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**室賀兼一@リワマヒ様からの依頼より “優しき月の夜想曲” /*/ 「同じ物はふたつとない。 いいじゃないですか奈津子さん。 それだけ身近に感じてもらってるということで」 「そんな・・・ほんとうにそうでしょうか・・・」 ~41117002の会話より抜粋~ /*/ 室賀が案内されたのは学校の前だった。 隣に突然奈津子が現れる。ぴょこんと。 この擬音はかわいらしいと思うのだがどうだろうか。まぁ、話を続けよう。 「えーと、これのどこが冒険でしょう!」 奈津子の疑問はもっともである。普通冒険といえば、山を越え谷を越えである。 室賀も肩透かしを食らったようにこけている。 彼にとってもこの状況は予想外だったらしい。そして、納得した。 「いや、これから冒険に出かけるところということで。」 集合が学校なだけで、これから別のところに向かうのだろう。奈津子が学生であることを考えると妥当な判断だろう。 さて、目的地はどこかなと呟きながら宰相府発行の地図を見る室賀。 そして、宰相府は彼の予想を裏切っていた。 地図は学校を間違えなく指しており、学校に芝村英吏の宝があると書かれていた。 いろいろ宝がある人だなあ、と思う室賀。 一緒に地図を覗き込んだ奈津子は、目を文字通り丸くして“英吏の宝”の部分を凝視している。 「興味湧きますね。英吏さんが他に大事にしてるものがあるなんて。」 室賀の言葉にえーと奈津子。 「め、めがねでしょうか、やっぱり?」 確かに英吏は眼鏡キャラだがよく源と殴り合って壊していたような気もする。 「いがいにもっとかわいいものかも。」 と、奈津子に意味ありげに目配せする室賀。 「何が宝なのかわかったら、プレゼントを用意するときの参考になるかもしれませんよ?」 室賀の言葉を聞いて奈津子はそうですねと笑顔になった。本当に笑顔のよく似合う娘だ。 「行きましょう!」 「ええ!」 奈津子の言葉に、室賀はにっこりと笑って動き始めた。 学校内に入ると、授業中特有のあの静けさが二人を迎える。 「守衛さんに見つからないように、こっそりこっそり。授業抜け出したのがばれない様に。」 と楽しそうな室賀の後を、猫のように足音を殺して奈津子が続く。勿論この人も楽しそうだ。 「英吏さんもさすがに授業中でしょうね。宝はどこに…。」 うーん?と頭の上に?マークを浮かべる奈津子。 「英吏さんの普段いらっしゃるところはどこでしょうね。厩舎かな?」 室賀曰く、宝物は普段いるところに身近においていることが多いそうだ。今度、室賀さんの執務室を漁るといいだろう。きっと彼の大切なものが出てくるはずだ。なお捕まっても私は知らない。 小首をかしげて考える奈津子。うんと一つ頷いた。 「厩舎に一度行ってみましょうか。」 「そうですね。いってみましょう」 同意する室賀。 学校の校舎を出て、厩舎へと向かう二人。 厩舎の中に入ると、沢山の獣の気配がする。雷電だ。 個室の小窓を一つずつ覗き込み、クイーンを探す室賀。 いた。純白の毛並みを持つ雷電の女王。 もっとも、今は丸まって寝息を立てている。 妙に可愛い。 「クイーンに聞いてみましょう。私は動物と話せますので。」 寝てる所を申し訳ないですが、と微笑む室賀。 「ええ。それ以上に。きっとクイーンに守らせていると思うんです。」 奈津子の答えを聞いて、クイーンの部屋を改めて覗き込む室賀。 残念ながら、ぱっと見てそれらしい物は見当たらない。 やっぱり、本人に聞いてみようと奈津子に向き直る室賀。 「奈津子さん、クイーンを起こして聞いてみようと思います。」 奈津子は頷いて、ドアの閂を開いた。 クイーンが顔を上げた。ひょっとしたら、もう既に気付いていたのかも知れない。 「クイーン、クイーン」 部屋には入らず、ドアの外から声をかける室賀。やはり、女性の部屋に勝手に入ってはいけないと言う事だろう。 「こんにちは。室賀兼一です。」 クイーンは一つ頷いた。 「クイーン、あなたにお願いがあってきました。」 小首をかしげるクイーン。美しい毛並みが揺れる。 「英吏さんの大事にしているものを知りませんか? 同じ物が手に入ったら、奈津子さんと二人でプレゼントしたいと思うんです。 