18話
「・・・え?」
振り返ったが、何が起きたのか、女子6番 園川 真希(そのかわ まき)には、サッパリ理解できなかった。
だが、血まみれになって倒れた女子4番 近藤 留美(こんどう るみ)の後ろで、大きなショットガンを構えた女子18番 門田 照焼(もんでん てりやき)を見て、状況を理解出来た。
「園川さん・・ら・・大丈夫だった?」
照焼は、大きな身体を揺らしながら、真希の方に近寄る。
「テメェ・・・」
「え?」
「テメェもぉ!留美もぉ!人の命を簡単に奪いやがってぇ!」
真希は、鬼のような形相で照焼をにらむ。
「ら、らって・・・こ、近藤さん、銃持ってたしィ・・・」
泣きそうな顔で必死に弁解する照焼を真希は、更に追い詰める。
「テメェ! 馬鹿にしてんのかァア!」
「ひ、ひぃッ!!」
再び響く銃声。銃口は、やや空を仰ぎ、弾は、真希の頭上を通り過ぎた。
真希は、咄嗟に照焼にナイフを向けた自分に対し、留美に刃を向けた時と同じだな。と、思った。
腹部を滅多刺しにされた照焼から、ショットガンを奪いとる真希の目に、暗い闇が写っていた。
女子18番 門田 照焼(もんでん てりやき)死亡 残り30人
最終更新:2012年01月04日 16:50