ミスカトニック大学付属図書館資料室内検索 / 「マイケル・ゴールド」で検索した結果

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  • マイケル・ゴールド
    マイケル・ゴールド(Michael Gold)(1893年~1967年) 略歴  ニューヨークのスラム街に生まれた。本名はアイツォク・グラニッチ。父はユダヤ系移民。工員や夜警などをしていたがその過程でコミュニストとなった。その後、左翼系文芸誌『リベレイター』の編集に参加するようになった。『ニュー・マッセズ』が1926年に創刊されると編集幹部となり、中心人物として活躍した。 作品  代表作である『金のないユダヤ人』(Jews Without Money,1930)は自伝的長編。スラム街に住むユダヤ系移民たちの生活と苦悩を赤裸々に、そして温かい筆致で描いた。  他にスケッチ集『一億二千万』(120 Million,1929)、評論集『世界を変えろ!』(Change the World!,1936)などがある。
  • オリヴァー・ゴールドスミス
    オリヴァー・ゴールドスミス(Oliver Goldsmith)(1730年?~1774年) 略歴  アイルランド出身。父は牧師であった。ダブリン大学を卒業し、当時聖職者になるために必要であった医学を学ぶために欧州に渡るが、結局どこも卒業できず失敗に終わった。その後ロンドンに移住し、生活費を稼ぐために雑誌にエッセイを投稿すると、それが意外にも好評を得た。それから文筆で生計を立てるようになるが、それでも生涯生活は貧しいままだった。ジョンソンの文学クラブの一員でもあった。 作品  エッセイや小説の他、詩や劇作も手がけた。小説では『ウェイクフィールドの牧師』(The Vicar of Wakefield,1766)が有名だが、むしろ劇作家としての貢献が大きく、衰退期にあった英国の演劇界を束の間の間賑わわせた。『負けるが勝ち』(She Stoops to Conquer,1773)は喜劇で、...
  • 年表(1901~1949)
    ...uniata) マイケル・ゴールド(Michael Gold,1893-1967)『一億二千万』(120 Million) アースキン・コールドウェル(Erskine Preston Caldwell,1903-1987)『私生児』(The Pastard) 1930 J・B・プリーストリー『エンジェル舗道』{(Angel Pavement) ハート・クレイン『橋』(The Bridge) ヒュー・シーモア・ウォルポール『悪漢ヘリズ』(Rogue Herries) ジョージ・S・カウフマン『生涯に一度』(Once in a Lifetime) T・S・エリオット『聖灰の水曜日』(Ash-Wednesday) マイケル・ゴールド『金のないユダヤ人』(Jews Without Money) 1931 D・H・ロレンス『黙示録論』{(Apocalypse)『死んだ男』(The ...
  • 年表
    文学史年表 西暦 英文学 米文学 1583 ロバート・グリーン(Robert Greene,1558-1592)『マミリア』(Mamillia) 1584 ジョージ・ピール(George Peel,1557-1596)『パリス裁判』(The Arraignment of Paris) 1587 クリストファー・マーロゥ(Christpher Marlowe,1564-1593)『タンバレイン大王』(Tamburlaine the Great) 1588 クリストファー・マーロゥ『フォースタス博士』(Doctor Faustus) ロバート・グリーン『パンドスト王』(Pandsto,or Drastus and Fawnia) 1589 トーマス・キッド(Thomas Kid,1558-1594)『スペインの悲劇』(The Spanish Tragedy) 1590 クリス...
  • 人名索引/カ行
    人名索引/カ行 カーヴァー(Raymond Clevie Carver Jr.)米 ガードナー(John Champlin Gardner Jr.)米 カーハン(Abraham Cahan)米 ガーネット(David Garnett)英 カーライル(Thomas Carlyle)英 ガーランド{(Hamlin Garland)米 カウフマン(George S Kaufman)米 カウリー(Malcolm Cowley)米 カポーティ(Truman Garcia Capote)米 カミングズ(Edward Estlin Cummings)米 キーツ(John Keats)英 キッド(Thomas Kid)英 キプリング(Joseph Rudyard Kipling)英 キャザー(Willa Cather)米 ギャス(William Gass)米 ギャスケル(Elizabeth Cleghor...
  • アースキン・コールドウェル
    アースキン・コールドウェル(Erskine Preston Caldwell)(1903年~1987年) 略歴  ジョージア州モアランドの郊外で生まれた。父は巡回牧師であったため、彼も少年の頃から各地を転々とした。都合3つの大学に入学したもののいずれも中退した。学生時代から創作に目覚めた。様々な職を渡り歩く過程で労働者へ深い共感を抱くようになり、それが作品に大きな影響を与えることとなった。また後年、彼は白人貧農や黒人労働者の問題について、現地で実地調査を行なったりセミナーを開いたりした。第二次大戦中、彼は特派員としてモスクワに滞在し、次第にマルクス主義に傾倒していった。 作品  処女長編は『私生児』(The Pastard,1929)は売春婦を母にもつ男の物語。  『アメリカの土地』(American Earth,1931)はそれまでの経験や見聞きした出来事から素材を得て書いた短...
