2スレ目>>764~>>766

モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」まとめ@wiki内検索 / 「2スレ目>>764~>>766」で検索した結果

検索 :
  • 2スレ目>>764~>>766
    京都。古来より霊的な力を多く有するが故に、それを狙う妖怪どもの暴れまわることの多い街。 『・・・ったく、えらく気前の良い歓迎会だなァ、えェ?』 「到着して早々に・・・いや、これも修練、そう考えましょう」 その外れに、両手に収まらない数の『鬼』の群れと対峙する少女が一人。 『相変わらずクッソ真面目だこって。そんなんだからいつまでたってもちんちくりんのまんまなんだよ』 「なっ、今背の話は関係ないでしょうが!!それに珠美はちびっこちゃうし!!」 この場に居る下級の鬼どもには、言葉を理解し操る程の知能を持つものはない。ならば、彼女は一体『何』と言葉を交わしているのか。 『ま、それに関する口論は後回しだわな。・・・オウ珠美、ちゃっちゃと片付けるぞ』 「・・・ですね。この程度で、『小早川のお嬢さま』の手を煩わせるのも忍びないです。一気に決めますよ、西蓮(さいれん)」 ―――声は、少女の背に負われた『...
  • 5スレ目>>756~>>764
    756 名前: ◆llXLnL0MGk[saga] 投稿日:2013/08/12(月) 03 40 57.70 ID 3R8NXU9G0 [1/10] がむしゃらに書いてたらもうこんな時間 よし、投下してすっきりしてから寝よう 直接名前が出ているわけでは在りませんが、実質リンちゃんと肇ちゃんをお借りしています。 時系列は「嘘つきと本音」開始直後くらいです。 757 名前: ◆llXLnL0MGk[saga] 投稿日:2013/08/12(月) 03 42 11.07 ID 3R8NXU9G0 [2/10] ――海皇宮。 サヤ「ヨリコ様ぁ、ただいま戻りましたぁ」 ヨリコ「ああ、いい所に帰ってきてくれましたサヤ」 サヤが帰還報告の為に海皇の自室を訪れると、携帯端末を片手にヨリコが出迎えた。 サヤ「どうかしたんですかぁ?」 ヨリコ「ええ。帰ってきて早々ですが、至急サヤに頼みたい仕事があるのです」...
  • 1スレ目>>739~>>762
      その昔……魔界において、覇権を巡る大きな争いがあった。 魔王率いる魔の血族と、竜王率いる竜の眷属との全面戦争である。 血で血を洗う終わりの見えない戦いは、最終的に魔族の勝利に終わるのだが……   これは、その戦争の末期のお話。     小山のように巨大な生物の亡骸の前に、見るからに威厳を纏った男が立っている。 男は殺気を込めて口を開いた。   魔王「貴様達の拠り所である竜王も、もはやいなくなった」   魔王「竜の妃よ、其の種族……竜族は死に絶える運命なのだ」   竜の妃と呼ばれたこれまた巨大な生物は、自らの運命を悟りながらも毅然として言い放つ。   竜妃「我らは何物にも屈することはない、魔王が相手であっても」   魔王「……ならば、なぜ抗おうとしない?」   竜妃「竜王をも滅ぼすその力の前には、我は無力であろう……」   魔王「ほう……なかなか、潔いではないか」   竜妃「しかし、例え...
  • 4スレ目>>763~>>771
    名前: ◆UCaKi7reYU[saga] 投稿日:2013/07/24(水) 16 20 20.75 ID 2+Xxjuk50 [2/12] 「よかった…」 憤怒の街の小さなビル、その屋上から下を見ていた愛梨は安堵の息を吐いた。 その視線の先には、生き残りを乗せた装甲車が相葉夕美と安倍菜々、そしてカミカゼの三人によって守られていた所だった。 人知れず街中のカースを撃破し続けていた愛梨だったが、その途中で街を疾走する装甲車を発見。 その進路を邪魔しようとしているカースを倒して、こっそり街の外側まで密かについて行った所で菜々と夕美が来たのであった。 「夕美ちゃん、あんな風に笑うようになったんだ」 切迫した状況にもかかわらず、それでも笑い合ったアイドル達を見つめる。 「…頑張ってね」 そうして、愛梨がその場を立ち去ろうとした時、ふっと視界の端に見覚えのある姿が見えた。 「あれ……みくちゃん…?...
  • 2スレ目>>772~>>775
    「それで、依頼とは?」 時計の針は午後5時を回り、俄かに光量の落ち始めた人工太陽の下、一組の男女が アンダーワールド首都のカフェの個室で向かい合っていた。 二人の纏う雰囲気は間違っても恋人達のそれではなく、一定の緊張を保って互いの腹を探り合う ビジネスのものと見えた。完全防音のVIPルームを選んでいるのも機密保持のためだ。 「例のはぐれウサミンと、能力者の女……ご存じでしょう」 「ある程度はね」 女は、スラックスを履いた長い足を組んで紅茶のカップを口に運ぶ。 アンダーワールドは農耕には向かない土地だが、大規模な植物工場によって安全な食料の供給が 行える。この格別の芳香を漂わせるダージリンも工場産のものだ。 遺伝子組み換えによる品種改良と内部環境の完璧な調整によって、ものによっては地上産よりも 高品質な代物を生産することも可能である。 ただし、紅茶のような嗜好品は生産コストの問題からかなり値...
  • 2スレ目>>748~>>755
     今回の敵は蛇だった。  八つの目を持つ、冗談のような大きさの蛇。  しかしよく見るとその表面は細かく蠢き、無数の蛇の群体であることが分かる。  拓海はいつも通り、変身からの先制ドロップキックを放つが、バラリと解けてかわされる。  カミカゼは着地しながら内心で毒づく。  細かく、多く、素早い。肉弾戦を主とするカミカゼにはやりにくい相手だ。  鋭い突きを放つが、軽くかわされる。それどころか、蛇が腕を這い上がり締め上げてくる。 カミカゼ「ぐうっ」  蛇を引き剥がそうと掴むが、なかなかうまくいかない。  それどころか次から次へと蛇が這い上がろうとするので、カミカゼは一旦飛びのいて距離をとり、蛇の胴を引きちぎって難を逃れた。  蹴りも同様にして反撃され、カミカゼは迂闊に攻撃をすることができなくなる。  蛇が体の一部を分けて体当たりしてくる。かわすために動くと、足元に這いよってきた蛇がその足の下...
