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**『二人の探偵』(後編) ◆1qmjaShGfE その光景を、コナンは信じられない思いで見つめていた。 服部が、吉良を撃った? まだ劉鳳を説得すれば、殺さずに捕える事も出来たはずだ。 確かに吉良はスタンドを出した。だが、それすらも困難ではあるが克服不可能な障害ではなかったはずだ。 誰も死なずに事を収める方法は、まだ残っていたはずなのだ。 もう劉鳳の動きも目に入らない。 「服部! 何故撃った!?」 服部はその一撃で倒れ臥した吉良の様子を確認した後で、こちらを向いた。 「吉良の命より、劉鳳はんや他のみんなの命の方が大事やからや」 コナンの言いたい事も理解しているようだ。その上で撃つ? 何を考えているかまるでわからない。 殊更に事務的な口調を続ける服部。 「吉良の意識は無い。瞳孔も開いとるから、死んだと考えて間違い無いやろ」 吉良は既にその身に損傷を負い体力が低下していた。そこにあんな衝撃ぶつければ、当然そうなる。 元気な時ですら、あんな衝撃を受ければ死にかねないのだ、ほぼ即死に近かっただろう。 「工藤、お前の言いたい事はようわかっとる。それでも、必要な時に必要な事が出来ん奴は、俺が今失った物以上の何かを失う事になる」 歯を食いしばり、搾り出すように言葉を口にするコナン。 「……命を比べるのかよ?」 「二度と零したないだけや」 そう答えた服部の達観したような表情が、それ以上の反論を封じてしまった。 その能力を、判断を心から信頼している。そんな服部が下した決断を、コナンは一般論だけで説き伏せられると思えなかった。 ふいっと服部から顔を逸らし、劉鳳と神楽に問いかける。 「アミバさんと新八殺害の件、納得してくれたか?」 神楽は無言、劉鳳は深く頷く。 重い足取りで倒れ臥した吉良に近寄る。 仰向けに倒れる彼の瞳孔は確かに開いている。器具も無しでこの状態からの蘇生は不可能。 病院と専門の医師が居れば辛うじて可能性はあるかもしれないが、それらをこれからすぐに手配する事も出来ない。 吉良吉影は、死んだのだ。 無力感に苛まれながら、コナンは服部に向き直る。 「服部、少し話がある」 「ああ、わかっとる」 阿吽の呼吸ですぐさまそう答える服部。この打てば響くような軽快なやりとりも、もう素直に楽しめなくなっていた。 服部もコナンも消沈した様子で歩き出す。 劉鳳には二人の表情の理由が理解出来ない。だが、元気づけてやりたいとも思った。 「二人共、見事だったぞ」 どちらも振り返りはしなかった。 そして、隣で無言のまま俯いている少女の事もわからない。 「神楽、お前は何故そんなに落ち込んでいるんだ?」 答えは返ってこない。 どうしたものか途方にくれるが、とりあえず空気を変えるのが一番と考える。 「とにかく外に出よう。この中は……その……あまり良くない」 慣れない事をしていると思う。これで良いのかまるでわからなかったが、神楽は素直に言う事を聞いてくれた。 家を出て、ブロック塀にもたれかかる。 落ち着ける場所として、真っ暗な家の外を選ぶ辺りがこの手の事に疎い劉鳳の限界なのであろう。 神楽はその隣で、同じくブロック塀にもたれながら、地面に座り込む。 暗くなった空、外灯の光のみが二人を照らし出す。 「……今でも、信じられないアル」 そう神楽が呟いた。 「何がだ?」 「……吉良が新八を殺したなんて信じられないアル。吉良は優しかったネ」 「そうか……」 相手が男なら、大人なら、何を下らない事をと発破をかけてやる所だ。 だが、ここに居るのはまだ年端もいかない少女。 何か慰める手立ては無いかと考えてみるが、今までの人生においてそんな機会に出会わなかったせいか、何のアイディアも浮かんでこない。 そもそも、昔の劉鳳なら慰めようなどと思う事すらなかった。それは自分の役目ではないと割り切って。 それがカズマと出会い、かなみや他の人間達を知るようになって、少しづつ変わっていったのだ。 と、いうか。カズマはとてもうまくかなみと付き合っていた。あの男に出来て俺に出来ないはずがない。 (確かカズマの奴は、かなみにぬいぐるみを持っていってやってたな) そんな物は何処にも無い。 (……では、他に子供が好きそうな物……あれだ! 確かバッグに入っていたはず!) 「少し待っていろ」 それだけ言い残してバッグを取りに戻る劉鳳。途中倒れる吉良に憎しみの視線を向け、バッグを手に取り小走りに外に戻る。 自分では急いだつもりなのだが、一人取り残されていた神楽はさっきよりも重苦しく落ち込んで見えた。 「神楽、これをやる」 劉鳳が手にしていたのは、ビスケットの詰まった缶であった。 支給品の食料として入っていたものだが、日持ちしそうなので食べるのを後回しにしていたのだ。 きょとんとした顔でビスケットを見る神楽。 (菓子ならばと思ったが……もしかして、ビスケットは嫌いなのか?) 何も言わずにそれを受け取り、蓋を開く。 神楽は劉鳳と目を合わせようともせずに、それをもしゃもしゃと食べはじめる。 ほっとしていた劉鳳に、神楽から感想の言葉が送られた。 「まずいアル」 その返事は予想していなかった。 「そ、そうか。すまん」 どうフォローしたものかと、また思案にふけりそうになる劉鳳を他所に、神楽は勢い良く立ち上がる。 「おっしゃあああ! 気合入れるアル! いつまでも落ち込んでてもしょうがないネ!」 いきなりの大声に驚く劉鳳の背中を、神楽は勢い良く叩く。 「何沈んだ顔してるネ! ヘコんでる暇なんて無いアルヨ!」 ずんずんと歩きながら家へと向かう神楽を見ながら、一人劉鳳は悩み続けていた。 (うまくやれたのか? いや、勝手に立ち直った? ええいわからんっ!) 二人の元に、コナンの大声が聞こえてきたのはその時であった。 コナンと服部の二人は別室で対峙していた。 「服部、あの段階で吉良を拘束出来る可能性は残っていた。それは認めるな」 これは服部による吉良殺害の正当性を、否定する為の質問だ。 劉鳳があれ以上接近さえしなければ、吉良にスタンドを引っ込めるよう交渉する余地は確かにあった。 「ああ。工藤、吉良がどうやって対象を爆弾にするかは未だ不明。おそらく接触に近い何かと思われる。これで良かったな?」 これはあの状態の吉良の危険性を認めさせる為の質問。 見ただけで爆弾に出来る等の利便性の高い条件であった場合、銀髪女に怪我をさせられている理由がわからない。 「そうだ。なあ服部、自ら殺しに手を染める理由は何だ? 俺にわかるように答えてくれ」 立っているのが疲れたのか、服部はソファーに深く座り込む。 コナンもそれに倣って対面の椅子に腰掛ける。 「タバサって子がおったって話したな」 「ああ」 「あの子は劉鳳を庇って死んだ。タバサ自身は何の力も無い普通の女の子やった。劉鳳はな、俺等の切り札言うてもええぐらい強い男や。そいつと自分の命と天秤にかけてどっちが今居る集団に必要かって判断、お前に出来るか?」 文句を言いかけるコナンを服部は手で遮る。 「別にあの子はそんな事考えてへんかったと思うで。劉鳳が危ないから飛び出した、そんだけやと思う。それは綺麗でまっすぐな思いや。でもな……」 それを話すのは服部にとっても辛い事なのだろう。 その表情には陰鬱な影が付き纏っている。 「あの時の俺達にとっては最善の手やった。アーカードって化物を前に、自分だけ残って俺達を逃がしたブラボーはんの選択もな」 服部は背もたれによりかかって天井を見上げる。 「無理や。あの化物を殺さずに捕える? いや、それ以前や。どうやったら殺せるのかすら皆目検討つかん」 諦めの言葉、それを発したコナンを服部は怒鳴りつけたではないか。