ガチムチ先生のTRP講座

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ガチムチ先生のTRP講座 - (2010/11/29 (月) 17:39:31) のソース

#region(能力設定について)

キャラクターの特殊能力 
それは相手を打ち負かす武器である 
それはキャラクターの個性である 
それは魅せどころである 
それはストーリー展開のための道具である 
いろんな捉え方があると思うし、それぞれ特殊能力の一面を表していると思う 

でもTRPGスレキャラクターの特殊能力の本質は 
コミュニケーションツールの一つであると思う 

戦いというわかりやすいアクションにおける相手との掛け合いの手段 
戦いの中で、こういうことしたけどどう受ける?という意思表明 

だから、エターナルフォースブリザード(効果相手は死ぬ)だと、受けた相手の返答を求めない自己完結した能力 
故にTRPGスレ的には使い勝手がないと思う 
もちろんこれがSSなどだったら派手なキメ技となるだろうけど、そういう訳にはいかない 

特殊能力は特殊コミニケーションツールだという事を念頭に置くと、最強厨にはなりにくいと思う 


特殊能力の強さ 

特殊能力は連想ゲームの要領で考えると応用が利きやすい 
下手にこれ、と決めてしまうと立ち回るのが大変になるかも 
そしてあとは自分のキャラクターのポジション 

例えば岩の能力 
岩のイメージは頑強、巨大 
岩を隆起させる、岩を纏うあたりが出てくる 
弱いタイプの戦闘キャラならこの程度で十分 
誘導キャラのような情報系のキャラなら更に岩から情報を得るも追加 

更に岩系統で思いつくのがさざれ石で周辺の石を吸収することによって回復能力を持たせるのもいいかもしれない 
神話に目を向ければ天の岩戸や殺生石が有名 
それにちなんで天の岩戸で光系能力を完封したり、シェルターにしたり 
殺生石から毒を出したり、魔物を召喚したり 

連想することによってどんなポジションになっても大丈夫な協力能力にしてしまえる 
どこの能力まで使うかはポジションや話の流れ次第ということで 

最終的にラスボスまでいこうとすると能力が陰謀や野望に結びつくようにするといい 

岩の最終形としては黄泉平坂の穴を封じているという道逆の大岩 
岩の能力の究極系で道逆の大岩を動かし現世に好みの国を溢れさせる、とかなるとラスボスである理由ができるかな、と 
もちろんわざわざこんなことをする理由付けも忘れないように 
昔死んだ娘を生き返らせるために世界全部つぶしてもいいみたいな狂気を入れてみるといいかもしれない 

#endregion
#region(能力設定について2 )

前回のレスに、神話やファンタジーの引き出しが無いとなかなか発展させられないのだなあ という感想をもたれたようだけど、そうとも言い切れない。 
神話やファンタジーは使いやすい資料群だけど、それ以外にも目を向ければ参考になったり元ネタになったりするものは多かったりします。 

岩型能力の例を継続させると、例えば童話。 
【放火うさぎの石】とか言って、両手に発生させた石を打ち合わせることによって発火能力発動 
モチーフはもちろんカチカチ山。 
効果は火属性だけど、発生方法は音属性なので面白い描写が出来たりすると思う。 
【セブンラムストーン】で重力操作 
本来重力系は岩属性とは微妙にズレていそうだけど、七匹の仔山羊から。 
ラムって子羊じゃね?って感じだけど、子山羊のお肉も区別されずにラムって言うらしいよ。 

こんな感じで誰もが知っているお話からでも結構ネタが出てきたりする。 

空想の世界から離れると 
【ホシノタマゴ】早い話隕石やね 
ラスボスとかがこの能力で星そのものを生まれ変わらせるのだ!みたいなこと言ってみるといいかもしれない。 

これまた微妙に違ってくるけど、鉱物系まで含めるととさらに広がりやすい 
マグネシウムはそのままファンタジーに出す訳にはいかないから、最近ドワーフが発掘したサラマンダーの鱗だ! 
とか言いながら散布し、火花散らせるだけで一体を焦熱地獄にしちゃうというのもありっちゃアリかもしれない 

