(03)512 名無し募集中。。。 (頼れる先輩)

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&br() 「ちくしょう、うかつやった」 愛は焦っていた。 対峙するのは氷の魔女。ミティ。 普段であれば彼女の能力から決して引けをとるものではない が、今回は少しばかり勝手が違っていた。 直前に雑魚を倒した際、不意を付かれて脇腹を負傷していたのだった。 雑魚相手とはいえ連戦の上に負傷、さらに現れたのがこの魔女では さすがの高橋もあっという間に追いつめられていた。 「ここまでだ。苦しまずに死なせてやるよ。覚悟しな。」 - ダメだ、やられる - まさにとどめの一撃を食らわせようとしたその時。 「何ッ!」 全く予期していなかった方向から飛んできた火球-正確には何らかのエネルギーの塊 -がミティに襲いかかり、彼女は高橋にとどめを刺すために振り上げた手を 防御に使わざるを得なかった。 「これは!タイガーショット!そんな、まさか、、!」 「ひさしぶりだね、美貴ちゃん。いやミティ」 太陽を背に現れた長身短髪のシルエットはここにいる筈のない人間であった。 「吉澤さん!?」 「バカな!あの時確かにアタシがこの手で、、!」 「ん~まぁ世の中そういう事もあるのよ。で、どうする?2対1だけど。」 「クッ、、」 手負いとは言え高橋と、先代リーダーの吉澤相手では到底勝ち目はない。 ここは一旦撤退するが吉とミティは判断し、瞬時に姿を消した。 「いやー実際こりゃ死ぬわと思ったんだよあん時はさぁ。」 喫茶「リゾナント」店内。 ミティの攻撃を退けて数時間後である。 愛の淹れたコーヒーを飲みながら、吉澤が語る。 「死ぬかと思ったんだけどね。ボスに助けられたんだわ。」 「ボスに!?」 自分達のボスとはいえ、実際の姿はただの猫である。 助けるったってさすがに無理があるだろうと愛は思った。 どうにも腑に落ちないところを問い質そうとした時、入口のドアが開いた。 「あー吉澤さんだー。」「お帰りなさーい。もう身体はいいんですか?」 飛び込んできたのは絵里とさゆみである。 吉澤との再会を喜ぶ姿に、愛は一つ違和感に気付いた。 「ちょっとあんたたち、何でおどろかんの?」「?」 「だって、死んだ筈の吉澤さんがここにいるのに、、」 「えー、それはですねぇ、ぅへへ」「あのー」  何かを言いにくそうにしている2人に代わって吉澤が口を開いた。 「あーこの2人は知ってた、つうかこいつらに助けられたんだわ。」「!!」 「倒れてるところをボスが見つけてこの2人を呼んでくれてね、治癒してもらった。」 「・・・あんたたち!」「いや口止めしたのはボスだからこいつら責めないでやってよ。」 意外だった。 確かに心が読める愛に口止めは無意味かもしれない。 が、よほどの事態でない限り言いたくないことを無理に読もうとはしないようにしていた。 言ってみればそれを逆手に取られたようなものである。 つい恨みがましい口調になるのは自然と言えば自然である。 「とにかく、説明してください。」 「まー助かったつってもそれなりにダメージはあったしね。  とりあえずリハビリも兼ねてあちこち回ってた。情報収集ってやつ?  ダークネスの支部は世界中にあるから。  で、それなら死んだと思わせとく方が得策ってことで、敵を欺くにはまず味方からっつうか。」 「それはまぁ、、ほやけど、、」 「ま、そんな訳でちょうどその辺が一段落して日本に戻って来たところって訳。」 一応現リーダーの自分にくらいは知らせてくれてもいいのにとボスと吉澤を恨みつつ、 とりあえず死んだはずの吉澤がここにいる理由は納得した。 とは言えまだあと一つ聞いておきたい事があった。 「それで、これからはまた一緒に戦ってくれるんですよね?」 「あー、ごめん。無理。」 思わぬ拒否につい顔を曇らす愛に、吉澤は続けた。 「アタシはほら、一旦現役は退いた人間だし、今のリゾナンターは愛ちゃんが作ったチームだから  あんまり古い人間がいつまでもいてもね。」 「そんな!」 「それにまぁ、ぶっちゃけ死ぬような目にあったからね。最前線で戦うのはまだちょっとね。」 「そうなんですか、、。」 「まぁ後方支援ってやつ?アンタ達が安心して戦えるようにその辺はしっかりやっとくからさ。  そういう意味じゃ一緒に戦うよ。アタシも。」 「吉澤さん、、。」 正直なところ失意は隠せなかったが、それでも後ろで見守ってくれるというので 幾らか気分は軽くなった。 「なんかみんなあっちに寝返っちゃったからさ。一人くらい頼りになる先輩がいてもいいだろ?  あー、泣くな泣くな。相変わらず泣き虫だなこのリーダーは。」 「だっで、、ぅえぇ、、」 そんな2人の様子を里沙はドアの外から複雑な想いで見つめていた。 ---- ---- ----