その服部から同じ諦念の言葉が漏れた事にコナンは納得がいかなかった。 服部はコナンの方を見ようとしない。 「吉良は確かに厄介な相手やった。せやけどな、俺達に向いている相手でもあったんやで。工藤はターミネーター2って映画見た事あるか?」 服部の意図を掴みかねたコナンは、聞かれた事だけに答える。 「ああ」 「元の世界やったら絶対言わへん事やけどな。もし、あの流体金属の化物が俺らの町に出たら、お前捕まえられるか?」 ようやく服部の言いたい事が理解出来たコナンは、苦々しげに答えた。 「……状況による」 「せやろな。だがどの場合でも、間違いなく人は死ぬ。もし化物の正体知れてない時にコイツを追い詰める手立て考えたら最悪の事態になる。せやな?」 返事はしたくないのか、コナンは何も答えなかった。 「お前ももう気付いてんやろ。ここに集められた人間は普通の連中ちゃう。俺達の持つ知識は普通の連中用に詰め込んだ知識や。そんなん全部通用せんわ」 コナンが頭に思い描いたのは、黒シャツの大男と金髪の巨漢の姿。 アレは完全に別格だ。アレに狙われるぐらいなら、戦闘ヘリがこちらを狙って頭上で旋回している方がまだマシだと思える。 様々な修羅場を潜り抜けてきたコナンをして、一度も出会った事が無いと思わしめる圧倒的な存在感。 ぎしっと音を立ててソファーを立つ服部。 「それでも……や。それでも何とかせなならん。だから俺は一つ手段を増やした。  劉鳳はんの戦闘に介入出来る程、無茶なスピードに慣れて無い俺には、これでもギリギリの判断だったんやで」 殊更に明るく振舞う服部。 コナンの目から見ても、彼が無理をしているのがわかった。 自らが禁忌としていた行為に手を染めたのだ。吉良に言い放った通りだ、罪の意識は決して消えてはくれないだろう。 拳を強く握り込むコナン。 「それでも……だ。俺は殺人を許容出来ない」 服部は、残念そうな、それでいてほっとしているような、そんな顔をした。 「ほなしゃあない、その度にケンカするとしよか」 「服部!」 何も出来なかった。ずっとただ守られるだけの見た目通りの子供同然であった。 そんな中、小五郎が、そして灰原が倒れた。 それでも服部なら、あの男なら生き延びている。簡単にやられるような男じゃない。黙って引っ込んでいるような男じゃない。 そう信じ、その思いに応えてくれた。 コナンが望む全てに、万全で応えてくれる男。こんな友はそうそう持てるものじゃない。 二人でなら何者が相手だろうと、知恵の面で遅れをとる事は無い。ここから、ようやく誰も死なせない結末に向かって動き出せる。 そう、信じていた。 服部は正義を捨ててはいない。それはわかっている。この男は最後の最後まで誰かを守る為に戦い抜く。 この企みを打ち砕くべく、最後までその思考を止めたりはしない。 それでも、こんなに悲しいのは何故だろう。 服部は扉に手をかけながらぽつりと呟いた。 「……警察の存在しない世界で、俺達探偵はどう生きたらええんやろな」 捕える者も無く、裁く者も無く、矯正を行う余裕も無い。 「待て服部! 考え直せ!」 「断る」 ここで止められなければ一生止める事は出来ない。 「俺達は俺達の法に従う! それが俺達の正義だろう!」 服部の意思は変わらない。 歩みを止めない服部に、コナンは最後の賭けに出る事にした。 「なら、俺は……お前とは一緒に居られない」 ようやく足を止める。 「……らしくない、卑怯な手使いよるな」 「こっちも一杯一杯でね、手加減してやる余裕がねえんだ」 服部の体が震えている。両手で拳を握り、何かを堪えるように。 「地図の端や。時間も経ち、状況が煮詰まってきてる今、そこに近づこうっちゅー奴はおらん」 一緒に居られないのならコナンはそこに避難していろ、そういう意味である。 コナンがこれが最後と差し伸べた手も、服部には届かなかった。 服部は劉鳳に、コナンは神楽に、それぞれの主張の違いからコナンが別行動を取る旨を伝える。 硬い表情のまま説明する服部の言葉を、劉鳳は納得出来なかった。 「コナンどういう事だ! 服部が吉良を殺したのは正しい事だろう! 奴がたくさんの人を殺したと言ったのは他ならぬお前だろうに!」 怒りもあるのだろう、コナンは撥ね付けるような口調になる。 「俺達に誰かを裁く権利なんてねえよ」 劉鳳はそれを服部への侮辱と受け取った。 「権利だと!? では誰が吉良を裁く!? 野放しにでもしておけというのか!? 奴は断罪されるべき存在だった! 服部は何一つ誤っていない!」 劉鳳の怒りに満ちた怒声を、真っ向から受け止めるコナン。 「あんた達の世界にあるかどうかは知らねえけどな! 俺達の所じゃ犯罪者は矯正施設で罪に見合った罰を受ける事になってんだよ!」 「矯正施設なら俺の所にもある! だが、吉良のあの悪逆な行為は断じて許されるようなものではない!」 「それをアンタが判断してる所が傲慢だってんだよ!」 「傲慢だと!? 俺の正義を傲慢と抜かすか! 言わせておけば……」 そこで家中に響き渡る程の爆音が轟いた。 神楽が、家の壁に全力で正拳をぶちこんだのだ。 「やかましいのは嫌いアル」 『いや、お前のがやかましいだ(や)ろ』 服部、コナン、劉鳳の三人は同時に脳内でツッコンだが、それを口に出して言う程子供でもなかった。 それでもちょうどいい仕切りだったので、ようやく服部が口を挟む。 「劉鳳はん。俺とコイツが居た国では、犯罪者を殺さずとっ捕まえて、  専用の施設に何十年も閉じ込めておく余裕があんねん。実質死刑が存在せんしな。それが常識になってる世界なんや」 止めに入ったのは他ならぬ服部である。 渋々だが劉鳳も矛を収める。 「どんな犯罪者も殺さんのか?」 「そうや」 「……正気を疑うな。その施設の中で暴れたりはせんのか?」 「厳しく管理してるからな。延々閉じ込めておけるんなら問題は無いやろ」 「ふむ、アルターが無いのならそれも手ではあるが……やはり納得はいかんな」 色んな所を端折った説明だが、要点は伝わっている。 神楽は頭の後ろで両手を組み、壁によっかかりながら訊ねる。 「で、コナンはどうするアルか? 何処か隠れるネ?」 「いいや、服部にゃ悪いがそんな気は欠片もねえよ」 頷く神楽。 「そうアル。このまま黙って引っ込んでるなんてありえないアル。だからこの神楽様が一緒に行ってやるネ」 「何?」 驚くコナン、服部はその真意を確かめるべく神楽に問いただす。 「なんでそう思ったん?」 神楽の瞳は、服部をまっすぐに映す。 「私はこっちが良いアル」 服部はそれ以上何も聞かなかった 暗がりの中、神楽とコナンの二人は並んで歩道を歩いていく。 銀時の死、新八の死、そして信頼していた吉良の裏切りとその死。 逆境続きの彼女であるはずなのだが、そんな素振りは見られない。 コナンは気になっていた事を訊ねる。 「なあ、神楽は何で俺についてきてくれたんだ?」 すぐさま鉄拳が頭の上に叩き落された。 「いてっ!!」 「年上の相手には敬語使うアル」 「年上って、お前大して年変わらねえじゃ……」 再度の鉄拳。あまりの痛さに蹲るコナン。 声だけじゃなくやる事まで誰かさんに似ている。凶暴さは比べるべくもないが。 同じ事を言って優しくコナンの額を小突いてくれた彼女は、もう居ない。 「聞き分けの無い子供にはおしおきアル」 「……それはいいから、質問に答えろよ」 神楽は足を止めない。コナンも慌ててその後を追う。 「私は派手な喧嘩は好きアルが、人殺しだの陰気臭いのは嫌いアルよ」 一瞬コナンの目に、神楽と銀時がダブって見えた。 「だから、私はこっちが良いアル」 ふざけてるんだか真面目なんだか良くわからない。 それでも彼女は自分を持っていて、それは骨太な一本の柱のように神楽を支えているように見えた。 