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  • 備考 短編,魔王との戦い


「アイツは…魔王はまだ生きてるの、だから…」
彼女は地面の魔法陣に手を付けてそれを発動させた。
陣の文字が光り、俺の足元から半透明の球体が俺を包む。
――なんだよ、これ
いや、わかってる、だから恐くなった。
「おい!!」
体を通る寒気を打ち払うように叫ぶ。
嘘だよな?
嘘だよな?嘘だよな?
嘘だよな?嘘だよな?嘘だよな?
「君は魔王が復活する日まで眠り続け――」
そんなこと
「ふっざけんなっ!!!」力いっぱい殴るが球体はびくともしない、逆に手が鈍い痛みに支配される
「……」
彼女は俯き、顔を隠す。泣いてんのか?
「まだ間に合うから!早く解いてくれ!!」
「ダメだよ……」
なにがダメなんだよ、くそが…また独りになっちまう……
「俺、金貯めてんだぜ?結婚式の、……っもうちょいでお前のドレスを買ってやれるだ!!」
「ごめん」
「ごめんじゃねぇよ!!」
顔見せろよ…なんでこっちみねぇんだよ。
辛いんだったらやめろよ…
「愛してるんだ!結婚しようって約束忘れたのかよ」
「でも君は剣だから、魔王に対抗するための、だからその日が来るまで」

   『おやすみ』




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最終更新:2008年02月14日 00:26