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The Book - (2010/03/18 (木) 12:00:38) のソース

**The Book ◆IU4EWEf33I


(非登録タグ) [[パロロワ]] [[ニコニコ動画バトルロワイアル]] [[第177話]]
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僕達参加者はもうこの会場に連れて来られてそろそろ24時間――1日が経過しようとしている。
深夜、そろそろ化け物共が活発に働き出す頃だ。
辺りは暗い―が、星の光だけは届いている。
とても幻想的だ、都市の灯りが無いからこうも美しく見えるのだろう。キョン君がもし傍らに居たら、この空はなお映えたのだが。

「じゃあU.N.オーエンは彼女じゃあないんですか?」
僕たちは塔へ向かう予定だったがそろそろ放送が近いという理由で今、適当な家の中で雑談している。
「ええ、確か判事のウォーグレイヴよ」
彼女は伊達に永く生きているわけじゃなく色々な事を知っていた。そしてそれを一層引き立てる話術と心地よい滑舌。
僕もキョン君と話す時はこういう感じでありたいと思う。
「まあ、あれは大作だから貴方も読んでみた方がいいわよ」
「ええ、暇が出来たらそうします」
もし彼女とこんな場所でなく普通に出会っていたのなら、きっと良い友人になれただろう―――キョン君に興味も無いようだしww
「ところで―――」

ピ、
ピ、
ピ、
ポーン。

突然、上方から大音量のチャイムが聞こえた。
恐らく空にはまたあの立体映像が映し出されているだろう。しかし、どういう科学技術なのだろうか、後で八意さんに聞いてみよう。
「あら、始まったようね。メモの準備はいい?」
「ええ、大丈夫です」
しかしどうでもいいが――もう少し空気を読むことは出来ないのかな、この放送は。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
特に今回の放送内容に気になるものは無かった。
禁止エリアもココから遠く、死者もYOKODUNA――名前から考えてあの相撲取りの事だろう――が死亡していたという事だけで他の人は知らなかった。
解った事は古泉の字の汚さってとこね。
まあ、そんな事はさておき―――
「古泉、今から1つ話があるわ」
「なんでしょう、これからの対策とかですか?」
古泉は爽やかな笑顔をこちらに向けている。
「そんなに大切な事じゃあないわ」
「はて、僕にはちょっと解りませんね。もったいぶらずに教えて下さい」
私はディパックを漁る、あの忌々しき本を取る為に。
「これよ。題は『ゆめにっき』、絵本らしいわ」
正直これを彼に見せるかどうかは迷った。彼が使い物にならなくなったら私はそこで終わる。
でも、もう気になって気になって仕方がない。私をあそこまでグロッキーにさせたこれの正体が知りたい。
まあ別に今の、このタイミングでないと駄目だと言うわけではないが。
「『らしい』……?よんでないんですか?それに糸で縫われてますし……血の……手跡?」
それでも古泉なら…古泉ならきっと何とかしてくれる…!!彼の精神は私より強い。
「一応は読んだわ……いえ、『読んでみたけど読めなかった』が正しいわ」
「どうなったんです、読んでみて」
私はこの本の中を思い出す。
思い出そうとした、まさに一瞬で脳内に奇怪な映像が広がっていく。
脳内が、ペンキをぶちまけられたような色になっていく。
その中で踊る何か、無表情に包丁を振りかざす女の子、鳥の様な人間、目が出ている腕がおかしい白黒の女の子、ウボァ………
頭がパンクしそうだ。
私は自分の頭を強く掻く。
思い出しただけなのに、吐き気と頭痛が酷くなってきた、あとで頭痛薬でも飲もう。
「大丈夫ですか?」
古泉は心配そうに私を見ている。

「まあ、見ての通りよ。想像しただけでも、頭痛と吐き気がヒドイ、薬を……」
私は再びディパックを漁る。
「…その中には貴女も理解できない様な内容が広がっているわけですね」
「ええ、理解と言うものは超越しているわ……考えて読まないほうが良い」
目当ての薬が見つかった。あとは水を………
「解りました、じゃあ糸を解きます」
「お願い……………ちょっとトイレにいってくる」
ギチギチに封をした糸を頑張って解いている古泉を一瞥した後、私はトイレへ直行した。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
八意さんがあそこまで………果たして八意さんがこんなになった本を僕は読むことが出来るのか、僕は糸を解きながら考える。
そんなグロテスクな物なのか?しかし多少の事ならば耐えられるだろう。第一彼女は医者だ、臓物などは見慣れているだろうし……
糸は思っていたよりギッチリと編まれていて、何か細い棒状のものが必要となったが、生憎何も持っていなかったので解くのに困難した。
というかいくらグロテスクでもあそこまで症状が酷くはならないだろう。そういう類のものではないのかもしれないな。
大体1分くらいで糸は解けたが、指の先が痛い。爪が……
そしてまだ八意さんは帰ってこない、まああの様子じゃあしょうがないか。
「先に読むとしましょう」
僕は一人、呟く。
表紙を開く。