」 クイーンは直ぐに奈津子に近づくとくんくんと匂いを嗅ぎ始めた。 焦る奈津子。いや、照れてるのか。 「ちょ、やめてくだ」 まだ嗅いでる。それで、室賀は何か気付いた様だ。 「ははあ。クイーン、ありがとう。」 そう言うと、奈津子のほうに向き直り悪戯っぽく微笑む。 「奈津子さん、英吏さんの大事にしているものがわかりましたよ。」 「え?」 きょとんと室賀を見る奈津子。 「あなたですよ、奈津子さん。」 にっこりと笑う室賀。 「クイーンは、英吏さんの大事なものとは、あなただと言ってるんです」 言葉の意味が理解できるまで、数秒の時間が必要だった。 奈津子、びっくりである。 「えー!」 厩舎の中に声が響く。一頭の雷電が迷惑そうに吼えたが、奈津子には聞こえていない。というか、それどころではない。 「違いますよ違いますよ、ぜったいたぶんちがいます」 顔を真っ赤にして手を振っている奈津子。最後の方に、ちょろっとそうあったらいいなという個人的な願望が聞こえた。 「こまりましたね、プレゼントのしようがない」 そんな奈津子をにこにこ笑いながら眺める室賀。 「違うはずです…」 盛大に照れる奈津子。 「同じ物はふたつとない。いいじゃないですか奈津子さん。それだけ身近に感じてもらってるということで」 室賀が笑顔のままで言った。 「そんな・・・ほんとうにそうでしょうか・・・」 不安と期待に瞳が揺れる。 「クイーン、起こして悪かったね。」 クイーンに声をかけて二人で厩舎を出る。最後に振り返ってもう一度ありがとうと声をかける室賀。 気にするなとでも言うように、尻尾を振って答えるクイーン。 外に出ると丁度授業の終わりを告げる鐘が鳴っている。 「まあ、英吏さんにあったら、無理に聞いてみるより、そばにいてあげたらいいんじゃないかなあ。きっと喜びますよ」 うれしそうに笑う室賀。 「では、私はこれにて。いや、よい冒険でした」 そそくさと立ち去る室賀。 奈津子はそれに何かを気付いたようだ。 にっこりと微笑んで、ありがとうございます!と元気に声をかけた。 「はあい。ではでは~。」 軽く手を振って、立ち去る室賀。 思わず感想が口からもれる。 「いいこだなあ。」 ~FIN~ /*/ 以下は本来秘宝館に発注が無かったものであるが、ちょっとしたオマケとして、もし良かったら受け取って頂きたい。 /*/ “友誼の証” /*/ “わが国の唯一の資産は友情、そのかけらの一つが今、形になりました……” ~02117002の呟き~ /*/ リワマヒ国藩王室賀兼一は王宮の自室で一枚のコインをささげ持っていた。 「わが国の唯一の資産は友情、そのかけらの一つが今、形になりました……」 コインには、友人たる斉藤奈津子の横顔が刻印されている。 それを、はじいて上に投げると同時に柱の影から斉藤奈津子が現れた。まるで、楡の木の陰から勇者が現れるように。 「どうか、しましたか?」 微笑む奈津子。どんな時であろうとこの娘の笑顔は人の心に火をともすのだ。 「こんにちは、奈津子さん。実はちょっと困ったことがありまして」 実際に室賀は困っていた。広島迷宮に友人の奥羽りんくとその個人ACE奥羽恭兵が取り残されていたのだ。 敵は航空戦力と空戦を覚えたエースキラーだ。 救出しようにも如何せん航空戦力が無い。いや、リストにはあるのだが必要発言力が高くて手が出ないのだ。 「えー。はい。なんでしょう」 奈津子は、室賀さんでも困ることがあるんだなという目で見ている。 「友達と一緒に広島の迷宮を探索にいったんですが、友達とその大事な人とが取り残されてしまったんですよ。 」 「広島、ですか。あ、私前広島にいましたっ」 GPO緑の章の舞台は広島である。え、皆知ってるって。 「おお。で、その迷宮に行くには航空機でないといかれなさそうなんですね。で、飛行機を大至急都合つけないといけないんですけども 」 一度言葉を切る室賀。 「ふむふむ。大変ですねえ。」 と奈津子。迷宮と聞いても変な顔をしないのはこの人のいいところだろう。私もそう思う。 「奈津子さん、飛行機の都合をつけるにあたって、何かいい方法、思いつきませんか?」 こくこくと頷いた後英吏さんを呼びますね。ちょっと待ってください。と言った後、数秒とまる奈津子。 「ありがとう!」 英吏は真性の軍人である。彼に相談できるのは大きいだろう。 