「……ありがとよ」 「ふん」 つくづく、自分はたくさんの人に守られてきたと思う。 それは小学生並のこの体のせいなのか、人を殺す覚悟を決めていないせいなのか。 そんな取り止めの無い事をコナンは考えていた。 「いいのか?」 劉鳳の問いかけに、服部は曖昧に小首をかしげる。 吉良の遺体を調べ、核金と何処かのコインロッカーの鍵、それに点滴用パックを二人は手に入れる。 証拠品のディスクはコナンに持っていかせた。 一通りの整理を終え、デイバックに仕舞うと劉鳳が再度服部に言う。 「服部、お前は類稀なる知恵者であり、悪と戦う勇気を持った男だ。俺が保証する。よくぞアミバの無念を晴らしてくれた」 それこそが落ち込んでいる理由なのだが、と内心苦笑する。 (ホンマ不器用なやっちゃで。これで慰めてるつもりなんやからな……) 鋭く尖った刃は脆く壊れやすい。 劉鳳への服部の第一印象であったが、どうもこの男、そんな可愛げのある刃ではないらしい。 幾度も理不尽や悲しみに打ちひしがれながら、それでも、彼の持つ正義は揺るがない。 アミバが言っていた強い信念を持つカズマという男も、きっとこんな男だったのだろう。 過剰と言える程の正義への思いと信念は、おそらく彼を取り巻く環境がそれを必要としていたのだろう。 翻って自分を省みる。 吉良の遺体はベッドに寝かせてある。 埋葬しないのは、検死の必要が出てくるかもしれないからという、何ともバカバカしい理由だ。 殺人は良くて死体遺棄は駄目だなどと、腰の据わらないこと甚だしい。 自分が殺した遺体を、隠す事に抵抗があるせいだ。どうしようもないとはこの事か。 「神楽がついてるから、コナンの方も大丈夫やろ」 劉鳳が心配しそうな事を先に言っておいてやる。 すると劉鳳は彼にしては珍しくはっきりしない、中途半端な表情をする。 「俺はあの二人が良くわからん。見た目は子供なのだが、片やあの頭脳、片やあの力、一体何なんだあの二人は?」 神楽が持つ黒い巨大な拳銃を、いらないから誰かにやる、そう言った時、誰一人あの銃をまともに扱える者は居なかったのだ。 それを神楽は易々と片手で持ち、調子に乗ったのか指でくるくる回してみせてきた。 「コナンはともかく、神楽は俺にもわからん。子供っぽいかと思えば、妙に大人びた態度も取るし。ただ……」 「ただ?」 「ええ仲間とおったんやろな。人を信じて裏切られても、またすぐ信じられるいうんは凄い事やで」 喜怒哀楽の激しい彼女の表情を思い出したのか、微かに笑みを漏らす劉鳳。 「そうだな、凄い事だ」 服部は後ろに劉鳳を乗せ、バイクに跨ると次の目的地を言い渡す。 「とりあえず人の多そうな繁華街でも目指そか」 「わかった」 二人を乗せたバイクは夜の闇へと消えて行った。 暗い、周りが良く見えない。 ここは何処だ? 私は何をしている? 少し記憶の混乱があるようだ。しかし、こうまで真っ暗だと何を確認する事も出来ない。何処かに明かりは…… 「…………吉…………こ…………」 声? 何処かから声が聞こえる。 居た! 人だ! いや、あれは…… 坂田! それに隣に居るのはマリアさん! そうだ思い出したぞ。私は殺し合いをしろとか抜かすふざけた奴に連れてこられ、病院に来たのだ。 坂田はまあどうでもいいが、マリアさんが居るのには心底安心した。 ここは危険な場所だ。もし万が一マリアさんの手に何かあったら…… 待て、良く見ろ吉良吉影! 何という事だ! あのマリアさんには手が無いではないか!? どうしたというのだマリアさん! 至宝とも言うべきあの手が両方とも失われているぞ! 二人共何を慌てている! それよりもマリアさんの手の方が大事だろう! 一体どうしたというのだ! 何をしている坂田? そんな必死の形相で手を伸ばして、お前の手などどうでもいい。 相変わらず意味不明な行動をする男だ。 っと、そんな事はいい! それよりもマリアさんの手が…… 「吉良さん」 不意に真後ろから声が聞こえた。 驚いて振り向くと、何とすぐそこにマリアさんが居るではないか! しかもしかもしかも……こちらのマリアさんには手が付いている! 良かった、本当に良かった。マリアさんの手は失われた訳ではなかったのだな。 マリアさんは私に手を差し伸べる。 その手を取ろうと私は手を伸ばし…… 「吉良あああああああぁぁぁぁ!!」 絶叫、これは坂田の声か? しかたがないので、一度だけ振り返ってやる。 相変わらず不細工な格好で手を伸ばしている。だから、何がしたいのだお前は。 まだ何やら叫んでいるようだが、何故かその声は聞こえてこない。 隣に居る手の無いマリアさんは、悲しそうにこちらを見ている。 ん? マリアさんもゆっくりとこちらに腕を、そう手が無いので腕で正しい、伸ばしてきている。 私は……苦笑を二人に返し、後ろのマリアさんの手を取った。 声が聞こえた。記憶に無い声だ。 (貴方はこんな所で終わっていい人間じゃない……消えてゆくのなら、帰るべき場所で……私の魂と引き換えにしてでも) マリアさんの姿が、見知らぬ女に変わってしまったように見えたのは、きっと私の目の錯覚だろう。 吉良が消え、年若い女性が消滅するのが見えた。 座り込んで肩を落とす銀時の背中に、その筋の専門家すら唸らせる白く美しい手で、そっと触れるマリア。 「銀時さんは全てを知った上でも、吉良さんに手を差し伸べられるんですね」 その表情はマリアからは見えない。 「……ここに居るって事は、マリアさんだってそうなんだろ」 寂しそうに笑うマリア。 「私の手は、吉良さんには見えていなかったようですけどね」 顔は見えずとも、気配は伝わる。 銀時は、マリアにそんな声を出させる為に、ここに来たわけじゃない。 「あーあ、まあしゃあねえか。別にあっち行ったからって悪くなるって決まったわけでもねえし」 銀時はあるはずの無い埃を払いながら立ち上がる。 「逝くとすっか」 「はい」 二人は光に包まれ、消えていった。 こうして私は平穏な生活を手に入れた。 ここは杜王町ではない。私が見た事もない町並みだからそれは間違いないのだろう。 不思議な事に、この町の道路を進むといつのまにか元の道に戻ってしまうのだ。 永遠に抜け出せない、だが私はそれでも構わなかった。 私を煩わせる何者もここには存在しない。心穏やかな日々があるだけだ。 ここに居ると空腹も感じないし、汚れも付かない。私の身だしなみは常に完璧であり、私はいつでも何かを不足と感じる事も無い。 時々ふと思い出す、マリアさんの手、あれは何処へ行ってしまったのだろう。 そんな時だけだ、私の心がかき乱されるのは。 ここには私しか居ないので、代用品を調達する事も出来ない。 いや、代用品などでは決して満足出来ないだろう。 ……驚いた。こんな場所に侵入者が現れるとは。 何者だ? いいだろう、私の領域を侵す者に、殺意の女王による裁きをくれてやろう。 複数か、構わない。私の無敵のスタンドが破れる事などあるはずが無いのだから。 何故、私は、こんな事を、忘れていたのか……何故……思い出させるのだ…………ヒドイ奴等だ…………私が何をしたと………… &color(red){【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険:死亡確認】} &color(red){【残り23人】} 【F-2 民家/一日目 真夜中】 【江戸川コナン@名探偵コナン】 [状態]:全身打撲。疲労大。左肩と全身に湿布と包帯。強い決意。 [装備]:ハート様気絶用棍棒@北斗の拳 、懐中電灯@現地調達 包帯と湿布@現地調達 スーパーエイジャ@ジョジョの奇妙な冒険 [道具]:基本支給品(食料一食消費)、鷲巣麻雀セット@アカギ、 空条承太郎の記憶DISC@ジョジョの奇妙な冒険 [思考] 基本:この殺し合いを止める 1:ルイズの最後の願いを叶えたい。 