#center(){|BGCOLOR(darkblue):COLOR(white):CENTER:&br()&big(){&big(){&bold(){&i(){大空の勇者&br()グレート・マジンガー}}}}&br()&br()|} 神奈川県の相模湾上、科学要塞研究所。 窓の外は大嵐で、雨と風が激しい。 管制室にいる主人公、&ruby(つるぎ){剣} 鉄也のもとに、所長の兜剣造博士と、鉄也のパートナーの炎 ジュン、所員たちがやって来る。 所員たち「無茶よ。いくらなんでも、この嵐の中を」「そうですよ。危険ですよ、所長」 剣造「鉄也くん、君はどうだ?」 所員「ねぇ、鉄也さん。所長はこれから、グレートマジンガーの訓練を開始すると言うんですよ」 鉄也「待ってました! 嵐が怖くて、戦いができるかってんだ」 剣造「その通りだ。ミケーネの戦闘獣は、いつ、どこから襲って来るかわからない。今は、それに対応できる訓練を積んでおかなければ」 鉄也「そうです!」 剣造「よし、訓練開始! 全員、所定の配置につけ!」 鉄也が小型戦闘機のブレーンコンドルに乗り込む。 鉄也「エンジン始動!」 所員「エンジン異常なし」「機体、異常なし」「グレートマジンガー、準備完了!」 鉄也「ブレーンコンドル、発射準備OK!」 剣造「よし。テスト飛行、開始!」 鉄也「ブレーンコンドル、スイッチ・オン!」 ブレーンコンドルが、研究所から飛び立つ。 鉄也「&bold(){マジ──ン・ゴー!}」 海中から巨大ロボット、グレートマジンガーが飛び出す。 鉄也「&bold(){ファイヤー・オン!}」 ブレーンコンドルが、グレートマジンガーの頭部に合体し、操縦席となる。 鉄也「&bold(){スクランブル・ダッシュ!}」 グレートマジンガーが始動、背から翼が伸び、嵐の空へ飛び立つ。 剣造「鉄也くん、調子はどうだ?」 鉄也「すこぶる快調です」 伊豆半島の廃倉庫。 前作『[[マジンガーZ>マジンガーZの最終回]]』でも登場したボスの子分であるムチャやヌケ、兜シローも混ざって倉庫を根城として修理する一方で、当のボスは退屈そうにしている。 ボス「あ~あ、寂しいなぁ。さやかと甲児がいなくなってしまって今、ケンカもできないわよ」 ヌケ「ボス、そんなところでしょげ返ってないで、手伝ったらどうなんです?」 ボス「うるせぇなぁ、ほっといてくれよ。……あら? あらあら?」 グレートマジンガーが飛び去り、その風圧で小屋が大きく煽られる。 ムチャ「ボス、大丈夫?」 ボス「あの野郎!」 剣造「鉄也くん、高度5万メートルまで上昇してくれ」 鉄也「了解!」 グレートマジンガーが、空中をどんどん上昇してゆく。 鉄也「高度3万! 3万5千! ……あぁっ、所長、すごい揺れです! 4万! 4万2千! ……高度5万! これが限度です」 剣造「よし、急降下!」 鉄也「了解!」 グレートマジンガーが高空から、一気に垂直に急降下する。 真下には、激しく波打つ海面が迫っている。 ジュン「危ない、止めて!」 鉄也は怯むことがなく、剣造も冷静に見守っている。 ジュン「やめてぇ!」 海面すれすれのところで、グレートマジンガーが旋回し、飛び上がる。 所員「あっ、所長!」 剣造「鉄也くん、大丈夫か?」 鉄也「大丈夫です。垂直飛行、成功です!」 剣造「そうか。鉄也の身体データはどうだ?」 所員「はい。脈拍その他の内臓器官に、何の異常も認められません。高度5万メートルから急降下して、地上と変わらないとは、驚くべき体です」 剣造「不死身の体だからこそ、グレートマジンガーは操縦できるのだ。