  • 2スレ目>>733~>>738
    シュークリーム。 種類によって様々だが、柔らかい生地の中に甘いクリームが入った洋菓子。 日本でも馴染みが深く、おやつにはちょうどいい物だ。 『シュークリームが食べたいにゃ、飛びっきり甘いのがいいにゃ』 『むふふ…日菜子も最近食べてませんからぁ、お願いできますかぁ?』 『シフトが一緒の子からきいたんだけど最近、近くに専門店ができたらしいにゃあ』 『日菜子も愛梨さんから聞きましたあ♪凄く評判がいいそうですよぉ』 と、ある日いきなりこんなことを同居人二人に切り出された最後の一人であるのあは 、少し考えた後、 『……行ってくるわ』 『むふふ、ありがとうございますぅ♪』 『さっすがのあチャン、話がわかるにゃあ!……ところで今日の晩御飯は何にするにゃ?』 『オニオンサラダとあさりの味噌汁と鯖の塩焼きよ』 『ゼッタイおっことわりだにゃ!!』 こんな会話をしたのが昼前である。   『ああ、食べたい食べた...
  • 2スレ目>>705~>>716
    ― 「強欲の王…見つけましたぁ~♪」 イヴは遥か上空、自身の操る箒の上から夜の闇の中、河川敷に佇むきらびやかに飾られた泥を見下ろす。 「最近は裕美ちゃんに何でも投げちゃってますからぁ…」 「たまには所長らしいこともしなくちゃですよねぇ~♪」 そう言ってイヴは指先を遥か上空へ向ける。 『氷よ!寄り集まりて塊になれぇ~♪』 魔法で生み出された氷塊はカースの遥か上空で少しずつ、少しずつ大きくなる。 「そろそろですねぇ…」 強欲の王をまるまる覆えるくらいまで大きくなった氷塊が重力から解き放たれ落下する。 『ギギャッ!』 突然空から降ってきた氷塊が強欲の王をへと迫る。 氷塊が強欲の王に当たる直前、強欲の王から猛烈な勢いの水が吹き出し、氷塊の勢いを緩める。 『キエタクナイ!ゼンブ、ゼンブワタシガノミコム!』 「凄いですねぇ~、カースがどこで魔法とテレポートなんて覚えたんでしょう~♪」 氷塊を避けてな...
  • 2スレ目>>723~>>730
    「もーお姉ちゃんってば、心配しすぎだよー」 「しすぎて困る心配なんてないの。それに急がなくても映画館は逃げないって」 週末。普段は家で過ごしてもらっている――心苦しくはあるが、お母さん達に相談するのも憚られたし、転入の手続きとかで面倒が起きてもアタシでは対処できないだろう――莉嘉を連れて、二人で映画館に向かっていた。 最近よくCMを見かけるアニメ映画に興味津々らしく、繋いだ手を引っ張って、早く早くと急かしてくる。 もしもまた事故にあったら、と考えてしまって、莉嘉と出歩くときはいつも手を繋いでいる。莉嘉は過保護だとちょっと不満そうだが、これだけはどうあっても譲る気はなかった。 「映画館が逃げなくても、ゆっくりしてたら映画始まっちゃうじゃーん」 「まだまだ時間あるってば。むしろ早くつきすぎてもヒマでしょ?」 しばらく前に別の映画を見に行ったとき、張り切りすぎて一時間も前に到着してしまって...
  • 2スレ目>>787~>>792
    コンビニのアルバイトの帰り、北条加蓮は悩んでいた。 北条加蓮……嫉妬のカースドヒューマンだったが、きらりに浄化され、病気もそれと一緒に消え去った。 本来なら、そこで死ぬ運命なのだが…… 偶然にも、戦闘中に奈緒の血液を飲んだ事により核が浄化されても死なずにすんだのだ…… だけど、命は拾ったが、問題は色々山積みだ。 特に問題なのは二つある。 一つは、嫉妬の蛇龍。自分が作った大型カース。 だな、アレは本来動くはずないのに、誰かが未完成のまま目覚めさせたのだ。 二つ目は………… 加蓮「パパもママも心配してるかな………そうだった…私は見捨てられたんだった…」 家にも病院にも帰れない事だ。 彼女はカースドヒューマンになってから、両親も病院も、重病人が生きれないと思い、諦め、死亡届けを出したのだ。 つまり彼女は死人扱いされている。 現在はエンヴィーの時から住まわせて貰っているとある女子寮で寝泊まりし...
  • 2スレ目>>69~>>77
    ――――――― ――――― ――― 黒猫に変化する少女…いや、少女に変化する黒猫と呼ぶのが正しいのか。 佐城雪美は夜の街を歩いていた。 本来、猫という生き物は夜行性なので何も不思議なことのようにはみえない。 だが、佐城雪美は望月家では人間の生活のサイクルに合わせて行動しているため、昼は活動し、夜はしっかりと睡眠をとる生活を送っていた。 しかし今日は大好きな彼女の歌を聴いて早くに眠りについてしまった為に、真夜中にふと目が覚めてしまった。 静寂。 そこには、大好きな彼女の姿。 望月聖の姿が無かった。 雪美「(聖……どこ……?)」 雪美「(そばに……いないとダメ……)」 雪美「(……離れないで)」 佐城雪美はいなくなってしまった望月聖を求め、当ても無くさまよい歩き続けていた。 けれども自分が当ても無く歩いていても、聖はきっと見つけてくれる。 そう信じて佐城雪美は歩き続ける。 ―――しかし 「――...
  • 5スレ目>>770~>>777
    770 名前: ◆lhyaSqoHV6[saga] 投稿日:2013/08/12(月) 08 47 10.05 ID S3u6ofFeo [2/10] 博士「(ん……あの娘……)」 龍崎博士は日用品の買い出しに街へと出てきていた。 目的を果たすために方々を回っていたところ、ふと対面から歩いてくる一人の少女が目についた。 後になって思い返してみると、何か感じるものがあったのだと言えるかも知れない。 だが、その時は本当に偶然目に留まっただけだった。 博士はすれ違いざまにちらと横目で少女を見る。 するとその顔に驚愕の色が浮かんだ。 ……正確には、彼女が身に着けていた『ヘッドフォン』を見て。 博士「き、君! そのヘッドフォンは、一体!?」 「えっ!?」 往来のど真ん中で、少女の肩を掴み問いただす。 普段は割と落ち着いた振る舞いを見せる博士だが、今は周囲の目を気にする余裕もない程に冷静さを欠いていた...
