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[[前へ>DPその2 13]] ドラ「み…湖!!」 ドラえもんが森の奥で発見したのはシンジ湖でも、リッシ湖でも、エイチ湖でもない。 タウンマップに送りの泉と表示されるその水溜りは、現世と冥界の境目。 シンオウ地方に所在地も知られず存在し続けたそれは、他の湖同様に伝説のポケモンの根城となっている。 ドラ「何だ?何なんだここ!!?」 タウンマップと泉を交互に見つめながらドラえもんが何度もそう繰り返した。 送りの泉。見かけは澄んだ湖だが、その底に、まるで世間から隠すように無数の白骨死体を湛えていた。 ドラ「今までこんな所タウンマップに無かったぞ……気味が悪い!ペラップ出て来い!」 ペラップの、人の言葉を繰り返す能力を使い、ドラえもんはこの不気味な湖の存在をのび太に伝える伝言鳩を飛ばす。 ドラ「あそこに穴がある……」 霧の深い洞窟が湖の地下に広がっていた。 入り口付近の岩に『3本の柱を抜けてまどろむギラティナのもとへ。部屋の数が30を越える前に。』 そう彫ってあるが、動揺しているドラえもんがそれに気付くことは無い。 ドラえもんは部屋の四方にぽっかりと開いている形が全く同じ穴を不安そうに眺め、やがてその中の1つに足を踏み入れた。 今のところ何も起こらないがドラえもんは身構える。 太くて長い柱が天井を支えていた。 柱に数字が刻まれているのはドラえもんも気付いた。 ----  1  1 意味が分からない。だが、これは開発者が課した易しい小学生向けの問題ということを考えると、 流石に未来の高性能ロボット、ドラえもんが一瞬でこの謎を解けなければまずい。 だがいくら考えても解けない。ヒントが少なすぎるのかとまた部屋を見渡し、目に付いた部屋にドラえもんは進んだ。 その後、ドラえもんは3つの部屋を通り抜け、その度に1つずつ増えていく柱の数字を確認した。 5つ目の部屋に辿り着いたドラえもんは何だか部屋の雰囲気が違うのを感じた。 最初の部屋に構造が似ている、真ん中に台座があり、周りに4つの穴という形だ。 台座の上に何かの姿を見たドラえもん。 近寄ると2本の柱と、その間に置かれた萎びた布が見つかった。 一応布をバッグにしまい、次の部屋に向かうべく柱に背を向ける。 何も恐ろしいことではなかったが、何故だか、ロトムが勝手にボールから出て柱に近寄っていた。 ドラ「そこには何も無いよ、早くこっちにおいでロトム。」 ロトムがドラえもんのほうを見るのと同時に頭上で声がした。 《ほう、何も無いか。確かに私は何も無いことの象徴かも知れぬ。》 体の奥まで浸透するような深い声。 ドラえもんは背筋か凍り、恐る恐る見上げると一対の真っ赤な目と幽霊船のような翼が見える。 柱が動き出した。声の主の足だったらしい。 《ドラえもんとやら、ロトムは預かっていく。いや、あの世に送らせてもらう。 森の洋館からこいつを連れ出してくれたことには感謝する。ここまでこいつを運ぶ仕事も良くやってくれたと思う。 だが、すまんな。パーティの……1つ開いた穴は埋めることが難しいだろう。 ここに生息するポケモンなら帰りに好きなだけ持って行くが良い。では参ろうロトム、永遠不滅の世界へ。》 ---- ギラティナがそう言うとロトムの姿が霞み始めた。 ドラ「待て!!!お…お……お前!!ロトムを何処に連れて行くんだ!!?」 ギラティナは寛大な態度で答えた。 《こいつはトレーナーが死んでから長いこと寂しがっていた。そこで、お前を使ってここまで連れて来させた。 そして送ってやるのだ、お前らがあの世と呼ぶ……死後の世界へな。》 ドラえもんは猛り狂った。 ドラ「ロトム!死後の世界なんて行くな!!こいつの言うことなんか聞くな!!僕のボールに戻れ!!」 《無駄だ。こいつは可哀想な事に、自分を世話してくれたトレーナーのことしか頭に無い。 お前がいくら世話してやったとしてもこいつの決心は変わらない。 あ、何ならお前も送ってやらないこともないぞ。