1日目
異様な風景の場所を、少女が歩いていた。
ポコポコと気味の悪い音が聞こえてくる気がする
黒、それに気味の悪い絵が背景
女の子は自転車を漕いでいる
確かにこれは精神にきますね……

2日目
扉の先は妙な立体
平衡覚がどうかなりそうだ
帽子に飲み込まれ変な門をくぐる
門をくぐると白黒の怒った歯のようなものから自分が出てきた
手は地面から生え、目はブロックになっている
意味は理解できない
鳥肌が立ってきた

3日目
盾を持つカラフルな怪物
雨が降るから傘を差す
――いや、傘を差すから雨が降る?
森の先には潰れた屍骸
背筋が凍りそうだ
そして僕はこの女の子と感覚がリンクしている錯覚に陥る
いや、錯覚じゃあない、多分

4日目
タンスの中にもう一人の自分
部屋いっぱいの化け物を包丁でぶつ切りにしていく。
僕はこれにのめり込んでいる
彼女の様に頭痛がくる訳でもなく、吐き気がするわけでもなく
背中に走る悪寒に快感すら覚えている
ただ、耐性が彼女はなかった、僕にはあった
それだけ

僕は夢中になって読み進める
5日目
6日目
7日目
……………
………
…



もう日記は、残り僅か
13日目
これで最後みたいだ。
広い部屋で少女は卵を生み出す
ベランダに戻るとさっきまで無かった台が出ている
夜は明けていた
そして彼女は台から飛ぶ、迷いを振り捨てて
気付けば僕も飛んでいた、真っ逆さまに下に落ちている
――地面、ぶつかる。
僕の時間がゆっくりとなっていく
横にはいつか見た玉ネギの様な生物
………
……
…



「「「「え!?」」」」



あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!
『僕は地面に激突するかと思ったらいつの間にか変な空間に居た』
な…何を言ってるのかわからねーと思うが僕も何をされたのかわからなかった…
 頭がどうにかなりそうだった…
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
僕は周囲を見わたす。
周りには13もの扉があり、そしてそれらは全て違った形をしている。
地面ではオリエンタルで、そして壁画のようなカラフルな化け物が書かれている。
ここは最後、彼女が卵を産み出したあの場所。

「「つまりッ!ここはあの『ゆめにっき』の世界!!」」

どういう事だ!僕は、何をした!?
冷や汗は滝の様に流れ、心臓はバクバク脈打ち、足は震えている。
この会場につれて来られた時の事を思い出す。確か、その時の僕もこんな感じだった。
突然つれて来られ、急に殺し合いをする様言われ、僕は心底ブルっていた。
僕が今、正気を保てているのは彼と再会できるかもしれないという希望があるからだ。もしそれが無ければ僕はここまで生き残れてなかっただろう。
しかしここはどうだ?もしこのままここから出る事が出来なかったら、僕は彼を生き返らせる事なんて到底できない。
僕はあの『ゆめにっき』を読んだ。
そして今、僕はあの世界に対してたった一つ、理解していたという事が解った。
この世界には希望なんて無い。

もしかして僕は………ここで、終わるのか?
キョン君も生き返らせる事が出来ず、八意さんとももう合えず……
ここで独りで……あの少女の様に………
………

――――急に、背後から音が聞こえた気がする。
低く、唸る様な、威圧的な音、その音は僕の心臓を圧迫する。
僕は耐え切れず素早く後ろを振り向く。

―――バッ

誰も居ない、そこにはただ、扉だけがあった。
「気の………せい?」
僕は弱々しい、まるで女の子の様な声を出してしまった。
やっぱりもうココは嫌だ、何とかしてココから出たいッ!
僕は頭を抱え蹲る。
気が付くと気配だけが僕の周囲に纏わり付いている。
掃っても、掃っても、気配は消える様子が無い。
もう嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌
だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
出たい!生きて、ここから出たい!

