原始ジャイナ聖典はアルダマーバディーという俗語で記されている。
しかし、仏教の大乗運動が、バーリ後にかえてサンスクリットを
採用するようになったのと同様に、
ジャイナ教でもやがてサンスクリットで教義書が書かれるようになった。
特に四世紀ころと推定されるウマースヴァーティの『真理の意味の認識』という書は
重要で、空衣・白衣の漁はともに正統的な教義書として認められている。
マーダヴァはヴェーダーンタの学者であり、
不二十一元論を最高の立場とするものであるが、この「ジャイナ教綱要」において彼は、
前期ウマースヴァーティの著作内容を骨格として形成されたジャイナ学説の要点を
簡明に紹介している。
最終更新:2007年07月31日 00:40