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 /*/  恋愛とは偉大なものである。  スイトピーはそれを信念としていた。  マイトの事を考えれば元気が出るし、マイトを見てると生き生きとしてくる。  スイトピーはそう信じていた。  お茶会に呼ばれたのはそんな折だった。  /*/ 「ミチコさんでもアレ、ダメそうなんですか!?」  お茶会主催のソーニャは、何やら電話を取って叫んでいる。  優雅じゃないわ。 「お茶の時間なのに」  思わず声を漏らすと、エミリオも 「そうだね」 と答えた。  エミリオとはここの所何故か縁があり、いろんな所を一緒に回っている。  何かしら? 最近様子がおかしいわね?  スイトピーは首を傾げた。  そうだ、何故か視線が合わないんだ。私は彼に何かしたかしら?  もう一度首を傾げて考えてみたが、とんと思い当たる節はみつからなかった。 「どうしたんすか?」 「いや、その………恋愛って難しいですね………」  須田の問いにソーニャは曖昧な口調で返したが。  スイトピーがそれに食いついた。 「どんな話ですの?」  目をキラキラ輝かせるスイトピーに、ソーニャはたじろぐ。 「その………ああ、私からはちょっと説明しづらい話です、あまり良い話ではないので。ゴメンナサイ、スイトピーさん」  ソーニャが謝るが、スイトピーは話を濁らせたソーニャを見て、面白くなさそうに頬を膨らませた。 「あまり、プライベートには立ち入らないほうが」  エミリオが苦い顔でたしなめるのが、ますますもって面白くない。 「あ、そういうスイトピーさんはどうなんですか? 今どんな恋愛してます?」  ソーニャが話を切り替えようと訊ねてきた。  スイトピーの瞳が、再び輝く。 「マイト」  好きな人の名前を口に出してみる。  うん、幸せ。  スイトピーがキラキラしてる横で、エミリオが暗くなっている。  本当にこの方は何なのかしら。  スイトピーはいきなり暗くなったエミリオをキョトンとした顔で見た。 「だれ…あ、いや」  スイトピーがジイィっとみつめると、顔を逸らす。  何でこんなに面白い反応するのかしら?    エミリオが暗く落ち込んでいるのを、須田は「うんうん」とお茶をすすりながら微笑ましそうにみつめた。 「若いっていいなあ」  須田の発言に、スイトピーはやはりキョトンとした顔をした。  何で若いと暗くて落ち込むのかしら?  首を傾げて考えてみるが、やっぱり分からない。  ソーニャと須田が何やら話し出した横で、スイトピーがエミリオの肩を叩いた。 「え、何……?」  視線が合わない、いや合わせない。  スイトピーはますます訳が分からなくなる。  紳士って言うものは、目と目を合わせて話をするものじゃないの? 私、本当にエミリオに何かしたかしら? 「何でいきなり落ち込みましたの?」 「え、いや……」  まだ視線を彷徨わせて合わせないエミリオに、スイトピーは遂にキレた。 「もう、殿方がいきなり落ち込んだり目を合わせないなんて男らしくない!! 私が何かしましたか!?」  スイトピーが怒鳴ると、エミリオは深くふかーく溜め息をついた。  何ですの? その反応。 「もういい……」  エミリオが再度暗くなったのに、スイトピーは再度頭にはてなマークを飛ばすのだった。 「うんうん。少年だねえ」 「ですよねぇ~」  いつの間にやら会話を中断してスイトピーとエミリオを鑑賞していた須田とソーニャは「うんうん」と首を振りながらみつめていた。  頑張れ男の子。  恋をして何もしない間に落ち込んでいるのはまだまだだぞ?  ソーニャはにっこりとしながらエミリオに無言のエールを送った。  /*/  恋愛とはやっかいなものである。  エミリオは内心そう思っている。  恋してる女の子ってきらきらしていて可愛い……とは思う。多分……何考えているんだろう。  スイトピーは可愛いとは思う。うん。多分……本当に何考えているんだろう。  マイトって誰だろう……いや、スイトピーが誰の事好きなんて、どうでもいいじゃないか。  でも何でだろう……すごく、嫌だ。  エミリオは頬を膨らませて怒るスイトピーをチラリチラリと見ながら、この居心地の悪さに首を傾げていた。 ---- ご発注元:ソーニャ@世界忍者国 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=97;id=gaibu_ita 製作者:金村佑華@FEG http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=296;id=UP_ita
