」 地面に仰向けに寝、真っ暗な空を見るこなたに対してみさおは呟いた。 こなたの右腕は切断された部分がぴったりと合わせられ、そこを中心に淡い光が取り巻いていた。 みさおの癒しの術が発動していているのだが、これだけの大ケガを治すのはみさおも初めて。 ちゃんと結合し、機能するかどうかは、結果が出るまでわからない。 「んで、少しは『思い出した』か?」 みさおが言っている思い出したとは、ただの記憶のことではない。 こなたが、そしてみさおが、生まれる前から知っている――血に刻まれた記憶のことである。 「まだほとんど思い出せてないや。妖魔について少しと、退魔師と魔を狩る一族についてとかくらいしか」 こなたは目を閉じ、先ほど蘇った記憶の旅へと出発する。 そして、自らが思い出した記憶の内容を紡ぎだす。 「退魔師も魔を狩る一族も基本的には同じ。どっち...
  • 白雪は染まらない 解決編
    「エターナルフォースブリザード!敵じゃなくてわたしが死ぬ」 「変なこと言ってないで歩きなさい!」  吹雪の中、かがみとこなた、それにつかさとゆたかがボイラー施設を目指して歩いていた。  吹雪が収まってきているとはいえ、雪に関しては素人の四人が歩くにはなかなか大変だった。 「だってかがみー。寒いよ歩き難いよー…ってか、ゆーちゃんとつかさ大丈夫?」  こなたは振り向いて、お互いを支えあうようにして歩いている、ゆたかとつかさに声をかけた。 「う、うん…なんとか」  つかさがそう答え、ゆたかは無言で頷いた。 「アレね…」  かがみは吹雪の中に見える建物へ、真っ直ぐ向かった。そして、入り口に近づきドアノブに手をかける。と、そこでかがみは振り返り、後ろについてきていた三人の方を向いた。 「中に入る前に、一つだけ約束して」 「な、何?」 「これから、何があってもわたしを信じて。勝手な行動は絶対にしないで...
  • ID:7RmX74Y0氏:Futures eye
    注)作品中にはいくつかの医療雑学を入れてありますが、ほとんどがインターネットで調べて書かれたものです。 私本人には医療知識は全くなく、素人が書いたものであるため、内容は全くと言って良いほど信用できません。 ですのでここに書かれたことを実際に当てはめて診断しないでください。 何かあれば、専門の医師に診ていただくことをお勧めします。 将来、自分がどのような人生を歩んでいるのか、到底考えられるものではない。 みゆきも“それ”が起こるまでは、また別の人生を進んでいくはずだった。 “それ”が起きなければ、もしかしたら歩んでいたかもしれないもう一つの生き方。 今では闇の中に消滅してしまっていて、覗き見ることもできないIfの生き方。 どちらが幸せだったのかと考えた所で、答えにたどり着くことは永遠にないけれど、 今ある現状を主観的に評価しようとするなら、少なくとも今の生き方は不幸なんかではないはずだ。 客...
  • ID:xJHYfO7a0氏:今あるかなた
    久しぶりに熱をだした。知恵熱ってヤツか? 365日知恵を絞っているんだ。今更知恵熱ってのもないよなwww こなたは学校へ。今は俺一人、なんて事はない。いつもの事。まさに日常。 しかしこの状況は果てしなくしんどい。看護されたい…ふと思った時、玄関の開く音がした。 「ただいま~」 あれ?まだお昼になってないだろ?こなたのヤツ、早引きしてきたのか? 「あ、いた。そうくん。大丈夫?風邪?」 そうくん…そう呼ばれるの10何年ぶりかな。俺はゆっくり目を開けてみる。 「わざわざ帰って来てくれたのか?こなた…」 霞かかった視界に、あいつの顔が見えてきた。あれ? 「残念♪こなたじゃないよ」 そう言うこなた?の顔にはホクロがなくて、それはまるで… 「心配になって来ちゃった♪ご飯食べた?おじや作ろうと思ったんだけど…」 傍らにはスーパーの袋、ちょwwwおまwww遂にお迎え?www そ...
