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もしもからきっと - (2016/07/20 (水) 10:02:49) の1つ前との変更点

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*もしもからきっと ◆3LWjgcR03U ――絶望的。 少女――東條希の置かれた現状は、まさにそれだった。 彼女の最初の殺人――最初で最後の殺人になるかもしれないが――から振り返ってみよう。 相手が自分と同じような戦う力を持たない少女であったこと。 ゲーム開始直後の、どこか現実離れした浮ついた雰囲気。 ビームサーベルという、一見しておもちゃのようにも見える武器。 ふざけて胸を揉むふりをするというある種稚拙ともいえる作戦でありながら殺人を成功させた要因は、こうした状況が揃っていたことにある。 要するに、彼女はラッキーガール。幸運だったのだ。 だが、殺し合いが加速するに従い、一度きりの幸運の女神は嫌が応にもその脆さをさらけ出す。 カエルの如き目をした奇人――キャスターとの遭遇。 身体能力においては聖杯戦争では最弱のクラスといえども、彼はサーヴァント。人の身でその体に触れることなど出来はしない。 片手を壊されたこの時点で、彼女の殺人者としての素質(ポテンシャル)は7割は減ったといってもよいだろう。 その直後、μ'sの仲間、南ことりとの再会を果たすも―― ――『さ、逃げるんよことりちゃん!』 ――『駄目だよ希ちゃん! マコちゃんを置いていけない!』 東條希は殺人者、南ことりは未だ無垢な少女。 μ'sを守るという意志は共通していても、2人の道は既にその時点で大きく違ってしまっていた。 ――あるいはもしもこの時。 2人にもっとゆっくりと話すだけの時間があれば、その道は再び一つになったのかもしれない。 『迷える子羊を速やかに主の御下へと送り届けるその敬虔さを、私は賞賛いたしますよ』 『死にたくなければ、黒いカードを出せ』 だが、その場にいた2匹の悪鬼――キャスター、そしてジャック・ハンマーの2人が、それを許しはしなかった。 キャスターは殺人という罪を喜々として冷酷に突き付け、ジャック・ハンマーはカードを奪うべく、生きた処刑台のごとく迫る。 2体の人外を前にして、少女にできることはもはや逃げることのみだった。 逃げた先にいたのは、神父と騎士。 ――『何が悪いんや! こんな場所に連れて来られて! 殺さなきゃ帰れんなんて言われて……誰でもそうするに決まってる!    殺すのだっておかしくない! 見捨てるのだってそうや! ウチは……ウチは間違ってなんか、ない!』 ――『ああ、その通りだ』 彼らは、彼女を、彼女の行為を否定しなかった。 だが彼女は、彼らと共に安住することはできなかった。 殺した少女――神代小蒔への罪悪感が、消えないμ'sへの未練が、それを許してはくれなかった。 ――(悪いけどおさらばやで、神父はん、ポルナレフはん!) だから彼女は、また逃げ出した。 牛車の行きつく先で待っていた、魔術師殺し、不良、そして生命戦維の怪物の作り出した混沌の戦場から。 騎士が信頼の証として再び己に預けた黄金の飛行機に乗って。 その時のわずかな隙が騎士の命を散らしたという結果から、目を背けて。 ――『――殺されても、文句は言えねえんだぞ』 だが、再び逃げた先に待っていたのは、やはり苛烈な現実でしかなかった。 大人びた少女、一条蛍。 その胸に突き立てられようとした刀の切先は、またも現れた規格外の怪物、平和島静雄によって止められた。 殺し合いが始まって12時間あまり。 片手は依然として壊れたまま。武器はその手になく、なけなしの覚悟すらも断ち折られた。 状況に、強者に、なすがままに翻弄されつづけた殺人者(マーダー)は、ここにいたって完全に詰んだ。 「うう……ああ……っ!」 後に残されたのはただ一人、泣きじゃくる少女だけだった。 % 「……人殺しの理由なんざ、俺は知りたくねえけどよ」 ――だが、彼女に光を差し込んできたのは、予想外の方向からだった。 「手前は、元からそこまでの悪人だとはどうしても思えねえ」 顔を覆っていた手を下ろす。 「……家族とか友達とか、学校だとかによ。  そんなんになっちまう前に、相談したりできる奴は……どっかにいなかったのかよ」 言葉は、目の前の金髪の男から発せられていた。 「とも、だち……」 その言葉に、希ははっとする。 今や自分以外に、この場にいるただ一人のμ's。 顔を合わせたくないのに、どうしても無性に会いたい相手。 