  • ジョージ・バイロン
    ジョージ・ゴードン・バイロン(George Gordon Byron,6th Baron)(1788~1824) 略歴  ロマン派の第二世代を代表する詩人。幼くして第6代バイロン卿となる。ケンブリッジに入学するも放蕩に明け暮れた。ケンブリッジを去ると西欧諸国を旅した。この旅行の経験を基に『チャイルド・ハロルドの遍歴』を発表、評判となり一躍社交界の寵児となった。その後結婚するものの乱れた生活は改まらずに別居、彼は再び旅に出、スイスでシェリーと出会う。その後も退廃に満ちた生活を送るが、1824年にギリシア独立戦争に参加するも、熱病のために没する。その生涯も作品もロマン派的性格を分かりやすく体現していたため、世間からの非難は凄まじかった。その一方で崇拝者も多く、ゲーテやプーシキンも彼の熱烈な信奉者であったという。 作品  ロマン派の第二世代は第一世代(ワーズワース、コールリッジら)とは...
  • 年表(1950~2000)
    西暦 英文学 米文学 1950 アンジア・イージアスカ『白馬の赤いリボン 私の話』(Red Ribbon on White Horse My Story) ウィリアム・インジ(William Motter Inge,1913-1973)『帰れ、いとしのシーバ』(Come Back, Little Sheba) テネシー・ウィリアムズ『ストーン夫人のローマの夏』(The Roman Summer of Mrs. Stone)『バラの刺青』(The Rose Tattoo) ハーマン・ウォーク『ケイン号の叛乱』(The Caine Multiny) ロバート・ペン・ウォレン『この世も時も』(World Enough and Time) クリフォード・オデッツ『カントリー・ガール』(The Country Girlfa) トルーマン・カポーティ『草の竪琴』(The G...
  • ジョン・ガードナー
    ジョン・ガードナー(John Champlin Gardner Jr.)(1933年~1982年) 略歴  ニューヨーク州バタビア出身。アイオワ大学大学院で古代・中世英文学を学び、その後各地の大学の教壇に立った。その傍ら創作活動を行い、神話や伝説をもとにした作品も多い。批評家としても活躍したが、バイク事故により49歳でこの世を去った。 作品  代表作は『陽光との対話』(The Sunlight Dialogues,1972)で、1960年代のアメリカの社会や、人々の精神の混乱を体現する“陽光の男”と法と秩序の守護者である地方警察署長との、精神的会合を描いた。  他に『ベオウルフ』(Beowulf)をもとに怪物の視点から描いた『グレンデル』(Grendel,1971)や、『ニッケル・マウンテン』(Nickel Mountain,1973)、『キングス・インディアン』(The Kin...
  • ジャック・ケルアック
    ジャック・ケルアック(Jack Kerouac)(1922年~1969年) 略歴  マサチューセッツ州ローウェル出身。フランス系カナダ移民の家庭に生まれ、そのコミニティで育ったために小学校に入るまで英語を使うことなく育った。高校ではフットボールに打ち込み、推薦でコロンビア大学に進むがまもなく負傷してしまい、その道を諦め大学も退学した。戦時中は商船に乗組員として大西洋や地中海の港町を巡った。戦後は鉄道員などをしながらアメリカ各地をバロウズやギンズバーグらの仲間と放浪した。その経験を活かして書かれた『路上』の成功によって、彼と彼らビートニク(ビート・ジェネレーション)は若者たちを中心に熱狂的な支持を得た。しかし、その突然の成功への戸惑いと、彼らへの攻撃によって次第にアルコールに依存するようになって健康を害し、その上友人たちとの交流も途絶えて表舞台から姿を消していった。47歳の若さで没した。 ...
  • トマス・ゴドフリー
    トマス・ゴドフリー(Thomas Godfrey)(1736年~1763年) 略歴  アメリカ人の手によるアメリカ演劇の最初の劇作家。しかし惜しくも早世した。作品としては『パルティアの王子』(The Prince of Parthia,1767)がある。
  • エリザベス・ギャスケル
    エリザベス・ギャスケル(Elizabeth Cleghorn Gaskell)(1810~1865) 略歴  ユステニアン派の元牧師の家に生まれた。旧姓はスティーヴンソン。1歳で母を亡くし、伯母の家に引き取られた。その後、父と兄を相次いで亡くすが、21歳で牧師であるウィリアム・ギャスケルと結ばれた。しかし、34歳になってようやく授かった長男が9ヶ月で病死すると、失意のどん底に突き落とされた。ところが失意の中で夫に勧められて書き綴った処女作が、世間で大好評を得、一躍時の人となった。著名な作家たちとも親しく交友を深め、その中にはチャールズ・ディケンズやエリオット、シャーロット・ブロンテらがいた。55歳の時、当時手がけていた作品の完成間近で、別荘で急死。 作品  いくつかの長編の他、多数の中短編を書いたが(チャールズ・ディケンズの雑誌で発表されたものも多い)、同時代の巨匠と呼ばれるような...
  • 年表(19世紀)
    文学史年表(19世紀) 西暦 英文学 米文学 1804 ウィリアム・ブレイク『ミルトン』(Milton)『エルサレム』(Jerusalem) 1802 ウォルター・スコット(Sir Walter Scott,1771-1832)『スコットランド辺境歌謡集』(The Minstrelsy of the Scottish Border) 1805 ウォルター・スコット『最後の吟遊詩人の歌』(The Lay of the Last Minstrel) 1807 ジョージ・バイロン(George Gordon Byron,1788-1824)『無為の時』(Hours of Idleness) ジョウエル・バーロウ『コロンビアド』(The Columbiad) 1808 ウォルター・スコット『マーミオン』(Marmion) 1809 ワシントン・アーヴィング(Washington Ir...