  • ID:U25mXig0氏:名前
     呼び方はその人との関係を規定する。  苗字で呼び合っている内はよそよそしい感じがするし、愛称を使っていれば自然と親しくなっていく。  役職の名で呼ばれるというのは前者であって、私とクラスメイトの繋がりは役割によるものでしかない。  委員長。それは中学時代から聞き慣れていた自分の呼び名で、本名よりも使われているかもしれない。  私はクラス委員をやる事で、他人との関係を掴んでいた。  委員長だから他人の世話を焼くことも許される。  他の一般生徒とは違う立場にいるから、友達であるか否かとは関係なしに介入できた。  数人のグループに混じっての会話もしたし、名前以外は何も知らない相手が一緒でも遊びに出かけた。  共通の話題は何も無い。  だが、自分が委員長であるおかげで、互いに話すきっかけを作れたのだ。 「みゆきさん」  だから彼女に自己紹介をした時も、相手は自分を委員長と呼ぶだろうと、自然に...
  • 第十四回コンクール参加作品
    今回のお題「ゆたかとみなみ」 -第十四回らき☆すたコンクール大賞作品- エントリーNo.03:ID 0S3K.620氏:ゆたかがみなみでみなみがゆたか -第十四回らき☆すたコンクール副賞作品- エントリーNo.04:ID a/Q6dL20氏:- Love was sleeping. - 以下、その他コンクール作品(エントリーNo順) エントリーNo.01:ID lxnhYNI0氏:友情から愛情へ エントリーNo.02:ID xDM9P7I0氏:姉と妹 エントリーNo.05:ID Ynd8ofc0氏:喧嘩 エントリーNo.06:ID g8/L9Yc0氏:みなみとゆたかと『ゆーちゃん』と エントリーNo.07:ID IRl5FPQ0氏:みなゆた不在 エントリーNo.08:ID dldVIT20氏:場所 エントリーNo.09:ID T/8w56k0氏:神様への終わらない言葉 エントリーNo.10...
  • 白雪が染まらない 発生編
    斧を振り上げた状態のままで、動きが止まる。  自分が決めた事とはいえ、やはりこの行為は気が引ける。  だが、ここまで来た以上後には引けない。  少女は意を決して、目の前のソレに斧を振り下ろした。 - 白雪は染まらない~発生編~ -  とある冬の日。こなた、かがみ、つかさ、みゆき、それにゆたかとみなみの六人は、雪山へとスキーを楽しみに来ていた。  大学受験も無事終わり、その慰労もかねてと、みゆきがこの旅行を提案してきたのだ。 「へー、思ったより広いねー」  こなたがゲレンデを見渡しながら、感嘆の声をあげた。 「うん、これなら気持ちよくすべれそうね」  隣にいるかがみが、それに賛同する。 「喜んでいただけて何よりです。皆さんをお誘いしたかいがありました」  その後ろから、みゆきがにこやかにそう話し、さらにその後ろでは、みなみがふらつくゆたかの身体を支えて付いてきていた。 「…ゆたか、大丈...
  • The Legend of the Lucky Star
    第一話 “……あれ?” 気が付いた時、彼女は病室の入り口に立っていた。なんでこんなところにいるのかが、彼女には不思議だった。 もっと不思議なのは、その病室にいる面々だ。 自分の父親、自分の従姉妹、自分の友人達……それぞれがベッドにすがるように泣いている。 しかもそのベッドにいる、沢山の計器が付けられた人物は……他ならぬ自分自身であった。 “……そうだ、私……轢かれちゃったんだよね……車に……” 彼女にとっては、ほんの数分前の出来事。しかし現実世界では、その事件からすでに二日が経過していた。 彼女の名前は、泉こなた。 彼女は二日前、高校入学時にパソコンを買い替えるために秋葉原を下見に訪れ、その帰りに……飲酒運転のトラックに轢かれたのだ。 では、病室の前に立っている自分は一体なんなのか? 幽体離脱、もしくは幽霊。後者の場合……死んでいることになる。 “……イヤ……だよ……” 死んでいるかもし...
