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これは今から数年前に起こった二つの組織の抗争の記述である。 詳細な資料が残っていなかったため、簡潔な書き方になってしまうが見て欲しい。 これは幻想ノ宴に忠義を尽くした二人の男の物語でもある。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 2009年8月。チーム守口の実践戦闘部隊"OMG"の一員、華徒に指令が下る。 任務はkagiという天才デッキ構築化をOMGに連れ帰ること。 kagiは新デッキの開発を強制されたため、守口に亡命した。 しかし、新金岡からの圧力によって、kagiは新金岡に戻された。 kagiが戻ったことで、NTSFは新デッキの開発を再開。 チーム守口は再度kagiを取り戻し計画を中止させるため、華徒をNTSFに送り込んだ。 kagiの失踪がチーム守口の仕業だとばれないように、痕跡は何一つ残してはいけない。 身一つで新金岡に潜入。デッキ、カウンタなど必要なものは現地調達になる。 まだ正式に稼動していない極秘任務部隊“OMG”の初の任務である。 華徒はシヴァ邸からkagiの研究所のあるジャングルに一人で降り立った。 華徒は無線で指令を聞く。 司令官・鳳からは、行き先についての指示を。 そして、宴バスターズとの抗争の伝説の英雄であり、華徒の師匠でもある偉大なる王、きざみ海苔も無線サポートに入ってくれた。 無線越しだが、久しぶりの会話に喜ぶ華徒。 ジャングルでの宴経験の無い華徒をきざみ海苔は的確なアドバイスで導いてくれた。 そしてきざみ海苔は『任務』について、こう語った。 「今日の友は明日の敵になることもある。すべて時代で変わるのだ。信じるのは任務だけだ」 厳重に警備している新金岡住民の目を盗んで、kagiが監禁されている部屋に侵入した華徒。 華徒が自分を助けに来たOMGだとわかるとkagiは腰を落ろし、自分を取り巻く環境を話し出した。 新金岡の最高権力者スコア係の要請で、kagiは『新型核兵器・パチェゆか』の開発を進めてきた。 そして現在、スコア係に対抗しているアキラが、私兵部隊KUROを使い、 完成間近の『パチェゆか』とkagiを拉致しようとしている。 スコア係を総長から引き摺り下ろし、宴大戦を引き起こす気なのだ。 スコア係はKUROからkagiを守るために、レシピと共にkagiをこの建物に監禁。 kagiはレシピを燃やした。 これでkagi以外の人間にパチェゆかは製造できなくなる。 「友人のの待つ守口に帰りたい。早く私をここから助け出してくれ」 監禁小屋を出てあたりの様子をうかがう二人。 そこにKURO羽曳野の夢幻部隊の隊長・あやきがkagiを誘拐すべく、奇襲をかけてきた。 迎え撃ったスコア係正規軍の部隊は、あやきの芸術的射撃であっというまに全滅。 kagiと華徒も取り囲まれてしまった。 華徒は夢幻部隊を全員倒し、残った隊長のあやきと対決。 華徒は実戦経験の浅いあやきの欠点を見破り、デッキを簡単にもぎ取り、ダウンさせる。 「お前は速攻デッキ向きだ。しかし呪力コントロールはいいセンスだった」 「いい…センス…?」 失神するあやき。 橋まで来ると、向こうからきざみ海苔が両手に荷物を抱え、歩いてきた。 「きざみん!なぜここに?」 「…俺は新金岡へ亡命する」 荷物は小型ガチデッキを2発。亡命の手土産だという。 耳を疑う華徒。 パチェゆかを吊り上げ運んで行くヘリコプターが頭上を通った。 KUROは、パチェゆかをkagiの研究施設から強奪してしまったのだ。 KUROの大佐・アゲがやってきて、きざみ海苔から小型ガチデッキを受け取った。 アゲは華徒に言った「きざみ海苔は我らTSFに戻ってきたのだよ。世界を制圧するためにな!」 TSFとは宴バスターズ!抗争の際に、旧OGTの優秀なプレイヤーを集め組織された隠密特殊部隊。 きざみ海苔はTSFのリーダーで、隊員は『きざみ海苔の息子』と呼ばれた。 