もしかしたら『友達』以上かもしれない、大切な人。 ――『絵里ち……ウチはどうしたらええんや………』 「絵里……絵里ち……っ」 あとはもう、止まらなかった。 「会いたい……」 彼女の顔が脳裏を埋め尽くす。 感情が溢れ出して、止まらない。 「あいたいよぉ……絵里ち……うわああああ!!」 (……) 平和島静雄は、そんな彼女を一瞥し。 「……じゃあな」 それだけ言い残すと、未だ眠る蛍をそっと抱き、部屋から出ていった。 % 「クソっ……」 研究所からかなり離れ、橋の近くに停まった車の中で、水を飲みながら平和島静雄は呟く。 静雄は冷血漢ではない。 むしろ、常に優しく紳士的にあろうとする人間である。 消えてくれとは言ったが、蛍を手にかけようとした相手とはいえ、泣きじゃくる少女をそのまま放置することはできなかった。 だから、彼の頭で思いつくままに、一応の説得らしき言葉をかけた。 だが、彼にはそれ以上のことはできない。 新羅や門田にセルティ。サイモン、幽、トム。静雄の脳裏に、あの場面で少女を説得して、改心させることができそうな知己の顔が次々に浮かぶ。 だが、彼らはここにはいない。 ――『……またな、蟇郡』 そして、彼らと同じくらいか、それよりもずっとそういうことが得意そうな、守り方を教えてくれると約束した男も、もういない。 「強く、なりてえなあ……」 無意識に、その男と別れた直後に言った台詞をまた呟く。 隣でいまだ目を覚まさない少女に目をやりながら。 「……ホタル、ちゃん」 守れなかった1人の少女。 その後輩よりもずっと大人びた少女。 叶うならば、全てを守りたい。けれど、それは到底できない。 だからせめて、この女の子だけは命に代えても守りたいと、平和島静雄は心から願った。 ……図らずも、それは臨也の最後の意思を、よりによって自分が受け継ぐことになってしまうと気付いて―― 少しだけ、いやとても、ものすごく嫌だったけれど……あまり深くは考えないことにした。 【D-4/南部の海岸付近/一日目・午後】 【平和島静雄@デュラララ!!】 [状態]:東條希への苛立ち、全身にダメージ(中)、疲労(中) [服装]:バーテン服、グラサン [装備]:なし [道具]:腕輪と白カード、赤カード(10/10)、青カード(8/10)     黒カード:ボゼの仮面@咲Saki 全国編          縛斬・餓虎@キルラキル          不明支給品0~1(本人確認済み) [思考・行動] 基本方針:あの女(繭)を殺す   0:蛍を守りたい。強くなりたい。   1:蛍が目覚め次第、次の行動を決める。分校に戻る?   2:テレビの男(キャスター)とあの女ども(東郷、ウリス)をブチのめす。   3:犯人と確認できたら衛宮も殺す    【一条蛍@のんのんびより】 [状態]:全身にダメージ(小)、気絶、あと10分ほどで目覚めそう [服装]:普段通り [装備]:なし [道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(10/10)     黒カード:フルール・ド・ラパンの制服@ご注文はうさぎですか?、カッターナイフ@グリザイアの果実シリーズ、ジャスタウェイ@銀魂、越谷小鞠の白カード 折原臨也のスマートフォン [思考・行動] 基本方針:れんちゃんと合流したいです。    0:????????????    1:旭丘分校を目指す。    2:午後6時までにラビットハウスに戻る。    3:何があっても、誰も殺したくない。 [備考] ※空条承太郎、香風智乃、折原臨也、風見雄二、天々座理世、衛宮切嗣と情報交換しました。 ※『越谷小毬殺人事件の真犯人はDIOである』という臨也の推理(大嘘)を聞きました。必要に応じて他の参加者にも伝える可能性があります。 ※衛宮切嗣が犯人である可能性に思い至りました。 ※参加者の時間軸がずれている可能性を認識しました。 同じころ、東條希の姿は同じD-4エリアの正反対の方向にあった。 彼女は、走っていた。 「はあ、はあ……」 親友、絢瀬絵里との再会を果たすべく彼女が目指すのは、北西にある音ノ木坂学院。 確証があるわけではないが、2人だけになったμ'sならば、そこにいるかもしれないという希望に縋りたかった。 そして、そこに至るまでの道のりは禁止エリアによって阻まれている。 が、左側のエリアが禁止エリアとなるのは午後3時からだ。 今の彼女には悠長に大回りをしている時間はなかった。 可能性があるならば、一刻も早く会いたかった。 「間に合った、みたいやね……」 今の時刻は午後3時の前。 