「「「「ここから出してくれ!!」」」」

誰も居ない空間で一人、僕は叫ぶ。
これだけ大きな声で僕は叫んでいるのにも関わらず、僕の声は跳ね返ってこない。
それが意味することは解る。
鼻が垂れてきた。
圧倒的なまでの恐怖が、僕を包み込む。
どうして自分はあの本を読んだのか!
どうして自分は途中であの本を読むのをやめなかったのか!
どうして自分はこんなヒドイ目に遭うんだッ!
どうして………
「嘆いていても………何も始まらない………」
僕は自分に言い聞かす。

「何か……方法があったはずだ………」
あの少女は夢と現実を行き来していた。確か、何か方法があった。
落ち着こう……冷静に……冷静に………
「助けてくれ……キョン君…八意さん……」
僕はガリガリと爪を齧る。その間も尚、気配は僕と共にある。
………
……
…

ダメだ、思い出せない!怖くて僕は手を自分の顔にもって……ん?

――――思い出した!!

『頬を抓る』!簡単な事だった!彼女は頬を抓って自分の部屋に戻っていた。僕は思い出せた!
浮かれた僕は勢いよく自分の頬を抓る。
イテッ!少し力が強すぎた、痛い……
「あ…れ……?」
モザイクをかけられたようにうっすらと視界がぼやける。
いや、視界だけでなく聴覚も、嗅覚も、感覚全てがぼ や  け   て
………
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
段々と感覚が元に戻る。
ぼやけた聴覚で最初に聞いた音は、八意さんの呼ぶ声だった。
「こ…………み!……泉ッ!」

僕は戻って来られた!!


急に激しい安堵感が僕を襲ってきた。やった、あの悪夢から僕は戻った。
「古泉ッ!」
八意さんの叫び。
なんで彼女は僕を呼んでいるんだ?
………そうか、彼女から見れば僕は勝手に消えたように見えるな。無事を報せないと……
僕はまだ感覚の戻っていない身体を酷使し、八意さんのところへ向かう。声の感じから、彼女は外かな。
「八意さん……ここです。心配かけて…申し訳ございません」
体がだるい、声が上手く出せない。
「古泉!貴方何処いっていたの!!」
彼女はやはり怒っている。
「今から説明します……全て」

僕は一部始終を彼女に話した。僕の感じた恐怖も、孤独も。
「なるほど……」
彼女は何か考え込んでいるようだ。
「ええ、大変でした。もう二度と行きたい所じゃあないですね」
僕は『じゃあない』の部分を豪く強調して話す。もう嫌だ、もうあそこには行きたくないね。
「そうね………これ、武器に使えそうじゃない?」

――え!?
「どういう意味ですか?」
「貴方の言う通りならば、この本を読んだ者はこの本の世界に飛ばされてしまうんでしょう?」
「ええ、あれは催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてないです。もっと恐ろしいものの片鱗を―――」
「もうポルナレフネタはいいわ」
うっ!言葉を遮られてしまった。ってかポルナレフを知っていたのか………意外ッ!それは――
「さて、ここで問題よ」
さらに彼女は僕のボケを潰す。少し悲しくなりました………
「敵にこの本を見せたらどうなると思う?」
敵に…これを?
―――その発想は無かった!
「あの恐怖をッ!敵にも浴びせる事ができるッ!」
「それだけじゃあないわ、たとえば集団を相手にしたとき、このにっきを見せれば敵を分断させる事も出来る。
そして逃走用としても使えるわ、あの世界はとても広いし……」
「……なるほど」
僕は水を口に含む。
確かにこれは強力な武器だ、応用も利く。僕があんな思いをしたのも無駄じゃ無かったって事か。
「じゃあ少し実験しましょうか」
……へ?
「聞こえなかった?実験よ、実験。今はこの本を実戦で使えるほどのデータは無いでしょう?」
ええ、無いですね、無いですけど!『誰が』実験体になるんですか?
「勿論、実験体は貴方。私はデータを取らないと」
ナルホド、地獄は終わってなかったって事ですね。
「いいでしょう?戻り方は解っているし」
まあ確かに解っていますが………