  • 5スレ目>>735~>>749
    735 名前: ◆yIMyWm13ls[saga] 投稿日:2013/08/12(月) 00 55 55.05 ID JTBMxD540 [2/31] 摩訶不思議な品物を扱うお店があるらしい。 昔アコから聞いた話だ。 私も最初はとんだ与太話だと笑い飛ばしていたが『現物』を見て驚いた。 それはなんてことない木製の丸椅子だった。 しかし、その丸椅子は不思議なことに『芽吹く』丸椅子だった。 あの時の衝撃は忘れない。 訝しむ私をニヤニヤとした笑みを浮かべて見ていたアコ。 私がその丸椅子に恐る恐る腰掛けてみた。 すると、私の座った丸椅子の脚が台座を貫き、私の背中に沿うように、成長した。 成長した椅子の脚から枝葉が広がり背もたれになり、まるで樹木そのものが椅子となったのではないかと錯覚してしまうほどだった。 驚いた私が椅子から慌てて立ち上がると成長した枝葉も伸びた椅子の脚も静かに引っ込んでいった。 ...
  • 1スレ目>>725~>>731
     ビルの隙間をバイクが高速で駆け抜ける。運転している人物はライダースーツにフルフェイスメット、革手袋に安全靴まで履いた完全装備だ。素性を隠すかのように全身を固められているためその正体は知れないが、スーツによって強調されたボディラインで女性ということだけは判る。  前後を走る車は無く、対向車線は渋滞気味。やや離れた位置に見える黒い巨人、カースが原因だ。    距離が詰まってくると、妙な気配を感じ取ったのかカースがこちらを向く。  女はバイクの前輪を浮かしウイリー状態になると……ハンドルを手放した。  体をバイクから離し、空中で大の字になって   「 転 身 !! 」    と叫ぶと、ウイリーのまま走り続けていたバイクが突如バラバラになった。  その原型を想像できないほどに細かくなった部品は吸い寄せられるようにライダースーツに張り付いていき、装甲に変わる。タイヤのゴムですら、関節部を守るラバ...
  • 5スレ目>>716~>>729
    716 名前: ◆tsGpSwX8mo[sage saga] 投稿日:2013/08/11(日) 23 15 28.69 ID 4OqnkOPCo [3/16] とある山の麓には広大な樹海がある。 この樹海の奥には、とんでもないお宝が隠されているという伝承が残されている。それを求めて様々な人物が宝を取りに行った。 能力者や権力者、本当にいろんな人が、こぞってこの森の奥に行った。 そして、それを取りに行った人は誰一人として、戻ってくることはなかった。 協力な能力をもったものも、強い用心棒を雇ったものも、全員だ。その数なんと五百人。 彼らがどうなったかは、誰も知らない。 そしていつしか、この樹海には恐ろしい化け物が潜んでいるという噂がたつようになり、樹海を訪れる人間はいなくなった。 717 名前: ◆tsGpSwX8mo[sage saga] 投稿日:2013/08/11(日) 23 17 2...
  • 1スレ目>>770~>>778
    村上巴は朝から気分は最悪だった。   朝だからとか、乃々が相変わらずだからとか、ましてや通ってる学校でしょうもない事してるロボのせいでもない。   蘭子「巴ちゃん。おはよう」 昼子「フン、煩わしい太陽ね。巴。何か不機嫌そうね?」 あやめ「おはようございます。巴」   巴「おはようさん。蘭子先輩に昼子先輩にあやめ先輩」   三人に気づき頭を下げ思い挨拶をした。     神崎蘭子と神崎昼子と浜口あやめは、巴が通う中学の先輩だ。   なんで仲良くなったのかは、この際おいて置いて、こうして通学路でよく会い学校まで話すのは日頃の日課でもある。   この学校の生徒達は自分が極道一家の娘としても気にせず接してくれる。   まあ、謎の忍者やヘンテコロボ。最近では悪魔みたいなヒーローがいるし、この異常が当たり前になった時代だ。   ヤクザなんかカワイイものであるが。     巴「対したことじゃないけえ、大丈...
  • 2スレ目>>799~>>807
    相変わらずベルフェゴールが屋上でゲームをしている。 そこに、再び屋上に降り立った人影。そちらに目を向けると、敵意を丸出しにして立ち上がった。 「…見逃してあげるって言ったよね?」 その人影は、先日倒して見逃した、サタンの配下の死神だった。 「邪魔するなら今度こそ容赦はしないよ?」 「そっちこそ、前と同じアタシだと思ったら大間違いだよ?」 『みーみー!』 ユズの背後から6体の使い魔も飛び出してくる。 「ふぅん…今度は数で押すつもり?でもそれって根本的な解決にはならないよね?どんなに攻撃しても無意味なんだよ。わかってるの?」 「いいや違うよ。有効な攻撃もあるんだ。修業で身に着けたからね!」 「ハァ…いくらサタンさんの直属でもたった数日の修行で出来ると思ってるの?」 ベルフェゴールは嘲笑うように体内の無限に湧き続ける魔力を開放させる。 「―そんな勇者みたいなこと、できるわけないじゃん!」 「…...
  • 5スレ目>>63~>>72
    63 名前: ◆lhyaSqoHV6[saga] 投稿日:2013/07/28(日) 05 09 43.76 ID ofTpPcLJo [2/12] ──諸々の勢力が憤怒の街に乗り込んでいるその頃── GDFの三人は協力要請をした『プロダクション』の事務所へと向かっていた。 その道中、司令から通信が入った。 椿「作戦の変更?」 詩織「なんでまた……」 司令『作戦区域上空に、大型の飛行能力を有したカースが確認されたのだ』 司令『我々の防衛線にまで出張ってきて、軽微ではあるが損害も出ている』 椿「飛行能力って……厄介ですね」 司令『飛行能力に加え、体表が硬い鱗状の物質で覆われており、我々が現状持ち得る火器のいずれも大した効果が無かった』 司令『知っての通り、現地では電子機器の類は謎のジャミングを受け使えない』 司令『航空機はおろか、ミサイル等の誘導兵器も使い物にならないのだ』 司令『奴を撃破す...
  • 5スレ目>>701~>>711
    701 名前: ◆zvY2y1UzWw[saga sage] 投稿日:2013/08/11(日) 22 20 04.40 ID MUXmzIE50 [4/16] 「ハァ…ハァ…」 深夜。殆ど人も生物も寝静まった時間。着ぐるみのウサギの耳を揺らしながら、小さな少女が歩いていた。 彼女は仁奈。彼女は真夜中に里を抜け出し、森を超えて街へ向かっていた。 …もちろん徒歩で。実際の小さな少女なら無理だろうが、彼女は一応妖怪だ。疲労してはいたが全く無理というわけでもない。 実際、こっそり鈴帆に会いに行ったことは数回ほどある。後でこってり怒られるのだが。 しかし、今回の目的は鈴帆に会いに行くことではない。 「重い…ですよ…」 …それに、彼女の体は普段よりもまるで誰かもう一人をおんぶしてる様に重くなっていた。 割と近くにあった憤怒の街から里を守る為にカースが来ないようにしていた為、あまりにも厄をため込みすぎ...