鉄也くん、今日の訓練は終わる。基地に戻りたまえ」 鉄也「了解!」 地上支配を企むミケーネ帝国。 幹部の暗黒大将軍のもとに、支配者である闇の帝王の声が響く。 帝王「暗黒大将軍── 暗黒大将軍! マジンガーZに代るロボットの正体は、判明したのか?」 暗黒「地上にスパイとして派遣した諜報長官アルゴスとゴーゴン大公より、まだ何の連絡もございません」 帝王「あの2人は何をしているのだ!?」 暗黒「今、スパイを放って調査中と」 帝王「その報告を待っていては遅い! すぐ万能要塞ミケロスを発進させ、地球征服を開始するのだ──」 暗黒大将軍のもとに、猛獣将軍ライガーン、怪鳥将軍バーダラーら、7大軍団の将軍たちが勢揃いする。 暗黒「これより地上攻撃第一波の、戦闘獣の名を告げよ」 ライガーン「猛獣軍団随一の怪力を持つ、バルバリにございます!」 戦闘獣バルバリが登場、口からミサイルを撃ち、その怪力でミケロスのハッチをひしゃげさせる。 暗黒「もう良い、力のあるのは分かった。次!」 バーダラー「鳥類型戦闘獣の暴れ竜、オベリウスでございます!」 戦闘獣オベリウスが飛来する。 暗黒「よし、万能要塞ミケロス発進!」 一方で、ミケーネの諜報軍のアルゴス長官と、その部下であるゴーゴン大公。 アルゴス「暗黒大将軍はすでに、万能要塞ミケロスを発進させた。このままでは我々諜報部は遅れをとるぞ!」 ゴーゴン「アルゴス長官、今しばしのご猶予を。スパイどもは優秀な者たちで、必ずや新しいロボットの正体を、突きとめるはずです」 後日。ボスたちは、ボスボロットに飛行用エンジンを取り付ける改造を行なっている。 ボス「くそぉ、剣 鉄也なんかに負けてたまるかってんだい。奴に代ってボスボロットが空を飛び、世界の平和を守るのよ! その責任は重大、身が引き締まる思いがするぜ。ハハハハ!」 シロー「ボロット、本当に飛べるの!?」 ヌケ「俺は、飛べない方に賭けるよ」 ムチャ「俺もだ。何しろロケットがボスの設計だもんな」 ボス「何言ってる!? 早く点火しろぃ!」 ヌケ「はいはい! 今やります、ボス」 ムチャ「点火って言ったって、花火じゃあるまいし、もっと科学的に設計できんもんかね?」 ムチャたちが、粗末な電線の火花でエンジンに点火する。 エンジンが大爆発する。 ムチャたち「熱ぅ!!」 ボス「どうしたのよ!?」 黒煙がもうもうと立ち込め、ムチャたちが逃げ出す。 シロー「うわ~、大変だぁ~!!」 ボス「あら、いけない、設計ミスかしら?」 黒煙の中で、エンジンが噴射し、ボロットが空へ飛び立つ。 ボス「と、飛んだぁ! ついにボロットが大空を征服したぞ! これで世界は俺のもんだぁ!!」 鉄也とジュンは、海辺をバイクで走っている。 不意に鉄也が、ジュンの目の前を横切ってみせる。 ジュン「きゃあっ!? 不意を突くなんて、ずるいわよ!」 鉄也「ハハッ! 敵はいつでも、不意を突いてくるもんさ」 ジュン「それはそうだけど」 鉄也「よし、今度はあの大波だ。俺はあの大波の上を、ジュンは下を通り抜けるんだ」 ジュン「いいわよ」 鉄也「よし、行くぞ!」 ジュン「OK!」 鉄也がバイクの大ジャンプで、波の上を飛び越える。 しかしジュンは、波に飲まれて転倒してしまう。 ジュン「きゃあっ!」 鉄也「ふぅ、しょうがねぇな」 鉄也がジュンのもとへ駆け寄る。 ジュン「フフ…… 痛ぁ~い」 鉄也「おい、大丈夫か」 ジュン「脚を打ったらしいんだ」 鉄也が仕方なさそうに、ジュンを抱き起す。 鉄也「あ~あ、そんなことじゃ、ロボットの操縦はできないぜ。当分、科学要塞研究所で、食事でも作ってる方がお似合いだ」 ジュン「何ですって!?」 