  • ID:DeegvQAo氏:白の世界の向こうに
     朝七時半。  鳴り響く目覚まし時計を叩くように止め、私はのそりと寝返りを打った。  今日はみんなで映画を観に行こうと約束していた日。  集合の時間は昼前だけど、私にはやることが多い。  午前中に宿題を終わらせておきたいし、休日を寝過ごしてしまう悪癖を持つつかさを少々手荒な手段を講じてでも叩き起こさなければならない。  まだ眠っていたいと訴える脳に喝を入れ、目を開ける。  と、ここで私はなぜだか首を傾げていた。  何だろう、何が疑問なのかもわからない。  少しだけ暗い自室をぼんやりと見回し、やがてあることに気が付いた。  カーテンの隙間から漏れる光がいつものそれとは違っている。  やけに白く、眩しい。  いや空に輝く太陽が白く見えるのはごく当たり前なのだがそういう意味ではなく、……ああもう、どう説明したらいいのだろう。  とにかく眠い目をこすりながらカーテンを引き開けてみると―― 「……う...
  • ID:dT4.n2U0氏:喧嘩と友情と愛情と
     ジリリリン。  古風な黒電話が鳴り響く。  受話器をとった。 「はい、柊ですけど」 「柊さん、あの……」  声を聞いただけで相手が誰かはすぐに分かった。 「あんたなんてもう知らないわよ! もうかけてこないで!」  ろくに話も聞かずに受話器を乱暴においた。  それから数日がすぎた。  彼からは電話もこなくなっていた。絶交状態が続いている。  仕事にもすっかり身が入らなくなったため会社を休み、家に閉じこもっていた。 「はぁ……」  溜息をつきながら、机につっぷす。  釣り目もいつもに比べて下がり気味。降ろした長い髪も心なしか元気がない。  両親はそんな娘の様子を気にかけながらも、特に干渉してくるようなことはなかった。子供のころから、わりかし自由放任の教育方針だったから。  神社の家としては珍しいのかもしれない。  現時点で干渉なんかされても、反発するしか反応はありえないだろうけど。  ...
  • ID:Hl75ewKe0氏:うそつきの一日
    「あんたのお母さんってさ、いつ亡くなったんだっけ」  二人でゲームをしていると、かがみはそんな事をぽつりと言った。 「いや、いつと言われても……。聞いたこと無いから知らないよ」  私はテレビ画面から視線を逸らさずに答えた。 「それでも、命日にはおじさんの様子が変だったりとか、いつもと違うって事で気づくもんじゃない?」 「だから、わからないって。なんでそんな事を知ろうとするの?」  私は苛立ちを隠そうとせず、かがみに言った。  大声を出したせいで操作を誤り、私の動かすキャラクターは溶岩の中へと落ちていった。  ゲームオーバーの音楽が流れる中、私はかがみを睨む。  彼女は何故か、悲しそうな顔をしていた。 「夢で見たんだ。あんたのお母さんが死ぬところ」 「いや、エイプリルフールだからって、そういう嘘はやめようよ」  私は呆れながらそう言ったが、彼女の表情は真剣そのものだった。 「こなたを産んです...
  • ID:P7ex2Hw0氏:第十四回コンクールレビュー
    こなた「泉こなたです」 かがみ「柊かがみです」 そうじろう「…泉そうじろうです」 こなた「さーて、第十四回以下略のレビュー始まるよー!」 かがみ「略すな!」 - 第十四回らき☆すたSSコンクールレビュー ~我が麗しの稜桜学園~ - かがみ「サブタイ意味わかんない…」 こなた「いや、ゆーちゃんとみなみちゃんをイメージしてみたけど、ダメかな?」 かがみ「まあ、いいけど…ってか、なんでわたしここにいるんだか」 こなた「ホントはお母さん呼んでたんだけどね、なんでか来ないんだよ。それで、代わりにかがみを…と言うわけ」 かがみ「…さいですか」 こなた「つー訳で今回はお父さんが落ち込んでて全く役に立たないから、かがみんしっかり頼むよ」 かがみ「あんたは?」 こなた「わたしは最初から戦力外!」 かがみ「…親指立てて爽やかに言い放つ言葉じゃないでしょ、ソレ…まあ、呼ばれたからにはちゃんとするけど」 ...