  • 1スレ目>>79~>>91
     てく てく   藍子「んっ……、いい天気」   ―――彼女の名は高森藍子。   てく てく   にゃあ~   藍子「あ、猫さん……、ふふっ」   ―――近所を散歩することが趣味の彼女は、どこにでもいるちょっとおしゃれな16歳の少女……。   にゃあ、にゃあ   藍子「どこへ行くのかな?」   ―――彼女自身……、また彼女の周りの人も、当然そう思っている。      藍子(何となく……、ついていってみよう)   てく てく   ―――しかしある日を境に高森藍子は、ちょっと普通ではない特別な能力に目覚めていた。   少女A「あーもームカつく! 宿題忘れたくらいでさ!」   少女B「ね、あんなに怒んなくてもいいじゃんねー」   てく てく   藍子(変な模様……、ふふっ、可愛い)   ―――それは……。   少女A「……まー、でも宿題やって来なかった私が悪いんだけどさ」   少女B「……そうだ...
  • 1スレ目>>59~>>72
     夕美「ナナちゃん!お疲れさまー!」   菜々「夕美ちゃんも、お疲れ様です!」   相葉夕美と安部菜々。彼女たちは結構有名なアイドル。      今日もライブを終えて、楽屋で二人でお話し中。   着替えも済ませて、メイクもとって、ドリンクを飲みながらちょっとした『世間話』。   夕美「…最近ね、首都周辺の植物達、前より少し元気そうで安心したんだ!」   菜々「…ほう、それは何よりですねー!エコカーとかのおかげですかね?」      夕美「かもね。『本星』の方もお喜びみたい。…でもやっぱり全体的に見ると…。」   菜々「…あの『計画』、実行するんですか?」   夕美「まさか!宇宙管理局様に許可とらないといけないから…。それに今からやったら最低でも10年は準備期間がいるよ。」   菜々「ですよねー!ナナに情報が入っていないのかと!」   夕美「ナナちゃんはウサミン星の上級ウサミンでしょ?そんな...
  • 4スレ目>>65~>>72
    ― 「雨……」 街の各地から結界のある病院に逃げてきた人たちで溢れかえる病院から私たちは空を見上げていました。 見覚えのある蒼のオーラを覆うようにぽつり、ぽつりと雨が降ってきます。 「乃々ちゃんたち、やってくれたみたいですねぇ~♪」 「そっか、これがナチュルスターの……」 癒しの力は、雨雲に乗って『憤怒の街』を覆い尽くし瘴気がみるみるうちに薄れていきます。 「三人を帰した私の決断は正しかったですよねぇ~♪」 少しだけ得意げなイヴさん。 「これでネネさんを休ませてあげられるね」 結界が不要なら『アイシクルケージ』だけで病院を守りきれる。 長い長い時間この病院を守るために結界を張り続けた女の人。 『お疲れさん!お嬢ちゃん!』 『結局俺たちはお嬢ちゃんに守られてばっかだったな…』 『俺なんか一回カースに呑まれかけたからな……』 「わ、私が頑張れたのはみなさんのお陰ですからっ!」 …お疲れ様、ネネ...
  • 5スレ目>>782~>>803
    782 名前: ◆6osdZ663So[sage] 投稿日:2013/08/12(月) 19 40 21.25 ID 7bYZ6KqBo [1/22] イベント「真夏の肝試し大作戦!」 設定お借りして投下します 前回までのあらすじ 『斬っても斬ってもカピバラ』 参考 452 (美穂と超ハンテーン) 700 (真夏の肝試し大作戦!) 783 名前: ◆6osdZ663So[sage] 投稿日:2013/08/12(月) 19 40 50.32 ID 7bYZ6KqBo [2/22] 私にとって今回の事はそれは一大事だった。 昼間でも、外が夜みたいに薄暗い事だとか テレビが付かなくなったとか、 電話が使えなくなったとか、 家の外の道で妖怪が騒いでるらしいだとか、 そんな事よりも重大な事だ。 肇ちゃんが倒れた。 784 名前: ◆6osdZ663So[sage] 投稿日:2013...
  • 1スレ目>>696~>>720
    ―――――京都。   ――とある豪邸。   ――自宅の縁側でお茶を飲みながら、物思いに耽る少女がいた。   紗枝「ふぅ……」   ――小早川紗枝。   ――代々、妖怪退治を生業にしてきた小早川家。   ――その小早川の、歴代最高の天才と名高い、次期当主。   ――それが彼女、齢14の少女である。     ――ある日、世界は様相を変えた。   ――しかし、意外にも世界は思っていた以上にそれに寛容であった。   ――何故なら、普通の人は知らずとも、以前より世界は不思議に満ちていたからである。   ――即ち、世界各地にそういった不思議に対処できる用意があったということだ。   ――聖地と呼ばれる場所、貴い地位にいる者、噂はあれど形の無い組織……。   ――日本の古都京都もその一つである。   ――妖怪、物の怪、幽霊。   ――古くより、ここにはそれに対抗しうる勢力が存在していた。   ――それら...
  • 1スレ目>>264~>>273
    正義のヒーローや悪のカリスマといえど、常日頃から争いばかりを行っているわけでは無い。 彼女たちも変身を解いてしまえば、中学生の女の子。 学生生活というものがある。     光「もうすぐ期末テストか~。麗奈、勉強してるか?」   麗奈「アンタねぇ、このアタシが学校のオベンキョーなんてつまらないことに興味あると思ってる?」   光「でも、勉強しないとテストで悪い点を取っちゃうぞ?」   麗奈「アンタ、バカのくせになにイイコぶっちゃってんのよ」   麗奈「オベンキョーなんてしなくたって良い点数を取る方法なんていくらでもあるじゃない!」   光「もしかしてカンニングか?卑怯な真似はダメだぞ!」   光「それにこの前のテストの時、思いっきりバレてたじゃないか!」   麗奈「あ、あれは…予想以上にカンニングペーパーの量が多くなっちゃって…」   ガラッ…!   先生「よーし、みんな席につけー」   ...
