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断捨離という耳に心地よい流行美語のもと、積みあがった本棚の整理にかかるも、ものの10分で想い出の横道にしっぽりハマり手が止まる。
捨てられないものの代表格に手紙がある。
特に大切な人のものはどんなに古ぼけても絶対に捨てられない。恋文っていうのでなく、それは友人であったり、普段は手紙などやり取りしない家族であったり。
その中でもおばあちゃんの手紙は別格。今は亡きおばあちゃんがそれこそミミズの這いずったような文字で書いてきた手紙。
内容は私の体のことや仕事のこと、おぼつかない結婚生活のことばかりで、病気で入退院を繰り返している自分のことはほとんど書いてない。
そしていつも最後の一文は、”周りの人たちの言うことをよく聞いて。お前は素直ないい子なんだから”で結ばれている。
手紙を出すということは、便箋を選んで手書きで文字を書き、封筒に住所を書いて、切手を貼ってポストに入れる。今のメールの便利さと違ってそんな風に手間がかかる。その手間がありがたくてうれしくて、いとしくて、せつない。
この手紙をもらったときに気付かなかったけど、今だからわかることがある。おばあちゃん、私を想うと同時にきっと寂しかったんだと思う。
本棚は何も片付かなかったけど、大切な見つけものできたからよかったということにしよう。
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ひとり言] - &trackback() - 2011年10月03日 12:28:07
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