2:覚悟さん達と合流 3:ゲームからの脱出 4:ジグマールを警戒 5:範馬勇次郎以外の光成の旧知の人物を探り、情報を得たい。 [備考] ※メガネ、蝶ネクタイ、シューズは全て何の効力もない普通のグッズを装備しています。 ※自分達の世界以外の人間が連れてこられていることに気付きました ※川田、ヒナギク、つかさ、服部、劉鳳、アミバの情報を手に入れました。 ※平次と二人で立てた仮説、「光成の他の主催者の可能性」「光成による反抗の呼びかけの可能性」「盗聴器を利用した光成への呼びかけの策」 等については 、まだ3人に話していません。又、話す機会を慎重にすべきとも考えています。 ※スーパーエイジャが、「光を集めてレーザーとして発射する」 事に気づきました。 【神楽@銀魂】 [状態] 軽度の疲労 [装備] 神楽の仕込み傘(強化型)@銀魂 、ジャッカル・13mm炸裂徹鋼弾予備弾倉(25.30)@HELLSING [道具]支給品一式×2(食料一食消費) 陵桜学園高等部のセーラー服@らき☆すた 首輪 [思考・状況] 基本: 殺し合いに乗っていない人は守る、乗っている人は倒す。 1:コナンに付き合う 2:マダオ達を助けに行きアフロ(ジグマール)をぶっ飛ばす 3:銀ちゃんとを殺した奴は許さない [備考] ※原作18巻終了後から参戦。 ※他の五人が行った情報交換の内容も正確には知りません。 ※キュルケとケンシロウについては細かいことをまだ四人に話していません。 【服部平次@名探偵コナン】 [状態]:健康。両頬が少し腫れている。 [装備]:スーパー光線銃@スクライド、木刀正宗@ハヤテのごとく、携帯電話 核鉄ニアデ 25 名前: Mushroom Hunting Samba ◇代理投下 [sage] 投稿日: 08/02/14 01:54 ID:HcpI3xW2 ス・ハピネス@武装練金 [道具]:支給品一式(食料一食消費)、首輪、「ざわ……ざわ……」とかかれた紙@アカギ(裏面をメモ代わりにしている)、     色々と記入された名簿、ノート数冊、ノートパソコン@BATTLE ROYALE、     ジャギのショットガン@北斗の拳(弾は装填されていない)、綾崎ハヤテ御用達ママチャリ@ハヤテのごとく(未開封)、     ギーシュの造花@ゼロの使い魔、スティッキィ・フィンガーズのDISC@ジョジョの奇妙な冒険 (内容、使用方法不明)、     キュルケの杖、拡声器、 核鉄ソードサムライX@武装錬金包帯・消毒薬等の治療薬、点滴用セット(十パック)     病院内ロッカーの鍵(中に千切れた吉良の左手首あり)才人のデイパック(内容は支給品一式、バヨネット×2@HELLSING、      紫外線照射装置@ジョジョの奇妙な冒険(残り使用回数一回)未確認)   [思考・状況] 基本:江戸川コナンよりも早く首輪のトリック、事件の謎を解除する。 1:繁華街方面へ向かう 2:ルイズの最後の願いについてはどうするか。 3:シェリスを発見し、真実を明らかにする。 4:範馬勇次郎以外の光成の旧知の人物を探り、情報を得たい。 5:自分自身にバトルロワイアル脱出の能力があると偽り、仲間を集める(一時的に保留) [備考] ※劉鳳と情報交換を行い、シェリスの名前を知りました。 ※劉鳳、コナンの事は全面的に信用しています。吉良、神楽に対してはまだ保留しています。 ※自分自身にバトルロワイアル脱出の特殊能力があると偽る策を考えています。 ※バトルロワイアル脱出の特殊能力は10人集まらないと発動しません。(現時点での服部設定) ※脱出作戦を行うかはどうかは考え中。 ※バトルロワイアル脱出の特殊能力についてはまだ吉良に言っていません。そのうち時期を見て言うかは保留です。 ※銀髪銀眼の人物が殺し合いに乗った事を知りました。 26 名前: Mushroom Hunting Samba ◇代理投下 [sage] 投稿日: 08/02/14 01:54 ID:HcpI3xW2 ※バイクCB1000(現地調達品)は、民家から少し離れた路地に、シートを被せて隠しています。 ※コナンと二人で立てた仮説、「光成の他の主催者の可能性」「光成による反抗の呼びかけの可能性」「盗聴器を利用した光成への呼びかけの策」 等について は、まだ3人に話していません。又、話す機会を慎重にすべきとも考えています。 ※スーパーエイジャが、「光を集めてレーザーとして発射する」 事に気づきました。 【劉鳳@スクライド】 [状態]:疲労中、全身に小程度のダメージ、左肩と腹部にダメージ中、右拳骨折治癒途中(包帯が巻いてある) [装備]:なし [道具]:支給品一式(食料一食消費)、4色ボールペン、色々と記入された名簿、スタングレネード×2 、タバサの眼鏡     タバサのデイパック(内容は液体窒素(一瓶、紙状態)、タバサの支給品一式 、色々と記入された名簿 [思考・状況] 基本:正義を全うし、ゲームとその主催者を断罪する。 1:アミバの遺志を背負い、正義をなす。 2:ルイズの最後の願いについてどうするか。 3:悪(主催者・ジグマール・DIO・アーカード・村雨)は断罪、弱者(シェリス、キュルケ、神楽)は保護。 4:シェリス・防人の知り合い・桐山の知り合い・核鉄を探す。 5:シェリスに事の真相を聞きだす。 [備考] ※絶影にかけられた制限に気付きました。 ※桐山・防人・服部・タバサ・吉良・コナンと情報交換しました。 ※平次の策に乗る気はありません。 ※銀髪銀眼の顔に傷のある人物が殺し合いに乗った事を知りました。 ※液体窒素の瓶(紙状態)、スタングレネードなどは、仲間の誰かに渡しても構わないと思っています。 [共通備考] ※劉鳳、服部、アーカードの持つ名簿には以下の内容が記載されています。  名簿に青い丸印が付けられているのは、カズマ・劉鳳・シェリス・桐山・杉村・三村・川田・才人・  ルイズ・防人・カズキ・斗貴子・タバサ・キュルケ・コナン・服部 ・灰原  赤い丸印が付けられているのは、ジグマール・DIO・アーカード・散・村雨  緑色の丸印が付けられているのは、蝶野 ※劉鳳、服部、コナン、神楽は吉良がスタンド使いということを知りました。 ※ルイズをF-3の川岸に埋葬しました。折れた軍刀は墓標として刺してあり、キュルケの杖、拡声器は服部が所持しています。 ※ルイズの最後の願いについてはまだ話し合っていません。 ※アミバの持っていた支給品一式×3 (食料一食消費) は、F-2民家の中にあります。 ※アミバの持っていたノートパソコンには、大東亜共和国謹製のOSが組み込まれています。 |203:[[Crazy Diamonds~歪んだ輝きふたつ~]]|[[投下順>第201話~第250話]]|205:[[その暴力に賭ける]]| |203:[[Crazy Diamonds~歪んだ輝きふたつ~]]|[[時系列順>第4回放送までの本編SS]]|205:[[その暴力に賭ける]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|江戸川コナン|205:[[その暴力に賭ける]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|神楽|205:[[その暴力に賭ける]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|劉鳳|210:[[Shine On You Crazy Diamond]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|服部平次|210:[[Shine On You Crazy Diamond]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|&color(red){吉良吉影}|&color(red){死亡}| ----