「電話に出てくれるそうです!」 ありがたいと、周囲の猫の子達におこたの間から黒電話を持ってきてもらった。 早速、英吏に電話をする奈津子。そう言えば、この二人一緒に並んでアイドレスに遊びに来ているのだろうか? まぁ、それは聞かないでおこう。 電話をかける奈津子。顔が赤い。 そして、受話器を室賀に渡した。 電話の内容は省いて、結果だけを書くとしよう。 それは、夜の闇を照らす一条の光。夜明けを告げる足音となった。というところだろう。 受話器を置く室賀の表情を見る奈津子はにこにこ笑っていた。 どうやら、英吏さんならどうにかしてくれるという考えは間違っていなかったらしい。と言うより、芝村英吏は必ず手助けしてくれると信じて疑っていない。 「奈津子さん、ありがとう!」 奈津子の手をとって、ぶんぶんと振る室賀。 「おかげで友達を助けられそうです!」 その言葉を聞いて、太陽のように笑う奈津子。 「よかった」 その笑顔に笑顔で答える室賀。 「奈津子さんにはあとで手作り勲章を贈らせて下さい」 「いえいえ。じゃあ、また何かあったら呼んでくださいね」 そう言うと、嬉しそうに笑って手を振り、柱から姿を消した。まるで、役目を終えた勇者が楡の木の陰から消えるように。 ~FIN~ ---- **作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) #comment(,disableurl) ---- 発注者:室賀兼一@リワマヒ様 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=229;id=gaibu_ita 受注者:葉崎京夜@詩歌藩国http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=579;id=UP_ita ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|
**室賀兼一@リワマヒ様からの依頼より “優しき月の夜想曲” /*/ 「同じ物はふたつとない。 いいじゃないですか奈津子さん。 それだけ身近に感じてもらってるということで」 「そんな・・・ほんとうにそうでしょうか・・・」 ~41117002の会話より抜粋~ /*/ 室賀が案内されたのは学校の前だった。 隣に突然奈津子が現れる。ぴょこんと。 この擬音はかわいらしいと思うのだがどうだろうか。まぁ、話を続けよう。 「えーと、これのどこが冒険でしょう!」 奈津子の疑問はもっともである。普通冒険といえば、山を越え谷を越えである。 室賀も肩透かしを食らったようにこけている。 彼にとってもこの状況は予想外だったらしい。そして、納得した。 「いや、これから冒険に出かけるところということで。」 集合が学校なだけで、これから別のところに向かうのだろう。奈津子が学生であることを考えると妥当な判断だろう。 さて、目的地はどこかなと呟きながら宰相府発行の地図を見る室賀。 そして、宰相府は彼の予想を裏切っていた。 地図は学校を間違えなく指しており、学校に芝村英吏の宝があると書かれていた。 いろいろ宝がある人だなあ、と思う室賀。 一緒に地図を覗き込んだ奈津子は、目を文字通り丸くして“英吏の宝”の部分を凝視している。 「興味湧きますね。英吏さんが他に大事にしてるものがあるなんて。」 室賀の言葉にえーと奈津子。 「め、めがねでしょうか、やっぱり?」 確かに英吏は眼鏡キャラだがよく源と殴り合って壊していたような気もする。 「いがいにもっとかわいいものかも。」 と、奈津子に意味ありげに目配せする室賀。 「何が宝なのかわかったら、プレゼントを用意するときの参考になるかもしれませんよ?」 室賀の言葉を聞いて奈津子はそうですねと笑顔になった。本当に笑顔のよく似合う娘だ。 「行きましょう!」 「ええ!」 奈津子の言葉に、室賀はにっこりと笑って動き始めた。 学校内に入ると、授業中特有のあの静けさが二人を迎える。 「守衛さんに見つからないように、こっそりこっそり。授業抜け出したのがばれない様に。」 と楽しそうな室賀の後を、猫のように足音を殺して奈津子が続く。勿論この人も楽しそうだ。 「英吏さんもさすがに授業中でしょうね。宝はどこに…。」 