「『女子学園☆パニック』」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
『女子学園☆パニック』 - (2008/12/05 (金) 01:06:52) の1つ前との変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
-[[◆KazZxBP5Rc>作品/作者別/◆KazZxBP5Rc]] > 『ナイショダヨ』
-[[2008年12月>作品/投稿日別/2008年12月]] > 『ナイショダヨ』
----
「ミンナニ ナイショダヨ」
モンスターは勇者にこの世界での通貨である宝石を与えた。
「しかしよく動いたな。」
「まあね。物持ちは良い方だし。」
今僕たちは某聖三角をめぐるゲームのシリーズ第一作をプレイしている。
「別のゲームもあるよ。やってみる?」
えんじ色と白を基調としたボディに四角いコントローラ。
今ではエミュレートできる後継機も発売されているようだが、やはりオリジナルで遊ぶのは感慨深い。
いや、本当の目的はそんなことじゃなくて……わざわざ押入れをゴソゴソ探って彼にその背中を長い間見せていた理由は別にある。
「お、何があるんだ? 見せてくれよ。」
「うん。」
まだ言ってくれない。こんなに分かりやすくポーズをとっているのに。
僕はまた押入れをあさりはじめた。
「そういえばさ。」
「ん?」
「お前、最近雰囲気変わった?」
きた! 待ちに待った言葉。気付いてほしくて、ここのところずっと近くにいたのに全然何も言ってくれなくて……。
手を止めてそっと振り向く。
「やっと気付いた?」
僕は彼の手を取って、僕の左胸に当てた。心臓の鼓動が激しくなるのを感じる。
「なっ……。」
彼はその感触がなにかおかしいことに気付くと慌てて手を引っ込めた。
「お前……。」
「こっちも確かめる?」
僕はおへその辺りをぽんぽんと叩く。
「……遠慮しとく。」
笑みが止まらない。止めようとも思わないけど。
これで、あの日の約束を果たせる。
「お前、どうやって?」
「ふふ。妖精さんが来て願いを叶えてくれたの。」
あの日、一方的に取り付けた約束。男同士ではなれないと言われた関係になれる。
「僕をカノジョにしてください。」
時計の針がひとまわり、ふたまわり、とにかく長い間経って、ようやく彼は首を縦に振った。
僕が変わったことはまだ彼にしか言っていない。秘密の恋。その響きがくすぐったくて、もうしばらくこのままでいたいなと思う。
だから今のところは……、
「みんなには内緒だよ♪」
----
:元レス|[[http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220262396/139]]
:最終レス投稿日時|2008/12/02 21:08:18
-[[◆KazZxBP5Rc>作品/作者別/◆KazZxBP5Rc]] > 『女子学園☆パニック』
-[[2008年11月>作品/投稿日別/2008年11月]] > 『女子学園☆パニック』
----
その異変はまず、ひとりの生徒の身に降りかかりました。
「キャー!」
太い悲鳴が寮内にこだましました。
ここは全寮制の女子学園。国内の各地から生徒を集めるほどの規模を誇ります。
「どうしたの?」
彼女たちの中には、小等部からこの学園に就学する者も多くいます。
「朝起きたら……男の子に……。」
ゆえに、
「本当? ねえ、ちょっと体見せて!」
「えっ、や……あっ!」
男性と接する機会があまり無かった者もまた多いのです。
彼女はその典型的な一例。友人の身に起きた変化に興味津々です。
これからこの部屋で何が起こったのかは皆さんのご想像におまかせします。
一人の少女を襲った、いまだ病気とも呪いとも分からぬ異変は、瞬く間に学園内を覆い尽くしました。
廊下を歩く数人の少年たち。もうすっかりこの生活にも慣れてしまったようです。
「みんな結構変わったな。」
「そう言うお前こそ。」
「男って楽でいいよね。」
どこを見渡しても男、男、男。既に学園は男子校へと化していました。
「そういえばマコトはあんまり変わんないね。」
「むしろ男の子になって可愛くなったかも。」
一番小柄なマコトくんに彼らの視線が集まります。
「えっと……そのことなんだけど、実は……。」
と、マコトくんは彼らにカードのようなものを見せました。
「健康保険証?」
「あれ? 性別欄見て。」
「おとこ……? たしか調査が終わるまでは性別変更はできないんじゃなかったっけ?」
「ってことは……。」
そうです。マコトくんは最初から男の子だったのです。
「女装して女子高へ潜入……? アニメみたいでカッコイイ!」
「今まで騙しててごめん……。」
「いいよいいよ、マコトっち可愛いし。」
「なるほどね。元から男だから変わらなかったのか。」
「いや……、その……。」
なんだか歯切れが悪いマコトくん。どうやらまだ何か隠してるようです。
「なんだよ、男らしくないぞ。はっきり言いなよ。」
「……女の子になってしまいました。」
マコトくんがそう言うや否や、一人の少年が後ろからマコトくんの制服の中に手を入れました。
「ひゃっ!」
「おお、小ぶりながらこれはこれは。」
彼にしてみれば女の子同士のスキンシップのつもりでしょうが、客観的に見るとただの痴漢行為です。
「ちょっと……やめ……。」
マコトくんはその後素敵な学園生活を送りましたとさ。
----
:元レス|[[http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220262396/125]]
:最終レス投稿日時|2008/11/24 02:18:32