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20日目」を以下のとおり復元します。
場所 教室

あの日あれだけ明るくなったがやっぱり学校で笑顔は見せなかった

峯岸「おうおう~最近霧ちゃんと随分仲がイイじゃねーかよ~」

幸一「そうかな~普通じゃない?ね、霧島さん」

レン「普通だね」

(アッサリね、分かってはいたけど)

転校してきた時と違うのはトッシーとも話しをしてくれるようになった事

峯岸「霧ちゃんさ、どっか部には入んないの?」

レン「興味ないし…」

峯岸「なんだったらサッカー部のマネージャーやんね?今なら桜井とセットで2人共面倒見るぜ」

幸一「オレはおまけか」

レン「…ちょっとごめん」

席を立つと教室を出て行った

幸一「ほら~霧島さん怒っちゃったじゃないか」

峯岸「そうか~?オレはお前らの事を考えてだな…」

幸一「どうせ何か企んでるんだろ?」

峯岸「企んでねーよ!何にもないって」

男子「おーいトッシー忘れんなよ、今日中に入部しなかったら明日の飯おごりだからな」

峯岸「ちょ!シー!」

幸一「まぁそんな事だろうと思ってたよ」

峯岸「どうせ入るならそれを有効活用しないとな、頼む!お前からも言ってくれ」

幸一「嫌だよ」

峯岸「期限が今日までなんだよ~お前が言えば霧ちゃんも考えてくれるかもしれないじゃん」

幸一「残念ながらオレにそこまでの発言権はないな」

峯岸「イヤお前ならできる!桜井幸一って名前がオレにそう告げてる!」

幸一「もう意味すらわかんねぇ」

峯岸「お…オレが負けるのか…このオレが!」

幸一「トッシー負けなれてるだろ」

峯岸「…」

峯岸「クソー!否定できない自分が情けないぜ!」

幸一「それにしても霧島さん来ないな」

峯岸「あーウンコだな」

幸一「おい!」

峯岸「いくら可愛くてもウンコはする」

幸一「そこは黙っておけよ」

男子「トッシー!ちっと来てくれ朝練で1人怪我しちゃってさ」

峯岸「マジか!何処だ」

男子「今部室に運んだ所だよ」

峯岸「うし、オレも行くわ。桜井、又な」

幸一「おう、じゃ」

トッシーは何人かのサッカー部員と教室を出て行った

霧島さん最近教室に居ない時が結構あるんだよな

又イジメを受けているんじゃないかって心配になっちゃうよ

ガラッ

霧島さんは相変わらず涼しい表情で席につく

幸一「霧島さん何処に行ってたの?」

レン「別に…」

幸一「まさか、又呼び出されてたとか」

レン「…」

幸一「やっぱり」

レン「…トイレだよバカ」

幸一「え…」

(じゃ…トッシーの言うとおりう…なのかな)

幸一「ごめん」

レン「何が」

幸一「何でもない、気にしないで」

(やっぱり言いにくいよな、特に女の子は…)

レン「気持悪いんだけど…ハッキリ言ってよ」

(ハッキリ言えるかよ!)

幸一「い、言えない」

レン「…ふ~ん、言えない事を想像してたんだね」

幸一「え…違う!トッシーが」

レン「峯岸君のせいにするんだ」

幸一「初めに言ったのはトッシーで」

レン「何を言ったの」

(ううっ!まずい!これは何とか話しをそらさないと)

幸一「あ、そうそう駅前に新しいアイスクリーム屋ができたらしいよ、放課後行ってみる?」

レン「何を言ったの」

(怖え~!怒ってるよ)

幸一「言うけど…怒らないでね」

レン「内容による」

幸一「霧島さんが席をたったのはトイレで…大きいのをしてるからって」

(うわー!!もう死にたいよ!)

レン「…」

幸一「怒った?」

レン「…怒ってないけどあきれてる」

幸一「反省してます」

レン「確かにトイレに行ったけど、ちょっと気分が悪くて」

幸一「大丈夫?」

レン「変態さんに心配されるようじゃ重症かもね~」

幸一「なんでオレだけ…」

確かにここ数日の霧島さんは様子がおかしかった、風邪でも引いてるのかな

放課後 ガレージ

幸一「霧島さん、今日は止めておいた方がいいよ。凄く体調悪そうだし」

レン「大丈夫」

幸一「でも…」

レン「飛べるうちは飛びたいじゃないか」

なんだろう…なにか引っかかる言葉だな

レン「軽く流すだけ」

そう言うとミラーのエンジンをかけ勢い良く飛び出していく

(何もなければ良いんだけど…)

それから数分間、異常は見られなかった

幸一「何時見ても凄い技だよな~心配して損した気分だ」

幸一「どうせ涼しい顔して飛んでるんだろうな~見てやろう」

双眼鏡に目を通すとミラーへ向ける

CG 苦しむレン

幸一「えっ!?どうしたんだよ!」

(明らかに苦しそうだ!何があったんだよ!?)

ミラーは大きな円を描くと裏山の奥にある少し広い広場に不時着した

幸一「見えない!無事に着地できたのか!?」

とにかくミラーへ走った

嫌な予感は当たった、やっぱり止めるべきだったんだ

そんな後悔の念に悔やまれながらたどり着いた

機体は何箇所か破損しているが大きな外傷は見当たらなかった

コックピットに霧島さんは横たわっていた

幸一「霧島さん!」

(駄目だ!意識が無い)

保健室に…いや救急車を待っていたのでは間に合わないかもしれない

病院に運ばなければ!

幸一「病院!病院!病院!!一体何処にあるんだよ!」

気持ばかり先走ってしまい落ち着いて判断ができなくなっている

幸一「落ち着け!落ち着くんだ…病院」

あ!

確かこの先に聖華病院があるじゃないか!

行った事がないから正確な場所は把握できない

でもバスの道は1本だったから道をたどっていけば!

どうやって運ぶ…ミラー

未だ動くか!?

コックピットに入るとエンジンをかけるが動かない

幸一「頑張れミラー!動いてくれ」

幸一「頼む!霧島さんを助けたいんだ!」

ブロロロ!!!

幸一「かかった!」

最新機体じゃこうはいかない、ミラーの古さと頑丈さがここ一番で役に立った

幸一「皮肉だな、古い方が新型を上回るなんて」

一気に加速させると離陸を試みる

(滑走路でもない所で離陸なんて上手くコントロールできない!)

やるんだ!やれるはずだ

加速するにしたがって木が目の前に立ちふさがる

(上がれぇぇ!)

思いっきりバーを引く

ミラーは間一髪の所で上昇した

幸一「ははっ!オレもやればできるもんだな」

時間はない、目立った傷こそ無いけど内出血とかしてるかもしれないし

できるだけ揺らさないようにしながら

復元してよろしいですか?