**『二人の探偵』(後編) ◆1qmjaShGfE その光景を、コナンは信じられない思いで見つめていた。 服部が、吉良を撃った? まだ劉鳳を説得すれば、殺さずに捕える事も出来たはずだ。 確かに吉良はスタンドを出した。だが、それすらも困難ではあるが克服不可能な障害ではなかったはずだ。 誰も死なずに事を収める方法は、まだ残っていたはずなのだ。 もう劉鳳の動きも目に入らない。 「服部! 何故撃った!?」 服部はその一撃で倒れ臥した吉良の様子を確認した後で、こちらを向いた。 「吉良の命より、劉鳳はんや他のみんなの命の方が大事やからや」 コナンの言いたい事も理解しているようだ。その上で撃つ? 何を考えているかまるでわからない。 殊更に事務的な口調を続ける服部。 「吉良の意識は無い。瞳孔も開いとるから、死んだと考えて間違い無いやろ」 吉良は既にその身に損傷を負い体力が低下していた。そこにあんな衝撃ぶつければ、当然そうなる。 元気な時ですら、あんな衝撃を受ければ死にかねないのだ、ほぼ即死に近かっただろう。 「工藤、お前の言いたい事はようわかっとる。それでも、必要な時に必要な事が出来ん奴は、俺が今失った物以上の何かを失う事になる」 歯を食いしばり、搾り出すように言葉を口にするコナン。 「……命を比べるのかよ?」 「二度と零したないだけや」 そう答えた服部の達観したような表情が、それ以上の反論を封じてしまった。 その能力を、判断を心から信頼している。そんな服部が下した決断を、コナンは一般論だけで説き伏せられると思えなかった。 ふいっと服部から顔を逸らし、劉鳳と神楽に問いかける。 「アミバさんと新八殺害の件、納得してくれたか?」 神楽は無言、劉鳳は深く頷く。 重い足取りで倒れ臥した吉良に近寄る。 仰向けに倒れる彼の瞳孔は確かに開いている。器具も無しでこの状態からの蘇生は不可能。 病院と専門の医師が居れば辛うじて可能性はあるかもしれないが、それらをこれからすぐに手配する事も出来ない。 吉良吉影は、死んだのだ。 無力感に苛まれながら、コナンは服部に向き直る。 「服部、少し話がある」 「ああ、わかっとる」 阿吽の呼吸ですぐさまそう答える服部。この打てば響くような軽快なやりとりも、もう素直に楽しめなくなっていた。 服部もコナンも消沈した様子で歩き出す。 劉鳳には二人の表情の理由が理解出来ない。だが、元気づけてやりたいとも思った。 「二人共、見事だったぞ」 どちらも振り返りはしなかった。 そして、隣で無言のまま俯いている少女の事もわからない。 「神楽、お前は何故そんなに落ち込んでいるんだ?」 答えは返ってこない。 どうしたものか途方にくれるが、とりあえず空気を変えるのが一番と考える。 「とにかく外に出よう。この中は……その……あまり良くない」 慣れない事をしていると思う。これで良いのかまるでわからなかったが、神楽は素直に言う事を聞いてくれた。 家を出て、ブロック塀にもたれかかる。 落ち着ける場所として、真っ暗な家の外を選ぶ辺りがこの手の事に疎い劉鳳の限界なのであろう。 神楽はその隣で、同じくブロック塀にもたれながら、地面に座り込む。 暗くなった空、外灯の光のみが二人を照らし出す。 「……今でも、信じられないアル」 そう神楽が呟いた。 「何がだ?」 「……吉良が新八を殺したなんて信じられないアル。吉良は優しかったネ」 「そうか……」 相手が男なら、大人なら、何を下らない事をと発破をかけてやる所だ。 だが、ここに居るのはまだ年端もいかない少女。 何か慰める手立ては無いかと考えてみるが、今までの人生においてそんな機会に出会わなかったせいか、何のアイディアも浮かんでこない。 そもそも、昔の劉鳳なら慰めようなどと思う事すらなかった。それは自分の役目ではないと割り切って。 それがカズマと出会い、かなみや他の人間達を知るようになって、少しづつ変わっていったのだ。 と、いうか。カズマはとてもうまくかなみと付き合っていた。あの男に出来て俺に出来ないはずがない。 (確かカズマの奴は、かなみにぬいぐるみを持っていってやってたな) そんな物は何処にも無い。 (……では、他に子供が好きそうな物……あれだ! 確かバッグに入っていたはず!) 「少し待っていろ」 それだけ言い残してバッグを取りに戻る劉鳳。途中倒れる吉良に憎しみの視線を向け、バッグを手に取り小走りに外に戻る。 自分では急いだつもりなのだが、一人取り残されていた神楽はさっきよりも重苦しく落ち込んで見えた。 「神楽、これをやる」 劉鳳が手にしていたのは、ビスケットの詰まった缶であった。 支給品の食料として入っていたものだが、日持ちしそうなので食べるのを後回しにしていたのだ。 きょとんとした顔でビスケットを見る神楽。 (菓子ならばと思ったが……もしかして、ビスケットは嫌いなのか?) 何も言わずにそれを受け取り、蓋を開く。 神楽は劉鳳と目を合わせようともせずに、それをもしゃもしゃと食べはじめる。 ほっとしていた劉鳳に、神楽から感想の言葉が送られた。 「まずいアル」 その返事は予想していなかった。 「そ、そうか。すまん」 どうフォローしたものかと、また思案にふけりそうになる劉鳳を他所に、神楽は勢い良く立ち上がる。 「おっしゃあああ! 気合入れるアル! いつまでも落ち込んでてもしょうがないネ!」 いきなりの大声に驚く劉鳳の背中を、神楽は勢い良く叩く。 「何沈んだ顔してるネ! ヘコんでる暇なんて無いアルヨ!」 ずんずんと歩きながら家へと向かう神楽を見ながら、一人劉鳳は悩み続けていた。 (うまくやれたのか? いや、勝手に立ち直った? ええいわからんっ!) 二人の元に、コナンの大声が聞こえてきたのはその時であった。 コナンと服部の二人は別室で対峙していた。 「服部、あの段階で吉良を拘束出来る可能性は残っていた。それは認めるな」 これは服部による吉良殺害の正当性を、否定する為の質問だ。 劉鳳があれ以上接近さえしなければ、吉良にスタンドを引っ込めるよう交渉する余地は確かにあった。 「ああ。工藤、吉良がどうやって対象を爆弾にするかは未だ不明。おそらく接触に近い何かと思われる。これで良かったな?」 これはあの状態の吉良の危険性を認めさせる為の質問。 見ただけで爆弾に出来る等の利便性の高い条件であった場合、銀髪女に怪我をさせられている理由がわからない。 「そうだ。なあ服部、自ら殺しに手を染める理由は何だ? 俺にわかるように答えてくれ」 立っているのが疲れたのか、服部はソファーに深く座り込む。 コナンもそれに倣って対面の椅子に腰掛ける。 「タバサって子がおったって話したな」 「ああ」 「あの子は劉鳳を庇って死んだ。タバサ自身は何の力も無い普通の女の子やった。劉鳳はな、俺等の切り札言うてもええぐらい強い男や。そいつと自分の命と天秤にかけてどっちが今居る集団に必要かって判断、お前に出来るか?」 文句を言いかけるコナンを服部は手で遮る。 「別にあの子はそんな事考えてへんかったと思うで。劉鳳が危ないから飛び出した、そんだけやと思う。それは綺麗でまっすぐな思いや。でもな……」 それを話すのは服部にとっても辛い事なのだろう。 その表情には陰鬱な影が付き纏っている。 「あの時の俺達にとっては最善の手やった。アーカードって化物を前に、自分だけ残って俺達を逃がしたブラボーはんの選択もな」 服部は背もたれによりかかって天井を見上げる。 「無理や。あの化物を殺さずに捕える? いや、それ以前や。