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第一話  「Start」 - (2007/05/29 (火) 11:28:26) の編集履歴(バックアップ)


第一話  「Start」



(; ^ω^)「はぁっ、はぁっ」

(;'A`)「ふっ、ふっ」


宛ても無く走っていた。

恐怖から逃げるように、鬼に見つからないように。


(; ^ω^)「ど、ど、ど、何処に逃げればいいんだお?」

(;'A`)「鬼が5人で、この範囲…。1回も鬼に見つからないで隠れてるのは無理だな…」

(; ^ω^)「銃とか、日本刀とか卑怯すぎるお」

PM8:00にスタートして早20分。
鬼がビルを出てくるのはPM8:30だ。

それまでにできるだけ遠くまで逃げなければならない。


(;'A`)「おい、ブーン。リュックの中身はなんだった?」

(; ^ω^)「まだ…確認してないお」

(;'A`)「期待はできないが、何か役に立つ物もあるかもしれない。
     確認しておこうぜ」

(; ^ω^)「おkだお」


2人は20分間。
できるだけビルから離れ、リュックの中身を広げた。

 ^ω^)「水と、乾パンと、彫刻刀…だお」

('A`)「俺は…水・干し葡萄に、プラスドライバー…」


銃&日本刀vs彫刻刀&ドライバー


( ^ω^)「オワタ」('A`)


前途多難な2人であった。


一方


ミ,,゚Д゚彡「この30分の猶予…鬼の考えを読むには…」

彼はフサギコ。いやもはや説明する必要も無いだろう。
数分後には肉の塊になっているのだから…。

彼の持っている道具は、模造刀。
竹でできた、鍔付きの刀だ。


ミ,,゚Д゚彡「こんなの役に立つわけが無い…」


誰が考えても無意味な武器である。


ミ,,゚Д゚彡「鬼はこの30分で、参加者はできるだけ遠くへ逃げたと思うはずだ。
      裏を付いて、すぐビルの傍に身を潜めれば見つかるまい」


そう思っていた

のは1人だけでは無かった。


( ´_ゝ`)「さて、行こうかね」

(´<_` )「毎度の如く、近くに隠れてる奴いるんだろうな」

( ´_ゝ`)「まぁ、1人くらいはいるだろうな」


2人は手に持った自動小銃の安全装置を外すと、
暗視スコープを掛け、すぐにビル周辺から捜索を開始した。



ミ,,゚Д゚彡「ふーっ…ふーっ…」


男は息を潜め、茂みに隠れていたが


( ●_ゝ●)『お、1匹発見』

(●<_● )『早すぎるぞ兄者』

(* ●_ゝ●)『丸見えなのも知らずに、あんなとこに隠れてるぞwww』

(●<_● )『どうやって仕留める?』

(* ●_ゝ●)「俺にいい考えがあるwww」


そういうと、兄者は小枝を拾いフサギコの隠れている茂みへと放り投げた。


ガササッ


Σミ;,゚Д゚彡(ななっ…なんだ…何かいるのか)


明らかに動揺し、周りを見渡している。


( ●,_ゝ●)『ププッ』

(●<_● )『流石にいい趣味してるな、兄者よ』

兄弟は隠しもせず堂々とフサギコの方へと向かっていく。


ミ;,゚Д゚彡(誰かが近づいて来る…鬼か?…参加者か?)


下手に動けないフサギコは暗闇の中、
確かめる術も無く祈るような気持ちで身を潜める。


ミ;,゚Д゚彡(気付かないで行ってくれーーー!)



( ´_ゝ`)「はぁい」


ポンッと背中を叩かれた。


Σミ;,゚Д゚彡「ッッ!」

振り返った瞬間、さっきの鬼の紹介で見た顔がそこにあった。


(´<_` )「こんばんわ」

ミ;,゚Д゚彡「うわぁぁぁぁぁぁぁ」


フサギコは持ち物を全て投げ出して逃げ出した。


( ´_ゝ`)「最初俺ね」

(´<_` )「把握」


と、短い会話を済ませた兄弟は、
スコープ越しに獲物に狙いを定める。

ミ;,゚Д゚彡「はぁっ、はぁっ」


無我夢中で走る、走る。
それ以外に何もできない。

だが次の瞬間


ターンッ


という音が森の中に響き渡る。


ミ;,゚Д゚彡「ガッ…」


一瞬体が回転し、足がもつれその場に倒れる。

腕が、熱い。


が、すぐに起き上がりまた走り出す。

(●<_● )「行くよ~」


ターンッ


ミ;,゚Д゚彡「ぐああぁ」


また倒れこむ。

今度は足が熱い。

なんとか立ち上がろうとするが、右足に力が入らない。


ミ;,゚Д゚彡「ひぃっ…ひぃっ…」


足を引きずるように、それでも逃げる。

( ●_ゝ●)「ロ~~ックオ~~ン」


ターンッ


ミ;,´Д゚彡「…」


腹…

ターンッ

ミ;メД`彡

ターンッ

ミメメДメ彡


ドチャリ と赤い液体を流しながら地に伏した。

体が動かない…手も足も動かせない。

( ´_ゝ`)「5発でグロッキーとは!情けない」

(´<_` )「途中から急所狙ってたろ?兄者」

( ´_ゝ`)「だってぇ~」


じゃれあう子供のように笑う2人。


ミメメДメ彡「いや…だ…死…」


( ´_ゝ`)「よっと」


掛け声を掛けて、フサギコの首筋にナイフを差し込む。

ミメメДメ彡「ギッ…」


そして、動かなくなった。


( ´_ゝ`)「1匹目ゲット~」

(´<_` )「あ~あ、止め刺すの早いぞ兄者」

( ´_ゝ`)「なぁに、後19匹いる、先は長いさ」


後に残されたのは、赤に塗れた肉塊だけだった。





~1話~   完