&br() 「ちくしょう、うかつやった」 愛は焦っていた。 対峙するのは氷の魔女。ミティ。 普段であれば彼女の能力から決して引けをとるものではない が、今回は少しばかり勝手が違っていた。 直前に雑魚を倒した際、不意を付かれて脇腹を負傷していたのだった。 雑魚相手とはいえ連戦の上に負傷、さらに現れたのがこの魔女では さすがの高橋もあっという間に追いつめられていた。 「ここまでだ。苦しまずに死なせてやるよ。覚悟しな。」 - ダメだ、やられる - まさにとどめの一撃を食らわせようとしたその時。 「何ッ!」 全く予期していなかった方向から飛んできた火球-正確には何らかのエネルギーの塊 -がミティに襲いかかり、彼女は高橋にとどめを刺すために振り上げた手を 防御に使わざるを得なかった。 「これは!タイガーショット!そんな、まさか、、!」 「ひさしぶりだね、美貴ちゃん。いやミティ」 太陽を背に現れた長身短髪のシルエットはここにいる筈のない人間であった。 「吉澤さん!?」 「バカな!あの時確かにアタシがこの手で、、!」 「ん~まぁ世の中そういう事もあるのよ。で、どうする?2対1だけど。」 「クッ、、」 手負いとは言え高橋と、先代リーダーの吉澤相手では到底勝ち目はない。 ここは一旦撤退するが吉とミティは判断し、瞬時に姿を消した。 「いやー実際こりゃ死ぬわと思ったんだよあん時はさぁ。」 喫茶「リゾナント」店内。 ミティの攻撃を退けて数時間後である。 愛の淹れたコーヒーを飲みながら、吉澤が語る。 「死ぬかと思ったんだけどね。ボスに助けられたんだわ。」 「ボスに!?」 自分達のボスとはいえ、実際の姿はただの猫である。 助けるったってさすがに無理があるだろうと愛は思った。 どうにも腑に落ちないところを問い質そうとした時、入口のドアが開いた。 「あー吉澤さんだー。」「お帰りなさーい。もう身体はいいんですか?」 飛び込んできたのは絵里とさゆみである。 吉澤との再会を喜ぶ姿に、愛は一つ違和感に気付いた。 「ちょっとあんたたち、何でおどろかんの?」「?」 「だって、死んだ筈の吉澤さんがここにいるのに、、」 「えー、それはですねぇ、ぅへへ」「あのー」  何かを言いにくそうにしている2人に代わって吉澤が口を開いた。 「あーこの2人は知ってた、つうかこいつらに助けられたんだわ。」「!!」 「倒れてるところをボスが見つけてこの2人を呼んでくれてね、治癒してもらった。」 「・・・あんたたち!」「いや口止めしたのはボスだからこいつら責めないでやってよ。」 意外だった。 確かに心が読める愛に口止めは無意味かもしれない。 が、よほどの事態でない限り言いたくないことを無理に読もうとはしないようにしていた。 言ってみればそれを逆手に取られたようなものである。 つい恨みがましい口調になるのは自然と言えば自然である。 「とにかく、説明してください。」 「まー助かったつってもそれなりにダメージはあったしね。  とりあえずリハビリも兼ねてあちこち回ってた。情報収集ってやつ?  ダークネスの支部は世界中にあるから。  で、それなら死んだと思わせとく方が得策ってことで、敵を欺くにはまず味方からっつうか。」 「それはまぁ、、ほやけど、、」 「ま、そんな訳でちょうどその辺が一段落して日本に戻って来たところって訳。」 一応現リーダーの自分にくらいは知らせてくれてもいいのにとボスと吉澤を恨みつつ、 とりあえず死んだはずの吉澤がここにいる理由は納得した。 とは言えまだあと一つ聞いておきたい事があった。 「それで、これからはまた一緒に戦ってくれるんですよね?」 「あー、ごめん。無理。」 思わぬ拒否につい顔を曇らす愛に、吉澤は続けた。 「アタシはほら、一旦現役は退いた人間だし、今のリゾナンターは愛ちゃんが作ったチームだから  あんまり古い人間がいつまでもいてもね。」 「そんな!」 「それにまぁ、ぶっちゃけ死ぬような目にあったからね。最前線で戦うのはまだちょっとね。」 「そうなんですか、、。」 「まぁ後方支援ってやつ?アンタ達が安心して戦えるようにその辺はしっかりやっとくからさ。  そういう意味じゃ一緒に戦うよ。アタシも。」 「吉澤さん、、。」 正直なところ失意は隠せなかったが、それでも後ろで見守ってくれるというので 幾らか気分は軽くなった。 「なんかみんなあっちに寝返っちゃったからさ。一人くらい頼りになる先輩がいてもいいだろ?  あー、泣くな泣くな。相変わらず泣き虫だなこのリーダーは。」 「だっで、、ぅえぇ、、」 そんな2人の様子を里沙はドアの外から複雑な想いで見つめていた。 ---- ---- ----

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