ジュンが鉄也を突き飛ばす。 よく見ると、脚を打ったというジュンは、平然と立っている。 鉄也「あれっ? こいつ、騙したな!」 ジュン「フフッ!」 鉄也「こらぁ、待てぇ!」 ジュン「アハハ!」 鉄也「もう、勘弁できない」 ジュン「勘弁、勘弁! 勘弁してぇ! 勘弁してよ! ……あっ!?」 空の彼方から、ボスボロットが飛んでくる。 鉄也「ボロットだ! こいつは驚いたぜ」 ボス「ぎゃ~っ! 助けてぇ~っ!」 鉄也「危ないっ!」 ボスボロットが墜落し、頭から砂浜に突っ込む。 ミケーネ帝国のアルゴスとゴーゴン。 アルゴス「何ぃ、空飛ぶロボットを突き止めたと!?」 ゴーゴン「スパイどもから報告が入りました」 アルゴス「ゴーゴン大公、すぐ現地に飛び、お前の目で確かめ始末せよ。行け!」 ゴーゴン「ははっ!」 海辺の鉄也たち。 鉄也「やい、いつまでおネンネしてるんだ!?」 ジュン「私たちに何の怨みがあるの!? どうして殺そうとしたのよ!?」 砂の中から、ボスが這い出して来る。 ボス「そんなこと言ったって…… おっ、いかしてるぜ、姉ちゃん!」 ジュン「姉ちゃん!? 私は炎ジュンよ!」 ボス「おぉ、さやかより美人! さやかよりボイン! さやかよりチャーミング! 俺、一目惚れ~!」 ジュン「ふん、失礼しちゃうわね」 ボス「そんなこと言ったってよぉ、惚れちゃったものはどうしようもねぇじゃねぇかよぉ」 鉄也「やいやいボス、女の子にちょっかいをかけると承知しねぇぜ!」 ボス「何ぃ!?」 鉄也「ボス、惚れたはれたは、自分の顔を見て言うんだな。それが女にもてる顔かよ!?」 ボス「畜生、よくも俺の弱点を笑いやがったな。気に入らねぇやろうだ!」 ボスが飛びかかる。 鉄也は軽くかわし、ボスはボスボロットの衝突に、頭から衝突してしまう。 ボス「痛ぇ! この野郎、ふざけた真似を!」 鉄也「それにお前はこのボロットに似て、図体だけでかくて、頭はからっきしだな! つまり馬鹿ってことだ!」 ムチャ、ヌケ、シローもやって来る。 ボス「畜生、もう勘弁できねぇぞ!」 ボスがまたも飛びかかるが、鉄也はまたも軽くかわし、ボスは頭から砂浜に突っ込んでしまう。 シロー「あ~あ、見ちゃいられないね」 鉄也のもとに、剣造からの通信が入る。 剣造「2人とも、すぐ引き返して来てくれ」 鉄也「所長、何かあったんですか?」 剣造たちは科学要塞研究所で、レーダーを監視している。 剣造「未確認飛行物体はどうした?」 所員「ますます接近してます」 剣造「ミケーネの戦闘獣かもしれん。監視を続けるんだ」 ムチャたちは傷だらけのボスの顔に、絆創膏を張っている。 ボス「この野郎、今度会ったら生かしちゃ…… 馬鹿、どこ貼ってるんだ!?」 ヌケ「ボス、悪いことは言わねぇ、あいつに盾突くのはよしたほうがいいよ」 ムチャ「何てったって、腕が違うもんね」 ボス「うるせぇやい! でもジュンはいい女だ、本当に惚れちゃったのよ。ランラランララ~ン♪」 シロー「つき合いきれないね……」 ムチャたちが帰途につくが、突如、目の前に戦闘獣バルバリが現れる。 ヌケ「わぁ、出たぁ!?」 シロー「わぁ、わぁ、助けてぇ!」 ボス「待てぇ! 来たな、お化けゴリラ!」 ボスボロットが登場し、バルバリに挑むが、あっさりとひっくり返される。 バルバリが投げ出されたシローを捕まえる。 その様子が、科学要塞研究所でも、映像で捉えられている。 剣造「シロー!?」 ミケーネのスパイが、ゴーゴンをその場に案内して来る。 スパイ「あれです」 ゴーゴン「馬鹿、あれはボロットだ! この間抜け!」 