禁止エリアとなる前に通り抜けるには、十分な時間がある。 (……よし!) もしも焦って転んで怪我をして、そのまま動けなくなって時間が過ぎたら――。 そんな最悪の想像を振り払うい、息を整えると、意を決してD-3エリアへと踏み込む。 (――!!) その瞬間――。 (どうやら、無事みたいやね……) 魂を抜かれる、という感覚がどのようなものなのかは、全く想像も付かない。 だが、予期していた万が一の事態は起きることなく、東條希はエリアを斜めに通り抜けた。 地面にへたり込み、荒い息をつく。 これだけでも、どっと疲れた。心臓はまだバクバクと打っているし、片手は相変わらず鈍く痛む。 けれども、生きている。 カードから水を取り出して飲み込む。 死んでいった者たちは、ことりは、にこは、穂乃果は、ポルナレフは、そして自分が手にかけたあの少女は、もう心臓の鼓動も、痛みも苦しみも、水の味も、二度と感じることはない。 (絵里ち……) 会いたい。 会って、何もかもぶちまけたい。 それは、こんな汚れた自分の罪を、彼女に押し付けることになるのかもしれない。 全てを知られたら、きっと軽蔑される。絶交される。2度と顔を合わせてもらえなくなる。 ――それでもいい。 絢瀬絵里に、会いたい。 今の東條希にとっては、それが全てだった。 (待ってて、くれな) 【C-3/南東の端/一日目・午後】 【東條希@ラブライブ!】 [状態]:精神的疲労(極大)、右手首から先を粉砕骨折(応急処置済み)、絢瀬絵里に会いたい思い [服装]:音ノ木坂学院の制服 [装備]: [道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(8/10)、ヴィマーナ@Fate/Zero(4時間使用不能) 基本方針:μ's全員を生き返らせるために優勝狙い?   1:絵里に会いたい。 [備考] ※参戦時期は1期終了後。2期開始前。 *時系列順で読む Back:[[リボルバーにくちづけを]] Next:[[同じ穴の狢]] *投下順で読む Back:[[妹(前編)]] Next:[[憧憬ライアニズム Tonitrus]] |152:[[たどりついたらいつも雨ふり]]|平和島静雄|176:[[夜へ急ぐ]]| |152:[[たどりついたらいつも雨ふり]]|一条蛍|176:[[夜へ急ぐ]]| |152:[[たどりついたらいつも雨ふり]]|東條希|:[[]]|
*もしもからきっと ◆3LWjgcR03U ――絶望的。 少女――東條希の置かれた現状は、まさにそれだった。 彼女の最初の殺人――最初で最後の殺人になるかもしれないが――から振り返ってみよう。 相手が自分と同じような戦う力を持たない少女であったこと。 ゲーム開始直後の、どこか現実離れした浮ついた雰囲気。 ビームサーベルという、一見しておもちゃのようにも見える武器。 ふざけて胸を揉むふりをするというある種稚拙ともいえる作戦でありながら殺人を成功させた要因は、こうした状況が揃っていたことにある。 要するに、彼女はラッキーガール。幸運だったのだ。 だが、殺し合いが加速するに従い、一度きりの幸運の女神は嫌が応にもその脆さをさらけ出す。 カエルの如き目をした奇人――キャスターとの遭遇。 身体能力においては聖杯戦争では最弱のクラスといえども、彼はサーヴァント。人の身でその体に触れることなど出来はしない。 片手を壊されたこの時点で、彼女の殺人者としての素質(ポテンシャル)は7割は減ったといってもよいだろう。 その直後、μ'sの仲間、南ことりとの再会を果たすも―― ――『さ、逃げるんよことりちゃん!』 ――『駄目だよ希ちゃん! マコちゃんを置いていけない!』 東條希は殺人者、南ことりは未だ無垢な少女。 μ'sを守るという意志は共通していても、2人の道は既にその時点で大きく違ってしまっていた。 ――あるいはもしもこの時。 2人にもっとゆっくりと話すだけの時間があれば、その道は再び一つになったのかもしれない。 『迷える子羊を速やかに主の御下へと送り届けるその敬虔さを、私は賞賛いたしますよ』 『死にたくなければ、黒いカードを出せ』 だが、その場にいた2匹の悪鬼――キャスター、そしてジャック・ハンマーの2人が、それを許しはしなかった。 キャスターは殺人という罪を喜々として冷酷に突き付け、ジャック・ハンマーはカードを奪うべく、生きた処刑台のごとく迫る。 2体の人外を前にして、少女にできることはもはや逃げることのみだった。 逃げた先にいたのは、神父と騎士。 ――『何が悪いんや! こんな場所に連れて来られて! 殺さなきゃ帰れんなんて言われて……誰でもそうするに決まってる!    