どうやったら殺せるのかすら皆目検討つかん」 諦めの言葉、それを発したコナンを服部は怒鳴りつけたではないか。その服部から同じ諦念の言葉が漏れた事にコナンは納得がいかなかった。 服部はコナンの方を見ようとしない。 「吉良は確かに厄介な相手やった。せやけどな、俺達に向いている相手でもあったんやで。工藤はターミネーター2って映画見た事あるか?」 服部の意図を掴みかねたコナンは、聞かれた事だけに答える。 「ああ」 「元の世界やったら絶対言わへん事やけどな。もし、あの流体金属の化物が俺らの町に出たら、お前捕まえられるか?」 ようやく服部の言いたい事が理解出来たコナンは、苦々しげに答えた。 「……状況による」 「せやろな。だがどの場合でも、間違いなく人は死ぬ。もし化物の正体知れてない時にコイツを追い詰める手立て考えたら最悪の事態になる。せやな?」 返事はしたくないのか、コナンは何も答えなかった。 「お前ももう気付いてんやろ。ここに集められた人間は普通の連中ちゃう。俺達の持つ知識は普通の連中用に詰め込んだ知識や。そんなん全部通用せんわ」 コナンが頭に思い描いたのは、黒シャツの大男と金髪の巨漢の姿。 アレは完全に別格だ。アレに狙われるぐらいなら、戦闘ヘリがこちらを狙って頭上で旋回している方がまだマシだと思える。 様々な修羅場を潜り抜けてきたコナンをして、一度も出会った事が無いと思わしめる圧倒的な存在感。 ぎしっと音を立ててソファーを立つ服部。 「それでも……や。それでも何とかせなならん。だから俺は一つ手段を増やした。  劉鳳はんの戦闘に介入出来る程、無茶なスピードに慣れて無い俺には、これでもギリギリの判断だったんやで」 殊更に明るく振舞う服部。 コナンの目から見ても、彼が無理をしているのがわかった。 自らが禁忌としていた行為に手を染めたのだ。吉良に言い放った通りだ、罪の意識は決して消えてはくれないだろう。 拳を強く握り込むコナン。 「それでも……だ。俺は殺人を許容出来ない」 服部は、残念そうな、それでいてほっとしているような、そんな顔をした。 「ほなしゃあない、その度にケンカするとしよか」 「服部!」 何も出来なかった。ずっとただ守られるだけの見た目通りの子供同然であった。 そんな中、小五郎が、そして灰原が倒れた。 それでも服部なら、あの男なら生き延びている。簡単にやられるような男じゃない。黙って引っ込んでいるような男じゃない。 そう信じ、その思いに応えてくれた。 コナンが望む全てに、万全で応えてくれる男。こんな友はそうそう持てるものじゃない。 二人でなら何者が相手だろうと、知恵の面で遅れをとる事は無い。ここから、ようやく誰も死なせない結末に向かって動き出せる。 そう、信じていた。 服部は正義を捨ててはいない。それはわかっている。この男は最後の最後まで誰かを守る為に戦い抜く。 この企みを打ち砕くべく、最後までその思考を止めたりはしない。 それでも、こんなに悲しいのは何故だろう。 服部は扉に手をかけながらぽつりと呟いた。 「……警察の存在しない世界で、俺達探偵はどう生きたらええんやろな」 捕える者も無く、裁く者も無く、矯正を行う余裕も無い。 「待て服部! 考え直せ!」 「断る」 ここで止められなければ一生止める事は出来ない。 「俺達は俺達の法に従う! それが俺達の正義だろう!」 服部の意思は変わらない。 歩みを止めない服部に、コナンは最後の賭けに出る事にした。 「なら、俺は……お前とは一緒に居られない」 ようやく足を止める。 「……らしくない、卑怯な手使いよるな」 「こっちも一杯一杯でね、手加減してやる余裕がねえんだ」 服部の体が震えている。両手で拳を握り、何かを堪えるように。 「地図の端や。時間も経ち、状況が煮詰まってきてる今、そこに近づこうっちゅー奴はおらん」 一緒に居られないのならコナンはそこに避難していろ、そういう意味である。 コナンがこれが最後と差し伸べた手も、服部には届かなかった。 服部は劉鳳に、コナンは神楽に、それぞれの主張の違いからコナンが別行動を取る旨を伝える。 硬い表情のまま説明する服部の言葉を、劉鳳は納得出来なかった。 「コナンどういう事だ! 服部が吉良を殺したのは正しい事だろう! 奴がたくさんの人を殺したと言ったのは他ならぬお前だろうに!」 怒りもあるのだろう、コナンは撥ね付けるような口調になる。 「俺達に誰かを裁く権利なんてねえよ」 劉鳳はそれを服部への侮辱と受け取った。 「権利だと!? では誰が吉良を裁く!? 野放しにでもしておけというのか!? 奴は断罪されるべき存在だった! 服部は何一つ誤っていない!」 劉鳳の怒りに満ちた怒声を、真っ向から受け止めるコナン。 「あんた達の世界にあるかどうかは知らねえけどな! 俺達の所じゃ犯罪者は矯正施設で罪に見合った罰を受ける事になってんだよ!」 「矯正施設なら俺の所にもある! だが、吉良のあの悪逆な行為は断じて許されるようなものではない!」 「それをアンタが判断してる所が傲慢だってんだよ!」 「傲慢だと!? 俺の正義を傲慢と抜かすか! 言わせておけば……」 そこで家中に響き渡る程の爆音が轟いた。 神楽が、家の壁に全力で正拳をぶちこんだのだ。 「やかましいのは嫌いアル」 『いや、お前のがやかましいだ(や)ろ』 服部、コナン、劉鳳の三人は同時に脳内でツッコンだが、それを口に出して言う程子供でもなかった。 それでもちょうどいい仕切りだったので、ようやく服部が口を挟む。 「劉鳳はん。俺とコイツが居た国では、犯罪者を殺さずとっ捕まえて、  専用の施設に何十年も閉じ込めておく余裕があんねん。実質死刑が存在せんしな。それが常識になってる世界なんや」 止めに入ったのは他ならぬ服部である。 渋々だが劉鳳も矛を収める。 「どんな犯罪者も殺さんのか?」 「そうや」 「……正気を疑うな。その施設の中で暴れたりはせんのか?」 「厳しく管理してるからな。延々閉じ込めておけるんなら問題は無いやろ」 「ふむ、アルターが無いのならそれも手ではあるが……やはり納得はいかんな」 色んな所を端折った説明だが、要点は伝わっている。 神楽は頭の後ろで両手を組み、壁によっかかりながら訊ねる。 「で、コナンはどうするアルか? 何処か隠れるネ?」 「いいや、服部にゃ悪いがそんな気は欠片もねえよ」 頷く神楽。 「そうアル。このまま黙って引っ込んでるなんてありえないアル。だからこの神楽様が一緒に行ってやるネ」 「何?」 驚くコナン、服部はその真意を確かめるべく神楽に問いただす。 「なんでそう思ったん?」 神楽の瞳は、服部をまっすぐに映す。 「私はこっちが良いアル」 服部はそれ以上何も聞かなかった 暗がりの中、神楽とコナンの二人は並んで歩道を歩いていく。 銀時の死、新八の死、そして信頼していた吉良の裏切りとその死。 逆境続きの彼女であるはずなのだが、そんな素振りは見られない。 コナンは気になっていた事を訊ねる。 「なあ、神楽は何で俺についてきてくれたんだ?」 すぐさま鉄拳が頭の上に叩き落された。 「いてっ!!」 「年上の相手には敬語使うアル」 「年上って、お前大して年変わらねえじゃ……」 再度の鉄拳。あまりの痛さに蹲るコナン。 声だけじゃなくやる事まで誰かさんに似ている。凶暴さは比べるべくもないが。 同じ事を言って優しくコナンの額を小突いてくれた彼女は、もう居ない。 「聞き分けの無い子供にはおしおきアル」 「……それはいいから、質問に答えろよ」 神楽は足を止めない。コナンも慌ててその後を追う。 「私は派手な喧嘩は好きアルが、人殺しだの陰気臭いのは嫌いアルよ」 一瞬コナンの目に、神楽と銀時がダブって見えた。 「だから、私はこっちが良いアル」 ふざけてるんだか真面目なんだか良くわからない。 