ゴーゴンがスパイを投げ飛ばす。 ゴーゴン「やい、ボロット。マジンガーZに代る新しいロボットは、どこにおる!?」 ボス「知ってたって、お前なんかに言うもんかよぉ!」 ゴーゴン「そうか。バルバリ、その小僧を噛み殺せ!」 バルバリがシローを、牙だらけの口の中に放り込む。 ボス「あ、あぁ!?」 シロー「わぁ──っ!?」 剣造「シロー…… カメラ・アップだ! 機械中の口の中へ集中するんだ」 シロー「助けてぇ──っ!」 剣造「シロー……」 シロー「助けてぇ──っ!」 剣造「シロー…… シロー……」 剣造が気を失いかける。 所員たち「あっ、所長!?」「しっかりしてください、所長!」 そこへ、鉄也とジュンが駆けつける。 鉄也「所長、ミケーネの戦闘獣が現れたんですって!?」 剣造「鉄也くん、グレートマジンガーを出動させてくれんか」 鉄也「今、飛び出したら、奴らにグレートマジンガーの存在を知らせることに…… あぁっ!?」 鉄也が、映像の中の様子に驚く。 ボス「頼む! 今言うから、待ってちょうだいよ」 シローが傷だらけの姿で、バルバリの口の中から顔を覗かせる。 シロー「言っちゃ駄目だよ、言っちゃ駄目!」 剣造「シロー…… シロー!」 鉄也「所長……!? 兜シローは、あなたと一体どういう関係が?((兜剣造博士が兜甲児とシロー兄弟の実父であることは伏せられている。))」 剣造「いずれ君たちに話すときが来るだろう。しかし、今は……」 鉄也が駆け出す。 ジュン「どこへ行くの!?」 鉄也「決まってるじゃないか。グレートマジンガーを出動させるんだ! 俺にだって、赤い血が流れてるんだぜ。チビを見殺しにできるかってんだ」 ジュン「じゃあ、私はオートバイで救出に行くわ。鉄也に負けてたまるもんですか!」 鉄也「言ったな!?」 剣造「鉄也くん、待ちたまえ」 ジュン「お先に!」 ジュンが格納庫で、自分のバイクに乗ろうとするも、鉄也のジェットパイを拝借する。 ジュン「これを、ちょっと失敬して!」 鉄也「えっ、科学要塞研究所を水没させる!?」 剣造「ミケーネの戦闘獣に発見されないためだ」 鉄也「いいでしょう」 剣造「研究所が海中に沈んだら、グレートマジンガーはどこから飛び出すかわからない。ドッキングは、大変困難になる」 鉄也「困難を恐れていちゃ、何もできやしませんよ」 剣造「よし。全員、非常配置に着け! 非常配置に着け!」 ゴーゴン「構わん! バルバリ、小僧を噛み殺せ!」 ボス「おりゃあ!」 ボスボロットが果敢に体当たりし、シローは解放される。 だがボスボロットは投げ飛ばされ、地面に叩きつけられる。 そこへジュンが駆けつけ、バルバリにバイクの攻撃を見舞う。 ゴーゴン「くそっ、オベリウス!」 鳥類型戦闘獣オベリウスが飛来し、攻撃を繰り出すが、ジュンは巧みにかわす。 ボス「野郎! ジュンに何てことしやがんだ!」 オベリウスはボスボロットに火炎を浴びせ、鉤爪で捕える。 ボス「あ、熱、熱ぃ! 助けてくれぇ!」 剣造「科学要塞研究所、潜水用意!」 所員「潜水用意」 剣造「ブレーンコンドル、発射! 所員「潜水開始!」 ボスボロットは手も足も出ずに、オベリウスに翻弄されている。 ゴーゴン「オベリウス、ボロットを傷めつけろ! 必ず新しいマジンガーが出撃して来る!」 鉄也「ミケーネの戦闘獣め、勝手なことしやがって。今、目に物見せてやる。待ってな! &bold(){マジ──ン・ゴ──!}」 海中に没した研究所の中から、グレートマジンガーが海面を突き破り、空中へ飛び出す。 鉄也「&bold(){ファイヤ──・オン!