歓喜


音楽…。それは人々の心をいつも楽しませるものである。

しかし、またそれにより、心掻き乱される者達もいる。

NHK製作の特撮ドラマ『TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇』に登場する奇獣。別名「梵鐘奇獣」。
第2話「自分の歌を歌えばいいんだよ」に登場。

岡本太郎氏が1965年に製作した梵鐘「歓喜の鐘」*1(公式配信では「梵鐘・歓喜」名義)をモチーフとしており、
上部にある大量の棘や森羅万象を表した絵柄をそのまま再現している。
違いは天井から吊るす穴がある部分に単眼が付いている点。
戦闘時は上部の棘を伸ばして攻撃する。

路上ミュージシャン達の歌を「うるさい」と詰った男の前に、音楽を貶められた事に対する怒りを具象化するように出現。
現れた人助けの巨人・タローマンを棘の猛攻で追い詰めるが、ミュージシャン達の応援歌…ではなく、
伴奏のドラムのリズムで奮起したタローマンに棘をぶっこ抜かれた上に、その棘を撥代わりに激しく叩かれ大ダメージを受ける。
ナレーションはこの音を「古代の縄文人の祭り」と表現した。

叩け、叩け叩くんだタローマン!

そう、古代の縄文人の祭りのように!

でたらめに叩け、本能で叩け、心の赴くままに!

それでも抜かれた棘を再度生やして反撃したが、直後に必殺技の「芸術は爆発だ!」をぶっぱされ爆散した。
戦いが終わり、歓喜の棘で障子を破くように近くのビルの窓を壊し始めたタローマンの自由すぎる振る舞いを見ながら、
ミュージシャン達は前向きな気持ちになるのであった。

幻の劇場版というテイの新撮短編タローマン大統領』では太平洋の孤島「奇獣島」の長老的ポジションで登場。
他の面々が怪獣王リスペクトの書き文字で喋る中、何故か吹き替えで喋るという特別待遇を受けた。
……が、相手はでたらめ強度No.1の巨人・タローマン。作中では本編同様に彼に振り回される苦労人的な役回りなのであった。
また、同作冒頭では各種ファンブック等で描かれていた「歓喜の棘で釣りをするタローマン」が映像作品で初めて描写されており、
この作品における設定でもかつて棘をブッこ抜かれて倒された事が示唆されている。そこまでされる謂れはない!


MUGENにおける歓喜

怪獣キャラに定評のあるカーベィ氏の製作したキャラ存在する。2022年8月6日公開。
スプライトはふうりん氏が製作した手描きのドット絵を用いている。
ふうりん氏曰く「カーベィ氏が一晩で9割完成させた」とのこと。べらぼうな製作者である。

常に浮遊しており、自在に空中を移動できる代わりに自分はガード不可。
当初投げは無効だったが、2023年10月の更新により通用するようになった。
超必殺技はいずれも1ゲージ消費で、無数の棘を突き出す「必殺突き」、
タローマンに叩かれダメージを受けながら音符の飛び道具を発射する「自分の歌を歌えばいいんだよ」、
タローマンが歓喜を倒した際の爆散に敵を巻き込む「芸術は爆発だ!」と、
3つある超必のうち2つが自爆技というべらぼうなキャラとなっている。
「芸術は爆発だ!」は1ラウンド1回のみ発動できる切り札的な技で、攻撃範囲が広くガード不可だが発動後自身のライフは1になる。
さらにダメージのムラが激しく、即死一歩手前の大ダメージが出る事もあれば通常技に毛が生えた程度のダメージしか出ない事もあるなど、
運の要素が大きい博打技である。
ちなみにこの「味方を巻き添えにして必殺技を放つ」行為は、原作でも第4話で似たような事をやっていたりする。
AIもデフォルトで搭載されている。



タローマンの自由すぎる振る舞いを見て、彼らは思った。

他人が笑おうが笑うまいが、自分の歌を歌えばいいんだと。

人の判断ばかりを気にしていてはだめだ。そう、岡本太郎も言っていた。

こうしてまた、悩める人々に道を指し示したのであった。

ありがとう、タローマン!

出場大会

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*1
かの有名な「芸術は爆発だ!」のCMで岡本氏が叩いている鐘。
トゲトゲのために独特な残響を持つ。
0:34頃から歓喜の鐘

なお、このCMで岡本氏が叩いているのは棘の影響などの検討用に作られた小型のプロトタイプで、
通常の釣鐘サイズの完成品は名古屋市の久国寺で使用されている。
完成品はこちら


最終更新:2023年10月28日 19:15