  • 作品索引/ナ行
    作品索引/ナ行 『ナイジェル卿の冒険』(Sir Nigel)英 『ナイジェルの運命』(The Fortunes of Nigel)英 『ナイトサイド』(Night-Side)米 『長靴をはいたやつ』(Somebody in Boots)米 『眺めのいい部屋』(A Room with a View)英 『夏と煙』(Summer and Smoke)米 『夏の夜の夢』(A Midsummers Night s Dream)英 『七破風の屋敷』(The House of the Seven Gables)米 『ナポレオンの影』(The Great Shadow)英 『ナポレオン・ボナパルト伝』(The Life of Napoleon Buonaparte)英 『波』(A Wave)米 『成上がり』(The Butter and Egg Man)米 『ナルシサス号の黒人』(The Nigger ...
  • サミュエル・ジョンソン
    サミュエル・ジョンソン(Samuel Johnson)(1709~1784) 略歴  リッチフィールドの本屋に生まれた。19歳でオックスフォードに入学するも経済的な事情からやむなく中退した。故郷に帰り教師をしていたが20歳も年上の未亡人と結婚、その持参金で塾を開いたが結果は散々であっさり潰れてしまった。1737年に弟子を連れてロンドンに出た。匿名で詩を発表するとポープに認められ、文筆家としての第一歩となった。雑誌の発行、英語辞典の編纂などを手がけるも生活は一向に楽にならず、その間に最愛の妻を亡くした。1764年に功績が認められ、国王から年金が支給されるようになり、ようやく生活が安定した。翌年に有名な文学クラブが設立されると、そこの大御所としてその温和で常識的、かつ機知に富んだ会話で人々を楽しませた。1784年没。ウェストミンスター寺院に葬られる。文壇の中心人物として活躍し、その優れた人格...
  • チャールズ・ディケンズ
    チャールズ・ディケンズ(Charles John Huffam Dickens)(1812~1870) 略歴  ヴィクトリア朝を代表する作家。ポーツマスの郊外に生まれた。父がお人好しな上に経済観念が欠如しており、しかも債務者監獄に入れられることすらあった。そのために家計は常に苦しく、教育らしい教育は受けることがかなわなかった。彼は幼い頃から働きに出ざるを得ず、12歳で靴墨工場に働きに出されたが、この時の屈辱的な体験が後に作品に活かされた。その後、事務員として働きつつ速記術を習得すると、記者として新聞や雑誌に記事を投稿するようになった。その的確な描写に、彼独特のユーモアと哀愁で味付けした文章は次第に人気が出てくる。その後は読書を新たな娯楽とするようになった市民階級を満足させる、数多くの作品を世に送り、英国を代表する国民作家の地位を築いた。 作品  ディケンズの出世作となったのは『ピク...
  • サミュエル・T・コールリッジ
    サミュエル・T・コールリッジ(Samuel Taylor Coleridge)(1772年~1834年) 略歴  英国ロマン派詩人の代表格の一人。優れた批評家でもあり、哲学者でもあった。ワーズワースとは盟友であった。優れた頭脳を持った人物ではあったが、反面意志力の弱いところがあり、理想化肌で夢想家だった。若い頃にはロマン派の詩人サジーと理想郷建設を夢見たが挫折している。職業を転々とし、また病苦を紛らわすためにアヘン吸引を始めたが、結局は中毒になって一生苦しむことになった。 作品  共著した『抒情歌謡集』(Lyrical Ballads,1798)では、ワーズワースが日常的な題材を基に創作したのに対し、コールリッジはより神秘的で物語的な題材を担当した。これは互いの性質を考えた場合、極めて適切な選択であった。名高い「老水夫行」(“The Rime of the Ancient Mari...
  • ラルフ・ウォルド・エマソン
    ラルフ・ウォルド・エマソン(Ralph Waldo Emerson)(1803~1882) 略歴  マサチューセッツ州コンコードに代々続く牧師の家に生まれる。ハーヴァード大学卒業後、コットン・マザーも牧師を務めたボストン第二教会の牧師となった。ところが聖餐式の儀式に反対し、牧師の職を辞することにった。その後、ヨーロッパに渡り、ワーズワースやコールリッジ、カーライルらと交わり、影響を受けた。  帰国するとコンコードに住み、「自然」についての講演を始める。彼の主意には共鳴する人々が集まり、その中にはソローもいた。彼らはトランセンデンタル・クラブと呼ばれ、機関紙である『ダイアル』に思想や詩を発表するようになった。彼らの活動は後世の作家や詩人に大きな影響を与えることになった。 作品  エマソンの著作では『自然論』(Nature,1836)がよく知られている。この中で彼は自然と直接交わるこ...
  • 作品索引/マ行
    作品索引/マ行 『マージョリー・モーニングスター』(Marjorie Morningstar)米 『マーディ』(Mardi)米 『マーティン・チャズルウィット』(Martin Chuzzlewit)英 『マーミオン』(Marmion)英 『マイラ』(Myra Breckinridge)米 『マイルズ・スタンディッシュの求婚』(The Courtship of Miles Standish)米 『マクシマス詩篇』(Maximus Poems)米 『マクベス』(Macbeth)英 『負けるが勝ち』(She Stoops to Conquer)英 『まじめが肝心』(The Importance of Being Earnest)英 『また会う日まで』("Until I Find You")米 『間違い続きの喜劇』(The Comedy of Errors)英 『町と都会』(T...