}」「&bold(){スクランブル・ダッシュ!}」 鉄也が見事にドッキングを決め、グレートマジンガーが空へ飛び立ち、戦いの場に舞い降りる。 ゴーゴン「むっ、出て来たな!?」 鉄也「ボロットを相手にしてちゃ、笑われるぜ! このグレートマジンガーが、ちょいともんでやるから、待ってな!」 バルバリの怪力攻撃、オベリウスのミサイルやくちばしでの攻撃が繰り出される。 鉄也「グレートマジンガーは、ニュー超合金でできてるんだ。口ばしで斬りさかれてたまるか!」 しかしグレートマジンガーは、バルバリに足をつかまれ、自由を失ったまま、怪力で振り回される。 鉄也 (くっ、たかが2頭の戦闘獣に翻弄されるなんて。俺は自分を失っている。それとも過信しすぎるのか? そうだ、天狗になりすぎて、日頃の訓練が生かされていない。こんなことでくたばってたまるか!) グレートマジンガーが投げ飛ばされるが、空中で旋回し、反撃に入る。 鉄也「行くぞ! &bold(){グレートブーメラン!}」「&bold(){サンダーブレーク!}」」 グレートマジンガーの連続攻撃が、次々に決まる。 鉄也「&bold(){マジンガーブレード!}」 グレートマジンガーの剣が、バルバリを射抜く。 オベリウスが空から急降下し、グレートマジンガーを狙う。 グレートマジンガーが、すばやくかわす。 オベリウスがバルバリを貫き、同士討ちで2体共に大爆発を遂げる。 ゴーゴン「おのれ、グレートマジンガーめ! こうなったら万能要塞ミケロスで捻り潰してやる! ミケロス、発進!」 万能要塞ミケロスが出現する。 鉄也「な、何だ、あの化け物は!?」 ミケロスのビーム攻撃を、グレートマジンガーが宙を舞ってかわす。 鉄也「畜生、何てでかいんだ。所長! この化け物を相手にどう戦ったらいいか、教えてください!」 剣造「……」 鉄也「早く教えてください!」 剣造「鉄也くん、破壊光線は下にはない。下から奴を攻撃してみるんだ!」 鉄也「了解!」「&bold(){アトミックパンチ!}」「&bold(){グレートブーメラン!}」 ミケロスが退却にかかる。 鉄也「待てぇ!」 剣造「鉄也くん、敵は罠を巡らしているかもしれない。追うのをやめろ!」 ミケロスが飛び去って行く。 鉄也「今度会ったら、ただじゃおかねぇからな!」 後日、科学要塞研究所から出てきたムチャとヌケを、松葉杖のボスが迎える。 ボス「どうした、シローの様子は」 ムチャ「面会謝絶です」 ボス「そ、そんなに悪いのかよ!?」 ヌケ「ひょっとしたら、死ぬかもよ」 ボス「馬鹿野郎! シローが死んだら、俺が承知しねぇぞ!」 病室で、シローが目を覚ます。 鉄也とジュンが付き添っている。 シロー「……僕、どうしてここに?」 ジュン「ボスが、命がけで助けてくれたのよ」 シロー「えっ!?」 鉄也「あいつも、いいところあるぜ」 シロー「それで、ボスはどうしたの? まさか、死んじゃったんじゃ……?」 鉄也「あいつは殺されたって、くたばるようなタマじゃねぇや!」 ミケーネ帝国では、暗黒大将軍がグレートマジンガーの名を告げ、帝国の者たちを鼓舞している。 暗黒「グレートマジンガー…… この名を、憎悪と呪いを込めて、お前たちの胸の中に収めてもらいたい。グレートマジンガー、我々の敵はこいつだ! グレートマジンガー! たとえミケーネの全軍団を繰り出してでも、葬り去るのだ!! 暗黒「グレートマジンガーを倒せぇ!!」 一同「グレートマジンガーを倒せぇ!!」 暗黒「グレートマジンガーを倒せぇ!!」 一同「グレートマジンガーを倒せぇ!!」 #center(){&big(){(続く)}}