「「「「「「納得いかねぇ!!!」」」」」」

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「取り敢えずデータは取れたわ。ご苦労様、古泉」
「………お……お世話様です」
もう駄目だ……グロッキーと言う言葉の域を超えている。もう僕は一生分以上の恐怖を体験したと思う。いや、全然これは過言じゃあなく。
貴方にさっきやられた事の全てを教えましょうか?――――いや、思い出したくない、やっぱやめておきます。
僕はもう、このにっきの事よりも彼女がサディストという事しか解らない。
まあ、もしも彼女じゃあなくサトシにこれをやられていたら、僕はプッツンしていただろう。
「はい、酔い止め」
彼女は僕に酔い止めを渡してくれた。
僕は即行でそれを飲み干す。
「そういえば、一つ疑問なんですが……」
ああ~、でも苦いだけあって少しは効いてきたかな?良薬は口に苦しともいいますし。
といってもまだ大分気持ち悪いけど………
「何?」
彼女は半笑いで返事をしてきた。何か凄い楽しそうな顔をしてる、気のせい?
「このにっきを、例えば燃やす等して破壊した時、中にいる人はどうなるんでしょうね?」
「あら、どうしてそんな事を聞くの?」
「いえ、もし破壊すれば二度と出られない様な仕様だったら使えると思いません?」
「まあ…そうかも知れないわね………」
あれ?八意さんはどこか宙を見ている、興味ないはず無いと思うけど。
2、3秒ほどの沈黙の後、彼女は軽く溜息をつき、面倒くさそうに言葉を放つ。
「さっきの実験で解ったと思うけど、この本は『開いていれば中から出られる』」
ええ、その実験で僕の心は深ーーく傷つきましたから、空で言えるほど熟知しています。
「しかしこれは『閉じていると中から出られない』とも言い換えられる、私達のデータだけでは」
まあそうですね、同じ事を言っているように思えます。
「でもこれは言っている事が大分違う。前者の場合は『開いていないと出られない』と言い換えられ、
後者の場合は『閉じてさえなければ出られる』と言える」
あれ?ちょww頭がこんがらがってきた。理解しようとしても気持ち悪さが邪魔をして考えられない。
しかし彼女は気にせず話を続ける。

「はい、また問題。『壊す』というのは開いている状態?閉じている状態?」
展開早っ!何か某チャレンジなゼミのダイレクトメールに付いている漫画の主人公の気分だ。
「あ……え……ど、どちらでも無いですね………多分」
または居眠り中に先生に指名されたってとこですかね。
「そう、正しいわ。まあ数学の補集合とかと考え方は同じね。
で、話を戻すと前者では『壊したら出てこられない』、後者では『壊したら出てこられる』。
あら、全く別の答えが出たわね。さて、これはどちらが正しいか?この回答を出すのには誰かいる状態で実際にこの本を壊して確かめるより道はない。
貴方が実験体になってくれるなら私はやってもいいけど、どうする?」
「いえ、結構です!!」
僕は即答する。
「それにこのゲームのルールを忘れたの?24時間以内に死者が誰も出なければ皆ゲームオーバーなのよ。
飲まず喰わずでも人間24時間は生きていけるわ、閉じ込めたって絶対に倒さなくてはいけない時がくるの。
もし『壊したら出られない』という方だったら壊して永久に監禁した所で自殺もいいとこよ」
「なるほど……ご教授ありがとうございます」
「いえ、どういたしまして。……とは言え燃えないようにする位の注意は必要かも………確かディパックにアレが………」
僕の言った事を受けて何やら彼女はディパックの中を漁っている。
そのうちに僕は休んでおこ―――
「古泉!」
うっ!何か嫌な予感………
「これをにっきに満遍なく塗って頂戴」
八意さんは薬品のビンを持って僕の前に立っていた、笑顔で。
「へぇ!?何ですかそれは?」
思い切り僕は間の抜けた声を上げる、これは演技でなく素で出た声だ。
「これを紙に塗れば大抵の事では燃えなくなるの。ほら、私それ見れないし。何度も貴方はあそこに行っているから大丈夫でしょ?」
「え!?ちょっと待って――――ハッ!」
バ……バカなッ!僕が『ちょっと待って』と言った瞬間、彼女の目はキュピィィンと光ったぞ!
あの貧乳腹黒女もそうだが何でもありなのか?宇宙人って。
「……喜んでやらせていただきます」
「それでよろしいっ!」

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
あ……危なかった。
誤って……何度かあの世界に行きかけた………
もう無理!今度こそ本当に勘弁していただきたい。
「それじゃあこれからの方針の確認をするわよ」
うう~、気持ち悪い。
「私たちはこれから塔へ行く。そこに居るニート、KAS達を私たちに協力させるよう促す。もし駄目だったら――」
「解っています………貴女は強い女性です……きっと…大丈夫」
気分が悪くてうまい事話せなかったが、僕は彼女にその言葉の先を言わせなかった。彼女に変な気負いをさせたくなかった。
「ええ……それじゃあ行きましょうか」
「はい……休ませてはくれないんですね」
「ん?何か言った?」
どうやら素で聞こえてなかったらしい。っていうかネタキャラになってないか、僕。
僕らは塔へ向かうため外へ出る。
吹く風は夜なので少しひんやりしていた。汗もかいたし、風邪ひかないようにしないとな。