  • ID:9XD7cn7+氏:重なる記憶
    重なる記憶 「う~ん」  ひよりは、頭を抱えていた。 (なんで、パティがここにいるんだろ……?)  一年生の三学期、盛大にお別れパーティをやって、空港で泣きに泣いて別れたはずなのに。  二年生の一学期、パティは留学生としてそこに存在している。 (あれ? でも……)  しかし、一年生のときに留学生なんていなかったという記憶も確かに存在しており、それは今の現状と矛盾なく連続性をもっていた。 (うう~……)  つまり、高校一年生の期間について、異なる二つの記憶が混在しているわけで。  じゃあ、現状と矛盾している記憶の方は、夢か何かだったのか?  いや、それにしてはあまりにも鮮明すぎる。 「田村さん、どうしたの?」  ゆたかが、心配そうに声をかけてきた。 「いや~、今度のイベントのネタが出なくて」  とっさにそうごまかす。 ...
  • ID:q8RZxTc0氏 かなたとの恋愛談義
    かなたとの恋愛談義  それは、高校一年生のときのとある昼休みのことだった。  泉とかなちゃんが向かい合って、弁当を食べていた。  仲睦ましいことよね。  いつもだったら、食べ終わっても昼休みが終わるまで二人でしゃべってるんだけど、用事があるっていって泉が教室を出ていった。 「相変わらずのラブラブカップルね」  私は、かなちゃんにそう話しかけた。 「そんなんじゃないって言ってるでしょ。私とそう君は、ただの幼馴染よ」 「登下校も一緒でお昼も一緒でさ。泉だってかなちゃんへの好意を隠そうともしないし、かなちゃんだってずっと面倒みてやってるじゃない。どこからどう見ても、ラブラブカップルじゃないの」 「どうしてみんな分かってくれないのかしら。幼馴染のお友達がたまたま男の子だってだけなのに」 「かなちゃん。それ本気で言ってるの?」 「もちろん」 「あのさ。泉は、かなちゃんのことが好きだっては...
  • ID:CVrBmF/N0氏:第五回コンクール作品紹介
    こなた「さぁさぁ~、今回もたくさんの作品が投稿されてまいりましたぁ~~」 つかさ「すごいね!12本もあるよ!どれから読もうかな!?」 みゆき「今回のテーマは”旅”でしたからね。私たちも旅に行ってみたくなるような作品があるかもしれないですわね」 かがみ「そうね!じゃあ、私は一足早く作品に目を通したから軽く説明してあげるわね!」 エントリーNO.1「先生二人の逃避行」 かがみ「黒井先生のお話ね!」 こなた「ななこん、思ったより積極的だよね?」 つかさ「男縁無いのかと思ってたら・・・(ちっ!)」 みゆき「な、何か言いました!?」 エントリーNo.2「DEPARTURE」 つかさ「ちょっと変わった感じ?がするね」 かがみ「あぁ、これはね同名の歌をモチーフに書いてあるのよ」 こなた「ゆーちゃんとみなみんの友情モノだね!あの二人はいつでもどこでも絵になるねぇ~」 みゆき...
  • ID:R57PirI0氏:資料室は閉まらない
     カチャリと言う音が廊下に響く。ドアを手で動かし施錠された事をしっかりと確認する。 「よしっと」  罪悪感が無いわけじゃない。だが、大切な人を守るためには必要な事なのだ。  その女生徒は、もう一度「よしっ」と声に出してうなずくと、パタパタとその場を小走りに離れた。  ドアの上にあるタグには『資料室』と書かれてあった。   - 資料室は閉まらない 出題編 -  とある日の朝、高良みゆきが登校してみるといつもの教室の前で二人の女生徒―泉こなたと柊かがみ―が言い争っていた。  いや、言い争っているというよりこなたがかがみにたいして言い訳めいた事をまくし立てていて、かがみはそれを軽く流してるだけ、といった風だった。 「だからぁ!何回も言うけど、わたしはちゃんと閉めたんだって!確認だってちゃんとしたんだから!」 「…こっちも何回も言うけど、今朝鍵は開いてたのよ?あんたが閉め忘れてなかったら、なん...