  • 作品索引/カ行
    作品索引/カ行 『カーディフさして東へ』(Bound East for Cardiff)米 『ガートルードとクローディアス』(Gertrude and Claudius)米 『カーニバルを止めるな』(Don t Stop the Carnival)米 『ガープの世界』(The World According to Garp)米 『カーミラ』(Carmilla)英 『回想のシャーロック・ホームズ』(The Memories of Sherlock Holmes)英 『回想録』(Memoirs)米 『海賊』(The Pirate)英 『海賊』(Corsair)英 『開拓者』(The Pioneers)米 『解放された世界』(The World Set Free)英 『怪物、その他』(The Monster and the Other Stories) 『ガイ・マナリング』(Guy Manner...
  • クリフォード・オデッツ
    クリフォード・オデッツ(Clifford Odets)(1906年~1963年) 略歴  フィラデルフィア出身ニューヨーク育ちのユダヤ系劇作家。父はロシア系ユダヤ人実業家だった。高校中退後俳優となるが芽が出ず、劇作家に転向した。1931年に進歩的演劇集団「グループ・シアター」に参加し、劇作家として名声を得、1930年代を代表する社会派作家となった。その後、映画界から招かれて脚本家としても活躍した。しかし、穏健化するに従い輝きを失っていった。、 作品  『レフティーを待ちつつ』(Waiting for Lefty,1935)は一躍オデッツの名を高めた代表作。タクシー労働者のストライキをもとに、社会の不公正と不正義を糾弾した。  『醒めて唄え!』(Awake and Sing!,1935)はユダヤ人の労働者階級の家庭を舞台に、挫折や希望が入り混じる人間模様を描いた。  『ゴールデン...
  • エレン・グラスゴー
    エレン・グラスゴー(Ellen Glasgow)(1874年~1945年) 略歴  ヴァージニア州リッチモンド出身の女流作家。名家に生まれたが、病弱だったために学校教育は受けず、もっぱら文学を読みふけって過ごした。感傷的なロマンスではなく、南北戦争後の南部の現実を赤裸々に描いた作品を次々と発表した。 作品  代表作は『不毛の地』(Barren Ground,1925)で、寒村でたくましく生きる女性の姿を描いた。  他に『人民の声』(The Voice of the People,1900)、『鉄の鉱脈』(Vein of Iron,1935)、ピューリッツァー賞を受賞した『このわれらの生に』(In This Our Life,1941)、死後出版の自伝『内なる女』(The Woman Within,1954)がある。
  • マシュー・アーノルド
    マシュー・アーノルド(Matthew Arnold)(1822~1888) 略歴  イギリスの詩人。父はスポーツのラグビ-の名前の由来とされるラグビー校の校長であった。1833年、ニューマン(John Henry Newman,1801-1890)がオックスフォード運動(the Oxford Movement)を起こした。これは著しく衰退し始めていたキリスト教信仰を盛り返させようというもので、次第にローマ・カトリックに傾斜していった。この新しい波に対し強硬な論陣を張ったのがアーノルドの父であった。父は剛直な人で何にも惑わされず迷わないことを信条としていたが、それに対して息子はまさに迷うために産まれてきたような人物だった。時は産業革命後の未曾有の繁栄期であり、その暗部としての貧富の差は拡大し、都市部での貧困は深刻であった。アーノルドの懐疑はいっそう深くなっていった。その苦悩を表す『エトナ山...
  • トバイアス・スモレット
    トバイアス・スモレット(Tobias George Smollet)(1721~1771) 略歴  スコットランドの判事の家に生まれる。グラスゴー大学で医学を学ぶが、文学的野心からロンドンに出るも、なかなか文壇に入り込めなかった。軍船に従軍医として乗り込み、西インド諸島でスペイン軍と戦ったり、ジャマイカでは現地の女性を妻に娶ったりと、波乱に満ちた生涯を送った。けして主流とはなり得なかったものの、この頃には彼の書くような、面白い読み物を求める需要が増えつつあり、後にディケンズやサッカレーなどにも影響を与えた。また作家としてだけでなく、編集者・批評家としても活躍し、コロンブス、バスコ・ダ・ガマ、ドレークなどの探検記や旅行記をまとめた『世界の旅行記』(A Compendium of Authentic and Entertaining Voyages)が知られている。 作品  その小説...
  • ジョイス・キャロル・オーツ
    ジョイス・キャロル・オーツ(Joyce Carol Oates)(1938年~ ) 略歴  ニューヨーク州ロックポート出身の女流作家。1960年にシラキュース大学を卒業、1961年にウィスコンシン大学で英文学の修士号を取得した。すでに在学中から創作を始めていた。1963年に処女短編集を発表し、以来60年代を代表する作家となった。カナダのウィンザー大学で英文学の教師を務めながら執筆を精力的に行い、その作品数は現代作家の中で最も多作な作家と呼ばれることもある。その後プリンストン大学教授となった。短編の名手とされるが、長編にも優れた作品がある。彼女の作風は、平凡な人間の内面に潜むグロテスクなものや、残忍さなどを自然主義的手法で描き出すものである。 作品  『北門のかたわらで』(By the North Gate,1963)は処女短編集。これによって文壇に登場するきっかけをつかんだ。他に短...