  • 4スレ目>>785~>>814
    名前: ◆Y6loZZb8bNXp[saga] 投稿日:2013/07/25(木) 01 11 48.32 ID vP/BebPOo [2/33] 春菜「そういえばさー」 「カースの属性って、なんで七つだけなんだと思う?」 先輩がそんなことを言い出したのは、毎週恒例の三人のお茶会の時のこと 真尋「いや、なんでって、そんなのに理由なんてないんじゃ……」 千夏「あら、カースの属性が七つなのには、ちゃんと理由があるのよ?」 真尋「えっ!? そうなんですか?」 千夏「カースの属性は、傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲の七つに分かれているわよね?」 「この七つは、元々は十字教の『七つの大罪』といって、人を堕落させる七つの感情を指したものだったの」 「カースは人間のマイナスの感情から生まれる存在。そして、カースの素となった人間の感情が、カースの属性になると言われているわ」 「だから、カー...
  • 2スレ目>>584~>>591
    竜族と魔族の戦争。そもそも始まりは何だったのか、知っている悪魔はもうほとんど生きていない。 そして、竜族と魔族はかつてはライバルのような関係だったと知っている悪魔はもうほとんどいない。 …ましてや、お互いの長である、竜帝と魔王が親友だったと、知っている者はもう本人以外いない。 かつて魔界を襲った危機を相手に二人で先陣に立ち、勝利をおさめ、お互いがお互いの種族の王となってもその関係は続いていた。 お互いに部下や自らの力を磨くことを好み、手合せと称した決闘も行い、いつも引き分けに終わっていた。 …ある日、竜帝がおかしくなった。まるで理性など無くしたかのように凶暴になり、その力に煽られた若い竜達がとある魔族の集落を滅ぼした。 魔族は怒り狂い、竜族も王が狂いだしたのが原因か、全ての竜が暴れ出した。 お互いにお互いを迫害し、殺し、呪う。 それが戦争の始まりだった。 魔王はユズから送られてきた報告書...
  • 2スレ目>>224~>>236
    七つの大罪を司る悪魔。それは人間界の書物にも記録が残っている。 しかし、その書物の情報と現在人間界で目撃されている七つの大罪の悪魔の容姿はあまりにも違う。 何故か? もちろん、悪魔にも人間ほど短くはないが寿命はあり、歳をとる。 …ここまで言って察した人はいるだろうか?…そう、重要な役職を持つ悪魔の名は襲名制なのである。 しかし、人間界でよくあるように弟子や子が名を引き継ぐのではない。 その先代の悪魔の命が散った時に、その悪魔の持っていた武器や装飾具が次の主を決め、新たな主がその名を襲名するのだ。 そして、竜族との戦争で多くの悪魔がその命を散らした。七つの大罪を司る者たちも大半が死んだ。 そして、その役職の名と力はまだ力をコントロールしきれないような年齢の悪魔が引き継いでしまった。 もちろん、その役職とは七つの大罪だけではないわけで… 様々な世界の狭間。普通の者は入ることすらままならず、少...
  • 2スレ目>>344~>>352
    日が暮れて間もない頃、「怠惰」を司る悪魔「ベルフェゴール」こと「三好紗南」は街へと繰り出していた。 しかしカースの発生や、カースドヒューマンを作り出す為にに街へ繰り出したわけでは無い。 彼女は街の大型ゲームショップにいた。 彼女の能力である情報獲得は彼女が一度「見た」対象の情報を全て取り込む、いわばダウンロード。 彼女が「見た」対象がゲームソフトであれば、そのゲームの内容を全て取り込むことができ、その内容をゲーム機に移し替えれば一々購入せずともゲームのプレイが可能。 そして攻略情報までも完全に獲得してしまう為、彼女がゲームで詰むことは無い。 やりがいこそ無いが彼女の暇を潰すには充分なものだった。 紗南「(ゲームの世界観やキャラを見てるだけでも面白いしね)」 紗南「(さてと、ちゃちゃっと新作を取り込ませてもらおうかな!)」 ベルフェゴールは店内に並べられたゲームソフトを一瞥し、それらの内容を...
  • 4スレ目>>4~>>10
    橘ありすは自身の名前にコンプレックスを持っている。その要因としては同級生にからかわれるという側面もあるだろうが「橘」という名字に対して合わないと言う事が彼女の中で占める大部分だ。 しかしありすはその名前を嫌悪しているわけでもない、なぜならありすという名前が彼女と親を繋ぐ唯一の記憶だからだ。 ありすは物心がつく前からとある田舎町の橘という老夫婦の養子として育ってきた。養父母が言うには「段ボールに『拾ってください、名前はありすです。』と書いてあったから拾ってきた。」というが当時のありすにも(嘘だな)と感じられた。 しかし、ありすという名前を両親が付けたのは本当らしくその名前で呼ばれるたびにありすは両親とのつながりと「なぜ両親は自分を手放したのか」という感情が混ざりあい、苦手意識を持ってしまうのである。 「あの日」後も(彼女自身は)特に変わりもなく暮らしていた。 学校がそれなりの長期休暇に...
  • 2スレ目>>576~>>581
    ベルフェゴールとの戦いに敗れたユズは、一旦彼女の知る最も安全な場所である世界の狭間の魔力管理塔へ杖にすがりつくようにして歩きながら帰ってきた。 扉を開くと同時に倒れる。何とか力を振り絞り、棚に置いてあった彼女をデフォルメしたかのような二体の人形に魔力を注いだ。 するとまるで生きているかのように動き出し、ユズの頭上へ飛んできた。 白い鎌を持った個体が癒しの魔法を使い、黒い鎌を持った個体が魔法で彼女をベッドへ運ぶ。 「…ありがと。」 「「みーっ!」」 それらは彼女の作った使い魔だ。いざという時の為に回復魔法を記憶させておいてよかったと安堵し、眠りについた。 暫くして、目を覚まし、再び使い魔に今度は濃い魔力を注ぐ。 ユズはベッドから起き上がると使い魔に指示を出す。 「地下から魔術書を…何でもいいから4冊もってきて!片方はサタン様への報告書を書いて!」 「「みっ!」」 白い鎌は地下へ、黒い鎌は紙...
