「スロヴェニア最高峰トリグラウ登頂と縦走トレッキング」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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*スロヴェニア最高峰トリグラウ登頂と縦走トレッキング10日間
#right(){65年度 中津川 量子(記)}
06中国・天地の旅、07カナダ・バンフの旅、08ブータンの予定が残念ながら諸々の
事情で実現ならず、09はブータンと思いきや、今回はヨーロッパの小さな国
(面積は四国と同じ,人口約200万人EU加盟の独立国家である)スロヴェニアに決定。
その国の最高峰トリグラウ山2864m、スロヴェニア国民であれば一度は登る山とされ、
登ってこそスロヴェニアでは一人前といわれ、国の要人は毎年必ず登る山のだそうだ。
7月に入ると夏の様子となり最も行動しやすい季節とされ、トリグラウを擁する
国立公園は高山植物が咲き乱れ登山客も非常に多くなる。それよりも少し早くとねら
った6月24日に出発、ところが例年になく雪が残り、気温も低い、一行に夏に向かわな
い天候が続いているという。装備はアイゼン・スパッツを必需とし、寒さのための防
寒具等、ハーネス・ヘルメットは現地のレンタルで調達、お花畑を歩くつもりが、なん
と雪上をトラバース、しかもハーネス付きで、緊張の連続?かというわけで荷づくりか
ら持ち物を極力抑え、いかに軽くするかが課題。
今回のガイドにはC&Cのツベートさん中島千晴さんご夫妻にお願いする。
(ツベートさんは日本山岳会にも属しガイドとしてまた登山学校を開催するなど活躍中)
24日成田出発ウィーンまで11時間、乗り換えて1時間。クラーゲンフルトに到着、
ここから車で約1時間ようやくスロヴェニアに到着.ブラッド湖畔、ホテル着。
夜は遅く9時まで夕刻だ。時差-8時間なのでまだ24日。
翌25日(スロヴェニア独立記念日)車にてトリグラウ北壁(ヨーロッパ最大級規模の壁)
を見学、午後はブレッド湖周辺の散策。明日からの鋭気を養う。
#ref(トリグラウ北壁.jpg)
&italic(){トリグラウ北壁ピークはうっすらガスがかかる}
6月27日いよいよこれから5日間をかけトリグラウに登頂し国立公園の中を縦走する。
初日の今日は登山口(1300m)まで車で、その後約1817mにあるボドニコウ小屋まで、
森林帯を抜け厳しい登り、重い荷物、延々と道が続く。トリグラウの雄姿が見える。
#ref(トリグラウ.jpg)
&italic(){青空にトリグラウが見える}
約5時間をかけ、小屋に到着。暫しビールで喉を潤し、明日の為にハーネスの装着の練
習をする。スロヴェニアはすべての山小屋を山岳協会が管理していて、食事は2・3種類
の中から、また宿泊のベットが確保できず、食堂などでなる人からは料金は一切取らないという。
登山者中心のシステムで、日本の営業小屋とはレベルがまったく異なる。
まだ小屋開き直後ばかりだそうで、多少の湿気はあるが整頓され、清潔感が漂う。
建物も木製とはいいながらがっちりと逞しい。大きな小屋をドム、やや小さい小屋をコチャという。
ボドニコウはドムだ。温かいスープと適量のワインが効いて就寝。
6月28日いよいよトリグラウドムに向けて6時45分出発、朝食は卵、紅茶、パンこれ
もどこでも同じだ。いまいちの天気の中、雪の残る道を歩く。途中サポートをしてくれる2人
(若い女性もいて3人)と合流。ハーネスをつけガイドさんとチームを組みトラバースを繰り返す。
約3時間半トリグラウ直下のドムに到着、天候はいいとはいえず、昼食を済ませ、天候待ち待機。
雲は流れ、時々真黒な雲も出現、時々太陽が、めまぐるしく変わる天候、時々顔を出すトリグラウ
山頂、岩山のため歩いている時に「雷があったらアウト」ということでガイドさんたちは慎重だ。
ただ今まで歩いてきた疲労は全く感じられず、登るんだという気持が強い。午後2時決行。出発だ。
3つのパーティを組み、アイゼン、ハーネス、ヘルメット。持ち物は水とほんの少しの食べ物、
とにかくできるだけ短い時間での往復が要求されている。いまだかつてこの3時間半ほどの緊張感と
充実した時間を感じたことがあったろうかと思える時間がすぎた。持てる力を、手で、足ですべて
使った時間であった。トリグラウとは、三つの頭のある山という意味だ。そして全員が登頂。
ガスの中の中ではあったがピークに立った時には青空が広がった。下りも慎重に。たとえどんなに
大変でも一歩、一歩、歩きさえすれば必ず目的地には到達する。
サポートをしてくださったガイドの皆さんに深く感謝。
#ref(トリグラウピークにて.jpg)
&italic(){トリグラウピークにて。パーティツべートの面々 最高の一日}