  • ID:8EF9iIMg氏:L'amour Est Bleu
     水だ。辺り一面が水、水、水。いや、何も水をぶちまけたわけじゃない。それに風呂場でもプールでもない。  しかしながらここに水があることは至極当然だろう。そしておそらく、これ以上たくさんの水を貯めておける場所は日本には存在しないと思う。  そう、日本最大の“貯水池”、琵琶湖の真ん中に、私たちはいた。 L amour Est Bleu ~マザーレイクと侘寂[ワビサビ]の心得~  1.  私たちが3年生になって早半年、終わってみればあっという間の夏休みも終えて少しずつ受験に向けて学年全体の雰囲気が殺気立ってきた9月だが、私たちは今一つ目の休戦協定、すなわち修学旅行の真っ最中だった。  今年から修学旅行の行き先が京都・奈良から京都・滋賀に変わった。何でも、今年から我が陵桜学園が文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定されたとかで、どうやら理系科目に...
  • ID:o+y8LkDd0氏:こなたんじょうび
    こなた「はぁ…はぁ…ただいまー!」 そうじろう「おう、おかえり。どうしたんだ?そんなに息切らして」 こなた「だって、今日は…」 そうじろう「はは、夕方からだろ?そんなに急がなくても」 こなた「何だか、いても立ってもいられなくてさ…」 かなた「こなた、おかえり~」 こなた「あ、お母さん、ただいま。何か手伝うこと、ある!?」 かなた「もう、今日はこなたのお誕生日なんだから。こなたは準備ができるまで遊んでて良いの」 こなた「むー」 そうじろう「ははははは。そんなわけだ。みんな来るんだろ?今の内に部屋、片付けておきなさい。さ、俺もやるぞ~、か~なた♪」 そいで夕方 かがみ「ごめん下さ~い」 そうじろう「みんな、いらっしゃい。パーティまで暫く時間かかるから、それまでこなたの部屋で遊んでてくれるかい?」 かがみ「あ、はい。あとこれ、うちの母がこしらえた物です。良かったらどうぞ...
  • ID:EjC5d2E0氏:栞
    読書感想文のためにも少しは本を読めと、お父さんに言われた。 お父さんは私にオススメ作品とやらを渡してきたが、少しも読む気にはなれなかった。 毎日をだらだらと過ごして、夏休みも残り半分。 やはり、今年もアニメ化したラノベを読んだことにして、感想文を片付けようと思う。 ところが、どれだけ探してもDVDが見つからなかった。 記憶を掘り返してみると、かがみに貸してしまったらしい。 他にもアニメになった作品はあるのだけれど、さすがに萌えを前面に押し出した物では書きづらい。 こんな事ならば無理に貸すんじゃなかったと後悔をしたが、文字通り後の祭りだ。 仕方が無く電話をかけると、一つ前に番号を登録してあるはずのつかさが出た。 間違いだと言うのも気が引けて、夏休みの宿題とは無関係の話をした。すぐにかがみと交代してもらえばいい。 本題に触れないまま電話切ってしまったと気がついたのは、ゲームを始めてから二時間後...
  • ID:CCBbMJM0氏:オタク初の米国大統領パトリシア・マーティンの就任演説
     ■危機のさなか  オタクの皆さん。私はきょう、今後の任務を前に謙虚な気持ちで、皆さんから授かった信頼に感謝し、私たちのオタク先輩諸氏が払った犠牲に思いを致してここに立っています。  私は、前大統領が行ったオタク人民への奉仕と同時に、政権移行期間を通じて見せてくれた寛大さと協力に、感謝してます。  これで44人の米国人が大統領就任の宣誓をしたことになります。宣誓の言葉は、オタク人民の繁栄のうねりの高まりの中で、述べられたこともありました。宣誓はしかし、しばしば、オタク人民に立ちこめる暗雲や荒れ狂う嵐のただ中でも行われました。  そうしたときも米国は前に進んできました。単にオタク指導層に手腕や構想があったからだけではなく、私たちオタク人民が先輩諸氏の理念に忠実であり続けたからです。これまでもそうだったし、現世代でも、そうでなければなりません。  私たちが危機のさなかにあることは今や、...