  • 2スレ目>>8~>>13
    「・・・人探し、ですか。ご家族の方ですか?」 ある日の安斎探偵事務所。翠と由愛に、捜索願いのあった猫を送り届けに向かってもらい、事務所で報告書をまとめていた都の元に、依頼人がやってきた。 「いや、友人だ。どこ探してもまるで尻尾掴めなくてよ」 「で、ここならきっと見つけてくれる、って話を聞いて。それで、こうして依頼に」 二人の名は、向井拓海と原田美世。小さな少女一人しかいない事務所に怪訝そうな顔をした二人だが、都の落ち着いた立ち振る舞いに、とりあえず信用して話を切り出してくれた。 「なるほど。その方のお名前は?」 「木村夏樹。・・・・・・二年くらいまえに、死んだはずのヤツだ」 「・・・死んだ、『はず』、ですか」 苦々しげに呟いた拓海の言葉に、眉をひそめる都。死んだ人間を探し出して欲しいとは、一体どういうことだろうか? 「・・・交通事故にあった、って、そう聞いてたんだけどね。どこの病院にも、運...
  • 2スレ目>>83~>>95
    森久保乃々は隠れていた。 逃げる、隠れるは彼女の得意分野。 息を潜め、気配を消し、周りの音に耳を済ませながら隠れている。 乃々「むーりぃー……」 そう彼女が言うのは、いつもの事である。 しかし、今彼女が巻き込まれてる状況はそう言いたくなるのも仕方ない。 だって…… 宇宙人A「畜生!何故、ココがバレた!?誰か密告したのか!?」ババババッ 宇宙人B「クッ…狙撃兵がいるぞ!あのウサミン達に売る予定のプラズマバスターはあるな!?それで応戦しろ!?」ピチューン!ピチューン! 宇宙人C「あのウサミン共から連絡ねえし、そこからバレたんだろ!畜生!あのウサミン共使えねえな!」 椿「今回の異星人は手強いですね。詩織ちゃん。そっちから狙撃できる?」パンッ!バンッ! 詩織『………難しいわね。今、撃ったら死角にいかれたわ。あっちも相当訓練受けてるみたいね』 志保「それにしても、向こうはなんで私達が来るってわかっ...
  • 2スレ目>>661~>>669
    マナミ「やはり、まだ手掛かりはないか」 龍帝キバ…いや、木場真奈美は魔王サタンの呪いの解呪方法を探していた。 自分のせいで彼は死にそうなのだ。速くしないといけない…… 必死で探すがまだ見つからない。 マナミ「虱潰しに探すしかないか」 頭を片手で抑えながら、そうぼやいていた。       『~~~~~~~』 「暴風よ!大いなる我が力に従い、全てを薙ぎ払う驚異で、死神の鎌の如く、我が敵を斬り裂け!サイクロンスライサー!!」         マナミ「!?」 龍言語魔法と魔術の詠唱。 マナミが龍の翼を出し防ぐのと、黒炎の渦と暴風の凶刃がぶつかり合ったのは同時だった。 マナミ「……誰だ?」 ???「やっぱりこの程度では傷一つつかないわね。わかるわ。そして、妬ましいわ」 真奈美が翼で身を固めながら、睨むようにその声の主を睨んだ。 そこには、二匹の蛇がいた。恐らくは先程の攻撃はこの蛇がやったのだろう。...
  • 2スレ目>>51~>>56
    「へぇ、これが魔法銃?」 茜は亜子の知り合いが先日のガラクタを改造したその銃を手に持ってまじまじと見ていた。 「そうそう。ちょっと一回撃ってみてほしいんよ。」 亜子は取りあえず知り合いを使ってごく普通の地上人が使えるかテストを行っていた。 「魔法は一番安全そうな水の魔法にしておいたから遠慮せずやったって!」 「うん、えっと『水よ!』」 茜が引き金を引いて唱えると、銃の先端から勢いよく水流が飛び出し壁を少し削った。 「よしよし、茜も使えるみたいやね!」 満足そうに頷く。これなら誰にでも高値で売り払えそうだ。 その時だった。 黒い泥のような物…カースが茜の背後に核を中心として形成しだしているのを亜子は目撃した。 「貸して!『水よ!』」 亜子は思わず茜から魔法銃をひったくると、引き金を引いた。 まだ小さな水たまりサイズだったカースの核は魔法の水により砕け散った。 (…!) そして亜子は背筋に謎の...
  • 2スレ目>>647~>>650
    「・・・んふふー、美味しいです~♪」 「・・・ホント、幸せそうに食べるのね」 とある喫茶店の奥まった席に、二人の少女の姿があった。 いくつも並べられたケーキをかわるがわる頬張り、そのたび幸せそうな吐息を漏らす少女は、海老原菜帆。 その向かいに座り、菜帆が幸せそうに食べる姿を見て微笑んでいるのが、速水奏。 『菜帆ちゃん菜帆ちゃん、次はこっちなんかどうですか~?』 「相性ばっちりみたいね。安心したわ、ベル」 『えぇ、ばっちりですよ~。アスモちゃんもひとくち、どうですか~?』 片や、『暴食』を司る悪魔『ベルゼブブ』とその依り代。片や、『色欲』を司る悪魔『アスモデウス』。 それが、一見普通の高校生に見える少女たちの正体である 基本的に他の悪魔との接触を嫌うアスモデウスだが、今代のベルゼブブとは妙にウマが合った。 『強欲』のマンモンと『傲慢』のルシファーは、どこまで行っても自分本位で、他者に興味が...
  • 2スレ目>>638~>>645
    「・・・はぁ、またダメだった・・・」 夕暮れ時の公園を、とぼとぼ歩く少女が一人。 「もうこれで九件目かぁ・・・いよいよ後がなくなっちゃったよ」 アイドルになりたい、と息巻いて家を飛び出したまでは良かったが、両親が折れる条件として提示したのは、「受けるオーディションは十件まで、それで駄目なら戻ってこい」というものだった。 「十件ぽっちで拾ってもらえるほど甘い業界じゃないとは思ってたけど・・・実際目の当たりにするとヘコむ・・・はぁ」 後が無い焦りと緊張で、数をこなせばこなすほどアピールが下手くそになっているのを自分でも感じるくらいだ。 このままでは次のオーディションも良い結果は残せそうにない。 「・・・あーダメダメ、こんな悪いイメージ持ってちゃ上手くいくものも失敗しちゃうよ!気合入れなおさないとッ!!」 ふんす、と心機一転、次こそ合格だッ、と気合を入れたその瞬間のこと。ふっ、と少女の真上から...
