*はじめに このページはGURPS ウィル・フォルティッスィムスのキャラクター作成における、ベーシックからのルール上の変更点を記載しております。 こちらに記載してない点に関しては、ベーシックに準じて判断してください。 ---- #contents() ---- *推奨作成CP あなたたちはどのような冒険をしたいですか? 歴史に名を残す英雄たちが、巨大な悪竜と戦い姫君を救い出す物語でしょうか? 腐敗した王国に立ち向かい、国を正す物語でしょうか? あるいは、下町の酒場にたむろし、ゴブリンや山賊を相手に小銭を稼ぐごろつき同然の冒険者の物語でしょうか? どのような物語であれ、それにふさわしいCPというものが存在します。以下に、GURPS ウィル・フォルティッスィムスのパワーレベルごとの推奨作成CPをまとめてみました。 ゲームマスターは、これを参考に、皆がつむぎたい物語のパワーに合わせたCPを決定してください。 ・25~50CP &bold(){(PC非推奨)}健全な一般人。 どこにでもいる農民が魔物に遭遇し逃げ出すシナリオ、などでもない限りは推奨できない。 ・50~100CP &bold(){(PC非推奨)}一般的な衛兵など。 一般人よりはすぐれた存在ですが、人々の記憶に名を残すほどではありません。 ・100~150CP 才能のある、あるいは熟練の冒険者。または偉人。 あなたは優れた腕を持つ戦士であり、あるいは魔法使いです。あなたの名声は世に広まるほどではありませんが、あなたがホームにしている場所であれば多くの人があなたを知っています。あるいは、歴史に刻まれる大きな事件に関わり、その名を残すことになるでしょう。 しかしながら、あなたの力は一般人には手の届かないところにありますが、それでも常人の範疇にとどまっております。 ・150~200CP 英雄。 あなたはすでに、英雄として人々に認知されています。あるいはされていないかもしれませんが、それは英雄にふさわしい事件に巡り合ったことがないだけです。 あなたの周りで歴史に刻まれるような事件が起きれば、遠からずあなたは関わることになります。――あなた以外にこの事件を解決できる存在が近場にいることは完全なる奇跡です! あなたは英雄と呼ばれるにふさわしい実力を持っていますが、超人的である保証はなく、歴代の英雄の中では比較的下位に分類されるでしょう。 ・250CP以上 超人。 あなたの能力は、一般人と隔絶しています。人々がいかに努力しても届かない極みに上り詰め、更なる上の世界を目指すことができるでしょう。恐らく、この時代において、単騎であなたと同格の実力を持つ存在は、人類には存在しえません。 あなたが歴史に刻まれる大事件に関わらないことは想定できません。――よほどうまく「無能な自分」を演じ続けるか、隠者として森に隠れ住む必要があるでしょう! 悪の巨竜や魔王を退治する勇者、あるいは個人の武力で悪の帝国を打ち滅ぼす英雄の物語を紡ぐのであれば、このランクの能力が必要です。 *副能力値の変更点 GURPS ウィル・フォルティッスィムスにおいて、HP、および疲労点の基準を変更します。 HPは筋力を基準とし、疲労点は生命力を基準とするのです。これは、単に「莫大な魔力を保有する魔術師は常にマッチョになる」という構図が嫌だったためです。仕方がないね。 *能力値の上限 GURPS ウィル・フォルティッスィムスにおいては、能力値の上限を20と定義します。ただし、これは常人の上限であり、種族などの特徴で修正される分はその範疇外となります。 上限ではありませんが、常人の能力値に関して言及しておくと、13を超える能力値は、それだけで賞賛の対象となります。また、15を超える能力値の保有者はめったにいません。 *種族特徴による能力値の補正について CPを払い、種族を選択した場合、能力値に修正のある種族が存在します。これらについては、種族を選択した時点で、種族特徴に記載されている分の能力値を「買った」ものとして扱い、その上で目的の能力値までの差額を支払うことになります。 &italic(){ 例)あなたはキャラクター作成にある種族を選びました。その種族は敏捷が+1されています。あなたはこのキャラクターの敏捷を14にしたいと思いました。種族の修正により、すでに敏捷は11になっているので、14との差分、35CPを支払う必要があります。} *社会的な有利な特徴について 社会的に有利であることは、当然ながらゲームにおいて大きな価値を持ちます。 しかしながら、そのために同じCPで作った場合、「強い戦士(魔法使い)は平民以下である」という事態が発生し、生まれつき恵まれた環境にある高い地位や金持ちの子息は不利になる、という事態が発生します。 このため、以下の特徴に関しては、通常のキャラクター作成時には習得できず、キャラクター作成の後でGMと相談し、GMが認めた場合に追加で習得してください。この時CPは不要であり、その分CP総計が増大します。もちろん、キャラクター作成時ではなく、冒険を通じて習得することも可能でしょう! このルールは、当然ながらPC間のCP総計に差が出るルールとなりますので、GMはバランスを取ることを忘れないでください。GMはPLの無茶な設定を却下する権限を持ちます。 一方で、GMはPCの能力と設定から、以下の特徴を持つことを強制しても構いません。例えば、優れた能力の保有者であれば、名声を持っていない方が不自然である! などです。 ・このルールの影響を受ける特徴 &italic(){軍人階級、高い地位、特権階級、法の番人、名声} また、GMは望むのであれば、上記の特徴の代わりに、次の特徴を使用しても構いません。 &italic(){&bold(){見せかけの社会的特徴/分類} (0CP)} &italic(){ あなたは、分類に指定された社会的特徴を持っていますが、実効的な“特権”を保有していません。} &italic(){ たとえあなたが高い地位にあったとしても、部下はあなたの命令に従いません。人望がないのか、あるいはお飾りの立場なのかもしれません。そして、他者はあなたの立場を知っても、そのことで好意を寄せません。当然、反応修正を得ることもありません。} *身長と体重 GURPSにおいて、身長と体重はSTの影響を大きく受けます。これは純粋に、力は筋肉量に比例するということを示しており、そのコンセプトはこのウィル・フィルティッスィムスにおいても踏襲されます。 基本的にはGURPS完訳版20ページサイドバーにある体力から身長と体重を求める表を利用し、その常識の範疇で自由に決めるとよいでしょう。GURPS ウィル・フィルティッスィムスは古代・中世的文明レベルでありますが、身長の計算は現代と同じ基準でよいとします。 多少のずれはありですが、極端にSTとかけ離れた身長・体重は設定しないでください。それはGURPS ウィル・フィルティッスィムスのコンセプトに外れます。GURPS ウィル・フィルティッスィムスの世界においては、見た目からは想像できないほどの力を保有する、というのは明確に有利な特徴として設定されております(詳しくは追加特徴の項目を見てください)。