  • ID:/FEAZtM0氏:寝・逃・げでリセット!
    「未来と連絡が取れなくなっちゃったよぉ・・・」 つかさが今にも泣きそうな声で言ってくる。突然の告白に戸惑う私に笑顔でみゆきが事情を説明してくれる。 「つまり、私たちは同じ時間を永遠にループし続けてるのです。その間の記憶がリセットされて」 「ちなみに今は15498回目に該当するわ」 かなたさんも笑顔である。私は何が起きてるのか理解できない。 「なにそれ」 「かがみさんにもあったと思いますよ。特にコミックマーケットに行ったときなどに違和感が」 確かにあった。 「記憶がリセットされる前に行った体験が既視感を感じさせたのでしょう」 さて、どんな記憶だったか。私は回想の海に漕ぎ出した。 人、人、人。見渡す限りの人の海。こんな大人数会場に入るのかね? 私はそう考えながらもこなたの言葉に相槌を打つ。私たち3人は今日何をすべきかの申し送りを受けた。 「我々SOS団は今日はコミケにて不思議探しをやるよ!」...
  • 白雪は染まらない 推理編
     ソレを見てるはずなのに、ソレが何か認識できない。そんな漫画みたいなことを自分が体験するなんて、かがみは今の今まで思いもしなかった。  割れた窓から吹き込んでくる風と雪。その猛威にさらされた部屋の中は、ひどい有様だった。  その惨状の中、ベッドの上にソレはうつ伏せに寝かされていた。 「つかさ!行っちゃダメだ!戻って!廊下に出て!ゆーちゃんも!」  こなたが騒いでいる。かがみには、どうしてここにいるはずのみゆきを放って廊下に出なければいけないのか、理解できなかった。 「でも…でも、こなちゃん!ゆきちゃんが!ゆきちゃん、そこにいるのに!」  そう、アレはみゆきだ。着ている服がそうだから。夕食の時にこなたが大人っぽい服が似合うのが羨ましいと言っていた服だから。 「いいから出て!アレじゃみゆきさんはもう…!」  あれ?と、かがみは自分の考えに自分で疑問符をつけた。どうしてわたしは服でみゆきを認識し...
  • ID:lxnhYNI0氏:友情から愛情へ
    Side I-1  ゆたかと初めて出会ったのは、受験会場だった。  具合悪そうにしていた彼女にハンカチを渡した。  再び会えるとは思ってなかったから、それはあげたつもりだった。  でも、彼女は後日、律儀にハンカチを返してくれた。受験生の身内だと思っててごめん。  でも、そう勘違いしてしまうほど、彼女の身長は同年齢の平均値よりはるかに低かった。  そうやって始まった学園生活の日々で、彼女は常に私のそばにいた。  病弱な彼女はしばしば体調を崩してしまい、私が病院まで連れていったこともあった。  でも、私はそれを苦痛に思うようなことは一度もなかった。  彼女は、私のことをよく理解してくれる友人であったから。  私はあまり口数の多い方ではなく、そのせいで勘違いされることも多かった。  でも、彼女は、いつも私に明るく話しかけてくれて、数少ない私の言動から真意を汲み取ってくれた。  そうして付き合っ...