  • 1スレ目>>344~>>347
    鷺沢文香の休日は、その大部分が伯父の経営する古書店の店番に費やされる。   年季の入ったヒノキ材のレジカウンターに座り、日がな一日ハードカバーの本を開いて じっとしていることも珍しくない。 大学の友人達に遊びに誘われることもあるが、騒がしい場所が苦手ということもあり、 彼女は暇な時は大抵ここにいる。   余談だが、ページをめくる指と、数秒感覚の瞬き以外は微動だにしないその姿から、 近所の小学生の間では、あの女の人は幽霊か魔女かロボットかという賭けが横行しているらしい。 その話は文香自身の耳にも入っていたが、彼女は殊更に憤るわけでもなく、 さもありなん、という心持ちだった。   しかし、文香の読んでいる本の内容を知っている者は誰もいない。 試しに彼女の後ろから本を覗き込んでみても、それは全てのページが白紙なのだ。   大多数の人間は、白紙の本をじっと眺める彼女を変わり者と断じてしまうが、 そ...
  • 4スレ目>>194~>>215
    名前: ◆IRWVB8Juyg[saga] 投稿日:2013/07/13(土) 23 08 14.32 ID +W9EwcPAo 速水奏は退屈していた。 それというのも、昨今の事情に多少の『飽き』が来てしまったからだ。 普通の人間へと色欲の力を注ぎこみ分け与えると、その人間の周りの環境が徐々に崩れていく。 本人に言わせてみれば『あるべきカタチにしてあげた』だけではあるがそれはなかなかに愉快だった。 隠していた本音を、くだらない秘密を暴き、曝す。それを受けた相手が焦ったり、答えたり。 悪魔らしくもない『いいコト』をしてあげたとすら思っていた。 たまに、弱い能力を持った人間もいた。注ぎ込んだ力と反発して気が狂ってしまった時は『これでは面白くない』と反省したものだ。 相性の問題か、アスモデウスの力を注ぎ込んだ状態でまともに能力を行使できた人間はいなかった。 これでは普通の人間に注ぐのと変わらない...
  • 4スレ目>>294~>>299
    名前: ◆yIMyWm13ls[saga] 投稿日:2013/07/15(月) 21 39 10.18 ID glOBqvf2o [3/8] ― 「…二人共、行っちゃいましたねぇ…」 私がイヴ非日常相談事務所に拾われて、私に不思議な力が残されてから私の日常は『非日常』になりました。 「もっとも、悪魔に憑かれてた時点で『非日常』だったのかもしれませんね…」 私に憑いていた『ルシファー』の記憶。 『傲慢の悪魔』がわざわざ私の元を去る際に都合よく記憶を消していってくれるなんて都合の良いことなんてありませんでした。 『雪菜、そこまで気にするならその記憶、完全に…とまで言わないが表面的に消すことも出来るんだぞ』 「この記憶は消せないです、悪魔に憑かれてても私がやったことです」 私に魔力があるお陰でイヴさんの使い魔のブリッツェンともお話が出来るみたいです。 『…雪菜、君がそこまで決めているなら私から言...
  • 4スレ目>>224~>>231
     名前: ◆UCaKi7reYU[sage] 投稿日:2013/07/14(日) 19 16 11.02 ID 0mDWRzEW0 [2/11] 「むふふ……皆さん頑張ってますねぇ♪」 未だ混迷を極める憤怒の街、その中の一角に日菜子の姿はあった。 各組織とカースの攻防戦は時間が経つとともに激しさを増し、一向に解決への糸口を掴むことはできないでいた。 だが、ただ待つばかりではないのがヒーロー達だ。     例えば、黒い噂が絶えず衰退への道を辿るかと思われた櫻井財閥が決死の調査で作り上げたという『地図』。 例えば、大自然の使者達がやり遂げた『救出』。 例えば、稀代の魔法使い達が作り上げた『防壁』。 例えば、気迫とともに舞い込んできた『烈風』。 例えば、新たな絆を胸に秘めた『草花』。 例えば、友に支えられた『降雨』 少しずつ、けど確実に希望という名の可能性は芽生えてきた。     ―――――...
  • 4スレ目>>404~>>419
    404 名前: ◆kaGYBvZifE[saga] 投稿日:2013/07/18(木) 21 31 05.92 ID UrDXlaAQ0 [4/19] ―――――――――― 「地上の都市がカースに乗っ取られただと?」 思わずおうむ返しにしてから、オーバーロードは報告書を一瞥した。 「例の財閥経由の情報です。首謀者は不明ですが、都市全体がカースによって封鎖されていると」 情報部所属の士官が応え、オーバーロードは報告書をつまむ指に力を込めた。 この公邸の執務室で受け取る報告に、よい報告があった試しはない。 櫻井財閥経由でもたらされた情報の発信源は、日本政府やGDFに潜むアンダーワールドシンパの議員か、 それとも散発的な紛争と緊張関係を望む軍需産業のロビイストか。 どちらにせよ、断片的ではあるが情報の精度は悪くない。アンダーワールド政府が地上に放っている 諜報員からの情報と照らし合わせても大きく...
  • 1スレ目>>214~>>224
    ―   「裕美ちゃんは『カース』って知ってますかぁ~?」   イヴさんが何か手紙のようなものを広げながらポツリと尋ねてきます。   …カース?   「えっと、ごめんなさい、ちょっと分からないかな?」   「それがですねぇ…出るみたいなんですよぉ…そんな化け物が…」   …ば、化け物…!?   「『カース』正体不明の化け物、不定形であることが多い、周囲の人間の感情と密接に関わっていること以外現状不明」   「核となる部分があり、その部分を砕かない限り蘇り、核以外への有効打は調査中…」   「『高慢』『憤怒』『色欲』『怠惰』『暴食』『強欲』『嫉妬』などそれぞれ七罪に関する名称が付けられているってことみたいですよぉ~」   「なんでそんなに詳しく知ってるの…?」   「これですぅ~♪」   そう行ってイヴさんは封筒ごと読んでいた手紙を私に差し出しました。     イヴ非日常相談事務所様     ...
  • 5スレ目>>434~>>443
    434 名前: ◆lhyaSqoHV6[saga] 投稿日:2013/08/07(水) 07 37 11.77 ID 50kJ6ylUo [2/12] 遍く生物の存在を拒絶する深淵の世界──宇宙。 未だ人智の及ばないその漆黒の空間を、まるで自分の縄張りだとでも主張するかのように我が物顔で航行する宇宙船の一団があった。 宵の闇に包まれたかのような暗闇の中にあってなお、自らの偉容を誇示するかのように輝く白亜の船体は、 まさしく宇宙連合の誇る航宙艦のものだった。 提督「ついに追いつめたぞビアッジョ一家め……」 提督「宇宙連合軍特務艦隊の名に懸けて、今日こそお縄をくれてやるわ!」 船団の中で一際大きい船の艦橋では、司令官と思しき人物が鼻息を荒くしていた。 これらの艦隊は、どうやら捕り物の為に出張ってきたらしい。 見る者を威圧する鋭角的なフォルムと、船体の随所に配された砲が、 それらの船が戦闘用に作...