それでも彼女は自分を持っていて、それは骨太な一本の柱のように神楽を支えているように見えた。 「……ありがとよ」 「ふん」 つくづく、自分はたくさんの人に守られてきたと思う。 それは小学生並のこの体のせいなのか、人を殺す覚悟を決めていないせいなのか。 そんな取り止めの無い事をコナンは考えていた。 「いいのか?」 劉鳳の問いかけに、服部は曖昧に小首をかしげる。 吉良の遺体を調べ、核金と何処かのコインロッカーの鍵、それに点滴用パックを二人は手に入れる。 証拠品のディスクはコナンに持っていかせた。 一通りの整理を終え、デイバックに仕舞うと劉鳳が再度服部に言う。 「服部、お前は類稀なる知恵者であり、悪と戦う勇気を持った男だ。俺が保証する。よくぞアミバの無念を晴らしてくれた」 それこそが落ち込んでいる理由なのだが、と内心苦笑する。 (ホンマ不器用なやっちゃで。これで慰めてるつもりなんやからな……) 鋭く尖った刃は脆く壊れやすい。 劉鳳への服部の第一印象であったが、どうもこの男、そんな可愛げのある刃ではないらしい。 幾度も理不尽や悲しみに打ちひしがれながら、それでも、彼の持つ正義は揺るがない。 アミバが言っていた強い信念を持つカズマという男も、きっとこんな男だったのだろう。 過剰と言える程の正義への思いと信念は、おそらく彼を取り巻く環境がそれを必要としていたのだろう。 翻って自分を省みる。 吉良の遺体はベッドに寝かせてある。 埋葬しないのは、検死の必要が出てくるかもしれないからという、何ともバカバカしい理由だ。 殺人は良くて死体遺棄は駄目だなどと、腰の据わらないこと甚だしい。 自分が殺した遺体を、隠す事に抵抗があるせいだ。どうしようもないとはこの事か。 「神楽がついてるから、コナンの方も大丈夫やろ」 劉鳳が心配しそうな事を先に言っておいてやる。 すると劉鳳は彼にしては珍しくはっきりしない、中途半端な表情をする。 「俺はあの二人が良くわからん。見た目は子供なのだが、片やあの頭脳、片やあの力、一体何なんだあの二人は?」 神楽が持つ黒い巨大な拳銃を、いらないから誰かにやる、そう言った時、誰一人あの銃をまともに扱える者は居なかったのだ。 それを神楽は易々と片手で持ち、調子に乗ったのか指でくるくる回してみせてきた。 「コナンはともかく、神楽は俺にもわからん。子供っぽいかと思えば、妙に大人びた態度も取るし。ただ……」 「ただ?」 「ええ仲間とおったんやろな。人を信じて裏切られても、またすぐ信じられるいうんは凄い事やで」 喜怒哀楽の激しい彼女の表情を思い出したのか、微かに笑みを漏らす劉鳳。 「そうだな、凄い事だ」 服部は後ろに劉鳳を乗せ、バイクに跨ると次の目的地を言い渡す。 「とりあえず人の多そうな繁華街でも目指そか」 「わかった」 二人を乗せたバイクは夜の闇へと消えて行った。 暗い、周りが良く見えない。 ここは何処だ? 私は何をしている? 少し記憶の混乱があるようだ。しかし、こうまで真っ暗だと何を確認する事も出来ない。何処かに明かりは…… 「…………吉…………こ…………」 声? 何処かから声が聞こえる。 居た! 人だ! いや、あれは…… 坂田! それに隣に居るのはマリアさん! そうだ思い出したぞ。私は殺し合いをしろとか抜かすふざけた奴に連れてこられ、病院に来たのだ。 坂田はまあどうでもいいが、マリアさんが居るのには心底安心した。 ここは危険な場所だ。もし万が一マリアさんの手に何かあったら…… 待て、良く見ろ吉良吉影! 何という事だ! あのマリアさんには手が無いではないか!? どうしたというのだマリアさん! 至宝とも言うべきあの手が両方とも失われているぞ! 二人共何を慌てている! それよりもマリアさんの手の方が大事だろう! 一体どうしたというのだ! 何をしている坂田? そんな必死の形相で手を伸ばして、お前の手などどうでもいい。 相変わらず意味不明な行動をする男だ。 っと、そんな事はいい! それよりもマリアさんの手が…… 「吉良さん」 不意に真後ろから声が聞こえた。 驚いて振り向くと、何とすぐそこにマリアさんが居るではないか! しかもしかもしかも……こちらのマリアさんには手が付いている! 良かった、本当に良かった。マリアさんの手は失われた訳ではなかったのだな。 マリアさんは私に手を差し伸べる。 その手を取ろうと私は手を伸ばし…… 「吉良あああああああぁぁぁぁ!!」 絶叫、これは坂田の声か? しかたがないので、一度だけ振り返ってやる。 相変わらず不細工な格好で手を伸ばしている。だから、何がしたいのだお前は。 まだ何やら叫んでいるようだが、何故かその声は聞こえてこない。 隣に居る手の無いマリアさんは、悲しそうにこちらを見ている。 ん? マリアさんもゆっくりとこちらに腕を、そう手が無いので腕で正しい、伸ばしてきている。 私は……苦笑を二人に返し、後ろのマリアさんの手を取った。 声が聞こえた。記憶に無い声だ。 (貴方はこんな所で終わっていい人間じゃない……消えてゆくのなら、帰るべき場所で……私の魂と引き換えにしてでも) マリアさんの姿が、見知らぬ女に変わってしまったように見えたのは、きっと私の目の錯覚だろう。 吉良が消え、年若い女性が消滅するのが見えた。 座り込んで肩を落とす銀時の背中に、その筋の専門家すら唸らせる白く美しい手で、そっと触れるマリア。 「銀時さんは全てを知った上でも、吉良さんに手を差し伸べられるんですね」 その表情はマリアからは見えない。 「……ここに居るって事は、マリアさんだってそうなんだろ」 寂しそうに笑うマリア。 「私の手は、吉良さんには見えていなかったようですけどね」 顔は見えずとも、気配は伝わる。 銀時は、マリアにそんな声を出させる為に、ここに来たわけじゃない。 「あーあ、まあしゃあねえか。別にあっち行ったからって悪くなるって決まったわけでもねえし」 銀時はあるはずの無い埃を払いながら立ち上がる。 「逝くとすっか」 「はい」 二人は光に包まれ、消えていった。 こうして私は平穏な生活を手に入れた。 ここは杜王町ではない。私が見た事もない町並みだからそれは間違いないのだろう。 不思議な事に、この町の道路を進むといつのまにか元の道に戻ってしまうのだ。 永遠に抜け出せない、だが私はそれでも構わなかった。 私を煩わせる何者もここには存在しない。心穏やかな日々があるだけだ。 ここに居ると空腹も感じないし、汚れも付かない。私の身だしなみは常に完璧であり、私はいつでも何かを不足と感じる事も無い。 時々ふと思い出す、マリアさんの手、あれは何処へ行ってしまったのだろう。 そんな時だけだ、私の心がかき乱されるのは。 ここには私しか居ないので、代用品を調達する事も出来ない。 いや、代用品などでは決して満足出来ないだろう。 ……驚いた。こんな場所に侵入者が現れるとは。 何者だ? いいだろう、私の領域を侵す者に、殺意の女王による裁きをくれてやろう。 複数か、構わない。私の無敵のスタンドが破れる事などあるはずが無いのだから。 何故、私は、こんな事を、忘れていたのか……何故……思い出させるのだ…………ヒドイ奴等だ…………私が何をしたと………… &color(red){【吉良吉影@ジョジョの奇妙な冒険:死亡確認】} &color(red){【残り23人】} 【F-2 民家/一日目 真夜中】 【江戸川コナン@名探偵コナン】 [状態]:全身打撲。疲労大。左肩と全身に湿布と包帯。強い決意。 [装備]:ハート様気絶用棍棒@北斗の拳 、懐中電灯@現地調達 包帯と湿布@現地調達 スーパーエイジャ@ジョジョの奇妙な冒険 [道具]:基本支給品(食料一食消費)、鷲巣麻雀セット@アカギ、 空条承太郎の記憶DISC@ジョジョの奇妙な冒険 [思考] 基本:この殺し合いを止める 1:ルイズの最後の願いを叶えたい。 