(21)466 名無し募集中。。。 (ガキさんのオムライス)

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&br()  愛ちゃん、たまには休んでちょーだい。 ガキさんが突然言い出したのは何年前のことやったかなぁ。 別に、そんな疲れてたワケでもない。忙しかったワケでもない。 ただ突然そう言われて、言われるがままにリゾナントを臨時休業にされて、 掃除やら料理やらをひとりでどんどんやり始めた、そんな日やった。 まぁ確かに、特に掃除片付けなんてあんまりできてなかったから助かったけど、 何がアレって、ガキさん普段あんまり料理なんてせんのに、 なぜか張り切ってオムライスを作るなんて言い出したのはビックリした。 案の定、フライパンを前にして動きが思いっきり固まっとって、 でも手伝うよって言葉には大きなリアクションで拒否されて、 だから、あーしは手を動かすガキさんの隣で、アドバイス役になった。 中の具の大きさは不揃いだし、ご飯との混ざり具合もバラバラ。 卵だってきれいにくるめなくて、穴が空いたり破けてたりもしたけれど、 それでも、ガキさんがあーしのために必死に作ってくれたオムライスは、 自分がお客様に提供してきている看板商品のオムライスよりも、めちゃくちゃおいしかった。 今なら、ガキさんが突然そんなことした理由もわかる。 スパイであることをきっと申し訳なく思って、何かやってくれようとしたんやと。 あの時はその好意がよくわからんかった。今は、痛いほどにわかる。 けど、もうそんな余計な想いなんて抱えんでも、ガキさんはガキさんで、ここにおる。 今でも注文が入るたび、フライパンに卵を流し込むたびに、その時のことをふと思い出す。 あの時より、あーしの料理の腕やって上がってる。 でもどうしたって、あの時のあの味には敵わん。それって、想いの分なんかな? 今日は、ガキさんを呼んで一緒に夕飯を食べよう。料理担当はもちろんあーし。 けど、オムライスだけは、ガキさんの担当やで。 ---- ---- ----

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