後は岩の形成を考えると圧縮系の能力にも発展させられるかもしれない 

何にしてもネタになりそうなものはそこら中に転がっているってこと。 
テーマを決めたらそのことに掘り下げて考えてみるといいかもしれない。 

凡俗の身としてはインプットした以上にアウトプットはできないわけだし。 
色んな知識を貪欲に吸収していきましょう。 
思わぬ知識が化学反応起こしたりすることもあるのでね。 
って言っても小説一冊読むのも結構手間なのも同意。 
そんな人にはTRPGのデータブックがオススメしたいです 
ルールは必要ない。 
あくまで資料集として活用できるのが良い。 
同様に新紀元社の辞書シリーズもオススメです。 

#endregion
#region(危険な能力について)

いろんな能力を考えるのが楽しいもだけど、その中でこの能力を設定すると危険というものをあげてみます 
やってはいけないというわけではないですが、扱いが難しくできれば手を出さないほうがいい 
逆にいえばこれを使いこなせるのであればよっぽどだって言うものです 

時間操作系 危険度5 
空間操作系 危険度5 
回復系   危険度4 
情報系   危険度3 
強大攻撃力 危険度2 

まずわかりやすい強大攻撃力について 
これはもう、即死攻撃ではないけど、くらったら死ぬ以外ないだろう的な強力な攻撃 
ボスキャラなどがその強さをアピールする為に派手な攻撃とかやってあたり一面廃墟にしちゃった 
絵的にはいいのですけど、これから戦うのにやりすぎると大変なことに 

戦いってのはやっぱり激しくぶつかりあうのが見栄えが良いし分かりやすい 
テクニカルな戦いを否定するわけじゃないけど、花という面においてはね 
しかもラストバトルなら尚更 
そこで受ければ必死な攻撃がデフォでさらに大技なんてなると受ける方が困っちゃうわけですよ 
受ける、防ぐという選択肢は潰されているわけだから、後はもう躱すしかない 
そうなるとぶつかり合いがないので派手な演出もスカスカな塩試合になってしまいます。 

さじ加減を間違えると大変なことになるので注意しましょう。 

#endregion
#region(ラスボスについて(ラスボスの動機))
活字中毒者としてはこの垂れ流しがレモン代わりなのよw 

続けて回復系と行きたいところだけど閑話休題 

ラスボスの動機の作り方ということなので振り返ってみました 
・・・・・・・・・・・・・・ 
・・・・・・・・・・・ 
・・・・・・・・ 
・・・・・ 
結構ラスボスやそれに類する役をやったような気が下のですけどねい 
振り返ってみるとラスボスとしてキャラ設計をしたことって余りないですね 

しかしそれは逆にいえばどんなキャラでもラスボスに成り得るともいえるのではないでしょうか? 

例えば、 
お金が欲しい! 
親?あんなところにモンスターに襲われて困っている村がある! 
○モンスター退治してお礼をもらおう!→主人公側 
○モンスター使って村人皆殺しにして、死体はモンスターに、金が俺が!→敵側 
と、目的は同じでも手段が間違っていれば立場もガラリと変えられる、ということで。 

ラスボスはそれをエスカレートさせていけばいいのですよ。 

昔、平凡なサラリーマンが銃を拾ったことによってバイオレンスな人生に突入しちゃったって映画がありましてね 
題名とかさっぱり覚えていないですけど 
マクドナルドで見本とはかけ離れたハンバーガーでてきて、普段ならむかつきながらハンバーガーにかじりつくだけだった 
でもバイオレンスな人生になったサラリーマンは銃を乱射し店員に突きつけ、見本通りにつくりなおさせた、と 

ん?あまり関係ない、かな? 
まあ、私はキャラ設定のときにキャラの目的を与えるのですね。 
それを増幅させる。 
周囲に迷惑掛ける方向で。 
話が複雑になるので一概にオススメもできませんが、妨害する主人公たちとの因縁もつけてみるといいかもしれません。 
そうすることにより、妨害される理由がより際立ちますのでね。 

正直目的はなんでもいいのですよ。 
岩の能力の話の時にちょっと出しましたが、昔死んだ娘を生き返らせるためでもいい 
ただその結果、あの世との境が壊れて世の中めちゃくちゃになってしまうという迷惑な付随物がついてくる 
ただその為には、死んだ娘と同じ歳くらいの女の子を生贄にしなければいけない 
ラスボスにとっては娘が生き返りさえすれば、世界がスリラーな世界になろうと、叔父様と慕う可愛い女の子が無残に死のうがノープロブレム! 
でも周囲はそうはいかない 
だから止めようとし、そこに戦いが生まれる、といった寸法で。 

