"イクイク病"とは
"イクイク病"とは『持続性性喚起症候群』の俗称である。
英語では、『Persistent Sexual Arousal Syndrome (以下PSAS)』あるいは『Persistent genital arousal disorder』である。
2001年にサンドラ・レイブラム博士により発見された (
Wikipedia
)。
また、患者の支援団体『
PSAS Support
』も存在する。
"イクイク病"時系列まとめ
WaiWaiで下記の二回にわたって取り上げられている、"イクイク病"についてWEB等から得られる情報をまとめてみました。
- 1回目
- "Deadly 'iku iku byo' reaches a climax" 執筆:ライアン・コネル
- 「致命的な'イクイク病'は頂点に達している」(2006年11月15日配信)
- 『週刊ポスト』2006年11月24日号から翻訳
- 2回目
- "Japanese women are sexually sick as they come” 執筆:ライアン・コネル
- 「日本の女性はイきすぎで病気だ」 (2008年1月29日配信)
- 『週刊プレイボーイ』2008年2月4日号から翻訳
2001/07/01
- PSASに関する論文が発表される (
参照
)。
- Leiblum, S.R. & Nathan, S.G. (July 1, 2001). "Persistent Sexual Arousal Syndrome:
- A Newly Discovered Pattern of Female Sexuality". Journal of Sex & Marital Therapy 27 (4): 365?380.
2003/11
- 『PSAS Support』発足
2003/11/11
- ボストン大学でPSASに関する調査が行われる
-
Sexual syndrome that takes joy out of life
(
魚拓
)
2005/03/09 (発行日)
-
コミック裏モノジャパン Vol.15
(裏モノジャパン 2005年3月号増刊, 2005年3月9日発行, 鉄人社)に「私はイクイク病の女」(p.258-271)が掲載される。
PSASの症例を元にしたと思われるフィクションであり、後述の「らぶぼにーた」の投稿と内容がほぼ同じである。 |
2005/10
- 「らぶぼにーた」に"自称イクイク病患者"の投稿が掲載される。
-
本当にあった私の体験談 VOL.49「これはもはや、快感というより拷問。私は“イクイク病”の女。
(
魚拓
)
内容が上述のコミックとほぼ同じであり盗作であると考えられる。 最後のソープの話のみオリジナルだが、これは「らぶぼにーた」が「ソープランド風俗求人サイト」であることから投稿者が付け加えたと思われる。 |
2006/03/24
- The RYOAL SOCIETY of MEDICINEの発表。
- サンドラ・レイブラム博士、デヴィッド・ゴールドメイヤー博士と共著でPSASに関する論文を発表 (
魚拓
)
- ‘Persistent genital arousal in women - a new syndrome entity’by D Goldmeier and S Leiblum is published in the April
- issue (Vol. 17) of the International Journal of STD and AIDS.
- ttp://www.rsm.ac.uk/media/downloads/06-04jgoldmeier.pdf
- これを受け、MSNBCが報道。
-
Rare syndrome causes female sexual overdrive
- X51_ORGが翻訳
-
日常的に性交の快感が続く ”持続性性喚起症候群”
(
魚拓
)
参考リンク
に、一日におよそ300回のオルガスムを感じるという、PSASの患者ミシェル・トンプソン (Michelle Thompson)さんが紹介されている。 (
魚拓
) |
2006/11/24 (発行日)
- 週刊ポストが"世紀の奇病?「24時間どこでもオーガズム (イクイク病)女性たちの壮絶」"を掲載
"イクイク病"の症例として、らぶぼにーたの投稿及びX51_ORGの報道からの引用とおぼしきものが紹介されている。 ┃女性特有のこの奇病は日本でもブログなどで"イクイク病"とネーミングされ。一般の女性にも少しずつ認知されるようになった。 とあるが、出典は不明。 以降は、レイブラム教授、PSAS Supportの代表人ジャニー・アレンさんのインタビューと続く。 虎ノ門・日比谷クリニックの山中秀男医師の意見も聞いている。 また、漫画家の成田アキラ氏がPSASかもしれない女性計15人と会ったことがあると紹介している。 詳細は下記。 |
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「男の人に肩をポンって叩かれると力が抜けてしまいます。トイレに行ってみると、体が反応してるのがわかって、そんな自分が怖い」
「一人で電車に乗ってたら突然、あの部分に血が集まっていく感じがして、声が出そうに……。押し殺すのが大変だった」
「ケータイがブルブル鳴るだけで……。友達から"イクイク病"っていうのがあると聞いたけど、それかなァ」
引用元:らぶぼにーたの投稿