  • マクスウェル・アンダソン
    マクスウェル・アンダソン(Maxwell Anderson)(1888~1959) 略歴  ジャーナリストだった経歴を生かして、20年代に反戦劇などの社会的関心の強い散文劇で名声を得る。その後30年代に入ると韻文劇に転じ史劇や喜劇、悲劇を発表し、オニールに次ぐ演劇界の大御所となる。戦後も活躍を続けたものの、戦前ほどの作品はない。 作品  『栄光何するものぞ』(What Price Glory?,1924)は反戦をテーマとした散文劇。  『女王エリザベス』(Elizabeth the Queen,1930)、『スコットランドのメアリー』(Mary of Scotland,1933)、『フォージ渓谷』(Valley Forge,1934)は韻文詩劇。  『岩頂荘』(High Tor,1937)は機械文明を風刺する喜劇。  『ウィンターセット』(Winterset,1935)は、サ...
  • ナサニエル・ホーソーン
    ナサニエル・ホーソーン(Nathaniel Hawthorne)(1804~1864) 略歴  マサチューセッツ州セイラム出身。ホーソーン家の初代ウィリアムはクエーカー教徒の迫害、二代ジョンは有名なセイラムの魔女裁判で判事を務めており、後のこれらのことが彼の作品に強い影響を与えることとなった。  ホーソーンは4歳で父を失い、母方の実家で育てられた。ボードン大学で学び、そこでフランクリン・ピアース(後の第14代アメリカ大統領)やロングフェロウらと知り合った。卒業後は12年間もの間引きこもり、読書と創作に励んだとされるが、詳細はよくわかっていない。1839年、家計が苦しかったため、ボストンの税関に就職した。しかし翌々年には退職し、一時期超絶主義者らで作った、革新的実験農場ブルック・ファームに参加した。しかしそこでの人間関係に強い失望を抱いて離脱し、再び今度はセイレムの税関に就職、後数年で退...
  • ダニエル・デフォー
    ダニエル・デフォー(Daniel Defoe)(1660~1731) 略歴  市民社会の成長期に市民階級に生まれたデフォーは、天成のジャーナリストとして、またパンフレット作家として活躍した。その活動によって捕らえられ、さらし台に上げられたこともあった。彼の作家活動は「そのまま18世紀イギリス文学の序説となる」と言われる。 作品  ジャーナリストとしては数多くの定期刊行物を創刊し、発行した。また幼少時に体験したロンドンの大疫病(1664~1665)について、60年も経ってからルポルタージュ風にまとめた『大疫病日記』(A Journal of the Plague Year,1722)がある。これはジャーナリストとしてリアリズムを追求する姿勢と、面白い物語として描こうという作家としての姿勢、また災厄を神の罰かと恐れおののく清教徒の良心がない交ぜになっている。この事実性、面白さ、道徳的教...
  • H・G・ウェルズ
    H・G・ウェルズ(Herbert George Wells)(1866~1946) 略歴  フランスのジュール・ベルヌと共に、「SFの父」と呼ばれる作家。イギリスのケント州ブロムリーに生まれる。科学師範学校に奨学金で進み、トマス・ヘンリー・ハクスリー(孫のオルダス・ハクスリーは作家)に生物学を学ぶ。そこの学生誌に寄稿したものが後期の作品の原点となった。教職を経てジャーナリストになり、作家となる。後プラトンの『国家』を読んで社会主義に傾倒するとフェビアン協会に参加する。世界平和や人権問題、糖尿病患者協会の設立など社会問題に積極的に関わった。 作品  SFの元祖として現在でも広く読まれ、親しまれているが、その一方で文学として扱われることは少ない。しかしながらウェルズの作品は荒唐無稽な読物ではなく、現在の世界、及び未来世界への深い憂慮が込められている。  初期の作品はいわゆるSF小説で...
  • ロイアル・タイラー
    ロイアル・タイラー(Royall Tyler)(1757~1826) 略歴  ボストンの裕福な商家に生まれ、ハーヴァード大学を卒業後に独立戦争に参加、その後法律家となる。もともと芸術に関心があった彼は、ニューヨークを訪れた際にアメリカン・カンパニ-(アメリカ最初の劇団)の人気喜劇役者トマス・ウィグネルと知り合い、それがきっかけでわずか三週間で『コントラスト』を書き上げた。これが上演されるとたちまち評判となり、数多くの作品を世に送り出すこととなった。劇作だけでなく、小説やエッセイも執筆したが、その一方でヴァーモントの最高裁判所裁判長や、ヴァーモント大学の法律学教授を務めるなど、作品以上に多彩な一生を送った。 作品  代表作『コントラスト』(The Contrast,1787)はニューヨークを舞台に、無骨だが誠実な軍人マンリーとイギリスかぶれの似非紳士ディンブルを対置した恋愛喜劇である...
  • 作品索引/ハ行
    作品索引/ハ行 『バーソロミューの市』(Bartholomew Fair)英 『バーナビー・ラッジ』(Barnaby Rudge)英 『パープル・ランド』(Purple Land)英 『パームサンデー』(Palm Sunday, an Autobiographical Collage)米 『ハイアワサの歌』(The Song of Hiawatha)米 『廃村』(The Deserted Village)英 『ハイピアリアン』(Hyperion)英 『ハイピアリアン失墜』(The Fall of Hyperion a Dream)英 『墓守老人』(Old Mirtality)英 『白鯨』(Moby-Dick)米 『白馬の赤いリボン 私の話』(Red Ribbon on a White Horse My Story)米 『白魔』(The White Devil)英 『激しく攻むる者はこ...
