能力値について

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能力値について - (2015/12/22 (火) 11:47:02) の編集履歴(バックアップ)


能力値はダイスによって決めます。
それぞれの大まかな意味は以下の通りです。

能力値

STR(筋力)

筋肉がどれだけ強いかを示す。
ものを持ち上げたり、支えたり、近接攻撃を仕掛けた時に使用される。

CON(体力)

肉体がどれだけ丈夫であるかを示す。
俗に言われるHP(ヒットポイント)、怪我を負った時の抵抗力・回復力などにも使用される。

POW(精神力)

精神や意思の力がどれだけ強いかを示す。
正気度ポイントの初期値を定める値であるほか、
催眠術、魔術への抵抗力としても使用される。

DEX(敏捷性)

どれだけ素早く、機敏に身体を動かせるかを示す。
回避率、戦闘の行動順、器用さなどに使用される。

APP(外見)

(一般的な人間の美醜観を基準とした)容姿の程度を示す。
高いほど美男美女となり、低いほど醜い姿になる。
人為的に(化粧、変装、演技などにより)ある程度まで変化させることのできる値でもある。
どちらに偏っている場合も、人の記憶に強く残り、雑踏の中でよく目立つようになる。

SIZ(体格)

背の高さ、体重がどのくらい大きいかを示す。
この値が大きいほど、人ごみの中でよく目立つようになる。
また、高いところに手が届くか、狭いところへ入り込めるかの判定に使われることもある。
KPの裁量にもよるが、過食・絶食などの極端な環境下ではSIZが変化することもある。

INT(知性)

頭の回転の速さ、物事を理解する力を示す。
新たに得た情報の分析、また、霊感などに使用される。

EDU(教育)

受けた教育の程度、蓄えた知識の多さを示す。
学校教育を受けた年数+αが基準となる。
必ずしも年齢と整合性を持たせる必要はなく、
飛び級や独学、はたまた中退などの設定でもよい。

SAN値・ポイント

SAN(正気度)

正気度の最大値。基本的にPOW×5で求められる。
SANが変化することなく、SAN値の減少といった場合は正気度ポイントを減らす。

幸運

ラッキーな出来事にめぐりあいやすくなる。SANと同じくPOW×5で定められる。
GMがプレイヤーに追加で情報を与えたい時などの判断基準にも使われる。

アイデア

直感力や物を解釈する能力を表す。INT×5がその値となる。

知識

どれくらいの知識が頭の中にあるかを表したもの。EDU×5がその値となる。

最大正気度

99からクトゥルフ神話技能を引いた値。

耐久力

攻撃を受けた場合に減少し、0になると死亡する。(CON+SIZ)÷2で求められる。
一週間で1D3の割合で回復する。CONの大きさによって回復量が変化することもある。

マジックポイント

呪文を使用する、何らかの悪影響を耐える、などの目的で使用される。
この値は時間経過で回復し、24時間で完全に回復する。最大値はPOWの値と同じ。

職業技能ポイント

EDU×20で求められる。

趣味技能ポイント

INT×10で求められる。

ダメージボーナス

攻撃を行った際の追加ダメージ。STRとSIZにより決まる。
STR、SIZがあまりに小さいと、逆にペナルティ(マイナス)になる。

能力値とキャラ設定に関するエトセトラ

能力値を基にした設定の目安となる資料です。キャラシート作成の際の参考にどうぞ。

POW(精神力)の具体的な表現

「精神力が高い」「意思の力が強い」などと言ってもどことなく抽象的で、
どのようにキャラクターへ反映させたらよいか分かりにくいかもしれませんので、
ここでは「POWが低い」「POWが高い」とは具体的にどういうことか、
それをイメージする助けとなる具体例を挙げていきたいと思います。

まず、「POWが低い」ことの表現としては「プレッシャーに弱い」「ビビりである」といったものがあります。
野球の投手に例えるなら、五点リードというまず勝利できるだろう状況で登板し見事に五点ビハインドにしてしまう、
一度死球を出した途端に制球が乱れ、ボコボコに打ち込まれてしまう、というのが「POWが低い」と言えるかもしれません。
より身近なものに例えれば、「おばけ屋敷が苦手」「ホラー映画を見た晩に眠れなくなる」とかでしょうか。

一方で「POWが高い」ことの表現には、「度胸がある」「目力が強い」「オーラがある」などの言葉を使うことができます。
こちらも野球の投手に例えると、一点差・走者無しの状況で三連続四球を出し満塁にしてしまった後、
打席に入ってきたバレンティン(2013年版)を直球三振に打ち取るなどといった行動は「POWが高い」と言えるでしょう。
「地震が来ても冷静に行動できる」「コワモテのお兄さんを相手にしても一歩も退かない」なども「POWが高い」と言えそうです。