2:覚悟さん達と合流 3:ゲームからの脱出 4:ジグマールを警戒 5:範馬勇次郎以外の光成の旧知の人物を探り、情報を得たい。 [備考] ※メガネ、蝶ネクタイ、シューズは全て何の効力もない普通のグッズを装備しています。 ※自分達の世界以外の人間が連れてこられていることに気付きました ※川田、ヒナギク、つかさ、服部、劉鳳、アミバの情報を手に入れました。 ※平次と二人で立てた仮説、「光成の他の主催者の可能性」「光成による反抗の呼びかけの可能性」「盗聴器を利用した光成への呼びかけの策」 等については 、まだ3人に話していません。又、話す機会を慎重にすべきとも考えています。 ※スーパーエイジャが、「光を集めてレーザーとして発射する」 事に気づきました。 【神楽@銀魂】 [状態] 軽度の疲労 [装備] 神楽の仕込み傘(強化型)@銀魂 、ジャッカル・13mm炸裂徹鋼弾予備弾倉(25.30)@HELLSING [道具]支給品一式×2(食料一食消費) 陵桜学園高等部のセーラー服@らき☆すた 首輪 [思考・状況] 基本: 殺し合いに乗っていない人は守る、乗っている人は倒す。 1:コナンに付き合う 2:マダオ達を助けに行きアフロ(ジグマール)をぶっ飛ばす 3:銀ちゃんとを殺した奴は許さない [備考] ※原作18巻終了後から参戦。 ※他の五人が行った情報交換の内容も正確には知りません。 ※キュルケとケンシロウについては細かいことをまだ四人に話していません。 【服部平次@名探偵コナン】 [状態]:健康。両頬が少し腫れている。 [装備]:スーパー光線銃@スクライド、木刀正宗@ハヤテのごとく、携帯電話 核鉄ニアデ ス・ハピネス@武装練金 [道具]:支給品一式(食料一食消費)、首輪、「ざわ……ざわ……」とかかれた紙@アカギ(裏面をメモ代わりにしている)、     色々と記入された名簿、ノート数冊、ノートパソコン@BATTLE ROYALE、     ジャギのショットガン@北斗の拳(弾は装填されていない)、綾崎ハヤテ御用達ママチャリ@ハヤテのごとく(未開封)、     ギーシュの造花@ゼロの使い魔、スティッキィ・フィンガーズのDISC@ジョジョの奇妙な冒険 (内容、使用方法不明)、     キュルケの杖、拡声器、 核鉄ソードサムライX@武装錬金包帯・消毒薬等の治療薬、点滴用セット(十パック)     病院内ロッカーの鍵(中に千切れた吉良の左手首あり)才人のデイパック(内容は支給品一式、バヨネット×2@HELLSING、      紫外線照射装置@ジョジョの奇妙な冒険(残り使用回数一回)未確認)   [思考・状況] 基本:江戸川コナンよりも早く首輪のトリック、事件の謎を解除する。 1:繁華街方面へ向かう 2:ルイズの最後の願いについてはどうするか。 3:シェリスを発見し、真実を明らかにする。 4:範馬勇次郎以外の光成の旧知の人物を探り、情報を得たい。 5:自分自身にバトルロワイアル脱出の能力があると偽り、仲間を集める(一時的に保留) [備考] ※劉鳳と情報交換を行い、シェリスの名前を知りました。 ※劉鳳、コナンの事は全面的に信用しています。吉良、神楽に対してはまだ保留しています。 ※自分自身にバトルロワイアル脱出の特殊能力があると偽る策を考えています。 ※バトルロワイアル脱出の特殊能力は10人集まらないと発動しません。(現時点での服部設定) ※脱出作戦を行うかはどうかは考え中。 ※バトルロワイアル脱出の特殊能力についてはまだ吉良に言っていません。そのうち時期を見て言うかは保留です。 ※銀髪銀眼の人物が殺し合いに乗った事を知りました。 ※バイクCB1000(現地調達品)は、民家から少し離れた路地に、シートを被せて隠しています。 ※コナンと二人で立てた仮説、「光成の他の主催者の可能性」「光成による反抗の呼びかけの可能性」「盗聴器を利用した光成への呼びかけの策」 等について は、まだ3人に話していません。又、話す機会を慎重にすべきとも考えています。 ※スーパーエイジャが、「光を集めてレーザーとして発射する」 事に気づきました。 【劉鳳@スクライド】 [状態]:疲労中、全身に小程度のダメージ、左肩と腹部にダメージ中、右拳骨折治癒途中(包帯が巻いてある) [装備]:なし [道具]:支給品一式(食料一食消費)、4色ボールペン、色々と記入された名簿、スタングレネード×2 、タバサの眼鏡     タバサのデイパック(内容は液体窒素(一瓶、紙状態)、タバサの支給品一式 、色々と記入された名簿 [思考・状況] 基本:正義を全うし、ゲームとその主催者を断罪する。 1:アミバの遺志を背負い、正義をなす。 2:ルイズの最後の願いについてどうするか。 3:悪(主催者・ジグマール・DIO・アーカード・村雨)は断罪、弱者(シェリス、キュルケ、神楽)は保護。 4:シェリス・防人の知り合い・桐山の知り合い・核鉄を探す。 5:シェリスに事の真相を聞きだす。 [備考] ※絶影にかけられた制限に気付きました。 ※桐山・防人・服部・タバサ・吉良・コナンと情報交換しました。 ※平次の策に乗る気はありません。 ※銀髪銀眼の顔に傷のある人物が殺し合いに乗った事を知りました。 ※液体窒素の瓶(紙状態)、スタングレネードなどは、仲間の誰かに渡しても構わないと思っています。 [共通備考] ※劉鳳、服部、アーカードの持つ名簿には以下の内容が記載されています。  名簿に青い丸印が付けられているのは、カズマ・劉鳳・シェリス・桐山・杉村・三村・川田・才人・  ルイズ・防人・カズキ・斗貴子・タバサ・キュルケ・コナン・服部 ・灰原  赤い丸印が付けられているのは、ジグマール・DIO・アーカード・散・村雨  緑色の丸印が付けられているのは、蝶野 ※劉鳳、服部、コナン、神楽は吉良がスタンド使いということを知りました。 ※ルイズをF-3の川岸に埋葬しました。折れた軍刀は墓標として刺してあり、キュルケの杖、拡声器は服部が所持しています。 ※ルイズの最後の願いについてはまだ話し合っていません。 ※アミバの持っていた支給品一式×3 (食料一食消費) は、F-2民家の中にあります。 ※アミバの持っていたノートパソコンには、大東亜共和国謹製のOSが組み込まれています。 |203:[[Crazy Diamonds~歪んだ輝きふたつ~]]|[[投下順>第201話~第250話]]|205:[[その暴力に賭ける]]| |203:[[Crazy Diamonds~歪んだ輝きふたつ~]]|[[時系列順>第4回放送までの本編SS]]|205:[[その暴力に賭ける]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|江戸川コナン|205:[[その暴力に賭ける]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|神楽|205:[[その暴力に賭ける]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|劉鳳|210:[[Shine On You Crazy Diamond]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|服部平次|210:[[Shine On You Crazy Diamond]]| |196:[[地獄へ道連れ]]|&color(red){吉良吉影}|&color(red){死亡}| ----

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