1日で300回イッた女性の例も報告されるほど。
引用元:X51_ORGの記事
女性特有のこの奇病は日本でもブログなどで"イクイク病"とネーミングされ。一般の女性にも少しずつ認知されるようになった。
引用元:不明
レイブラム医師がいう。「私がPSASと診断したアメリカ人のキャリアウーマンは6年間も悩まされていました。
突如オーガズムが襲い、治まったかと思えば、すぐ次の波がさらに深い絶頂を与える。
マスターベーションやセックスに耽ることで一時的にオーガズムを鎮めることができますが、仕事中はそうもいきません。
彼女は会社のデスクにバイブを忍ばせていたそうですが、会議等で使えない時、苦痛に苛まれているのです。
それに、PSASがまだ広く認知されていないため、自分のことを『淫乱なのではないか』と責めてしまう。
彼女を支配しているのは快感ではなく、肉体的疲労と恥辱なのです」
PSASの研究は始まったばかりだが、03年のボストン大学の調査によれば、過去5年間で2500人中10人がPSASに該当。
引用元:2003/11/11のボストン大学の調査
>また、前出のレイブラム医師が05年にインターネットで調査したところ、世界各地から400人もの人から"私もそうではないか"と相談が寄せられたという。
>性疾患に詳しい虎ノ門・日比谷クリニックの山中秀男医師も首をひねる。
オリジナルと思われる。
『PSASサポート』の代表者であるジャニー・アレンさんがいう。
「3年前に立ち上げた時には20人程度だった患者の数が現在、欧米を中心に約300人にまで増えました。
その中にはアジアの方もいます。認知度が低いだけで、日本人患者がいる可能性も十分考えられます」
オリジナルと思われる。
前出のレイブラム医師がいう。
「一つの傾向として、閉経期前後の40代後半から50代前半、あるいは閉経後にホルモン代替治療を受けた女性に多く発症例が見受けられます。
とはいえ、30代の女性患者もいましたし、羞恥心から診察に来られない人もいるでしょう。潜在的には苦しんでいる人がもっといるはずです」
オリジナルと思われる。
1000人以上の女性とセックス経験を持つ漫画家の成田アキラ氏は、PSASとおぼしき女性と会ったことがあるとか。
オリジナルと思われる。
|
2006/11/15 第1回被害
- 「致命的な'イクイク病'は頂点に達している」
WaiWaiで変態翻訳され世界に配信。 週刊ポストでは推測だった部分が断定表現になっており、また元記事にはない記述が挿入されている箇所もある。 あたかも"イクイク病"の日本人女性が増加しているかのように印象操作されている。 |
2007/11/04
- NEWS OF THE WORLDが報道
-
Woman has 200 orgasms a day
PSAS患者サラ・カーメン (Sarah Carmen)さんのインタビュー |
2007/11/08
- (翻訳)
一日に200回オーガズムを迎える英女性―持続性性喚起症候群
(
魚拓
)
2008/02/04 (発行日)
- 週刊プレイボーイが"推定患者数12万人以上!? 女のコの"イクイク病"ってナンだ?"を掲載
X51_ORGとNEWS OF THE WORLDの報道内容を紹介。 「らぶぼにーた」の投稿を紹介。 アンケートで"同じ経験をしたことがあるか?"との設問にイエスと回答したユーザーが、のべ12万人いることを受け、『潜在的"イクイク病"患者が、この日本でも人知れず苦しんでるというのか…!?』 "のべ"と書いていることから分かるように、暗に信憑性が低いことを匂わせている。 医学関係者をしらみつぶしにしたが実症例はないと記述。後は数人に意見を聞き、記者の推測を載せている。 |
2008/01/29 第2回被害
- 「日本の女性はイきすぎで病気だ」
WaiWaiで変態翻訳され世界に配信。 週刊プレイボーイが「12万人の女性がこの病気にかかっている」と"推測"していることになっている。また週刊プレイボーイがPSAS患者として紹介しているのはX51_ORGとらぶぼにーたの2例のみであり実際に患者と接触することはできなかった関わらず、WaiWaiは週刊プレイボーイが実際に複数の日本人患者と会ったかのよう見せかけている。 このように、あたかも日本では"イクイク病"が流行しているかのように印象操作されている。 詳細はリンク先の検証結果をお読み下さい。 |
関連情報
- 参考:上記以外のサンドラ・レイブラム博士の論文
- World Journal of urology (2002/06)
-
Psychotherapeutic interventions for treating female sexual dysfunction.
(
魚拓
)
- The Medical Journal of Australia (2003/03/27)
-
Sexuality Arousal disorders in women: complaints and complexities
- PSAS患者のインタビュー動画
-
Chick has 70 orgasms a day
(2008/04/09)
- 漫画実話ナックルズ11月号vol.44 (2006年9月16日発売)に"イクイク病"を題材とした漫画が掲載されているようです。
-
漫画実話ナックルズ
より
11月号vol.44 2006年9月16日発売
ワイド特集 あなたを襲う現代の奇病
●霊能者病/笑い病/イクイク病/キンタマ肥大病
関連ページ
最終更新:2008年09月29日 17:15