殺すのだっておかしくない! 見捨てるのだってそうや! ウチは……ウチは間違ってなんか、ない!』 ――『ああ、その通りだ』 彼らは、彼女を、彼女の行為を否定しなかった。 だが彼女は、彼らと共に安住することはできなかった。 殺した少女――神代小蒔への罪悪感が、消えないμ'sへの未練が、それを許してはくれなかった。 ――(悪いけどおさらばやで、神父はん、ポルナレフはん!) だから彼女は、また逃げ出した。 牛車の行きつく先で待っていた、魔術師殺し、不良、そして生命戦維の怪物の作り出した混沌の戦場から。 騎士が信頼の証として再び己に預けた黄金の飛行機に乗って。 その時のわずかな隙が騎士の命を散らしたという結果から、目を背けて。 ――『――殺されても、文句は言えねえんだぞ』 だが、再び逃げた先に待っていたのは、やはり苛烈な現実でしかなかった。 大人びた少女、一条蛍。 その胸に突き立てられようとした刀の切先は、またも現れた規格外の怪物、平和島静雄によって止められた。 殺し合いが始まって12時間あまり。 片手は依然として壊れたまま。武器はその手になく、なけなしの覚悟すらも断ち折られた。 状況に、強者に、なすがままに翻弄されつづけた殺人者(マーダー)は、ここにいたって完全に詰んだ。 「うう……ああ……っ!」 後に残されたのはただ一人、泣きじゃくる少女だけだった。 % 「……人殺しの理由なんざ、俺は知りたくねえけどよ」 ――だが、彼女に光を差し込んできたのは、予想外の方向からだった。 「手前は、元からそこまでの悪人だとはどうしても思えねえ」 顔を覆っていた手を下ろす。 「……家族とか友達とか、学校だとかによ。  そんなんになっちまう前に、相談したりできる奴は……どっかにいなかったのかよ」 言葉は、目の前の金髪の男から発せられていた。 「とも、だち……」 その言葉に、希ははっとする。 今や自分以外に、この場にいるただ一人のμ's。 顔を合わせたくないのに、どうしても無性に会いたい相手。 もしかしたら『友達』以上かもしれない、大切な人。 ――『絵里ち……ウチはどうしたらええんや………』 「絵里……絵里ち……っ」 あとはもう、止まらなかった。 「会いたい……」 彼女の顔が脳裏を埋め尽くす。 感情が溢れ出して、止まらない。 「あいたいよぉ……絵里ち……うわああああ!!」 (……) 平和島静雄は、そんな彼女を一瞥し。 「……じゃあな」 それだけ言い残すと、未だ眠る蛍をそっと抱き、部屋から出ていった。 % 「クソっ……」 研究所からかなり離れ、橋の近くに停まった車の中で、水を飲みながら平和島静雄は呟く。 静雄は冷血漢ではない。 むしろ、常に優しく紳士的にあろうとする人間である。 消えてくれとは言ったが、蛍を手にかけようとした相手とはいえ、泣きじゃくる少女をそのまま放置することはできなかった。 だから、彼の頭で思いつくままに、一応の説得らしき言葉をかけた。 だが、彼にはそれ以上のことはできない。 新羅や門田にセルティ。サイモン、幽、トム。静雄の脳裏に、あの場面で少女を説得して、改心させることができそうな知己の顔が次々に浮かぶ。 だが、彼らはここにはいない。 ――『……またな、蟇郡』 そして、彼らと同じくらいか、それよりもずっとそういうことが得意そうな、守り方を教えてくれると約束した男も、もういない。 「強く、なりてえなあ……」 無意識に、その男と別れた直後に言った台詞をまた呟く。 隣でいまだ目を覚まさない少女に目をやりながら。 「……ホタル、ちゃん」 守れなかった1人の少女。 その後輩よりもずっと大人びた少女。 叶うならば、全てを守りたい。けれど、それは到底できない。 だからせめて、この女の子だけは命に代えても守りたいと、平和島静雄は心から願った。 ……図らずも、それは臨也の最後の意思を、よりによって自分が受け継ぐことになってしまうと気付いて―― 少しだけ、いやとても、ものすごく嫌だったけれど……あまり深くは考えないことにした。 【D-4/南部の海岸付近/一日目・午後】 【平和島静雄@デュラララ!!】 [状態]:東條希への苛立ち、全身にダメージ(中)、疲労(中) [服装]:バーテン服、グラサン [装備]:なし [道具]:腕輪と白カード、赤カード(10/10)、青カード(8/10)     黒カード:ボゼの仮面@咲Saki 全国編          縛斬・餓虎@キルラキル          不明支給品0~1(本人確認済み) [思考・行動] 基本方針:あの女(繭)を殺す   0:蛍を守りたい。強くなりたい。   