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シェイクスピア(4) - (2008/01/29 (火) 14:16:19) の最新版との変更点

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*ウィリアム・シェイクスピア&br()&italic(){&size(12){(William Shakespeare)}}&br()&size(12){(1564~1616)} **第4期―穏やかな日々(1609~1612)  時代は移り変わり、ベン・ジョンソンら新しい時代の担い手が台頭していた。しかしシェイクスピアはすでに独自の地位を築いており、今更彼らと火花を散らして主役の座を狙おうとはしなかった。この頃書かれた作品は穏やかな心情で、力みのないもので、代表的なのは&bold(){ロマンス劇}と呼ばれる『シンベリン』&italic(){(Cymbeline,1609-1610)}、『冬物語』&italic(){(Winter's Tale,1610-1611)}、『あらし』&italic(){(Tempest,1611-1612)}の3作である。 共通するのはリアリズムとはかけ離れた、おとぎ話的な世界である。前期に深淵をのぞき込み、人間に対し絶望感すら抱いたかに見えた彼が、晩年に至ってごく穏やかな気持ちに、人間の愚かさも醜さも全て認めた上で、新しい境地に達したのかもしれない。  『あらし』の第4幕で仮面劇を終えた後、プロスペローに「我々は夢と同じようなものでできており、その儚い命は眠りと共に終わる&italic(){(We are such stuff as dreams are made on, and our little life is rounded with a sleep.)}」と言わせている。これはシェイクスピア自身が晩年に至って抱いた思いだろう。そしてプロスペローはその魔法の杖を折って地中深く埋め、故郷へ帰り隠居生活に入るのである。そしてシェイクスピアもまた筆を折り、隠棲するのである。  なお、『ヘンリー8世』&italic(){(Henry VIII,1612-1613)}、『二人のいとこの貴公子』&italic(){(The Noble Kinsmen,1613)}は、当時の新進気鋭の劇作家ジョン・フレッチャーとの共作と言われるが、はっきりしたことは分からない。
*ウィリアム・シェイクスピア&br()&italic(){&size(12){(William Shakespeare)}}&br()&size(12){(1564~1616)} **第4期―穏やかな日々(1609~1612)  時代は移り変わり、ベン・ジョンソンら新しい時代の担い手が台頭していた。しかしシェイクスピアはすでに独自の地位を築いており、今更彼らと火花を散らして主役の座を狙おうとはしなかった。この頃書かれた作品は穏やかな心情で、力みのないもので、代表的なのは&bold(){ロマンス劇}と呼ばれる『&bold(){シンベリン}』&italic(){(Cymbeline,1609-1610)}、『&bold(){冬物語}』&italic(){(Winter's Tale,1610-1611)}、『&bold(){あらし(テンペスト)}』&italic(){(Tempest,1611-1612)}の3作である。 共通するのはリアリズムとはかけ離れた、おとぎ話的な世界である。前期に深淵をのぞき込み、人間に対し絶望感すら抱いたかに見えた彼が、晩年に至ってごく穏やかな気持ちに、人間の愚かさも醜さも全て認めた上で、新しい境地に達したのかもしれない。  『あらし』の第4幕で仮面劇を終えた後、プロスペローに「我々は夢と同じようなものでできており、その儚い命は眠りと共に終わる&italic(){(We are such stuff as dreams are made on, and our little life is rounded with a sleep.)}」と言わせている。これはシェイクスピア自身が晩年に至って抱いた思いだろう。そしてプロスペローはその魔法の杖を折って地中深く埋め、故郷へ帰り隠居生活に入るのである。そしてシェイクスピアもまた筆を折り、隠棲するのである。  なお、『&bold(){ヘンリー8世}』&italic(){(Henry VIII,1612-1613)}、『&bold(){二人のいとこの貴公子}』&italic(){(The Noble Kinsmen,1613)}は、当時の新進気鋭の劇作家ジョン・フレッチャーとの共作と言われるが、はっきりしたことは分からない。 &bgcolor(yellowgreen){[[戻る>シェイクスピア(3)]]} ----

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