【E-4 町、塔の近く/二日目・深夜】
【八意永琳@東方シリーズ&新世紀 東方三国志~ひぐらしの憂鬱~】
[状態]:肩に怪我(手当て済み)、体力消耗・中、背中に火傷(手当て済み)、古泉一樹を信頼、全身に軽い打撲(ほとんど回復)強い決意
[装備]:王者の剣@DQ3(刃毀れ)、小型爆弾*2、DCS-8sp*5
[道具]:なし
[思考・状況]
1.ニート達を待ち伏せして、ニートやロール、KASを勧誘する。断られたら殺すなどして、萃香を孤立させる
2.塔組(レナ達)を崩壊させる。影からハルヒに協力し、ハルヒが塔組をばらばらにしたら襲撃する予定。
 彼らと萃香が戦い合ってくれればいいんだけど……
3.古泉一樹と協力して優勝を目指す、すごく信頼。
4.参加者を何らかの方法で誘導し、互いに潰しあってくれる状況を作る。
5.レナ達のゲーム破壊を防ぐためにも、他のマーダー達に協力を呼びかける
6.薬を作りたいが、無理はしない。
7.ゲームに優勝し、悪魔と取引をして皆が元通りになれることを願う。
※もしレナ達が脱出に成功したなら仕方ないので優勝を諦め、それに便乗しようと考えています。
※ハルヒの能力については半信半疑です。

【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
[状態]:頭部強打、八意永琳を信頼、 グロッキー
[装備]:ゆめにっき@ゆめにっき(手の形に血が付着)
[道具]:支給品一式*2(食料一食、水二本消費)、
逆刃刀@フタエノキワミ アッー!(るろうに剣心 英語版)、赤甲羅@スーパーマリオシリーズ、
鎮痛剤一包み、睡眠薬一包み、糸(あと二メートルほど)、裁縫針、ワンカップ一本(あと半分)、
武器になりそうな薬物、小型爆弾、DCS-8sp(乾燥中のものも)、退魔の剣@怪~ayakashi~化猫
[思考・状況]
1.ニート達を待ち伏せして、ニートやロール、KASを勧誘する。断られたら殺害などして、萃香を孤立させる
2.塔組(レナ達)を崩壊させる。影からハルヒに協力し、ハルヒが塔組をばらばらにしたら襲撃する予定。
 塔組と萃香が戦い合ってくれればいいんだけど……
3.ゆめにっきを上手く使って闘う
4.キョン君(´Д`;)ハァハァ…ウッ……
5.殺し合いにのっていない参加者を優先的に始末。相手が強い場合は撤退や交渉も考える。
 レナ達のゲーム破壊を防ぐためにも、他のマーダー達に協力を呼びかける
6.八意永琳、涼宮ハルヒと協力する。八意方はかなり信頼。
7.優勝して「合法的に愛しの彼とニャンニャンできる世界」を願う(ただし、生き返らせることを優先)
※古泉は絶対に脱出なんて出来ないと考えています。が、万が一、レナ達が脱出に成功したならそれに便乗しようと考えています。
※ゆめにっき@ゆめにっき
 本編には出てこない日記、絵本の形式で書かれています。
 2m以内で最後のページを見た人は強制的にゆめにっきの世界に飛ばされます。出てくるには日記が開いている状態で頬を抓れば出てこられます。
 一部監視が行き届いていない所がありますが2人は知りません。
 あと薬が塗られているので並大抵の事じゃあ燃えません。



|sm175:[[ファンKASティック!]]|[[時系列順>第五回放送までの本編SS]]|sm180:[[ボクが庶民で君が王でさらにアンタも王で]]|
|sm176:[[両手には飛び立つ希望]]|[[投下順>150~200]]|sm178:[[☆ニコロワ住民のネット小説☆クロミラテクニック隔離]]|
|sm158:[[さらなる結束へ(後編)]]|八意永琳|sm182:[[月時計]]|
|sm158:[[さらなる結束へ(後編)]]|古泉一樹|sm182:[[月時計]]|


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