そんなにロトムと一緒にいたいのならな。》 ロトムの姿が消えかけている―― ドラ「ロトム!!君が生きなくてどうするんだ!!」 ギラティナがかすかに反応し、ロトムの姿がまた浮き上がった。 《こいつが生きる?たわけたことを。 こいつは死にたがっている、それはお前のような人間の形すらしていないトレーナーに止められるほど弱い感情ではない。》 ドラえもんは聞こえなかったかのように続けた。 ドラ「ロトム、君のトレーナー……君の家族が生きるんじゃない、君が生きるんだ!!この世に生を受けた以上 それを突き通せ!限界まで生きろ!!限界を超えても生きろ!!!……それが、亡くなった君の家族達のたった一つの願い。 死の向こうには何も無い。君の家族は死んだんだ。こっちにも向こうにもいやしない。」 ロトムは雷に撃たれた状態に相応しい表情をした。しかし、それ以上に驚いているのはギラティナだ。 《貴様ァッ!!!分かった口を利くな!!お前こそ死ぬがいい、死の向こうに無限に広がる世界を見て来るがいい!!!》 ギラティナの口から竜の息吹が発射された。 ---- ドラえもんは逃げる暇さえなかったが、そんなことは問題ではなかった。 ロトムがドラえもんの盾になったのだ。 ドラ「ロトム……」 《ハッ、そうかそいつを庇うかロトム!死が怖いか!フハハハハハハ!! 恐れるのも当然だな、なにせお前の大好きな家族を一瞬であの世に持って行ってしまったのだからな!!!」 その言葉にロトムは目を見開き、ギラティナに電磁波を浴びせた。 不意を突かれたギラティナは避けることもせず、麻痺状態に甘んじる。 《どうせいつかは果てる命。それを何故守る…?何故死にたがらん!!!?》 ドラ「同士のためだ。僕は友達のために生きる。 ロトムも、ロトムを生かしてくれた人の為に精一杯生きるんだ!!」 ロトムの怪しい風がギラティナを襲う。 次の瞬間、ドラえもんが投げたゴージャスボールがギラティナを捕らえた。 ドラ「ギラティナ、お前が生きているのは同士がいたから……またはいるからだろう………?」 ロトムを連れ、ドラえもんは硬い表情で送りの泉を後にした。 ドラ「ロトム……何故君が、君だけが生き残ったんだと思う? 死という、避けようのない非常なさだめはどうして君を避けたんだと思う? 役目だ。君には君の、君の家族には君の家族の役目を、死はそれを一番全う出来る状態にしたんだ。 君の家族はテレビに痕跡を残し、君を常に見守るという役目。 そして君も彼らの下で、何か与えられた役目を果たす。 それが何なのかはまだ分からない。けど「何か」が与えられたのは確かなんだ。 ギラティナも結局君を連れ去らなかったのも、きっとそういう運命なんだ。」 そして、ギラティナもまたボールの中で一匹、考えていた。 《確かに私にも同士はいた、今もいるのだろうか……いや、あいつらはどの時間にもどの空間にも存在するはずだ。》 ----  今の状況  【】内はボックス のび太  エテボース エレキブル トリトドン ポリゴンZ ヒードラン ヤンヤンマ 【シェイミ、サマヨール】 (現在地…リッシ湖)パーティが6匹揃った。現在はギンガ団と交戦中のはずである。 ドラえもん  ビーダル ペラップ ロトム チリーン ブーバーン 【ギラティナ】 (現在地…隠れ泉への道)ロトムを救った。同時に伝説のポケモンも手中に収めた。 しずか  ドダイトス ブニャット パチリス ルカリオ フワライド イーブイ 【ダークライ】 (現在地…エイチ湖上空)ヨスガシティでイーブイを貰ったらしい。 ジャイアン  モウカザル カブトプス ドーミラー マスキッパ ミカルゲ 【アンノーン各種】 (現在地…トバリシティ)のび太、しずか、スネ夫の無事を祈っている……はずである。 スネ夫  ポッタイシ ムクホーク エルレイド ビークイン ゴンベ 【レジギガス】 (現在地…シンジ湖上空)シンジ湖に降り立つ直前。 ----

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