6月28日今日の予定はお花畑の中をルンルンのはずが雪のため予定していた小屋が雪崩で潰れ、
さらに先の小屋までの長丁場。私たちの歩みはモタモタしたものだが、スロヴェニア人や
ヨーロッパの人たちは、いとも簡単にグリセード状態で、スピードを上げ降下してゆく。
雨に会えば雨具を着、上がれば脱ぎの繰り返し、サポート隊の三人は昨日のうちに下山。
今日はツべートさんと我々8人、途中のコチャでお茶を飲み、暫しの休息、雪の上を歩き進む。
途中、恐る恐るトラバースする人たちを見て、急遽、アイゼンを付け、まっすぐに下ることに変更、
峠に向け急な道を登る。息が上がるがゆっくりとゆっくりと。晴れあり、雨ありの天候の中、
峠にたどり着けばやっぱり満足。
小屋に向けて歩き進めると、お迎えが。群馬大に一年在学、日本語と防衛学を専攻したという若者
(ユーレイ君)。ザサウスカコチャへ。小屋に向かうここの下りも急降下だ。ツベートさんも、
ユーレイ君も、途中落ちているペットボトルを拾い、わずかなゴミも見逃さず歩いている。
小屋は小さくても清潔、食事も美味しい。出発7時20分約8時間の行程。
6月29日今日は休養日8時30分雨具を着て出発であるが、途中から青空に。皆ウキウキと写真を
撮りながら途中マーモットに出会い、眩しい太陽を楽しみながらセブンレイク小屋に到着。
ビールとワインで昼食。木々に囲まれた森林の中はやはり気持がいい。
#ref(セブンレイク.jpg)
&italic(){最後の小屋セブンレイク}
6月30日いよいよ最後の日を迎えた。森林帯を花を愛で、ゆっくりと余韻を楽しみながら下山。
翌日31日は首都のリブリャーナヘ、そして観光地ポストイナ鍾乳洞へここは凄いスケール。
どこかの迷宮に迷い込んでしまったような空間だ。
夕食はガイドのツべートさんご夫妻を招き、感謝を込めてすっきり美味しいワインで乾杯。
スロヴェニアの家庭では外食は特別な日だけで、ほとんど家で食事をする習慣だという。
家も自分達で建てメンテナンスして住まい、家の庭には果実のなる木を持ち、季節ごとに取れる実で
果実酒を作るという。
ユーゴスラビアから独立して19年の若い国ではあるが、すべてに清潔で質素な「足るを知る」
豊かな生活を垣間見たような旅であった。
期間 ;2009年6月24日~7月3日
参加者;鈴木公子(55)川井宏作(61)仁科茂子(61)池田久子(61)
小林美津江(62)高野 甫(64)石井 洸(65)中津川量子(65)
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*スロヴェニア最高峰トリグラウ登頂と縦走トレッキング10日間
#right(){65年度 中津川 量子(記)}
06中国・天地の旅、07カナダ・バンフの旅、08ブータンの予定が残念ながら諸々の事情で実現ならず、09はブータンと思いきや、今回はヨーロッパの小さな国(面積は四国と同じ,人口約200万人EU加盟の独立国家である)スロヴェニアに決定。
その国の最高峰トリグラウ山2864m、スロヴェニア国民であれば一度は登る山とされ、登ってこそスロヴェニアでは一人前といわれ、国の要人は毎年必ず登る山のだそうだ。
7月に入ると夏の様子となり最も行動しやすい季節とされ、トリグラウを擁する国立公園は高山植物が咲き乱れ登山客も非常に多くなる。
それよりも少し早くとねらった6月24日に出発、ところが例年になく雪が残り、気温も低い、一行に夏に向かわない天候が続いているという。
装備はアイゼン・スパッツを必需とし、寒さのための防寒具等、ハーネス・ヘルメットは現地のレンタルで調達、お花畑を歩くつもりが、なんと雪上をトラバース、しかもハーネス付きで、緊張の連続?かというわけで荷づくりから持ち物を極力抑え、いかに軽くするかが課題。
今回のガイドにはC&Cのツベートさん中島千晴さんご夫妻にお願いする。
(ツベートさんは日本山岳会にも属しガイドとしてまた登山学校を開催するなど活躍中)
24日成田出発ウィーンまで11時間、乗り換えて1時間。クラーゲンフルトに到着、ここから車で約1時間ようやくスロヴェニアに到着.ブラッド湖畔、ホテル着。
夜は遅く9時まで夕刻だ。時差-8時間なのでまだ24日。
翌25日(スロヴェニア独立記念日)車にてトリグラウ北壁(ヨーロッパ最大級規模の壁)を見学、午後はブレッド湖周辺の散策。明日からの鋭気を養う。
#ref(トリグラウ北壁.jpg)
&italic(){トリグラウ北壁ピークはうっすらガスがかかる}
6月27日いよいよこれから5日間をかけトリグラウに登頂し国立公園の中を縦走する。
初日の今日は登山口(1300m)まで車で、その後約1817mにあるボドニコウ小屋まで、森林帯を抜け厳しい登り、重い荷物、延々と道が続く。トリグラウの雄姿が見える。
#ref(トリグラウ.jpg)
