異常存在:ミニチュア世界創造薬 概要 この薬はぱっと見普通の液体の薬です。中身の液体は水を入れて薄める事を試みても濃度は全く変わりません。 液体はプラスチックや鉄、段ボール、プルトニウムであれガラス以外の物質に衝突した時、異常性を示します。 例えばMKT-129が10×10×10の鉄塊に当たったとします。すると、そのうちの1×1×1の鉄塊が「材料」になります。 材料になった鉄はすぐに6〜10cmの人間のミニチュアへと変形します。そしてそのミニチュアには全て意識があるかのように行動します。そして、ミニチュア達でコミュニティを形成します。 数時間が経過するとミニチュア達は自分達の材料と同じ物質を探し始めます。そして、見つかった場合未知の手段によってその物質をミニチュアが持てるくらいの小ささに切断し自分たちの住居となる所へ持っていきます。 さらに数時間が経過するとミニチュア達は原始的な軍隊を編成するようになります。 実験では6ヶ月が経った時点でそのコミュニティは現代と同等の技術力を持つようになっています。 そして、違う物質で出来たコミュニティとコミュニティが出会うと「戦争」が発生する事が確認されています。 その物質同士が類似した物であれば友好的な関係を築く事もあるようです。 収容方法 &font(l){試験管を厳重な警備によって守られたロッカーに配置。} 改定。 三重の特別ガラス容器の中に収容。今後一切収容室へ入ってはならない。 実験記録α 開始 材料は1×1×1の鉄。10×10×10が材料となった。 5分 ミニチュア達がコミュニティを形成。 2時間 ミニチュア達が材料を探しに出かける。 2時間30分 ミニチュアがさらに増える。 5時間 ミニチュアが軍隊を編成。“投鉄”が主な攻撃手段。 12時間 ミニチュアがマスケット銃を発明。弾が飛ぶ原理は不明。 48時間 ミニチュアがアサルトライフルを発明。 60時間 戦車や装甲車が発明された。 80時間 飛行機や爆撃機を発明。 124時間実験は終了。 実験記録β 違うコミュニティ同士を接触させる実験。双方成立から12時間程度経過している。 結果は片方のコミュニティが破れ、戦勝国側に使役されるようになった。 実験記録 戦争激化実験 この実験のためにA.B.C.D.E.Fの6のコミュニティを用意した。それぞれ同じ質量の物質を取り込んでいる。全てのコミュニティは64時間が経過しており、戦車も発明された状態。 初動 1-1 AがBへ攻撃。戦争状態となる。 1-2 C、Eが友好的な関係になる。 1-3 F、Dが境界線で睨み合う。 1-4 Bの本拠地が陥落。Bは抵抗している。 1-5 DがAに攻撃。 30分経過 2-1 DにFが攻撃。 2-2 C、Eが共同で飛行機を開発。爆撃機、戦闘機も制作された。 2-3 A⇔D⇔Fで戦争が激化。 2-4 Dが爆撃機を発明。戦争は一方的な物になる。 2-5 戦争は終結。DがA、Fを支配。 1時間経過 3-1 DがC、Eとの境界線に戦車を38両配置。 3-2 しばしばDの爆撃機がC、Eの上空に行くようになる。 3-3 C.E、境界線から離れたところに砲台を設置。 3-4 C.E、Dの爆撃機を撃墜するようになる。 3-5 C.E、D.A.Fとの間で戦争が始まる。 2時間経過 4-1 Aの軍隊が早くも壊滅。降伏する。 4-2 Dが予測されていた時間よりも早く███を発明。████博士により実験中止命令が出される。 4-3 中止が間に合わずDがC.Eに███投下。 4-4 実験中止 この実験の後、使用された実験チャンバー218は███汚染により破棄された。 今後このMKTの実験はしてはならない。