  • サミュエル・バトラー
    サミュエル・バトラー(Samuel Butler)(1835~1902) 略歴  ノッティンガムシャー出身。ケンブリッジを主席で卒業。しかし聖職につくことを拒否してニュージランドに移住した。当地で牧羊業で成功を収めた後に帰国。ダーウィンの進化論に対しては生涯批判的立場を貫いた。 作品  作家としてはわずかに2作を残したのみであるが、それによって文学史に名を残した。  代表作『エレホン』(Erewhon,1872)は匿名で発表されたユートピア小説。エレホン(「nowhere=どこでもない」のアナグラム)という現代社会と正反対の価値観を持つ理想郷の物語。ハクスリーの『すばらしき新世界』にも影響を与えたという。  もう1作は死後出版された『万人の道』(The Way of All Flesh,1903)は自伝的作品で、新世代の青年が旧世代の父親に反発し、精神的に父子の関係を断絶するこ...
  • 作品索引/タ行
    作品索引/タ行 『ター:中西部の子供時代』(Tar A Midwest Childhood)米 『大疫病日記』(A Journal of the Plague Year)英 『大使たち』(The Ambassadors)英米 『大聖堂』(Cathedral)米 『大草原』(The Prairie)米 『大草原の人々』(Prairie Folks)米 『タイタス・アンドロニカス』(Titus Andronicus)英 『タイタンの妖女』(The Sirens of Titan)米 『タイピー』(Typee)米 『台風』(Typhoon)英 『タイムクエイク』(Timequake)米 『タイムトラベラー』(The Time Traveler)米 『タイム・マシン』(The Time Machine)英 『第四の手』(The Fourth Hand)米 『大理石の牧神』(The Marble ...
  • ゴア・ヴィダール
    ゴア・ヴィダール(Gore Vidal)(1925年~ ) 略歴  ニューヨーク州ウェストポイント出身の小説家、劇作家。父は軍の教官で自身もアメリカ陸軍の予備役となった。21歳の時、軍務経験を活かして処女作を発表し好評を博したが、次作で同性愛を肯定的に扱ったために世間に論争を巻き起こしてしまった。その際に欧州の作家たちに弁護されたためか、彼の作品は英国で認められていった。しかし同性愛事件での悪評のため、常に彼の作品の売れ行きは芳しくなく、財政的には厳しい状態が続いた。それ故に、演劇や映画、テレビドラマの脚本を書いて糊口を凌いだ。また別名で探偵小説も執筆した。その一方で無政府主義的な政治活動でも知られている。 作品  『あらし』(Williwaw,1946)はアリューシャン列島で暴風雨を乗り切った輸送船団の船員の空虚感を描いた。『都市と柱』(The City and the Pill...
  • オスカー・ワイルド
    オスカー・ワイルド(Oscar Fingal O Flaherty Wills Wilde)(1854~1900) 略歴  アイルランドのダブリン出身。ダブリン大学のトリニティ・カレッジを経てオックスフォードで学び、ペイターから直接指導を受ける。彼は師とは違って派手な私生活を送り、卒業後は社交界の寵児となった。意外なことに彼の名声を高めたのは、その作品によってではなかった。彼の唱える唯美主義を題材とした芝居が評判となり、講演の依頼を受け各国を周った。その後、1881年に詩集を出版し、童話、長篇小説を発表する。また劇作にも力を入れ、劇作家としても名声を得る。ところが彼に決定的なスキャンダルが起こった。同性愛が問題である。これがきっかけで1895年にはついに逮捕されてしまった。服役中には妻子は姓を変えて隠れ住むようになり、また破産の宣告も受けた。わずか2年の刑期ではあったが、このことが彼を徹...
  • 作品索引/ワ行
    作品索引/ワ行 『ワイルドフェル・ホールの住人』(The Tenant of Wildfell Hall)英 『ワインズバーグ・オハイオ』(Winesburg, Ohio)米 『わが終生の敵』(My Mortal Enemy)米 『若者たち』(Young Shoulders)英 『ワシントン・スクエア』(Washington Square)英米 『ワシントンD.C.』(Washington, D.C.)米 私がいかにしてアメリカを見つけたか(How I Found America)米 『わが愛しきものの神殿』(The Temple of My Familiar)米 『若草物語』(The Little Women)米 『我が名はイシュメル』(Call Me Ishmael)米 『私がなれなかったもの全て』(All I Could Never Be)米 『私のアントニーア』(My Antoni...
  • アーノルド・ベネット
    アーノルド・ベネット(Arnold Bennett)(1867~1931) 略歴  スタフォードシャーのハンリー出身の作家。21歳の時に単身ロンドンに出て、法律事務所に勤めながら、新聞や雑誌に小説やエッセイを投稿する。その後、ジャーナリズムに関心を持ち出版社に転職、その後は女性週刊誌の編集者、後に編集長を務める。1900年頃からは本格的に作家として活動する。父親の死を契機にフランスで10年余りを過ごし、その間にフランス人の女性と結婚する。 作品  英国における自然主義文学の代表格とされ、特にフランスの自然主義文学に範を取った、徹底した写実主義の技法で知られる。しかしながらすでにその頃にはこの種の自然主義文学は時代遅れとなりつつあった。後の時代の革新的旗手の一人ウルフとの芸術創作上の議論において、彼が「性格造形こそが小説のアルファでありオメガだ」と述べ、ウルフに一笑に付されたというエ...