うーん?と頭の上に?マークを浮かべる奈津子。 「英吏さんの普段いらっしゃるところはどこでしょうね。厩舎かな?」 室賀曰く、宝物は普段いるところに身近においていることが多いそうだ。今度、室賀さんの執務室を漁るといいだろう。きっと彼の大切なものが出てくるはずだ。なお捕まっても私は知らない。 小首をかしげて考える奈津子。うんと一つ頷いた。 「厩舎に一度行ってみましょうか。」 「そうですね。いってみましょう」 同意する室賀。 学校の校舎を出て、厩舎へと向かう二人。 厩舎の中に入ると、沢山の獣の気配がする。雷電だ。 個室の小窓を一つずつ覗き込み、クイーンを探す室賀。 いた。純白の毛並みを持つ雷電の女王。 もっとも、今は丸まって寝息を立てている。 妙に可愛い。 「クイーンに聞いてみましょう。私は動物と話せますので。」 寝てる所を申し訳ないですが、と微笑む室賀。 「ええ。それ以上に。きっとクイーンに守らせていると思うんです。」 奈津子の答えを聞いて、クイーンの部屋を改めて覗き込む室賀。 残念ながら、ぱっと見てそれらしい物は見当たらない。 やっぱり、本人に聞いてみようと奈津子に向き直る室賀。 「奈津子さん、クイーンを起こして聞いてみようと思います。」 奈津子は頷いて、ドアの閂を開いた。 クイーンが顔を上げた。ひょっとしたら、もう既に気付いていたのかも知れない。 「クイーン、クイーン」 部屋には入らず、ドアの外から声をかける室賀。やはり、女性の部屋に勝手に入ってはいけないと言う事だろう。 「こんにちは。室賀兼一です。」 クイーンは一つ頷いた。 「クイーン、あなたにお願いがあってきました。」 小首をかしげるクイーン。美しい毛並みが揺れる。 「英吏さんの大事にしているものを知りませんか? 同じ物が手に入ったら、奈津子さんと二人でプレゼントしたいと思うんです。 」 クイーンは直ぐに奈津子に近づくとくんくんと匂いを嗅ぎ始めた。 焦る奈津子。いや、照れてるのか。 「ちょ、やめてくだ」 まだ嗅いでる。それで、室賀は何か気付いた様だ。 「ははあ。クイーン、ありがとう。」 そう言うと、奈津子のほうに向き直り悪戯っぽく微笑む。 「奈津子さん、英吏さんの大事にしているものがわかりましたよ。」 「え?」 きょとんと室賀を見る奈津子。 「あなたですよ、奈津子さん。」 にっこりと笑う室賀。 「クイーンは、英吏さんの大事なものとは、あなただと言ってるんです」 言葉の意味が理解できるまで、数秒の時間が必要だった。 奈津子、びっくりである。 「えー!」 厩舎の中に声が響く。一頭の雷電が迷惑そうに吼えたが、奈津子には聞こえていない。というか、それどころではない。 「違いますよ違いますよ、ぜったいたぶんちがいます」 顔を真っ赤にして手を振っている奈津子。最後の方に、ちょろっとそうあったらいいなという個人的な願望が聞こえた。 「こまりましたね、プレゼントのしようがない」 そんな奈津子をにこにこ笑いながら眺める室賀。 「違うはずです…」 盛大に照れる奈津子。 「同じ物はふたつとない。いいじゃないですか奈津子さん。それだけ身近に感じてもらってるということで」 室賀が笑顔のままで言った。 「そんな・・・ほんとうにそうでしょうか・・・」 不安と期待に瞳が揺れる。 「クイーン、起こして悪かったね。」 クイーンに声をかけて二人で厩舎を出る。最後に振り返ってもう一度ありがとうと声をかける室賀。 気にするなとでも言うように、尻尾を振って答えるクイーン。 外に出ると丁度授業の終わりを告げる鐘が鳴っている。 「まあ、英吏さんにあったら、無理に聞いてみるより、そばにいてあげたらいいんじゃないかなあ。きっと喜びますよ」 うれしそうに笑う室賀。 「では、私はこれにて。いや、よい冒険でした」 そそくさと立ち去る室賀。 奈津子はそれに何かを気付いたようだ。 にっこりと微笑んで、ありがとうございます!と元気に声をかけた。 「はあい。ではでは~。」 軽く手を振って、立ち去る室賀。 思わず感想が口からもれる。 「いいこだなあ。」 ~FIN~ /*/ 以下は本来秘宝館に発注が無かったものであるが、ちょっとしたオマケとして、もし良かったら受け取って頂きたい。 /*/ “友誼の証” /*/ “わが国の唯一の資産は友情、そのかけらの一つが今、形になりました……” ~02117002の呟き~ /*/ リワマヒ国藩王室賀兼一は王宮の自室で一枚のコインをささげ持っていた。 「わが国の唯一の資産は友情、そのかけらの一つが今、形になりました……」 コインには、友人たる斉藤奈津子の横顔が刻印されている。 それを、はじいて上に投げると同時に柱の影から斉藤奈津子が現れた。まるで、楡の木の陰から勇者が現れるように。 「どうか、しましたか?」 微笑む奈津子。どんな時であろうとこの娘の笑顔は人の心に火をともすのだ。 「こんにちは、奈津子さん。実はちょっと困ったことがありまして」 実際に室賀は困っていた。広島迷宮に友人の奥羽りんくとその個人ACE奥羽恭兵が取り残されていたのだ。 敵は航空戦力と空戦を覚えたエースキラーだ。 救出しようにも如何せん航空戦力が無い。いや、リストにはあるのだが必要発言力が高くて手が出ないのだ。 「えー。はい。なんでしょう」 奈津子は、室賀さんでも困ることがあるんだなという目で見ている。 「友達と一緒に広島の迷宮を探索にいったんですが、友達とその大事な人とが取り残されてしまったんですよ。 」 「広島、ですか。あ、私前広島にいましたっ」 GPO緑の章の舞台は広島である。え、皆知ってるって。 「おお。で、その迷宮に行くには航空機でないといかれなさそうなんですね。で、飛行機を大至急都合つけないといけないんですけども 」 一度言葉を切る室賀。 「ふむふむ。大変ですねえ。」 と奈津子。迷宮と聞いても変な顔をしないのはこの人のいいところだろう。私もそう思う。 「奈津子さん、飛行機の都合をつけるにあたって、何かいい方法、思いつきませんか?」 こくこくと頷いた後英吏さんを呼びますね。ちょっと待ってください。と言った後、数秒とまる奈津子。 「ありがとう!」 英吏は真性の軍人である。彼に相談できるのは大きいだろう。 「電話に出てくれるそうです!」 ありがたいと、周囲の猫の子達におこたの間から黒電話を持ってきてもらった。 早速、英吏に電話をする奈津子。そう言えば、この二人一緒に並んでアイドレスに遊びに来ているのだろうか? まぁ、それは聞かないでおこう。 電話をかける奈津子。顔が赤い。 そして、受話器を室賀に渡した。 電話の内容は省いて、結果だけを書くとしよう。 それは、夜の闇を照らす一条の光。夜明けを告げる足音となった。というところだろう。 受話器を置く室賀の表情を見る奈津子はにこにこ笑っていた。 どうやら、英吏さんならどうにかしてくれるという考えは間違っていなかったらしい。と言うより、芝村英吏は必ず手助けしてくれると信じて疑っていない。 「奈津子さん、ありがとう!」 奈津子の手をとって、ぶんぶんと振る室賀。 「おかげで友達を助けられそうです!」 その言葉を聞いて、太陽のように笑う奈津子。 「よかった」 その笑顔に笑顔で答える室賀。 「奈津子さんにはあとで手作り勲章を贈らせて下さい」 「いえいえ。じゃあ、また何かあったら呼んでくださいね」 そう言うと、嬉しそうに笑って手を振り、柱から姿を消した。まるで、役目を終えた勇者が楡の木の陰から消えるように。 ~FIN~ ---- **作品への一言コメント 感想などをお寄せ下さい。(名前の入力は無しでも可能です) - わあ、おまけまで!ありがとうございます~! そういえば試練は冒険でした。懐かしい思い出です。楽しいSSありがとうございました! -- 室賀兼一 (2007-12-25 19:37:46) #comment(,disableurl) ---- 発注者:室賀兼一@リワマヒ様 http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=229;id=gaibu_ita 受注者:葉崎京夜@詩歌藩国http://cgi.members.interq.or.jp/emerald/ugen/ssc-board38/c-board.cgi?cmd=one;no=579;id=UP_ita ---- |counter:|&counter()| |yesterday:|&counter(yesterday)|

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