アゲは、KURO内部にかつての仲間を呼び集めてTSFを再結成。戦争を仕掛けるつもりなのだ。 華徒を殺そうと歩いてくるアゲをきざみ海苔が止めた。 「この男は俺の弟子だ。俺の手で殺す」 華徒はきざみ海苔につかみかかっていった。 が、あっけなく華徒はデッキを奪われ、腕をへし折られ、谷底に落とされる。 激流に押し流され、何とか川岸にはいあがった華徒だったが意識朦朧の全身大重体。 鳳司令官となんとか無線が通じ、すぐに助けに来てもらうこととなった。 そのころ、kagiを連れ、ヘリに乗ったアゲは、 きざみ海苔からの手土産の小型ガチデッキを肩にかまえ、kagi研究所に向けた。 「自軍に向けて核を撃つ気ですか!?やめてください!」制止するあやきを振り切り アゲはデッキを発射。閃光が走り、研究所はきのこ雲に覆われる。 研究所に撃ち込まれた守口製ガチデッキについて、説明を求めてきたNTSFに対し、 シヴァは、今回の事件は亡命したプレイヤーが勝手にした事であり、守口は無関係だと言い張った。 しかし、華徒を助けに行ったシヴァ邸の影が、爆破当日の新金岡のレーダーに映っており、完全なしらばっくれはできなかった。 新金岡の最高権力者スコア係は言った。 『きざみ海苔率いるTSFを守口の手で抹殺し、潔白を証明してください。 できなければ報復行為が守口に届くだろう』 と。守口はその条件を飲んだ。そしてOMGにきざみ海苔暗殺を指令。 加えて、kagiの奪還と、パチェゆかの開発状況の調査、並び破壊の任務も発令された。 それはヴァーチャスミッション失敗の挽回のチャンスでもあり、 きざみ海苔の最後の愛弟子、華徒にしかできない任務だった。 失敗すれば全面核戦争に突入する。 華徒は集中治療室から出ると、すぐ新金岡の密林に潜入した。 今回の主な任務は三つ。 ・kagiの奪還 ・新デッキパチェゆかの破壊 ・きざみ海苔の暗殺 TSF抹殺任務は、新金岡側の要請のため、今回は新金岡スパイ組織NGSの協力が入る。 鳳司令官からの伝達によれば、協力してくれるNGSのスパイも、新金岡に亡命した元守口人だという。 NSA暗号解読員だった2人で、ADAMとガチャ(アダムとガチャ)というコードネームを持つらしい。 その2人のうち、ADAMがアゲの元に潜入しており、彼がデッキと情報を持って、核デッキの落ちた森に来る。 華徒は焼け落ちた森奥深くへ進んでいった。彼はきざみ海苔が身につけていたサングラスを付けていた。 途中、きざみ海苔が華徒を待ち伏せしていた。 「なぜ亡命を?」「亡命ではない。自分に忠を尽くした」 きざみ海苔は華徒のデッキを奪い、投げ飛ばした。反撃できない華徒。 「帰れ、お前に俺は殺せない」きざみ海苔は自転車に乗り、去っていった。 待ち合わせ場所の廃墟に派手な爆音が響き渡り、バイクに乗った男が現れる。 「ADAMは来られなくなった。俺はガチャだ。よろしく」 男はバイクスーツのジッパーを下ろし、スネークに近づいてきた。 ガチャはkagiが囚われている研究所の場所を伝え、デッキと研究所に入るための白衣を華徒に渡した。 まだ完全に体力が戻っていないスネークはその場で仮眠を取る。 一時間後、あやき率いる夢幻部隊が襲い掛かってきた。 あやきは、華徒のアドバイスどおりにデッキを速攻デッキに代えて自信満々。 なのだが、結局使い慣れていないデッキがあだになり、呪力計算を間違えて肝心なところでイベントが打てず、またもや華徒に駄目だしをされた上、やすやすと倒される。 KUROのアジトでは、華徒がまたも潜入したと聞いてアゲが激怒していた。 アゲは、kagiと一緒にKUROに拉致されてきたkagiの愛人(ガチャの扮装)に目を付ける。 そしてストレスと性欲を晴らそうと考え、ガチャを自室に連れて行ってしまう。 アッー!!! kagiが監禁されているKUROの研究所に入った華徒。 ガチャから渡された白衣を身につけ潜入。 kagiがいるという部屋に入った。 