  • アン・ブロンテ
    アン・ブロンテ(Anne Brontë)(1820~1849) 略歴  ブロンテ三姉妹の末妹で、家族の中でも末っ子である。物心つく前に母を亡くし、また幼い頃に姉二人を亡くした。アンは姉と同様に学校を出た後は家庭教師として働いた。三姉妹でだした詩集は不評だったが、その後小説を執筆する。兄ブランウェルと姉エミリーの死の翌年、彼女もまた結核にかかり、29歳の若さで死んだ。三姉妹中で最も短命であった。 作品  姉二人に比べるとどうしても知名度では劣るが、その短い作家生活の中で二つの小説を書いている。『アグネス・グレー』(Agnes Grey,1847)は彼女の処女作である。末っ子で可愛がられてきたアグネスが、家庭教師をして冷遇されながらも最後は幸せになる姿を描いた作品で、自身の体験を基に書かれている。姉二人のが夢想の世界に生きたのに対し、アンは優れた観察力とリアリズムの作家であった。  ...
  • サミュエル・リチャードソン
    サミュエル・リチャードソン(Samuel Richardson)(1689~1761) 略歴  若くしてロンドンに出、印刷屋の徒弟から律儀に勤め上げ、50歳になる頃にはロンドンでも有数の印刷業者となっていた。同業者に勧められて模範書簡集の企画を考えたが、そのうちに様々な状況下に置かれた個人の心理状態を想定し、それに応じた手紙を想像して書くようになった。そこから彼の書簡体小説が生まれた。彼の作品には「1)フィクション性および物語性、2)人間同士の関係(愛情と結婚など)、3)個人の性格や心理」といった小説の基本条件を満たしていたことから、彼によって近代小説というものが確立されたとされ、イギリス小説の父と呼ばれる。このようにイギリスの近代小説は、書簡体小説という変化球から始まったのである。 作品  イギリス近代小説の最初の作品は、彼の『パミラ』(Pamela,1740)である。物語は一種...
  • アーノルド・ウェスカー
    アーノルド・ウェスカー(Arnold Wesker)(1932~) 略歴  英国の劇作家。ロンドンの貧しい一角であるイーストエンド、ステプニー出身でユダヤ系。同時代に活躍したオズボーンやピンター、ブレイン、シリトーらと共に、怒れる若者たち(the Angry Young Men)と呼ばれた世代の作家である。貧しい労働者階級出身者で、大学教育は受けていない。兵役に服した後は、様々な職を転々とし、その後ロンドンの映画技術学校の短期コースに入った。在学中に執筆を始め、処女作が上演されると大成功を収めた。50年代から60年代いっぱいにかけて活躍した。 作品  作品は劇作42、短編4、児童文学や詩など多岐に渡る。その作品は多くの言語に訳されている。特徴は安アパートの台所などが舞台となるところで、台所流しの劇(the Kitchen Sink Dorama)と呼ばれた。代表作は処女作となった『...
  • ユージーン・オニール
    ユージーン・オニール(Eugene Gladstone O Neill)(1888年~1953年) 略歴  ニューヨーク出身の劇作家。アイルランド系。父は旅回りの俳優で、彼は幼い頃から寄宿学校に入った。プリントン大学に進んだもののたった一年で放校処分となり、その後も酒浸りの生活を送り、船乗りとして航海に出たり、金鉱堀りに加わったこともあった。その頃には自殺未遂もあったという。しかし1912年に結核を発症し療養生活に入ったのをきっかけに過去を清算し、劇作家となる決意を固めた。完治後、ハーヴァード大学のベーカー教授の教室で劇作を学び、1916年にプロヴィンスタウン劇団に参加しデビューした。その後は次々と問題作や実験的作品を発表し、一躍1920~30年代の演劇界を牽引した。しかし『終わりなき日々』(1934)の失敗を境に1946年まで沈黙を続けた。1953年ボストンのホテルの一室で息を引き取っ...
  • プラグイン/ニュース
    ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) 【まおりゅう】八星之紋章交換のおすすめ交換キャラ - AppMedia(アップメディア) Among Us攻略Wiki【アマングアス・アモングアス】 - Gamerch(ゲーマチ) マニュアル作成に便利な「画像編集」機能を提供開始! - ナレッジ共有・社内wikiツール「NotePM」:時事ドットコム - 時事通信 マニ...
  • 作品索引/ア行
    作品索引/ア行 『ああ、荒野』(Ah, Wilderness)米 『アーサー・マーヴィン』(Arthur Mervyn)米 『アーロンの杖』(Aaron s Rod)英 『アーロン・バアの英雄的生涯』(Burr)米 『アイヴァンホー』(Ivanhoe)英 『愛こそすべて』(All for Love)英 『愛されし者』(The Loved One)英 『愛について語るときに我々の語ること』(What We Talk About When We Talk About Love)米 『愛には愛を』(Love for Love)英 『愛の芸術』(The Art of Love)米 『愛の車輪』(The Wheel of Love)米 『愛のために 1950-1960』(For Love Poems 1950-1960)米 『アイリーン』(Irene)英 『アイルランド・スケッチブック』(The I...
  • W・B・イェイツ
    W・B・イェイツ(William Butler Yeats)(1865~1939) 略歴  アイルランド、ダブリン出身の詩人。父は画家で幼少期から少年期はロンドンで育った。ダブリンに帰ってからは、父に習って絵の勉強をするも文学での才能が目覚しかった。ケルトの古い伝承や伝説に興味を持ち収集し、また故国アイルランドの文芸復興運動に尽力し、文芸協会の設立などを行い、日本の能の影響も受けたとされる。後に神秘主義的傾向を強め、秘密結社「黄金の暁教団」(The Golden Done)にも参加したことでも知られている。1923年にはノーベル文学賞を受賞した。 作品  イェイツをして「20世紀最大の詩人」と呼ぶ批評家は少なくない。しかし一般的によく知られている「イニスフリーの湖島」(The Lake Isle of Innisfree)などは美しい詩ではあっても、後期ロマン派的な詩であり、20世...