 /*/  恋愛とは偉大なものである。  スイトピーはそれを信念としていた。  マイトの事を考えれば元気が出るし、マイトを見てると生き生きとしてくる。  スイトピーはそう信じていた。  お茶会に呼ばれたのはそんな折だった。  /*/ 「ミチコさんでもアレ、ダメそうなんですか!?」  お茶会主催のソーニャは、何やら電話を取って叫んでいる。  優雅じゃないわ。 「お茶の時間なのに」  思わず声を漏らすと、エミリオも 「そうだね」 と答えた。  エミリオとはここの所何故か縁があり、いろんな所を一緒に回っている。  何かしら? 最近様子がおかしいわね?  スイトピーは首を傾げた。  そうだ、何故か視線が合わないんだ。私は彼に何かしたかしら?  もう一度首を傾げて考えてみたが、とんと思い当たる節はみつからなかった。 「どうしたんすか?」 「いや、その………恋愛って難しいですね………」  須田の問いにソーニャは曖昧な口調で返したが。  スイトピーがそれに食いついた。 「どんな話ですの?」  目をキラキラ輝かせるスイトピーに、ソーニャはたじろぐ。 「その………ああ、私からはちょっと説明しづらい話です、あまり良い話ではないので。ゴメンナサイ、スイトピーさん」  ソーニャが謝るが、スイトピーは話を濁らせたソーニャを見て、面白くなさそうに頬を膨らませた。 「あまり、プライベートには立ち入らないほうが」  エミリオが苦い顔でたしなめるのが、ますますもって面白くない。 「あ、そういうスイトピーさんはどうなんですか? 今どんな恋愛してます?」  ソーニャが話を切り替えようと訊ねてきた。  スイトピーの瞳が、再び輝く。 「マイト」  好きな人の名前を口に出してみる。  うん、幸せ。  スイトピーがキラキラしてる横で、エミリオが暗くなっている。  本当にこの方は何なのかしら。  スイトピーはいきなり暗くなったエミリオをキョトンとした顔で見た。 「だれ…あ、いや」  スイトピーがジイィっとみつめると、顔を逸らす。  何でこんなに面白い反応するのかしら?    エミリオが暗く落ち込んでいるのを、須田は「うんうん」とお茶をすすりながら微笑ましそうにみつめた。 「若いっていいなあ」  須田の発言に、スイトピーはやはりキョトンとした顔をした。  何で若いと暗くて落ち込むのかしら?  首を傾げて考えてみるが、やっぱり分からない。  ソーニャと須田が何やら話し出した横で、スイトピーがエミリオの肩を叩いた。 「え、何……?」  視線が合わない、いや合わせない。  スイトピーはますます訳が分からなくなる。  紳士って言うものは、目と目を合わせて話をするものじゃないの? 私、本当にエミリオに何かしたかしら? 「何でいきなり落ち込みましたの?」 「え、いや……」  まだ視線を彷徨わせて合わせないエミリオに、スイトピーは遂にキレた。 「もう、殿方がいきなり落ち込んだり目を合わせないなんて男らしくない!! 私が何かしましたか!?」  スイトピーが怒鳴ると、エミリオは深くふかーく溜め息をついた。  何ですの? その反応。 「もういい……」  エミリオが再度暗くなったのに、スイトピーは再度頭にはてなマークを飛ばすのだった。 「うんうん。少年だねえ」 「ですよねぇ~」  いつの間にやら会話を中断してスイトピーとエミリオを鑑賞していた須田とソーニャは「うんうん」と首を振りながらみつめていた。  頑張れ男の子。  恋をして何もしない間に落ち込んでいるのはまだまだだぞ?  ソーニャはにっこりとしながらエミリオに無言のエールを送った。  /*/  恋愛とはやっかいなものである。  エミリオは内心そう思っている。  恋してる女の子ってきらきらしていて可愛い……とは思う。多分……何考えているんだろう。  スイトピーは可愛いとは思う。うん。多分……本当に何考えているんだろう。  マイトって誰だろう……いや、スイトピーが誰の事好きなんて、どうでもいいじゃないか。  でも何でだろう……すごく、嫌だ。  エミリオは頬を膨らませて怒るスイトピーをチラリチラリと見ながら、この居心地の悪さに首を傾げていた。 ---- ご発注元:ソーニャ@世界忍者国 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=97;id=gaibu_ita 製作者:金村佑華@FEG http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=296;id=UP_ita ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|

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