*あらすじ ---- 鹿島伶子(かしまれいこ)は毎日のように正夢を見ていた。すっかり超能力者気分の彼女だったが、ある日自分が親友に殺される夢を見てしまった。もしやと考えた伶子は、この悪夢の内容と違うことをしはじめる。しかし、無情にも悪夢はついに現実となった。 失意のまま死んだ彼女は、幽霊として現世に留まることとなる。さらに魔女を名乗る人物が宿り、生き返るチャンスを得るが、伶子はこれを拒否する。せっかく幽霊になれたのだからと、彼女は死に続けることにしたのだ。 これは魔女と幽霊の少女が暮らす、不思議な世界の物語。 *登場人物 ---- &bold(){鹿島伶子(かしまれいこ)} N中学校に通う中学2年生の少女で、帰宅部に所属していた。 呑気な性格で、問題が目に見えてこないと行動を起こさないが、比較的思慮深く、鋭い観察力や洞察力を持っているため、解決は早い。 予知夢を見ることができるという特殊能力を持っているため、夢とつくものに強い関心を示すが、それ以外には全くと言っていいほど興味を示さない。そのため、伶子の周りから人や物が離れやすい。また、口に出すことはないが、自分が特別だと思い込んでおり、他人と一線引いている節がある。 ある事件で死亡するも、魔女の働きかけにより、幽霊として現世に留まることになる。魔女から予知夢に代わる魔法のような能力と、蘇生する選択を与えられたが、死の直前、生きることに執着していた反動か、生き返えろうとせずに幽霊生活を満喫している。 好奇心とは無縁な彼女だったが、死後は発見の毎日で、生前よりも活き活きしている。 &bold(){魔女} 伶子に宿る、もう一つの存在で、魔女を名乗っている。声のみ登場。 伶子とは文字通り一心同体だが、そうなった経緯には自分の介入があり、その後ろめたさから言動を自粛しているため、伶子の相棒というよりは、困ったときの辞書代わりのような存在に徹している。 常に客観的な発言をし、たまにジョークに走ったかと思えば、突然物事の本質を突いたりと、つかみどころのない性格で、「自分と会話しているときは、きっと片方の口角を上げているに違いない」と伶子に揶揄された。 優れた分析・思考力の持ち主で、伶子から非常に頼りにされている。また、摩訶不思議な力を持っており、伶子を幽霊として現世に留め、魔法のような力を与えた。 #comment()