&italic(){青空にトリグラウが見える}
約5時間をかけ、小屋に到着。暫しビールで喉を潤し、明日の為にハーネスの装着の練習をする。スロヴェニアはすべての山小屋を山岳協会が管理していて、食事は2・3種類の中から、また宿泊のベットが確保できず、食堂などでなる人からは料金は一切取らないという。
登山者中心のシステムで、日本の営業小屋とはレベルがまったく異なる。
まだ小屋開き直後ばかりだそうで、多少の湿気はあるが整頓され、清潔感が漂う。
建物も木製とはいいながらがっちりと逞しい。大きな小屋をドム、やや小さい小屋をコチャという。
ボドニコウはドムだ。温かいスープと適量のワインが効いて就寝。
6月28日いよいよトリグラウドムに向けて6時45分出発、朝食は卵、紅茶、パンこれもどこでも同じだ。いまいちの天気の中、雪の残る道を歩く。
途中サポートをしてくれる2人(若い女性もいて3人)と合流。ハーネスをつけガイドさんとチームを組みトラバースを繰り返す。
約3時間半トリグラウ直下のドムに到着、天候はいいとはいえず、昼食を済ませ、天候待ち待機。
雲は流れ、時々真黒な雲も出現、時々太陽が、めまぐるしく変わる天候、時々顔を出すトリグラウ山頂、岩山のため歩いている時に「雷があったらアウト」ということでガイドさんたちは慎重だ。
ただ今まで歩いてきた疲労は全く感じられず、登るんだという気持が強い。午後2時決行。出発だ。
3つのパーティを組み、アイゼン、ハーネス、ヘルメット。持ち物は水とほんの少しの食べ物、とにかくできるだけ短い時間での往復が要求されている。
いまだかつてこの3時間半ほどの緊張感と充実した時間を感じたことがあったろうかと思える時間がすぎた。
持てる力を、手で、足ですべて使った時間であった。トリグラウとは、三つの頭のある山という意味だ。
そして全員が登頂。
ガスの中の中ではあったがピークに立った時には青空が広がった。下りも慎重に。
たとえどんなに大変でも一歩、一歩、歩きさえすれば必ず目的地には到達する。
サポートをしてくださったガイドの皆さんに深く感謝。
#ref(トリグラウピークにて.jpg)
&italic(){トリグラウピークにて。パーティツべートの面々 最高の一日}
6月28日今日の予定はお花畑の中をルンルンのはずが雪のため予定していた小屋が雪崩で潰れ、さらに先の小屋までの長丁場。
私たちの歩みはモタモタしたものだが、スロヴェニア人やヨーロッパの人たちは、いとも簡単にグリセード状態で、スピードを上げ降下してゆく。
雨に会えば雨具を着、上がれば脱ぎの繰り返し、サポート隊の三人は昨日のうちに下山。
今日はツべートさんと我々8人、途中のコチャでお茶を飲み、暫しの休息、雪の上を歩き進む。
途中、恐る恐るトラバースする人たちを見て、急遽、アイゼンを付け、まっすぐに下ることに変更、峠に向け急な道を登る。息が上がるがゆっくりとゆっくりと。
晴れあり、雨ありの天候の中、峠にたどり着けばやっぱり満足。
小屋に向けて歩き進めると、お迎えが。群馬大に一年在学、日本語と防衛学を専攻したという若者(ユーレイ君)。ザサウスカコチャへ。
小屋に向かうここの下りも急降下だ。ツベートさんも、ユーレイ君も、途中落ちているペットボトルを拾い、わずかなゴミも見逃さず歩いている。
小屋は小さくても清潔、食事も美味しい。出発7時20分約8時間の行程。
6月29日今日は休養日8時30分雨具を着て出発であるが、途中から青空に。皆ウキウキと写真を撮りながら途中マーモットに出会い、眩しい太陽を楽しみながらセブンレイク小屋に到着。
ビールとワインで昼食。木々に囲まれた森林の中はやはり気持がいい。
#ref(セブンレイク.jpg)
&italic(){最後の小屋セブンレイク}
6月30日いよいよ最後の日を迎えた。森林帯を花を愛で、ゆっくりと余韻を楽しみながら下山。
翌日31日は首都のリブリャーナヘ、そして観光地ポストイナ鍾乳洞へここは凄いスケール。
どこかの迷宮に迷い込んでしまったような空間だ。
夕食はガイドのツべートさんご夫妻を招き、感謝を込めてすっきり美味しいワインで乾杯。
スロヴェニアの家庭では外食は特別な日だけで、ほとんど家で食事をする習慣だという。
家も自分達で建てメンテナンスして住まい、家の庭には果実のなる木を持ち、季節ごとに取れる実で果実酒を作るという。
ユーゴスラビアから独立して19年の若い国ではあるが、すべてに清潔で質素な「足るを知る」豊かな生活を垣間見たような旅であった。
期間:2009年6月24日~7月3日
|参加者:|鈴木公子(55)|川井宏作(61)|仁科茂子(61)|池田久子(61)|
||小林美津江(62)|高野 甫(64)|石井 洸(65)|中津川量子(65)|
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