しかしkagiは、パチェゆかの保管されている施設に連行されてしまっていた。 その部屋には泥酔した研究所所長のレーヴァンがいた。レーヴァンも優秀なデッキ構築家なのだが、kagiが開発した「パチェゆか」のおかげで、用なし扱いをされ飲んだくれていた。 レーヴァンは、自分が発明した『新型デッキ・カグマリ』の優れた性能の高さを延々と語りあげた。 鉄壁の守りを引き、そのまま迎撃で殺すパチェゆかよりも、 あまりの速さにどの相手でも戦えるカグマリの方が素晴らしいのに、誰もわかってくれないと嘆いていた。 パチェゆかを破壊し、kagiを連れて行くという華徒の潜入をレーヴァンは喜んでおり、kagiが連れて行かれた施設の行き方と、その道へ出るための扉の鍵を渡してくれる。 その巨大施設にはパチェゆかも置かれており、あと二度の調整で使用可能になるという。 ガチャと無線で連絡を取り合い、kagiが連れて行かれたという施設の鍵をもらうため、山頂にむかう華徒。 山頂の小屋ではガチャが着替えをしていた。傷だらけの背中が見えた。 S趣味のアゲにプレイでさんざん痛めつけられたのだと言う。 ガチャは下着姿のまま、くねくねと華徒ににじみよる。 「華徒、人を好きになったこと、ある?」 「他人の人生に興味を持ったことは無い」 「きざみ海苔は?友人だったの?好きなの?嫌いなの?」 執拗に華徒ときざみ海苔との関係を聞きたがるEVA。 「それ以上の存在だ。俺の半分はきざみ海苔のものだ。10年、生死を共にした。とても言葉ではいえない」 「そんなきざみ海苔を、殺せるの?」 黙りこくる華徒。 山頂から見える施設を指差し、構造を説明するガチャ。望遠鏡で観察する華徒。 会話を終えると、ガチャはあわただしくバイクを飛ばし、施設へ続く崖を一気に駆け下りていった。 進入経路を聞いた華徒も山を駆け下りていった。 KURO兵士の制服を盗み、施設に侵入した華徒。 ガチャが、kagiからパチェゆかのデータを受け取る場面を目撃。 ガチャはkagiを脅してデータを受け取っていた。 kagiのビビリようからして、友人関係ではないようだ。 ガチャが出て行ったのを見てkagiに接触。 kagiは、「彼はガーチャ、通称ガチャ。アゲの愛人だろう?私はそれ以外なにも知らない」という。 kagiは疲れ果てていた。ファンデッキを作りたくて構築家になったのに、 ガチデッキの開発を強要され、抗争の道具にされ、家族と引き離された。 守口に行っても兵器開発を強要されるなら高槻送りになったほうがいい、と言い出す。 そこに、アゲが部屋に入ってきた。 変装がばれ、華徒は捕らえられてしまう。 kagiはパチェゆかのデータを渡したことをとがめられ、アゲに殺されてしまった。 手首を縛られ吊るされて拷問を受ける華徒。 部屋の隅で泣き崩れ、悲鳴をあげるガチャ。あやきもいる。 「言え!守口は本当は宴の第5幕を狙っているんだろう!!!」 アゲは『第5幕』という、たいそうなものを所持しており、 華徒(守口)はそれを狙ってると思い込んでるらしい。 「無駄だ。そいつは口を割らない。俺がそう教え込んだ」 きざみ折が拷問室に入ってきた。 アゲがいらだち、華徒の目をえぐるようきざみ海苔に命令する。 最初は拒否するきざみ海苔だったが、アゲに強く命令され、しかたなくデッキを取り出した。 きざみ海苔の目にはためらいが浮かんでいる。しかし華徒はきざみ海苔が任務を必ず実行する人だと知っている。 華徒に近づくきざみ海苔。見つめ合うふたり。 恐怖で見開かれた華徒の目にデッキが近づいた。 「やめろ!」ガチャがきざみ海苔の腕にしがみつきデッキを叩き落とした。 あやきがガチャにデッキを突きつける。 華徒は体を振り子のように揺らしてあやきに体当たりをした。 バランスを崩したあやきの手から放たれたデッキは、華徒の右眼球をえぐり取った。 気がつくと監獄にいた。 デッキは全て取られ、上半身裸で体力もない。 しかし無線は手元に残っていた。 鍵を開ける事に成功した華徒は、牢を脱走。 