  • 「追憶」ID:0wIvXv60氏
     目を開けると、そこには誰もいなかった。  一人きりの病室で、彼女は目だけを動かしてその事を確かめる。  点滴に繋がれた身体は動かない。  声を出そうとすると、喉に焼けるような痛みが走った。  かなたは激しく咳き込み、見舞いに来ていた夫は、自分が眠っている間に帰ってしまったのだと考えた。  入院をしている彼女とは違い、家族までもがここにずっと居座る事は許されない。  物心のつかない娘がいる家庭なのだから、夫も妻にばかり時間を割くわけにはいかないのだろう。  かなたもそれは理解していたが、音の無い病室が寂しくて、迷子になった子供のように泣きそうになった。 「そう……いえば……薬は……」  孤独を紛らわせるために、何かしなければ耐えられない。  衝動に動かされ、次の薬までの時間を確認しようと視線を動かしたとき、彼女はその紙に気がついた。  ベッドの横に置かれた来客者用の椅子の上に、見慣れない紙...
  • ID:KRByt0Yp0氏:雨のあと
    六月のある日のことだった。 前日の雨が嘘のような青空の下、最後の授業である体育の時間にゆたかが倒れた。 無理をしないようにと止めるべきだったのに、大丈夫だという言葉を信じた私は傍にいなかった。 朝から少し様子がおかしいと感じていたのに。 いつも見守っていては逆に負担になるだろうかと躊躇して、それを理由に放置していた。 もしも田村さんが支えてくれなければ、ゆたかは未だに湿り気を帯びた地面に、直接倒れていただろう。 私は楽観視していた自分を責めながら、小柄な彼女を背負って保健室へと急いだ。 幸いベッドには空きがあって、ゆたかはすぐにそこへと寝かされた。 しかし、許されるのはそこまでで、役目を終えた私は授業に戻らなければいけない。 その後どうやって着替えたのかも含め、放課後までの記憶は残っていなかった。 ようやく保健室へ行くことができた私は、一緒に来た田村さんと話もせずに、ゆ...
  • ID:AqbYRmQ0氏:こなたリフレイン
     朝起きたら女の子になっていました。  しかも、目覚めた部屋の壁にかかっていたカレンダーには200X年と印刷され、20年くらい経った近未来であることを示していた。  そして現状を把握するためその部屋にあった日記やアルバムなどを見た結果、この女の子はこなたという名でオレ同様に筋金入りのオタクであることが判明した。  素で行動してもあまりボロは出そうにない。  こなたの家族や友人に馬鹿正直に正体明かしたら正気を疑われそう。  というわけで、変わるところはガラリと変わっているが変わらないところはとことん現状維持である近未来の世界で、オレ……私は女子高生として生活することになってしまった。 ―― こなたリフレイン 追加エピソード ――  髪型の話題が出た。やはり女の子としては積極的に参加せねば。 「あんたは髪型いじらないの? せっかく長いのに。ポニーとかツインは武器とか言ってなかったか?」  ...
  • 第四回プチ祭り
    ■ルール■(今回は大幅に変更) ・冒頭に続けて文章を書く(冒頭はすぐ下) ・長さは3レスまで ☆冒頭☆   パラリ、パラリ。 紙の捲れる音が小さな部屋にこだまする。 「ああ、あった」 私は探している物を見つけ、安堵する。そして考える。 ……何をしているか説明しよう。 簡単に言うと、辞書を引いているのだ。 辞書を引き、目的の語句を見つけては、左手のシャープペンシルをすらすらと動かしている。 普段勉強などそっちのけでネトゲにのめり込んでいる私が、何故真面目にもこんなことをしているのかって? 実はこれには深ーいワケがあるのだ。 ID LyHnAQSO氏:後悔   「こなたー、まだー?」 「こなちゃん早くー」 「泉さん。時間はありますから、焦らなくても大丈夫ですよー」 …責っ付かせたり、なだめたりする声が背後から聞こえる。 ようするに、賭に負けたわたしはみんなの分の宿題をやらされているのだ。 お泊...
