第一話 「Start」
(; ^ω^)「はぁっ、はぁっ」
(;'A`)「ふっ、ふっ」
宛ても無く走っていた。
恐怖から逃げるように、鬼に見つからないように。
(; ^ω^)「ど、ど、ど、何処に逃げればいいんだお?」
(;'A`)「鬼が5人で、この範囲…。1回も鬼に見つからないで隠れてるのは無理だな…」
(; ^ω^)「銃とか、日本刀とか卑怯すぎるお」
PM8:00にスタートして早20分。
鬼がビルを出てくるのはPM8:30だ。
それまでにできるだけ遠くまで逃げなければならない。
(;'A`)「おい、ブーン。リュックの中身はなんだった?」
(; ^ω^)「まだ…確認してないお」
(;'A`)「期待はできないが、何か役に立つ物もあるかもしれない。
確認しておこうぜ」
(; ^ω^)「おkだお」
2人は20分間。
できるだけビルから離れ、リュックの中身を広げた。
^ω^)「水と、乾パンと、彫刻刀…だお」
('A`)「俺は…水・干し葡萄に、プラスドライバー…」
銃&日本刀vs彫刻刀&ドライバー
( ^ω^)「オワタ」('A`)
前途多難な2人であった。
一方
ミ,,゚Д゚彡「この30分の猶予…鬼の考えを読むには…」
彼はフサギコ。いやもはや説明する必要も無いだろう。
数分後には肉の塊になっているのだから…。
彼の持っている道具は、模造刀。
竹でできた、鍔付きの刀だ。
ミ,,゚Д゚彡「こんなの役に立つわけが無い…」
誰が考えても無意味な武器である。
ミ,,゚Д゚彡「鬼はこの30分で、参加者はできるだけ遠くへ逃げたと思うはずだ。
裏を付いて、すぐビルの傍に身を潜めれば見つかるまい」
そう思っていた
のは1人だけでは無かった。
( ´_ゝ`)「さて、行こうかね」
(´<_` )「毎度の如く、近くに隠れてる奴いるんだろうな」
( ´_ゝ`)「まぁ、1人くらいはいるだろうな」
2人は手に持った自動小銃の安全装置を外すと、
暗視スコープを掛け、すぐにビル周辺から捜索を開始した。
ミ,,゚Д゚彡「ふーっ…ふーっ…」
男は息を潜め、茂みに隠れていたが
( ●_ゝ●)『お、1匹発見』
(●<_● )『早すぎるぞ兄者』
(* ●_ゝ●)『丸見えなのも知らずに、あんなとこに隠れてるぞwww』
(●<_● )『どうやって仕留める?』
(* ●_ゝ●)「俺にいい考えがあるwww」
そういうと、兄者は小枝を拾いフサギコの隠れている茂みへと放り投げた。
ガササッ
Σミ;,゚Д゚彡(ななっ…なんだ…何かいるのか)
明らかに動揺し、周りを見渡している。
( ●,_ゝ●)『ププッ』
(●<_● )『流石にいい趣味してるな、兄者よ』
兄弟は隠しもせず堂々とフサギコの方へと向かっていく。
ミ;,゚Д゚彡(誰かが近づいて来る…鬼か?…参加者か?)
下手に動けないフサギコは暗闇の中、
確かめる術も無く祈るような気持ちで身を潜める。
ミ;,゚Д゚彡(気付かないで行ってくれーーー!)
( ´_ゝ`)「はぁい」
ポンッと背中を叩かれた。
Σミ;,゚Д゚彡「ッッ!」
振り返った瞬間、さっきの鬼の紹介で見た顔がそこにあった。
(´<_` )「こんばんわ」
ミ;,゚Д゚彡「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
フサギコは持ち物を全て投げ出して逃げ出した。
( ´_ゝ`)「最初俺ね」
(´<_` )「把握」
と、短い会話を済ませた兄弟は、
スコープ越しに獲物に狙いを定める。
ミ;,゚Д゚彡「はぁっ、はぁっ」
無我夢中で走る、走る。
それ以外に何もできない。
だが次の瞬間
ターンッ
という音が森の中に響き渡る。
ミ;,゚Д゚彡「ガッ…」
一瞬体が回転し、足がもつれその場に倒れる。
腕が、熱い。
が、すぐに起き上がりまた走り出す。
(●<_● )「行くよ~」
ターンッ
ミ;,゚Д゚彡「ぐああぁ」
また倒れこむ。
今度は足が熱い。
なんとか立ち上がろうとするが、右足に力が入らない。
ミ;,゚Д゚彡「ひぃっ…ひぃっ…」
足を引きずるように、それでも逃げる。
( ●_ゝ●)「ロ~~ックオ~~ン」
ターンッ
ミ;,´Д゚彡「…」
腹…
ターンッ
ミ;メД`彡
ターンッ
ミメメДメ彡
ドチャリ と赤い液体を流しながら地に伏した。
体が動かない…手も足も動かせない。
( ´_ゝ`)「5発でグロッキーとは!情けない」
(´<_` )「途中から急所狙ってたろ?兄者」
( ´_ゝ`)「だってぇ~」
じゃれあう子供のように笑う2人。
ミメメДメ彡「いや…だ…死…」
( ´_ゝ`)「よっと」
掛け声を掛けて、フサギコの首筋にナイフを差し込む。
ミメメДメ彡「ギッ…」
そして、動かなくなった。
( ´_ゝ`)「1匹目ゲット~」
(´<_` )「あ~あ、止め刺すの早いぞ兄者」
( ´_ゝ`)「なぁに、後19匹いる、先は長いさ」
後に残されたのは、赤に塗れた肉塊だけだった。
~1話~ 完