逆に目的が世界征服であったとしても 
「私が世界を治めれば各国の利害関係をこのように調整し、生産量も増え、モンスターを一掃し……」 
と全世界が納得できる案を提示さえできてしまえば戦いは起こらない 

結局のところ、戦う理由は 
「おれのやりたいことやらせろおおおおお!!それ以外知ったことかああ!!」 
ということなのですね。 

で、まあエゴなわけですが、ラスボスにはこういったた揺るぎない強力なエゴが必要だと考えます。 
何故ならば、ラスボスはブレてはいけないから。 


ちょっと視点を変えてみますと主人公側はスタート地点からゴールに突き進む立場です。 
変わってラスボスはその名の通り、ラストに鎮座する立場であり、ゴールそのものです。 
主人公が我がどういった経路をたどりゴールにたどり着いても構いませんが、ゴール地点が彷徨いては話全体がぶれて締りがなくなります 

それにまあ、大変な役柄ですしね。 
動機ぐらい超個人的でいいのですよ。 

そんなわけでラスボスはどんなキャラであってもなりうるし、それにふさわしい能力を連想ゲームでつけていけば良いのです。 

ただひとつ注意を 
ラスボスはあくまで倒されるべき敵だと言う事を忘れないこと。 
倒した側に爽快感を与え、物語を締めくくるためにすること。 
それは謎や伏線の解説をし、華々しく散ることです。 
倒された「よっしゃざまあみろおおお!!」と言われるくらいがいいと思います。 
ラスボスのキャラを練り込みすぎたり高潔にしちゃったりすると倒した側の爽快感がなくなってしまうという事態に陥ることもあります。 
また、殺すのが惜しいなんてなってしまうともうダメダメです 
愛着を持つのは大いに結構ですが固執してはいけないです。 

サスペンスでも崖まで来ていて自白もなしに逮捕されるでは拍子抜け。 
それどころかがけまでこずに高飛びしていた、では締りがありません。 

TRPに勝負はなく、如何に話を盛り上げられるか。 
主人公、敵、ラスボスというのはたんに役割の違いでしかない。 
ラスボスは恐れられ、憎まれ、そして散ることが役割なのです。 
派手な花火を上げて消える事に喜びを見出すといいと思います。 
#endregion
#region(ラスボスについて(お役立ちスキル))

ついでですのでラスボスのお役立ちスキルを少し。 

1・全体攻撃 
大抵の場合多数を相手にすることになります。 
一レスで対応できる回数も限られてきますのでね、一度の攻撃で複数に対応できる広範囲攻撃がオススメです。 
強力な攻撃力を分散させたからということで威力の抑え加減も自在ですので便利です 

2・フィールドメイク 
結構やっちゃってましたけどね、卑怯な技です。 
同じレギュレーションで戦っているのにいきなり状況を有利なものに変えてしまうのですから 
しかしだからこそボスには相応しいとは思いませんか? 
周囲を沼地にして相手の機動を奪う、切りを発生させて視界を奪う 
直接的なダメージはないですが、全体におよび相手を弱体化、自分は強化 
そして何よりも、効果が継続するところがラスボスとしては嬉しいところ 
多数相手にしていてしかしこちらの手数には限界がある 
不用意に手数を殖やせば煩雑で読みにくい 
そういったラスボスの悩みを解消してくれる便利技でもあるのです 

3・奥の手の大火力 
最後の花火ですな 
威力がわかりやすいように威嚇で空に向けて撃ったりしてもいいかもしれません。 
しかし主人公との力のせめぎ合いで最後には押し切られる宿命も背負っています 

4・保険 
ラスボスたるもの謎の強さや反則スキルを持っていていいと思います 
理不尽な強さに主人公たちがどういった効力法を用意するかも楽しみの一つなのですから。 
でも万が一、無策で突っ込んできそうな時 
条件揃わないから無駄無駄無駄あああ!と突っ張寝てばかりもいられませんので寝 
臨機応変に弱点を作ったり、攻略アイテムやヒントをさり気に後出し出来る伏線を貼っておくと便利です 
保険ですので無駄になってもそれはそれでいいのですよ 

#endregion






#back(left,hr)