  • 第一章:異次元での生活、襲い来る認めがたき人物
    「みさきちー、そっちの薬草取ってー」 「あいよ、ちびっ子。ほら」 「……」 翌朝。目が覚めたら元の世界に戻っていた、ということはなく、かがみはみさおとこなたに傷の手当てをされていた。 身体中に巻かれた包帯を外し、薬草(と二人が言っていた草)を敷いてから新しく包帯を巻いていく。 改めて身体を見てみると……傷は相当深いようだ。よく生きてるなと自分でも思うくらいだ。 「……ねえ、二人とも」 「ん、なんだ?」 「それが薬草っていうの……常識なの?」 当たり前のように身体に敷いていく草だが、かがみには見たこともない草。 本当に治癒効果があるのかまったくわからないのだ。 「この【ドリカブト】を傷口に付けてるとね、傷の治りが早くなるんだよ」 「中庭で高良が大量に栽培してるから、心配する必要はないゼ」 それだけ言って、また【ドリカブト】とやらをかがみの身体に敷いていく。毒々しい名前だが、とりあえずツッコま...
  • 「ぬいぐるみ」ID:hzXtM4E0氏
    ー最初のぬいぐるみー  ゆいとゆたかは、久方ぶりに二人きりで遊びに出ていた。 とあるゲームセンター。 ゆたかは物欲しそうに、UFOキャッチャーに並ぶ、ぬいぐるみ達を見ている。 「ん~?ちょっと待っててね~。こう見えても、こういうの、得意なんだから~」 と、ゆいは投入口に100円玉を投入すると、絶妙な手捌きでアームを操作し、 ゆたかの期待の目に答えるべく、熊のぬいぐるみの上でそれを停止させた。 降下ボタンを合図に、下へ下へとアームが伸び、そして2つの爪は、 確かにぬいぐるみを捕えた。朧気な軌道で元あった位置へと上昇し、カチッとそこに 固定される。ぐらつきながらも、それでもアームはぬいぐるみを掴み込んでいた。 「うわぁ!やったね!お姉ちゃん!」 はしゃぐゆたかを愛しく思い、えっへん!とゆいはVサインを送る。 が、その直後、ゆたかは悲鳴にも似た声を漏らした。 ぬいぐるみは落下口に落ちる事なく、直...
  • ID:McZKc6Cv0氏:らき☆すた・ファンタジー
    らき☆すたファンタジー こなた:ファイター かがみ:ナイト つかさ:モンスター使い みゆき:召喚師 ストーリー 願いを叶えてくれる石「らき☆すたー」をめぐる物語。 あらすじ  こなたが日課の図書館に向かう最中であった少女かがみ。彼女は妹の呪いを解く為に旅をしてるという。 呪いの効果を聞いたこなたは自分なら何とかできるかも知れないと言う。二人はかがみの妹つかさの元へ と向かった。こなたは趣味で色々な魔術書を読んでいた。その趣味のおかげで助かったつかさ。二人がお 礼をしたいから自分たちの村に来ないかと言うので付いていくこなた。二人の村に付いた三人が見たもの は村のなりの果てだった。村は小神アキラ率いる軍に襲われたの事だった。かがみとつかさの二人は伝説 の「らき☆すたー」を手に入れて村を元に戻すことを心に誓う。こなたは興味本位で付いて行くことにす る。何でも知って...
  • ID:PomMHDU0氏:第十三回コンクールレビュー
    こなた「泉こなたです」 かなた「泉かなたです」 そうじろう「泉そうじろうです」 こなた「と、言うわけで、コンクールレビュー参ります。はい、タイトルどん!」 第十三回らき☆すたSSコンクールレビュー - 見よ、泉家は紅く燃えている! - かなた「ええ!?大変!消防車、消防車!」 こなた「いや、ネタだから落ち着いてお母さん…」 そうじろう「…大丈夫か、この企画」 エントリーNo.01『死亡フラグでショートショートショート☆42連発』 こなた「いきなりごっついのがきたね」 そうじろう「ショートショートって形態も珍しいが、なにしろ量が凄いな」 こなた「んだねー」 そうじろう「まあ、これは一作目に相応しい作品ではあるな」 こなた「その心は?」 そうじろう「これを見れば、死亡フラグってのが大体どんなものか分かるだろ?」 こなた「なるほろ…てか、お母さんもなんか言おうよ」 かなた「私の出番...
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