ガチャの無線指示でマンホールを下り、水路を走った。 その先でガチャと合流し、装備品を受け取る事になっていた。 しかし脱獄に気づいたあやきに崖に追い詰められ、華徒は高さ何百メートルもある谷底にダイブ。 華徒は流れの緩やかな下流まで流された。 そこへTSFの隊員、ザ・シュガーが襲い掛かってきた。 あたりはシュガーの能力によって悪夢のような風景に変化。亡霊のように水面を漂うシュガー。 これまで華徒が殺した死者が恨み言を放ちながら華徒に襲い掛かってくる。 デッキで蹴散らそうとするのだが、シュガーにはまったく効かず、死者たちもあとからあとから湧き出てくる。 そして幻覚の川で華徒は力尽き、死んだ。 華徒は歯に仕込んである蘇生薬を噛み砕き、意識を取り戻した。 どうやら谷底に落ちて川に流されて、今までずっと意識不明になっていたようだ。 無線で鳳司令官と会話。TSFにザ・シュガーという男はいるか?と質問する華徒。 シュガーは実在した。しかし二年前に死んでいた。 きざみ海苔とシュガーは友人だった。しかしバスターズ抗争が2人を敵対関係に引き裂いた。 二年前、シュガーの暗殺指令がきざみ海苔に下る。 きざみ海苔は愛する友、シュガーをその手で殺したのだという。 ガチャと無線が通じ、下流の滝の中にある洞窟で合流。 ガチャはあいかわらずバイクをぶっ飛ばしてやって来た。 ずぶぬれになっているガチャと華徒は火を焚き、服を乾かし、暖をとった。 あいかわらず下着姿で迫るガチャ。 失明した右目に眼帯をつけ、デッキを受け取り、身支度を整え、蛇を焼いて喰らい、体力を回復させる華徒。 蝶が華徒の顔の前をひらひらと飛んだ。 つかもうとしたが、片目を失った華徒は距離感をつかめず、その腕はむなしく空を切った。 その様子を見ていたガチャが泣きだし、華徒に抱きつく。 華徒の体に乗ってこようとするガチャを、スネークはお断りします! kagiは死亡してしまったため、残る任務はパチェゆかの破壊と、きざみ海苔の暗殺になった。 ガチャはパチェゆかの破壊用に、KUROから最先端のデッキ:空巫女を盗んできていた。 これをパチェゆかの周り4箇所にセットし、爆発させればパチェゆかを破壊できるはずだ。 この洞窟の先に地下道があり、そこを通ればパチェゆかの保管倉庫に潜入できる。 全ての任務を終えたら、ガチャと合流。ガチャが湖に隠した飛行艇で一緒に脱出するという段取りまでできた。 KUROに戻ろうとするガチャを心配する華徒。 だがガチャは「まだやることがある。大丈夫、アゲはぜんぜん俺を疑ってない」と自信満々で答える。 華徒は、無線での治療情報サポートに入っている男から、 20世紀になったら子どもを作らなくとも、科学の力で遺伝子情報を残す事ができると聞く。 彼は熱心に語った「お前のような能力の高いプレイヤーの遺伝子は後世に残すべきだ」 華徒は潜入に成功。片目でデッキを扱うことにも慣れてきた。 パチェゆかの周りに空巫女を設置。タイマーを発動させる。 そこにアゲとあやきが兵を引き連れ登場。華徒は囲まれてしまう。 ガチャも連れられてきていた。地下金庫から第5幕を盗もうとして見つかったのだ。 アゲが「NGSのスパイめ!」と激昂しガチャを蹴り上げる。 「第5幕とはなんだ?」華徒が質問した。 アゲは天国への手土産だと言いたげに第5幕についての説明を始めた。 先の抗戦時、守口、高槻、新金岡の真の権力者が秘密裏に手を組んだ。 それは『雛札政策委員会』と呼ばれ、莫大な資産を出し合い、東方界隈を征服しようとした。 終戦後、『雛札政策委員会』の対立によって冷戦が始まった。 その混乱を利用して、集まった莫大な富を、管理に携わっていたアゲの父がひそかに裏に回し、徹底的なロンダリングをして洗い上げ、自分のものにしてしまっていた。 その莫大な遺産の行く末が記録されたカードの束、それが『第5幕』。 アゲは父から相続した『5幕』を使って東方界隈を再び統一させようと計画。 きざみ海苔に亡命を呼びかけTSFを再結成、パチェゆかを強奪、準備を進めてきた…