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  • La marièe noblee 4
     「本当は少しほっとしているのです」と微笑んだシルヴェーヌは、全アスタリカ人の頂点に立ちアスタリカという国の象徴として存在している巫女ではなく、ただの若く美しいアスタリカ人女性に見えた。  奥の壁にもたれ、シルヴェーヌを真ん中に挟んで、右側にティグリムが、左側にリュンクスが、それぞれ座っている。回廊で立ち話をするイツエとココノエを三人揃って眺められる体勢だ。イツエやアスタリカの面々が見ていたら全力で止める構図でもあったが、今はここに三人しかいない。 「実は、私には、兄がいまして――上の兄が、お二方と同じくらいの年で――年頃と言い、穏やかなご気性と言い、私はお二方とお会いしていると、その兄を思い出して安心するのです」  はにかんで語ったあと、シルヴェーヌは左右を見て「このようなこと、ご無礼でしょうか」と問い掛けた。双子が同時に「いや」と微笑んだ。 「「このように美しく可憐な妹君がいた...
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