1:蛍が目覚め次第、次の行動を決める。分校に戻る?   2:テレビの男(キャスター)とあの女ども(東郷、ウリス)をブチのめす。   3:犯人と確認できたら衛宮も殺す    【一条蛍@のんのんびより】 [状態]:全身にダメージ(小)、気絶、あと10分ほどで目覚めそう [服装]:普段通り [装備]:なし [道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(10/10)     黒カード:フルール・ド・ラパンの制服@ご注文はうさぎですか?、カッターナイフ@グリザイアの果実シリーズ、ジャスタウェイ@銀魂、越谷小鞠の白カード 折原臨也のスマートフォン [思考・行動] 基本方針:れんちゃんと合流したいです。    0:????????????    1:旭丘分校を目指す。    2:午後6時までにラビットハウスに戻る。    3:何があっても、誰も殺したくない。 [備考] ※空条承太郎、香風智乃、折原臨也、風見雄二、天々座理世、衛宮切嗣と情報交換しました。 ※『越谷小毬殺人事件の真犯人はDIOである』という臨也の推理(大嘘)を聞きました。必要に応じて他の参加者にも伝える可能性があります。 ※衛宮切嗣が犯人である可能性に思い至りました。 ※参加者の時間軸がずれている可能性を認識しました。 同じころ、東條希の姿は同じD-4エリアの正反対の方向にあった。 彼女は、走っていた。 「はあ、はあ……」 親友、絢瀬絵里との再会を果たすべく彼女が目指すのは、北西にある音ノ木坂学院。 確証があるわけではないが、2人だけになったμ'sならば、そこにいるかもしれないという希望に縋りたかった。 そして、そこに至るまでの道のりは禁止エリアによって阻まれている。 が、左側のエリアが禁止エリアとなるのは午後3時からだ。 今の彼女には悠長に大回りをしている時間はなかった。 可能性があるならば、一刻も早く会いたかった。 「間に合った、みたいやね……」 今の時刻は午後3時の前。 禁止エリアとなる前に通り抜けるには、十分な時間がある。 (……よし!) もしも焦って転んで怪我をして、そのまま動けなくなって時間が過ぎたら――。 そんな最悪の想像を振り払うい、息を整えると、意を決してD-3エリアへと踏み込む。 (――!!) その瞬間――。 (どうやら、無事みたいやね……) 魂を抜かれる、という感覚がどのようなものなのかは、全く想像も付かない。 だが、予期していた万が一の事態は起きることなく、東條希はエリアを斜めに通り抜けた。 地面にへたり込み、荒い息をつく。 これだけでも、どっと疲れた。心臓はまだバクバクと打っているし、片手は相変わらず鈍く痛む。 けれども、生きている。 カードから水を取り出して飲み込む。 死んでいった者たちは、ことりは、にこは、穂乃果は、ポルナレフは、そして自分が手にかけたあの少女は、もう心臓の鼓動も、痛みも苦しみも、水の味も、二度と感じることはない。 (絵里ち……) 会いたい。 会って、何もかもぶちまけたい。 それは、こんな汚れた自分の罪を、彼女に押し付けることになるのかもしれない。 全てを知られたら、きっと軽蔑される。絶交される。2度と顔を合わせてもらえなくなる。 ――それでもいい。 絢瀬絵里に、会いたい。 今の東條希にとっては、それが全てだった。 (待ってて、くれな) 【C-3/南東の端/一日目・午後】 【東條希@ラブライブ!】 [状態]:精神的疲労(極大)、右手首から先を粉砕骨折(応急処置済み)、絢瀬絵里に会いたい思い [服装]:音ノ木坂学院の制服 [装備]: [道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(8/10)、ヴィマーナ@Fate/Zero(4時間使用不能) 基本方針:μ's全員を生き返らせるために優勝狙い?   1:絵里に会いたい。 [備考] ※参戦時期は1期終了後。2期開始前。 *時系列順で読む Back:[[リボルバーにくちづけを]] Next:[[同じ穴の狢]] *投下順で読む Back:[[妹(前編)]] Next:[[憧憬ライアニズム Tonitrus]] |152:[[たどりついたらいつも雨ふり]]|平和島静雄|176:[[夜へ急ぐ]]| |152:[[たどりついたらいつも雨ふり]]|一条蛍|176:[[夜へ急ぐ]]| |152:[[たどりついたらいつも雨ふり]]|東條希|177:[[サカサマオツキサマ]]|

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