  • 4スレ目>>304~>>318
     名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/07/15(月) 22 46 10.10 ID nvdBYqNFO [4/20] ----夢を見た。 ----暗い…暗い…一面真っ黒な場所。 ----そこに一人の小さな女の子が泣いている。 「どうしたの?何処か痛いの?お姉ちゃんに話してみて?」 ----優しく声をかけると、女の子は顔を上げて……… -------- 北条加蓮は、世界を呪う存在だった。 病に侵され、周りを妬み、嫉妬にかられ、呪いを振りまく者となった。 自由も、友達も、家族も、健康も、思い出も、娯楽も、何もかも手に入らず羨んでいた。 いつも彼女はひとりぼっちだった。 けど、今は違う。 一度死に、新たな生を受け、今まで自分ができなかったこと。 ただ羨むことしかできなかったことを、自分の手で掴もうとしている。 もし、自分が≪彼女達≫に出会わなかったら、取り返しのつかな...
  • 4スレ目>>104~>>113
    久々に宇宙管理局にネバーディスペアを呼び出し、数日間、とある検査を行っていた。 一見すればただの身体検査だが…本来の目的は奈緒の血を採取することだった。 奈緒は身体にコンプレックスを抱いている。だからあくまで自然に手に入れる必要があった。 加蓮という少女。…彼女は一度死んだそうだ。 物事の本質を常に見ているきらりが言うのだから間違いのはずがない。 しかし、生き返った。その理由が奈緒の血だという。 …血だ。奈緒の血には何かがある。そこで行われた実験で成果を得られたのがとある実験。 2匹のネズミ。1匹は毒で弱り今にも死にそうなネズミ。もう1匹は元気なネズミ。 どちらにも血を飲ませ、放置する。 驚くべきことに奈緒の血は数時間も温度と鮮度を保っていた。この血の温度が失われる頃にまた血を飲ませる。 毒に侵されていたネズミが死んだのと同時に健康なネズミを埋め込んでいた電撃装置で一撃で殺す。 しばらく...
  • 4スレ目>>554~>>561
    名前: ◆hCBYv06tno[saga] 投稿日:2013/07/22(月) 10 38 20.49 ID y6gkJJkb0 [3/11] とある平日の朝 川島瑞樹---レヴィアタンは、人間としての生活として、いつものように教師として学校へ向かっていた。 瑞樹(……面倒くさいわね) そう思いながら、立ち止まり、前方の光景を見ていた。 それは…… 『あっばくぞー』 通行人A「小学生は最高だぜー!!盗撮サイコー!!!!」 通行人B「たくみんに踏まれたい!むしろ虫をみるような目で見てもらいたい!!」 通行人C「夜道で全裸で走るのサイコー!!!!」 加蓮「16歳になって始めて友達できて、交換ノートとかお泊まり会とかできるか楽しみで最近夜も寝られない!!入院してた時からやりたい事考えたノートは机の引き出しの中にある!!」 ふかふかの毛におおわれた獣人が、次々と通行人に触っていっては、触られた人...
  • 2スレ目>>861~>>864
    夜の街、ビルの合間を縫って飛び交う影二つ。 『ウォアアアアアアアアッッ!!』「っ・・・くっ、『隠密万華鏡』ッ!」 片や、人の負の感情の具現化した怪物、『嫉妬』を司るカース。手当たり次第に暴れまわり、周囲をなぎ払う。 片や、『成敗』と書かれた面頬で顔を隠し、ニンジャヒーロー『アヤカゲ』を名乗る忍びの少女、浜口あやめ。分身を作りだし、カースの攻撃をやり過ごす。 カースの猛攻を前に防戦一方を強いらているあやめだが、しかし決して相手に好き勝手を許しているわけではない。 攻撃を避けながらも確実に人通りの少ない場所へカースをおびき寄せ、相手の動きを観察し、隙を窺っているのだ。 (核の位置の見定めは済んでいる。次に隙を見せたとき、そこを突けばそれでお仕舞いです―――) ひらりひらりと舞うが如く跳び回るあやめに、すでにカースの攻撃は掠めることすらできなくなっていた。 しかし、相手の属性は『嫉妬』。その見事...
  • 2スレ目
    8~ 13(◆3Y/5nAqmZM氏)登場アイドル:安斎都 向井拓海 原田美世 木村夏樹 51~ 56(◆zvY2y1UzWw氏)登場アイドル:土屋亜子 日野茜 69~ 77(◆lbKlS0ZYdV.M氏)登場アイドル:佐城雪美 井村雪菜(ルシファー) 望月聖 83~ 95(◆I2ss/4dt7o氏)登場アイドル:森久保乃々 江上椿 瀬名詩織 槙原志保 103~ 113(◆lhyaSqoHV6氏)登場アイドル:野々村そら П 鷹富士茄子 119~ 125(◆UCaKi7reYU氏)登場アイドル:前川みく 高峯のあ 喜多日菜子 133~ 137(◆3Y/5nAqmZM氏)登場アイドル:佐々木千枝 ピィ 千川ちひろ 速水奏(アスモデウス) 163~ 172(◆I2ss/4dt7o氏)登場アイドル:川島瑞樹(レヴィアタン) 193~ 204(...
  • 2スレ目>>908~>>913
         ワイワイ… 卯月「むむむ……どうしよう……」 茜「卯月ちゃん、どうしたの?」 卯月「あっ、茜ちゃん。この前だされた課題が実はあと1ページ残ってて……すっごい難しいの」 茜「課題……? かだ……あーっ!!!??」 卯月「」ビクッ 茜「う、うわぁぁぁ!! どうしよう卯月ちゃん!!! 私すっかり忘れてた!!!!」 卯月「あ、茜ちゃんも? 珍しいね……いつもきちんとやってくるのに」 茜「うん、出された日がちょうど探索の重要な……はっ!!!!」 卯月「探索?」 茜「う、ううん!! なんでもないよ!!!! なんでもないよ!!!!!」 卯月「そう……かな? うーん、それならいいんだけど」 茜(あ、あぶなかったー。内緒にしなきゃダメって言われてたの忘れちゃってた!) 卯月(茜ちゃん……何か悩み事かな? 嘘をつくとき、いつもより声が大きくなるもんね……)   キリーツ       レーイ  ...
  • @wiki全体から「2スレ目>>764~>>766」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索