ただ、現実でも起こりうるような出来事に対してはこのように「防御力」として働くPOWですが、
超常現象(クトゥルフ絡みの怪異)に対しては「耐久力」としてしか働かないことが多いです。
ロールプレイを重視する際には、この辺りの違いも意識してみるとよいでしょう。

SIZ(体格)と実際の身長・体重

SIZと実際の身長・体重の関連は、ストーリーの舞台となる世界(日本or欧米)、
想定するキャラクターのメイン年齢層の違い(主に高校生or成人)、またハウスルールによって様々ですが、
概ねSIZ13程度を「もっとも平均的な身長・体重」とすることが多いようです。
そこからの変化量は割合であったり固定であったりとまちまちです。

ここではキャラシート作成のためのひとつの具体例として、
現代における日本人とアメリカ人(いずれも成人)の平均身長・体重を挙げておきたいと思います。

項目 日本人男性 日本人女性 アメリカ人男性 アメリカ人女性
平均身長 167.3cm 154.2cm 175.9cm 162.1cm
平均体重 66kg 53kg 88.7kg 75.4kg

日本人のものは厚生労働省の2014年の調査
アメリカ人のものはCDC(アメリカ疾病予防管理センター)の2007-2010年の調査による
アメリカ人の平均体重は肥満率の高さに影響されていると思うので、適宜調整の必要あり?

APP(容姿)の値と対応するイメージ

APPは9~12くらいが最も「他人の印象に残りにくい、平凡な容姿」とされています。
そこから上または下へ行くにつれてより印象深い容姿になるのですが、
APPは顔や姿だけでなく、清潔感、身だしなみにも影響を受けることがあります。

APPはセッション中に人為的に変化させることのできる能力値ではありますが、
変化量が大きかったり変化後の値が極端なほど、変化の難易度は上がる傾向にあります。
例えば、APP15の人物がAPP5レベルの容姿になるには特殊メイクのような高度な技術が必要ですし、
APP8の人物がAPP18になろうと思ったら大規模な整形手術が必要になるでしょう。

以下はAPPの値ごとのイメージです。あくまで筆者の主観ですので、
実際にキャラシートを作る際は各自で想像力を働かせてみてください。

  • APP1未満
正気度ロール待ったなし!

  • APP2
直視するのも恐ろしくなる容姿で、人間が通常この値の姿を取ることはありません。
「ロードオブザリング(指輪物語)」のゴラム(ゴクリ)など、このレベルかもしれません。

  • APP3-5
相当醜く、どんなに物覚えが悪い人間でもこの人物のことは強く記憶に残るでしょう。
「ジキル博士とハイド氏」のエドワード・ハイド氏など、このレベルかもしれません。

  • APP6-8
個性的と言えなくもないです。ただ、学校でからかいの対象になったりするかもしれません。

  • APP9-12
他人の印象に残りにくい、平凡な容姿です。追跡の際、より雑踏に紛れやすくなります。

  • APP13-15
他者に好印象を与える、整った容姿です。交渉の時など有利に働くことがあります。

  • APP16-17
異性に極めて良い印象を与えます。同性さえ惚れさせるかもしれません。
各種メディアで一線級のモデルやアイドルなど、このレベルかもしれません。

  • APP18
世の多くの人を虜にする素晴らしい外見です。人ごみに紛れることは困難です。
マリリン・モンローなど、歴史に残る美女はこのレベルかもしれません。

  • APP19-20
ひと目見ただけで絶対に忘れられなくなります。夢に出ること間違いなしです。
「三国志演義」の貂蝉など、このレベルかもしれません。

  • APP21
人類が理解できる美貌の限界値です。どんな人間をも陶酔させてしまうでしょう。
「封神演義」の妲己など、美貌を武器にする妖怪はこのレベルかもしれません。

  • APP22以上
正気度ロール待ったなし!

INT(知性)とEDU(教育)の違い

INTとEDUはいずれも技能ポイントにつながる重要な能力ですが、その性質は大きく違います。
INTは物事に対して思考を巡らせる能力、EDUは物事に対する知識・経験の量を表すと言ってよいでしょう。

例えば高INT、低EDUなキャラクターは「世間知らずだが機転が利く」といった解釈が可能です。
逆に低INT、高EDUなキャラクターは「歩く百科事典だが頭がカタい」と考えることもできますが、
もちろんこれらは一例にすぎません。低EDUを「本ギライ」、低INTを「好奇心に乏しい」とするなど、
同じ能力値でも異なる説明やバックグラウンドを与えることができます。ここも想像力の見せ所です。

EDUが高い方がより多くの技能ポイントを得ることができますが、
筆者はこれを「より高度な技能は体系化された知識・経験に基づいている事が多い」ためだと解釈しています。
メタ的にはアイデアロールと知識ロールの重要性の差を、技能ポイント獲得量の差で埋め合わせているとも考えられます。
どれだけ頭に知識・経験を蓄えていようが、ゲーム内でキャラクターが遭遇するのは未知の怪異なので・・・