  • メアリ・シェリー
    メアリ・シェリー(Mary Shelley)(1797~1851) 略歴  父は無神論者でアナーキストのウィリアム・ゴドウィン、母は女権論者のメアリ・ウルストンクラフトという、特異な家庭に生まれた。詩人のシェリーと出会い、彼にはまだ妻がいたにもかかわらず駆け落ちした。その生涯は、子に先立たれたり、また夫のシェリーを不慮の事故で亡くすなど、必ずしも幸福ではなかったかもしれない。 作品  スイスのジュネーヴ近郊の湖畔でバイロン、ポリドリと落ち合ったが、天候不順でどこにも行けず、気晴らしに一人一作ずつ怪奇小説を書くことになった。これが後にディオダディ館の怪奇談義などと呼ばれるものである。バイロンはごく短い話を書き、後に詩集に収録した。後にそれをポリドリが小説に発展させ、バイロン名義で発表した。夫の(正確にはまだ妻がいたので結婚したのはこの後だが)シェリーはそうそうに投げ出してしまったが、...
  • ロバート・ブラウニング
    ロバート・ブラウニング(Robert Browning)(1812~1889) 略歴  テニスンと並び称されるヴィクトリア朝を代表する詩人。しかしテニスンが分かりやすく親しみやすい作風であったのに対し、ブラウニングは難解で玄人好みの作風であった。あまり満足な学校教育を受けることができなかった。彼は妻で女流詩人であったエリザベス・バレット・ブラウニング(Elizabeth Barrett Browning,1806-1861)が病弱であったことから、長らくイタリアで暮らすことになった。しかし1861年に病弱だった妻が亡くなると、悲嘆にくれた彼は息子を連れてロンドンへ帰った。その後、その業績が認められオックスフォードの名誉学位を受け、エディンバラ大学の名誉博士となり、またロンドン大学の終生総長に推薦されもした。晩年までその創作意欲は失われなかった。 作品  『パラケルスス』(Parac...
  • ジェーン・オースティン
    ジェーン・オースティンJane Austen(1775~1817) 略歴  ハンプシャーの田舎牧師の家に生まれる。兄弟が六人、姉が一人おり、姉とは終生親密であった。当時の一般の女性よりも充実した教育を受け、この間に文学作品に接し、影響を受ける。1789年頃から小説のようなものを書き始めたが、これは発表するためではなく、あくまでも家人に読み聞かせるためのものであった。父の勧めで出版社に送ってみた作品も、出版にはいたらなかった。生涯独身を通し、42歳で没する。生前に出版された作品も全て匿名であり、本人もまた自分の英文学にもたらした功績に気づくことがなかった。 作品  彼女は生涯で長編6作を書いた。いずれも平凡な田舎の日常を描いたものである。実際に彼女は「田舎の村の3、4家族が、小説の題材には最適なのです」と述べている。彼女は自分が生きた小さな世界の、よく知る人々を丹念に描き続けた。自分...
  • ジョージ・ピール
    ジョージ・ピール(George Peele)(1557~1596) 略歴  大学才人の一人。オックスフォードで学んだ。劇作家として、またシェイクスピアやマーロゥに次ぐ抒情詩人としても優れた才能を示した。しかし放浪癖があり、放埓な生活を送ったという。作品としてはギリシア神話を基にした『パリス裁判』(The Arraignment of Paris,1584)、諸国を遍歴する騎士が魔物にさらわれた姫を救出する『老妻物語』(The Old Wives Tale,1590)、『ダビデ王とベスサベ姫の恋』The Love of King David and Fair Bethsabe,1599)などがある。
  • ホレス・ウォルポール
    ホレス・ウォルポール(Horace Walpole)(1717~1797) 略歴  有名な政治家ロバート・ウォルポールの三男。政治家としても活動し、奴隷売買に反対を表明したことで知られるが、もっぱら趣味的な生活にいそしんだ。別送のストロベリー・ヒルを改築して、自分好みのゴシック風建築に仕立てたことでも有名。その徹底振りは建築だけでなく、家具調度、美術品、科学、文学、化石などあらゆる面で時代の最先端を行っていた。彼がある日見た夢を基に書いた『オトラント城』(The Castle of Otranto,1764)は、ゴシック小説の流行のきっかけとなり、続くロマン主義時代への先駆けとなった。
  • チャールズ・ラム
    チャールズ・ラム(Charles Lamb)(1775~1834) 略歴  ロンドン出身。ロンドンの東インド会社に勤務した。姉メアリが精神を病んでからは、その保護者となった。生涯独身で過ごしたが、それは祖父から精神病の遺伝を受けているのではないか、という恐れからだったという。実際に姉は時折精神に異常をきたしていたとうから、彼の感じやすい心が受けた影響は大きかっただろう。姉との共著である『シェイクスピア物語』(Tales from Shakespeare,1807)が有名。そんな彼が書き綴ったのが『エリア随筆集』(Essyas of Elia,1823)と『続エリア随筆集』(Last Essyas of Elia,1833)である。これはロンドン・マガジンに「エリア」という筆名で投稿したエッセイをまとめたものである。その透徹した文章は、エッセイ文学の傑作として知られている。
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